野原覺の発言 (予算委員会)

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○野原(覺)委員 とんでもないかってな解釈をしています。これはILO憲章の第十九条の八項——時間の関係があるから結論を申し上げますが、条約は最低基準です。現実に軍隊で団結権を獲得しておるのは、オランダがある。警察についてはイギリスがあり、スウェーデンがあり、オランダはもとよりある。軍隊、警察には例外を認めた。それは各国が、軍隊、警察まで団結権といわれると批准がむずかしいというので、その例外を認めたが、ただしILO憲章十九条八項で、軍隊、警察の解釈は拡大するなと注意をしてある。軍隊と警察は、軍隊であり、警察なんだ。それは憲章の十九条八項に拡大解釈は許さない、こうしておるじゃないですか。そうなれば、消防は警察だというのは拡大解釈だよ。日本の国内法のどこに消防が警察だという国内法があるんだ。
 それから中央の国家公務員の消防庁の本庁の職員に団結権を認めるならば、私は防衛庁の職員、事務をやっておるあの職員にも団結権を認めなさい。あれは自衛隊じゃありませんよ。警察にも事務職員がある。これらのものには団結権を認めて何ら差しつかえない。総理はILO憲章を尊重すると言った。ILO憲章を尊重すると言う口の裏から、もう現実にILO憲章をじゅうりんするところの解釈を一方的にやってきておるのが今日の佐藤内閣じゃありませんか。これは団結権一つとってみても言えるでしょう。ストライキ権じゃありませんよ。
 念を押して注意しますが、団結権とは、団結をしてその職員の勤務条件と地位の向上をはかることですよ。団結する権利、ストライキ権じゃないのですよ、これは。だから、ストライキ権と誤解をして、消防庁の職員にこんなものを認めたら、これは火事があっても消しに行かぬのじゃあるまいかとかなんとか御心配になることは御無用なんです。団結権に対する正しい理解のしかたをすれば、私は一応公務員である消防職員にも当然団結権を認めるべきだ。制服以外の防衛庁の職員にも団結権は認めるべきである。これは、勧告においてもそのことは言える。これがほんとうに青木さんを議長に出した日本の具体的ななすべきことではないか。ILOを尊重しますといったようなことばだけでは私はいけないと思うのです。
 そこで、時間もございませんからこれで結論に入りますが、奇木大使を議長に出して光栄あるILOにおける日本の立場がある以上、ドライヤーが注意した報告だけは、どうか守っていただきたい。ドライヤーが、八十七号条約批准に際して、日本の国内法ではかくかくしかじかのことはひとつ気をつけてもらいたい、これはこうしなさい、ここはこうあるべきです。ここは私はどうかと思いますということは、ひとつまじめに検討をして、近い将来、私は国内法改正にこれが具体的な姿で出られるように努力をすべきではないかと思う。総理大臣の御所見を承っておきたい。

発言情報

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発言者: 野原覺

speaker_id: 16407

日付: 1966-06-25

院: 衆議院

会議名: 予算委員会