西宮弘の発言 (農林水産委員会)

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○西宮委員 若干の問題についてお尋ねをしたいと思いますが、実は私はかつて農林委におりまして、その後しばらく、二、三年留守にいたしておりまして、出戻りなわけであります。したがって、最近の事情にはなはだうとくなってしまいましたので、そういう点について、いろいろお尋ねしたいと思いますので、ほんとうにイロハに属する基本的な問題が多いかと思いますが、そういう点は先輩あるいは同僚の委員の皆さんには御迷惑かもしれませんが、しばらくお許しを願いたいと思います。
 そこで、私はいままでよそに参っておりまして、よそから見ておりました農林行政、そういうものを考えてみますと、農林行政は何となく目標というか、そういうものがはっきりしない、いわゆる混迷を続けておる、こういう点が他の行政に比べて最もひどいのではないか、つまり、何となく目標がはっきりしない、どうしたらいいんだというようなことが歯切れのいい言い方ができない、こういう面が他の行政に比べて特に顕著ではないかという感じがするわけであります。たとえば、ことしは国の政策全体としても、いわゆる社会開発の中で、住宅政策というのを取り上げておるようですが、これなども一世帯一住宅というようなことで、何年までにどうするんだというようなことがかなり明白になっておるわけです。もちろん、予算の規模で左右される点はたくさんありましょうけれども、とにかくそういう目標は目標として非常にはっきりしているように思うのであります。それに比べると、どうも農林行政というのは、いま申し上げたように、混迷の度が強いのではないか。たとえば食糧増産というようなことは、やるのかやらないのか——やるのかやらないのかという言い方はおかしいかもしれませんが、やることはやりましょうけれども、たとえば選択的拡大というような問題と並べて議論する場合には、どっちにウエートがあるんだというような問題等もはっきりしないようであります。あるいは自立農家を育成するというのであるか、あるいは現在の零細農家ないしは兼業農家、そういうものまで含めての農家の所得を引き上げる、そういういわゆる農家所得を引き上げることをねらいにしておるのであるかどうかというような問題、あるいはまた構造政策と価格政策というのがその間で行ったり来たりしておるというような問題がある。あるいは現実の労働力が非常な勢いで農村から流出しておる。そういうのに対して、これは大いにけっこうなことだといって、ますますその勢いが助長されることを期待しているのか、あるいはそれともこれでは困るということで、何かこれを防ごうという態度であるのかどうか、そういったようなことをいろいろ考えてみますと、何となくはっきりしない。人に聞かれても、明確にどんぴしゃりで答えられないというような問題が多い点は、農林行政が最もその傾向が強いのではないかということを、私はよそにおりまして痛感してまいったわけです。したがって、きょうはイロハで失礼でありますが、まず、そういう点からお尋ねをしてみたいと思うのであります。
 そこで、第一にお尋ねしたいのは、いわゆる食糧増産の問題であります。これは私も、いま申し上げたような立場から、ぜひこの点をお聞きしたいと思っておったのでございますが、はしなくもこの前の委員会で、私どもの同僚松井委員がこの問題についてお尋ねをいたしました。しかし、私は、このことをもう少し掘り下げてお聞きをしたいと思うのであります。すなわち、昨年の十月二十二日でありましたか、農林省では幹部会を開いて統一見解を発表された。そこでいわゆる食糧増産ということを大きな看板にされたわけであります。このことを報道いたしました日本農業新聞では、これは農林行政の質的変化か、こういう大きな見出しで報道しておるわけです。私は、この日本農業新聞の——一つの新聞ではありますが、とにかく専門紙が大きな見出して、農林行政の質的変化かというふうに取り上げておることは、やはりそれなりの理由があると思うのであります。私は、そこでこのいわゆる食糧増産を今回大きく取り上げてきたということは、農林行政にとっては、いわば質的な変化を意味するのかどうかということをまずお尋ねしたい。

発言情報

speech_id: 105105007X00719660223_002

発言者: 西宮弘

speaker_id: 17349

日付: 1966-02-23

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会