佐藤榮作の発言 (日韓条約等特別委員会)

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○国務大臣(佐藤榮作君) 先ほど二宮君がベトナム問題を引き合いに出され、韓国の派兵も引き合いに出されました。また、そのときの朴大統領の発言なるものも御紹介でございました。私は、これらの事柄はこれは韓国政府の問題だと、かように思いますので、実は触れなかったのであります。特に御発言はありましたが、韓国の問題をここで触れる必要はない、かように思ったのであります。しかし、こういう事柄に日本が巻き込まれるんだと、あるいは韓国が南北に分かれておると、こういうのはいかにもむずかしい、いまにもお互いに、またかつての朝鮮事変みたいなものも起こるんじゃないか、こういうような一抹の不安があるんだと、そういう際にそういうものに巻き込まれる、今日、日韓の条約を締結すれば巻き込まれるおそれがある、これが素朴なる国民の不安だと、かような御指摘のように、重ねてのお尋ねでございます。しかし、私はかような問題はいままでもたびたび申し上げ、いわゆる背景になるもの、アジアにはいろいろ紛争があるが、それらの問題に巻き込まれるおそれがあるんじゃないかということをお尋ねがありましたから、いままでもそんなものではございません、これはもう日韓だけの修好善隣友好の関係を樹立しようとする、そういう平和的なものでございます。軍事的な意図はもちろんございません。一切さようなことはないと、はっきり実は申し上げたのでございまして、私はそれらの点については誤解はないと思いますが、ただいまのさらにことばを継がれて、朴大統領なり、あるいは韓国政府のこの条約に期待するところのもの、こういうのがあると日米韓の関係が一そう緊密になるんだと、あるいは防共のとりでが強固になるんだと、かようなお話をいま出しておられましたが、これなぞは韓国側がどういう期待を持っておろうと、私どもは自主的に平和の道を歩んでおる。そのために憲法というものがあるんだということをはっきり申し上げました。また、私どもは自衛隊法を持っておるんだ、その法律は守っていくんだと、このことを重ねて申し上げたいのでございます。先ほどのような外国側からのいろいろの期待というもの、これは外国側にもそういうものはあるかもわかりません。私はしかしそういうことをせんさくする前に、わが国の主張は一体何なのか、わが国はどういう態度でこの問題を処理していくのか、このことこそが国民も聞きたいことだ、かように私は思いますので、この点は社会党の諸君のお尋ねに対しましてもはっきりお答えいたしたのであります。この点は公明党に対しましても同じことでございます。私どもの考えが、どこまでも日韓問題は平和善隣友好の関係である、そうして軍事的な同盟なりその他のものは一切ない、このことを重ねて申し上げ、私どもが憲法や法律を忠実にこれを守ると、このことも同時に申し上げておきたいと思います。

発言情報

speech_id: 105014958X00519651126_008

発言者: 佐藤榮作

speaker_id: 21117

日付: 1965-11-26

院: 参議院

会議名: 日韓条約等特別委員会