舘林宣夫の発言 (産業公害対策特別委員会)

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○政府委員(舘林宣夫君) まず、大気汚染につきましては、現在のばい煙規制法に基づきまして地域指定を行ない、その指定地域におきましては一定限度以上の有毒ガスを排出せしめないような措置を講じておるわけでございまして、毎年これは、その指定地域をふやしてまいっております。指定地域をふやすためには、事前調査を行ないまして、基礎調査を行ないまして、地域をふやしておるわけでございますが、その予算といたしましては、本年度は二百四十二万五千円を計上いたしております。そのほか、有毒ガスとして指定をするガスの種類も漸次ふやしておりますが、新たに、いままで指定したガス以上に有毒ガスをこれに加えるという必要がございますので、その有毒ガスの調査費として百四十九万三千円を予定いたしております。このようにいたしまして、ばい煙の排出の制限を行なう地区を漸次ふやしてまいるということのほかに、現実にばい煙が人に悪い影響を及ぼしておる事態はないか、すなわち、すでに地域指定は行なっておりましても、なおかつ、大気汚染の状況は進行いたしておる。すなわち、今日のばい煙規制法だけでは規制し切れない現実がありはしないかということを調べるために、ばい煙の人体に及ぼす影響調査をいたしております。これは特に、その影響の激しいと思われます大阪、四日市につきまして九百三十七万七千円をもって測定をいたす、こういう費用を組んでおります。そのほか、全国的にわが国の大気が漸次悪化してまいるという状況を、つぶさに経年的に、あるいは月別に把握し、将来の対策に資する必要がございますので、ちょうど天候の測定のために測候所があるがごとく、全国的に大気汚染測定網というステーションをつくるという計画を立てまして、最終的には二十カ所つくるということでございますが、さしあたって本年度は神奈川と福岡——川崎と北九州の二カ所に六千五十一万九千円をもってステーションをつくる、かような予算を組んでおります。以上は国の施策でございますが、そのほか、地方は、その地方の大気汚染の状況を絶えず把握して、汚染状況の激しいところには手を打っていく必要があるわけでございますので、地方のそのような測定網を強化するという意味合いにおきまして、本年度は三千六百万の補助金——三分の一の補助金でございますが、三千六百万円を計上いたしまして地方の衛生研究所の設備の整備を行なう、かようなことをいたしております。
 以上が、いわゆる一般的な大気汚染でございますが、そのほかに、これから工業が発達してまいる、そのために大気汚染が非常に進むおそれがあるというところを、事前に計画上防止するということをいたすために、開発整備地域の調査ということをいたすという予定をいたしております。この候補にあげておりますのが、福島、大阪、愛知、兵庫、徳島、このような地方に対しまして、今後の工場進出を予想して事前調査をする、かような調査をする予定で千五百八十一万八千円を計上いたしております。
 なお、大気汚染の一部ではございますが、多少種類の違っているものといたしまして、自動車の排気ガスの最近における状況を考えまして、これが今日の状況でも人体に相当影響がありはしないかということを調べるために、三百三十万一千円を計上いたしております。
 なお、国の直接の事業のほかに、公害防止事業団に対しましては、事務費を国が助成をいたし、また融資金を貸与しておるわけでございますが、との面で、従来と違いまして個別融資もできるようにするというようなこと。個別融資と申しますのは、従来は共同施設にしか貸さない、あるいは共同施設しかつくらないという方針でございましたものを、本年度からは個々の施設にも金を貸す、かような措置をとるようにいたしたわけでありまして、そのほかに、工場地帯と住居地帯との間に緩衝地帯を設ける、公害防止事業団にこのような事業をさせるということによって、大気汚染の影響を少なくさせる、かような措置を講じておるわけでございます。

発言情報

speech_id: 105114381X01119660603_003

発言者: 舘林宣夫

speaker_id: 15207

日付: 1966-06-03

院: 参議院

会議名: 産業公害対策特別委員会