予算委員会

1966-02-08 衆議院 全157発言

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会議録情報#0
昭和四十一年二月八日(火曜日)
   午前十時九分開議
 出席委員
   委員長 福田  一君
   理事 赤澤 正道君 理事 久野 忠治君
   理事 田中 龍夫君 理事 松澤 雄藏君
   理事 八木 徹雄君 理事 川俣 清音君
   理事 楯 兼次郎君 理事 野原  覺君
   理事 小平  忠君
      愛知 揆一君    荒木萬壽夫君
      荒舩清十郎君    井出一太郎君
      今松 治郎君    植木庚子郎君
      江崎 真澄君    小川 半次君
      大橋 武夫君    上林山榮吉君
      川崎 秀二君    木村 剛輔君
      倉成  正君    坂村 吉正君
      竹内 黎一君    登坂重次郎君
      中曽根康弘君    灘尾 弘吉君
      丹羽 兵助君    西村 直己君
      野田 卯一君    橋本龍太郎君
      古井 喜實君    松浦周太郎君
      三原 朝雄君    水田三喜男君
      大原  亨君    加藤 清二君
      勝間田清一君    角屋堅次郎君
      小松  韓君    多賀谷真稔君
      高田 富之君    中澤 茂一君
      永井勝次郎君    八木  昇君
      山中 吾郎君    山花 秀雄君
      春日 一幸君    竹本 孫一君
      加藤  進君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  佐藤 榮作君
        法 務 大 臣 石井光次郎君
        外 務 大 臣 椎名悦三郎君
        大 蔵 大 臣 福田 赳夫君
        文 部 大 臣 中村 梅吉君
        厚 生 大 臣 鈴木 善幸君
        農 林 大 臣 坂田 英一君
        通商産業大臣  三木 武夫君
        運 輸 大 臣 中村 寅太君
        郵 政 大 臣 郡  祐一君
        労 働 大 臣 小平 久雄君
        建 設 大 臣 瀬戸山三男君
        自 治 大 臣 永山 忠則君
        国 務 大 臣 上原 正吉君
        国 務 大 臣 福田 篤泰君
        国 務 大 臣 藤山愛一郎君
        国 務 大 臣 松野 頼三君
        国 務 大 臣 安井  謙君
 出席政府委員
        内閣官房長官 橋本登美三郎君
        内閣法制局長官 高辻 正巳君
        公正取引委員会
        委員長     北島 武雄君
        総理府事務官
        (経済企画庁調
        整局長)    宮沢 鉄蔵君
        総理府事務官
        (経済企画庁国
        民生活局長)  中西 一郎君
        外務事務官
        (アジア局長) 小川平四郎君
        外務事務官
        (北米局長)  安川  壯君
        外務事務官
        (条約局長)  藤崎 萬里君
        外務事務官
        (国際連合局
        長)      星  文七君
        大蔵事務官
        (主計局長)  谷村  裕君
        大蔵事務官
        (主税局長)  塩崎  潤君
        文部事務官
        (初等中等教育
        局長)     齋藤  正君
        文部事務官
        (体育局長)  西田  剛君
        文部事務官
        (管理局長)  天城  勲君
        厚生技官
        (環境衛生局
        長)      舘林 宣夫君
        厚生事務官
        (社会局長)  今村  譲君
        厚生事務官
        (保険局長)  熊崎 正夫君
        農林事務官
        (大臣官房長) 大口 駿一君
        農林事務官
        (畜産局長)  檜垣徳太郎君
        農林事務官
        (園芸局長)  小林 誠一君
        林野庁長官   田中 重五君
        水産庁次長   石田  朗君
        通商産業事務官
        (企業局長)  島田 喜仁君
        中小企業庁長官 山本 重信君
        運輸事務官
        (鉄道監督局
        長)      堀  武夫君
        運輸事務官
        (自動車局長) 坪井 為次君
        郵政事務官
        (郵務局長)  長田 裕二君
        郵政事務官
        (経理局長)  淺野 賢澄君
        労働基準監督官
        (労働基準局
        長)      村上 茂利君
        労働事務官
        (職業安定局
        長)      有馬 元治君
        建設事務官
        (計画局長)  志村 清一君
        自治事務官
        (財政局長)  柴田  護君
 委員外の出席者
        専  門  員 大沢  実君
    —————————————
二月八日
 委員相川勝六君、小坂善太郎君及び中曽根康弘
 君辞任につき、その補欠として木村剛輔君、竹
 内黎一君及び坂村吉正君が議長の指名で委員に
 選任された。
同日
 委員木村剛輔君辞任につき、その補欠として相
 川勝六君が議長の指名で委員に選任された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 昭和四十一年度一般会計予算
 昭和四十一年度特別会計予算
 昭和四十一年度政府関係機関予算
     ————◇—————
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福田一#1
○福田委員長 これより会議を開きます。
 昭和四十一年度一般会計予算、昭和四十一年度特別会計予算、昭和四十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行ないます。永井勝次郎君。
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永井勝次郎#2
○永井委員 四十一年度予算案は、借金政策に大きく転換して、大型予算を組み、不況を克服することを大きなねらいとして編成され、実行されようとしておるわけであります。この意味において、国民は不況が克服されることはたいへんけっこうなことであるけれども、その副作用としてインフレの危険があるのではないか、インフレになれば、自分たちの生活の土台からインフレの波に押し流されてしまうという心配は依然として強いのであります。また物価の値上がりが連年のようにうなぎのぼりにのぼっており、政府がどのようなことばを費やそうと、物価の値上がりに対する心配は依然として強いのであります。いままでの本会議なり予算委員会における政府の答弁は、これら国民の心配にまともから答弁をしておらないように思います。したがいまして、私は、物価の問題を中心にいたしまして、これからお尋ねをいたしたいと思うわけであります。
 本日の新聞によりますと、政府は消費者物価指数を手直ししよう、こういうことが進められておるようであります。消費者物価指数が上がるのは、食料費を過重に認めておるからだ、ウエートを高くとっておるからだ、また、三十五年という基準年度は妥当でないということで、ウエート品目を内容を改め、基準年度を四十年にしようとしておる。これは事実であるかどうか、お尋ねをいたしたいと存じます。
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藤山愛一郎#3
○藤山国務大臣 消費者物価指数の統計は、御承知のとおり、基準年度を五年ぐらいにしまして、そして改定していくことが適当じゃないかと考えられるのでございまして、その点に対しては検討をいたしております。
 なお、消費者物価の中のウエートにつきましても、生活様式がいろいろ変わってまいりますような場合には、そのウエートが変化してまいりますので、それらの問題についても検討していく必要があるのではないか、こう考えております。ただし、まだそれは検討してみようという段階でございまして、そのものを全体変えて試算をするという段階には至っておりません。
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永井勝次郎#4
○永井委員 昨日の予算委員会におきましても、勝間田委員から来年度、四十一年度の経済見通しにおいて、成長率七・五%が確保できるかどうか、責任が負えるかどうかということでやりとりをいたしましたことは御承知のとおりであろうと思います。また私は、これから政府の出しております消費者物価指数五・五%を公約できるかどうかということに重点を置いてお尋ねしようとしておるのでありますが、そういうやさきに、これらの政府の経済見通しの基礎になっておるファクターがこういうふうに動くのでは、比較のしようもなければ、また、これからの政府の見通しについても基準が違ってきまずから、これは食い合わないことになります。そうした関係の政治責任なり、あるいは国民に発表しておる経済の指標の本命というものをどういうふうに調整されるか、また責任をお取りになるお考えであるか、明らかにしていただきたいと思います。
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藤山愛一郎#5
○藤山国務大臣 CPIの統計については、総理府の統計局で大体五年ごとに基準年度を変えてやっていこうという検討をいたしておるわけでして、われわれもその必要があろうかと思います。ただし、私どもが申し上げたような点については、何も従来のあれを破棄するわけでもないし、あるいはそういうものを出して御比較願うことも適当だと思いますけれども、将来にわたっての統計のとり方、あり方というものについては検討しておくことが必要だ、こう思います。
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永井勝次郎#6
○永井委員 消費者物価については、われわれも実勢を反映してないといううらみを持っております。三百三十二品目ですか、とってある品物は、聞きますと、あまり相場の変動のないようなものをウエートにとっておるということでありますから、国民の生活に反映しておりますいろんな物価というものは、安定的なところをとっておりますから、あまり反映してない。ところが、最近食料や公共料金がぐうっと上がってきた。そういうことで、この物価指数がだいぶ上がってきて、非難の的になるというので、これをずらそうとするのではないか。いまの消費者物価指数の中においても、総理が答弁されておるように、米価の値上がりは〇・八%より影響力はないじゃないか、あるいは鉄道運賃の値上がりは〇・三%ではないか、こういうふうに答弁されておるのでありますが、これは、われわれの生活の中における米の位置をきめて、そのウエートに値上がり分をかけたものが〇・八となり、〇・三となっておるのではないか、こう思うのであります。それならば、米の値上がりによってわれわれの日常の生活にどうはね返ってくるか、あるいは鉄道運賃の値上がりがどうはね返ってくるか、このはね返りの問題は、少しもここにあらわれておらない。こういうところに、われわれが米価の問題を考える場合でも、あるいは運賃の問題を考える場合でも実勢と合わない。また運賃にいたしましても、全国の運賃計算の平均をかけておるだけである。ところが、近距離から通勤しておる者は、二十円地区が三十円になる。十円地区が二十円になる。これは個人の生活の実勢から言いますと倍になっておる。あるいは鉄道運賃は、平均の運賃だけでありますけれども、あるいは準急券であるとか急行券であるとか、あるいは寝台券であるとか、座席券であるとか、そういったものはこの中に入っておらない。実際の生活ではそういうものが加算される。そういうものはこの消費者物価の指数には反映しておらないといううらみを持っておりますし、また、いまの指数の中には、くぎであるとかセメントであるとか、こういった資材の関係は、素材のままでこれはウエートをとっておるのでありますけれども、住宅として組み立てて、大工さんが手をかけてどのような住宅ができてと、こういつたようなウエートは少しもこの中に反映しておらないという、そういう消費者物価の関係については、そのようなわれわれの立場からしてもいろいろな批判はあります。しかし、そういうものはだんだん手直しし、直せばいいのでありますが、根本からこれを切りかえていくというようなことに対しては、政府は常に——四十年度といったら非常に物価の上がった年でありますが、その上がった年を基準年度にして、どれだけも上がらないじゃないかと数字的に説明しようとする。数字は間違いは間違いなりに正直なものであります。池田総理も統計数字がこうある、こういうことを言ってきたのでありますが、その意味において、この消費者物価指数なりあるいは卸売り物価指数なり、こういうものの中立であるべき統計行政というものが、それぞれの政府の便宜によって、政治的な目的によって扱いが左右されるということは、国民の立場から言うと断じて許せないと思うのであります。この統計数字における中立性というものをどのようにして守り、そうしてこれに取っ組んで、国民の経済的な行動なり生活の指針というものをどこに求めたらいいのか、そういうものに対する責任をひとつ聞きたいと思うのであります。
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藤山愛一郎#7
○藤山国務大臣 統計が正確にとられることが大切であることは、私どもも御意見と同じでございます。したがいまして、正確な統計を将来とも完備していくということにわれわれも努力をしてまいらなければなりません。ただ、お話のございましたように、消費者物価の指数等についても、足りないものもございましょうし、あるいは生活内容その他の変化からいきまして、今日では必ずしも五年前のウエートが適当であると考えられないものもあるやに思います。したがって、それらのものを改正することは、これは私は当然のことでなければならぬと思います。それで、それらについて、むろん統計をわれわれの目的のために変更するということであれば、これは世間の非難もありましょうし、われわれもそういう考え方を持っておるわけではございません。したがいまして、正確な統計数字をそろえて、そうして参考にするということのためには、やはり正確な統計を、そのときに適応する統計を整備していくということが一番大事だと思いますので、決して政治的目的に利用する意味ではございません。
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永井勝次郎#8
○永井委員 佐藤総理にお尋ねいたしますが、政府は毎年国民の総生産、国民所得、経済成長率、投資、消費、鉱工業の生産指数、卸売り物価指数、消費者物価指数、国際収支などの数字を推計して予算審議の参考資料として国会に提出し、また国民にも公表しておるのであります。この経済見通しは閣議決定で責任のあるものであると思う。これらの数字に対して政府は政治的責任を負わなければならない性質のものであろうと思うのであります。
 ところが、毎年のように景気観測の部面におきましても、あるいは政策運営の態度の部面におきましても、当たったためしがないのであります。三十九年度までは、まだ当たらないでも、見通しよりは成長率が高かった、経済の伸びが高かったということで現状を糊塗したのでありますが、四十年度からは急激に低下してきた。したがって、国民は政府の発表したこれらの指標を対象として経営を考え、生活を設計して行動していくわけでありますが、そういう関係について、このような大きな狂いを生じたということについては責任をとらなければならない性質のものであろうと思うのであります。その政治責任はどのように考えているか、これが一つ。
 さらに、いまの政府が長期の政権を担当している関係からか、国会における答弁なり、あるいは国会内における言動なり、あるいは院内における政治家としてのいろいろな言動において無責任きわまる、また非常な社会からひんしゅくされるような問題を非常に多く発生しております。院内におけるピストルの問題であるとか、あるいは院外における新潟県知事の選挙違反の問題であるとか、あるいは大小の汚職事件であるとか、こういったいろいろな問題が提起されております。これらの問題は、政治家としての責任というレベルではなくて、これはもう社会的に見ましてもひんしゅくをし、その非社会性を隔離しなければならない性質のものであろうと思うのでありますが、これらを含めて、政府のこれらに対する政治の姿勢についてお尋ねをいたしたいと思うのであります。
 これは単にことばだけの問題でなくて、真にその自覚があれば、行動の中にこれがあらわれてこなければならないし、ことに政府の与党の立場としては、政府が峻厳にこれらの問題を、規律を節制するという態度がなければ改まってこない、こう思うのであります。これらの点についての政府の政治責任を明確にしていただきたいと思います。
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佐藤榮作#9
○佐藤内閣総理大臣 お答えいたします。
 政府が予算を編成いたします際に、また同時に、経済の動向等をどちらの方向に、どういう形にしたい、こういう意味からいろいろデータを集め、そうしてそれを指標として予算を組んでおるのであります。お話にありましたように、過去におきましては、この指標どおりの経済情勢ではないが、いつも成長が上回っていた。したがってあまり問題はなかった。狂っていても問題はなかった。しかし、最近のように、その指標を達成することができないで、各方面にいろいろの問題が起こる、その責任はいかん、こういうお尋ねでありますが、御承知のように、私どもがとっております経済、これは自由経済のもとにおきまして、ただいまことばそのもので云々するわけじゃありませんが、いわゆる経済の指標、そのもとにおいて私どもが計画を立て、政治を進めておるのでございます。したがいまして、ときにただいまのように非常な狂いを生ずる、こういうこともありますが、そういう場合におきまして、政府は、どういうわけでさような狂いを生じたのか、そういう点を十分究明いたしまして、そうして国民に対して重大なる迷惑の及ばないようにいたしておるのでございます。
 また、第二の問題といたしまして、最近の世評、あるいは政治の姿勢等に欠陥があって、どうも思わしくない事柄が至るところに起こるのじゃないか、国会のピストル事件というか、そういうことで秩序が破壊されるとか、また、その他の社会問題等につきましても、政府は、これが正常化、本来の姿であるべきもの、そういうものにしたいと非常な努力をいたしておるわけであります。そういう場合に、政府自身の責任、これは申すまでもなく、政府が、また私は政治遂行の最高責任者といたしまして、あらゆる問題について責任を負うものでありまして、そういう意味においてはみずからの姿勢を正していく、これは同時に私ばかりじゃなく、与党の諸君にもそれを要求しておるのであります。問題は政府・与党ばかりじゃなく、国民の決起を促して、そうして協力を得て、初めてこれらの秩序回復なりあるいは道義の高揚ができる、かように私は思いますので、この意味において、国民の協力を得るにふさわしいような態度を政府並びに与党がとる、これが私のただいまの態度であります。
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福田一#10
○福田委員長 この際、野原覺君より関連質疑の申し出があります。これを許します。野原覺君。
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野原覺#11
○野原(覺)委員 ただいま永井委員から政治の姿勢につきましてお尋ねをいたしたのであります。昨日は同じくわが党の勝間田委員が政治の姿勢についてお尋ねをしたのでございますが、昨日といい、本日といい、佐藤総理が常に私どもに答弁をされておりますることは、政治の姿勢は正さなければならない、道義はあくまでも正さなければならない。この一語に尽きるかと思うのであります。ところが、遺憾なことに事実は逆でございまして、たとえば参議院における前副議長重政氏の秘書がピストルを密売した、治外法権的な場所においてピストルを密売したということで、これは非常に国民から糾弾をされたことは総理御承知のとおり。ところが、また私は、遺憾なことに、ここで二月三日の朝日新聞の記事を実は持ち出してお尋ねせざるを得ない。これは、あなたが任命した閣僚の中に該当する人があるとすれば、その閣僚の方には、個人的にはまことにお気の毒なことでありまするけれども、しかし、国民が佐藤内閣の政治に対して実は大きな疑惑を持っておる。あなたが何と政治姿勢を正すと言われても、こういう事実に直面いたしますというと、国民はまたかという感じを持ってくる。これは事実であります。二月三日の朝日新聞はこう書いておる。現閣僚の私設秘書短銃所持で昨年暮れ罰金、また暴力団に横流れ、こういう見出しなんです。当然この記事に対しては、佐藤内閣としては、これは重要なことでございまするから、朝日新聞に、これが事実でないとすれば、記事の訂正、取り消しの要求をすべきである。また、天下の大新聞朝日新聞が、佐藤内閣の現閣僚の秘書が短銃の不法所持で罰金刑に処せられたということの記事を書いた以上は、これは天下の大新聞でございまするから、まさか国民としては、これは事実を誤った報道でないことだ、これはそのように理解するのであります。ところが、政府は一度も記事の訂正をしたとも私どもは聞かないし、同時にまた、朝日新聞はその記事の取り消しをされたということも聞いていない。一体このことは事実なのか。私は総理にお伺いをする。これは事実なのか。二月三日から今日まで何ら記事の訂正も取り消しもされないが、佐藤内閣の閣僚の秘書が短銃の不法所持で罰金四万円の刑に処せられたのかどうか、これはひとつ国民の前に明確にしていただきたいと思う。
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福田赳夫#12
○福田(赳)国務大臣 ただいま……。
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野原覺#13
○野原(覺)委員 ちょっと待ってください。あなたより総理がいいんじゃないですか、総理にお尋ねしておるのですから。
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福田赳夫#14
○福田(赳)国務大臣 私が一番よく知っておりますから……。
 ただいま野原さんからお尋ねのことは、私のおいに関係することなんです。福田某というおいがおりまして、私は私の身辺の者の行動につきましては、特に身を持するに厳格にするようにかねがね注意しております。私が非常にうるさいものですから、この福田某というのは私のところへ最近寄りつきません。その福田某というのが、その新聞で知ったのですが、罰金刑を受けた、こういうことでありまして、この福田某が私の私設秘書でも、またもちろん公の秘書でもありませんものですから、私の正式の秘書をして、朝日新聞には、私とは関係はない者であるということを明らかにして、どこかの新聞にはそういうふうに出ておるはずでございます。
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野原覺#15
○野原(覺)委員 福田某という方は福田大蔵大臣のおいだということで、私は何もあなたにそのことをお尋ねして、あなたからそういう御答弁をいただこうとは考えていなかったのでありますが、私はやはり佐藤総理が、あなたの内閣の閣僚がこのような新聞報道をされた場合に、これを黙認されておるということは、国民に対して大きな疑惑を与えることではないかというので、あえてこの機会に佐藤総理の政治姿勢というものを国民に明らかにするために、私はむしろ政府に協力するという立場で実はお尋ねをいたしておるのであります。どこに行きましても、重政前副議長の問題は、今日国民から騒がれておる。これはたいへんなことであります。あのような処置のしかたについても、国民の多くは非常に大きな不満を持っておる。私はこの日曜日に関西に帰りまして、ある座談会へ出ましたところが、さっそく二月三日の朝日新聞のこの記事で私に質問をされたのです。佐藤内閣はまたやりましたね、佐藤さんという人は、言っていることと逆のことなんだねと、こう言っておる。だからして、このことは何ら朝日新聞も取り消さない、それから政府は取り消しの要求もしていない。とするならば、これはやはり私は国民が大きな疑問を持つことは当然だというのでお尋ねをいたしておるのであります。何も福田個人が、そのおいの方がたまたまこういう犯罪を犯したから、福田大蔵大臣をここで追及しようと思って私はお尋ねをしておるわけではない。したがって、佐藤総理はこの新聞を知っておったはずなんです。どういうわけであなたは今日までこの記事に対して、これを黙って放任してこられたのか、あなたのお考えを聞きたいと思う。
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佐藤榮作#16
○佐藤内閣総理大臣 ただいま大蔵大臣からお答えいたしましたので、福田某なる者についての現閣僚との関係については、これはもうはっきりしたと思います。私はそれより以上のことを何にもつけ加えて申し上げる必要はございません。ことに朝日新聞にはこの点においてはっきり出ておるようであります。私設秘書ではない、かように実は秘書官が申しておりますし、私はもうそれでこの事件はケリがついておるものだ、かように思います。
 また、前副議長の重政君の問題につきまして、これは国会内の事柄でありますから、各党において十分協議をした、そうしてあの結論が出ておるのであります。私がとやかく申し上げる筋のものではございません。
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野原覺#17
○野原(覺)委員 私設秘書でありますというと、やはり問題がある。秘書であるということになれば、問題がある。これはそのことをやはり総理もお認めになっての御答弁であります。
 そこで、私はその福田某君のおじに当たるとみずから名のって出られた福田大蔵大臣が実は答弁されたことでございますから、それほど追及はいたしませんけれども、総理は青少年に告ぐといったような施政演説をなさって、道徳教育の振興とか道義の振興とかということをえてして口にされる。ところが、実は残念なことに、あなたの周辺と申しますか、たとえば与党の中で政治道義に反したことをなさる方が次から次と出ておるわけである。だから私は、この際総理にお尋ねをしたいのでございますが、政治姿勢を正すということをあなたがおっしゃるならば、やはり身をもって国民にはっきりわかるようにしてもらいたいのです。たとえば選挙違反一つをとらえてもそうなんです。今日、現職知事で問題になっておる方もあるじゃございませんか。そういうことを、あなたはそれに対する何らの処断もなさらないで放てきされておるのではないかという疑惑を国民が持っておることはきわめて残念なことであります。この点に対するあなたのお考えを承って、関連質問でございますから終わりたいと思います。
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佐藤榮作#18
○佐藤内閣総理大臣 新潟県知事の問題についてのお尋ねでございますが、この点はいろいろ私どもも調べておりますし、また、検察当局においてもいろいろ取り調べをしておる、かように伺っております。そういう点で最終的な結論がまだ出ておりません。したがいまして、野原君からのお尋ねでありますが、現段階において私どもが処置する、こういう考え方ではございませんけれども、いずれ事態が明確になれば、それにより納得のできるような処置をするつもりでございます。
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永井勝次郎#19
○永井委員 昨日、勝間田委員から実質成長率七・五%が確保できるかどうかということについてここで論議があったわけでありますが、それについて資料を私は要求しておきたいと思うのであります。
 政府は、消費者物価と卸売り物価指数の見通しだけを出して経済の実質成長率を公表しているのは私はふらちであると思うのです。これでは四十一年度の経済成長の内容も実質成長率計算の適否も判断ができないのであります。判断するだけの資料がないのであります。国民所得のデフレーターに関する資料を提示して、納得のいくような説明をしていただきたいと思います。消費者物価の上昇を五・五%以内に抑えようとすれば、実質七・五%の経済成長率の達成は困難であると思います。
  〔委員長退席、赤澤委員長代理着席〕
逆に、実質七・五%の経済成長率を実現させようとすれば、消費者物価指数五・五%は困難であると思います。これらの問題を明確にいたしますためには、昨日来勝間田委員の言われました問題を明確にいたしますためには、政府からただいま申し上げましたデフレーターに関する資料の提出が必要であろうと思います。これに対する藤山長官の答弁をいただきたいと思います。
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藤山愛一郎#20
○藤山国務大臣 きのう来の論議は、例のデフレギャップの問題だと思いますが、大蔵大臣が申されたように、これを測定する非常な正確な統計というものは得がたいものでございますから、その点は遺憾ながら資料として出しにくいと思います。
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永井勝次郎#21
○永井委員 私は、出せないはずだ、こう思うのです。なぜならば、その証拠には、四十一年度の経済見通しというのは、これは最初にしっかりした経済見通しを積み上げて、そして予算編成をしたものじゃないと思う。予算がきまらない前から、弔う前年度予算に対して、国と地方を合わせた財政支出を一五%増にするという結論がちゃんと与えられておる。たとえば消費者物価にいたしましても、これは預金の定期金利よりも上回れば説明がつかないというので、五・五%という定期預金の金利にこれは押えた。こういうような数字でありますから、私はいま言ったような正確な統計数字を出すということは困難であろうと思う。それならば、七・五%とか五・五%を堅持するとかなんとかいって、最初からこれはそんな考えはないのですから、絵にかいたぼたもちでなにしているんですから、政府から提出したこれらの数字というものは、これは単なる数字で表現しているけれども、中身は数字的な内容のものではないという価値評価によって、われわれはこれからいろんな問題を論議していかなければならぬ。そういうふうなあいまいな数字であるかどうか、この点を明確にしてほしい。
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藤山愛一郎#22
○藤山国務大臣 いまお話しのはデフレギャップだと思いましたけれども、そうでなくて、御質問の趣旨が、あの見通しの計算を出したデフレーターの問題なら、これは出すことはできまずから、それはお出しいたします。
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永井勝次郎#23
○永井委員 それじゃ出してください。
 それでは、これから物価の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。
 総理、このひなを御存じですか。これは国の伝統として、子供たちの楽しい桃の節句に飾るひなの変わりびなとして、背景にこの国会をなにして、「値上反対」「値上反対」とある。こういうようなひながずっと出ているのですよ。これほど物価の問題は深刻になっているのです。これは百貨店でずうっと売り出しているのです。いかに物価の問題というのはいま国民の関心事であるかということをよく御理解をいただきたいと思うのであります。
 ことしの予算の執行にあたりましては、総理は、不況対策と物価値上げを抑制するということが大きな二つの柱だ、こう言われました。そこで、この不況対策の焦点をどこに置いておるのか、総理から明確にしていただきたいと思います。
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佐藤榮作#24
○佐藤内閣総理大臣 御承知のように、ことしの政治課題、これは物価を安定さすことと不況を克服することだ、かように私は施政演説でも申し上げておりました。そうしてこの二つを同時に解決するというのが私に課せられた課題だ、かように考えております。一部におきましては、これは二つを同時解決はできない、矛盾するものだ、こういうことを申す向きもありますが、私はさようには思いません。これは必ず経済の安定成長ができる。そのときには物価も鎮静する。物価を鎮静さすために、経済のひずみを直す、そのことが不況克服だ、かように私は考えております。
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永井勝次郎#25
○永井委員 そういうことではなくて、具体的に不況克服の焦点はどこに合わせておるのですか。具体的にひとつ説明してください。
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佐藤榮作#26
○佐藤内閣総理大臣 ただいままでの不況の生じました原因を探究している。そういたしますと、いわゆる設備投資過大、こういうことになっております。その意味におきましては、有効需要を喚起して、そうして供給力に相応する需要を喚起する、こういうことも一つの方法だ。また設備投資過大、かように申しましても、各事業間に非常な格差がありますから、その格差もなくする、こういうことも一つの課題であります。
 そういう意味で、農業や中小企業等の生産性を拡大していく、こういうことも私どもは考える。また流通機構の整備、その他等々があるわけであります。
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永井勝次郎#27
○永井委員 各業種別に供給と需要のギャップを明らかにしていただきたい。そうして四十一年度の予算によって年度内にどれだけの有効需要が喚起できるか。この二点をひとつ明確にしていただきたい。
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福田赳夫#28
○福田(赳)国務大臣 ただいまの政府の統計資料の状態では、いかなる程度の遊休設備、遊休生産力があるかということがはっきりいたさないわけであります。しかし通俗的に大観していわれていることは、三割くらい休んでいるのじゃないかというふうにいわれております。つまり七〇%の操業度だ。これも非常に大ざっぱな、しかも抽出観察の結果であります。これに対して昭和四十一年度において経済成長が七・五%ある、こういうのでありますから、それだけそのギャップが解消される、こういうことになるわけであります。つまり遊休施設に対する需要を充足さしていく。これはどこの国でも一〇〇%充足ということはありません。九〇%というと相当いいところでありますが、そこまでいくには一年じゃとても片づかぬ。二、三年はかかるのじゃないか。しかし、それに向かって堅実に昭和四十一年度は動き出す、こういうふうに考えている次第でございます。
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永井勝次郎#29
○永井委員 不況の原因が設備過剰、生産過剰にあって、そうして品物はどんどんできるけれども、需要がついてこない、在庫がふえて、そこに不況の原因があった。であるから、不況を克服するには、この過剰になった供給力に見合う有効需要を喚起していく、こういうところに克服のねらいの重点が置かれておるのではないかと思うのであります。そうであるとするならば、この生産過剰あるいは設備過剰、こういう態勢がどうしてできたのかといえば、大企業が日銀の信用を膨張させて、市中銀行からどんどん資金を借りて、自己資金二〇%、借り入れ金八〇%というような、こういう資金でどんどん拡張した。あるいは開銀その他で政府がこれをてこ入れした。こういうことで設備が膨張してしまった。かってにふくれてしまった。このかってにふくれてしまった過剰設備を働かして企業を安定させようというようなことになりますと、これは重大な問題であると思うのであります。そうして不況の現実が出たのに対して、いままでこれらの企業はどういうふうにやったかといえば、カルテルを組んで、そうして物価の値下がりをしないように突っかい棒をやってやってきた。政府はこれに対してどういう手を打ってきたかといえば、資本費が非常にたくさんかかるから、これを何とかめんどうを見てやらなければいけないというところから、公定歩合の金利引き下げを三回にわたってやっておる。設備増強の段階では金をどんどん大企業に集中融資した。その結果膨大な設備過剰ができた。設備過剰ができてしまったら企業にはカルテルを組ませる、そうして政府は、公定歩合の金利を引き下げて金利負担を軽減してやる。こういうふうに手厚い措置を講じ、その上に今度は、国が借金をして、そうして有効需要を喚起して供給力を働かしてやる。とういうように一方的に大企業のところに国の不況克服の政策の焦点を合わせてやろうとしている。こういうところには、大企業はあるけれども国民はない、こう断言しても差しつかえないのでありますが、その関係を、どうしてそういうふうに大企業ばかり重点に事柄を運ぶのか、ひとつ明確にしていただきたいと思う。
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