矢野智雄の発言 (予算委員会第二分科会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○説明員(矢野智雄君) 昨年十一月に再開いたしました生活向上対策審議会に対しましては、将来に望ましい国民生活の内容及びその対策いかんという諮問を出したわけでありますが、ここでの考え方の焦点は、つまり国民生活の向上をはかります場合に、当然、一方では経済全体の規模が大きくなることが必要な条件であるわけでありますが、しかしまた、同じ経済規模でありましても、その資源の配分をどうするかということによりまして国民の福祉は違ってまいりますし、また、経済の発展に伴って、ややもしますと、公害その他国民の生活を圧迫する面もないわけではない。そういう観点に立ちまして、国民生活向上対策審議会におきましては、まず経済の規模は一応与えられたものと前提いたしまして、つまり経済の規模をどのくらいにするかということは、経済審議会と別にまた経済企画庁としても検討しておるわけでありますので、こちらの審議会では、経済の規模を与えられたものといたしまして、そのもとで国民の生活に関連しますいろいろな諸要素——衣食住その他、いろいろ国民の生活に関係いたします諸要素をどういうふうに組み合わせていき、また、どういうふうにその資源を配分するのが最も国民の福祉を向上させるのか、つまり福祉の効率が最もよくなるかと、こういう観点で問題を検討していく、つまり国民の生活のうちには非常に日本として進んでいる面もありますけれども、片や諸外国等に比べましても、まだこれから伸ばしていかなきゃならないという面も多々あるわけでありますが、しかし、すべてのものを同時に、一斉に伸ばすというわけにはまいりませんので、どういう形でどこに重点を置き、どういう優先順位で伸ばしていくのが最も国民の福祉の効率を最大限に発揮し得るかと、こういう観点に立ちまして、このために、若干新しい方法論も準備いたしておるわけでありますが、まだ、これは今後検討を要することでありますけれども、生活連関表というような新しい構想もつくりまして、
  〔主査退席、副主査着席〕
そういう一つの方法論を一つの足がかりにして、国民生活の諸要素をどうかみ合わせるかということを検討する。もちろん、生活の問題はそういう数字だけでは出ない点も多々ありますので、審議会に入っておりますそれぞれの部門の専門家の御意見も伺いまして問題を検討していただいておるわけでありますが、要は、ただ一つ一つを無計画に伸ばしていっても、国民の生活は必ずしも十分向上するとは限らない面もあるかと思いますので、そういう、いわばかみ合わせと申しますか、たとえば住宅がふえましても、それに関連する諸施設が望ましい形においてかみ合わさっていかなければ、十分、国民の福祉を限られた資源のもとで最大限に向上させることはできないと、こういう観点で、それをどういう形でかみ合わせ、どういう優先順位で与えられた経済規模のもとにおいて最大限に国民生活を向上させたらいいかと、こういう現実的な検討及び若干数学的あるいは理論的な方法論を一方で加味して、これを具体的に描いていきたい、こういう考え方のもとで諮問を出したわけであります。

発言情報

speech_id: 104815272X00119650326_021

発言者: 矢野智雄

speaker_id: 14292

日付: 1965-03-26

院: 参議院

会議名: 予算委員会第二分科会