佐藤榮作の発言 (日韓条約等特別委員会)
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○国務大臣(佐藤榮作君) 私は私の所信をまじめにお答えしているだけであります。ただいまお話がありますように、イデオロギー論争に終始しているつもりはございません。これだけは誤解のないようにお願いいたします。まじめに私はお答えをしているわけでございます。
その次に、日本は大国なのか小国なのか、こういうお話でございますが、これはいろいろ見方もありましょうし、また発言内容によりまして、いろいろの言い方があろうと思いますが、私は、今日言えることは、経済的あるいは技術的に東南アジア諸地域に対しまして援助する、また積極的に後援する、そういうことはやり得る、それだけの力を持っておる、かように思います。また、日本が、工業先進国の五つあるその一つであることも、このことは私から多くを言うまでもないところであります。したがいまして、人によりまして、あるいは大国だという表現も適当だろうし、またその他の表現も、それぞれの立場でやはり表現されるんだ、かように思います。国民に対して十分の自信を持たす、また前進さす、こういう意味におきましてのいわゆる大国的な態度というものは、これもわかり得る、かように私は思っております。
次に、中国の問題について、人口の問題でいろいろ韓国と比較してお話しになっております。中国を承認するのが当然ではないか、数の多いほうで韓国——南朝鮮を承認するその考え方ならば、中国の問題もそれと同じように処理すべきではないか、この御議論でございますが、この御議論は、私は、中国問題が今日そう簡単に人口だけで割り切れるものならば、しごく簡単でけっこうでありますが、国連もそういうような決議をし得ないところにこの中国問題の悩みがある、かように私は思います。