椎名悦三郎の発言 (日韓条約等特別委員会)
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○国務大臣(椎名悦三郎君) 別に文化財の提供と、漁夫の釈放と取引きしたというような、そういう問題ではないのでありまして、結局大局的立場に立って、やはり日本と韓国の国力の実勢というものは、どう見てもこれは相当格差があると思うのであります。それにもかかわらず、向うが従来の占領政策下にある日本、引き続いての状況、いきさつからいいまして、いろいろ無法な李承晩ライン等を設定して、漁船の拿捕、抑留というような、非常な不法不当な行為をあえてやるというようなことでございまして、これらは確かに日本としては紛争を、武力によって解決するという道をみずからふさいだのでありますから、これをどうするわけにもいかぬ、ただ平和的な交渉、こういうものにたよる以外はなかったのであります。そういうふうに外面からいうと、いかにも向こうはいばりくさって、そうして日本をへこまして、そうしてとうとう日韓条約にこぎつけたというようなふうに見えるかもしれませんけれども、それはごく皮相的な観察でございまして、今回の条約・協定はもっと長い目で、大局的な見地に立って、そうして日本の利益も十分に考え、日韓双方の共栄共存の境地を開くという趣旨において条約ができたのでございまして、決して条約の内容から見て、日本が非常に締結にあたって、卑屈な弱者の立場でこれを締結させられたというようなことは絶対にございません。