永井勝次郎の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○永井委員 消費者物価については、われわれも実勢を反映してないといううらみを持っております。三百三十二品目ですか、とってある品物は、聞きますと、あまり相場の変動のないようなものをウエートにとっておるということでありますから、国民の生活に反映しておりますいろんな物価というものは、安定的なところをとっておりますから、あまり反映してない。ところが、最近食料や公共料金がぐうっと上がってきた。そういうことで、この物価指数がだいぶ上がってきて、非難の的になるというので、これをずらそうとするのではないか。いまの消費者物価指数の中においても、総理が答弁されておるように、米価の値上がりは〇・八%より影響力はないじゃないか、あるいは鉄道運賃の値上がりは〇・三%ではないか、こういうふうに答弁されておるのでありますが、これは、われわれの生活の中における米の位置をきめて、そのウエートに値上がり分をかけたものが〇・八となり、〇・三となっておるのではないか、こう思うのであります。それならば、米の値上がりによってわれわれの日常の生活にどうはね返ってくるか、あるいは鉄道運賃の値上がりがどうはね返ってくるか、このはね返りの問題は、少しもここにあらわれておらない。こういうところに、われわれが米価の問題を考える場合でも、あるいは運賃の問題を考える場合でも実勢と合わない。また運賃にいたしましても、全国の運賃計算の平均をかけておるだけである。ところが、近距離から通勤しておる者は、二十円地区が三十円になる。十円地区が二十円になる。これは個人の生活の実勢から言いますと倍になっておる。あるいは鉄道運賃は、平均の運賃だけでありますけれども、あるいは準急券であるとか急行券であるとか、あるいは寝台券であるとか、座席券であるとか、そういったものはこの中に入っておらない。実際の生活ではそういうものが加算される。そういうものはこの消費者物価の指数には反映しておらないといううらみを持っておりますし、また、いまの指数の中には、くぎであるとかセメントであるとか、こういった資材の関係は、素材のままでこれはウエートをとっておるのでありますけれども、住宅として組み立てて、大工さんが手をかけてどのような住宅ができてと、こういつたようなウエートは少しもこの中に反映しておらないという、そういう消費者物価の関係については、そのようなわれわれの立場からしてもいろいろな批判はあります。しかし、そういうものはだんだん手直しし、直せばいいのでありますが、根本からこれを切りかえていくというようなことに対しては、政府は常に——四十年度といったら非常に物価の上がった年でありますが、その上がった年を基準年度にして、どれだけも上がらないじゃないかと数字的に説明しようとする。数字は間違いは間違いなりに正直なものであります。池田総理も統計数字がこうある、こういうことを言ってきたのでありますが、その意味において、この消費者物価指数なりあるいは卸売り物価指数なり、こういうものの中立であるべき統計行政というものが、それぞれの政府の便宜によって、政治的な目的によって扱いが左右されるということは、国民の立場から言うと断じて許せないと思うのであります。この統計数字における中立性というものをどのようにして守り、そうしてこれに取っ組んで、国民の経済的な行動なり生活の指針というものをどこに求めたらいいのか、そういうものに対する責任をひとつ聞きたいと思うのであります。