産業公害対策特別委員会

1966-06-03 参議院 全123発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
昭和四十一年六月三日(金曜日)
   午後一時二十分開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         横山 フク君
    理 事
                植木 光教君
                黒木 利克君
                瀬谷 英行君
                松澤 兼人君
    委 員
                大谷藤之助君
                奥村 悦造君
                木島 義夫君
                紅露 みつ君
                柳田桃太郎君
                相澤 重明君
                森中 守義君
                柳岡 秋夫君
                原田  立君
                瓜生  清君
   政府委員
       厚生政務次官   佐々木義武君
       厚生省環境衛生
       局長       舘林 宣夫君
       通商産業政務次
       官        堀本 宜実君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中原 武夫君
       常任委員会専門
       員        小田橋貞寿君
   説明員
       厚生省環境衛生
       局公害課長    橋本 道夫君
       通商産業省企業
       局次長      中川理一郎君
       通商産業省企業
       局産業立地部産
       業公害課長    西山敬次郎君
       運輸省自動車局
       整備部長     宮田 康久君
       気象庁観測部長  川瀬 二郎君
       建設省住宅局建
       築指導課長    三宅 俊治君
       日本国有鉄道運
       転局長      徳永  勝君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○産業公害対策樹立に関する調査
 (産業公害対策に関する件)
    —————————————
この発言だけを見る →
横山フク#1
○委員長(横山フク君) ただいまから産業公害対策特別委員会を開会いたします。
 産業公害対策に関する件を議題といたします。
 御質疑のある方は、順次御発言を願います。
この発言だけを見る →
相澤重明#2
○相澤重明君 しばらく質問できなかったので、少し教えてもらいたい。かたがた、ひとつ政府の意見を聞いておきたいと思うんです。
 まず最初に、産業公害についての各省庁の予算というものは、この前、提案をお聞きいたしたわけでありますが、特に、きょうは、その中で大気汚染の問題について、ひとつ御説明をいただきたいわけであります。
 政府は、いわゆるスモッグについてどういう対策を持っておるのかという点を、通産省なり厚生省が中心だと思うのですが、その予算面と、それから実行段階における方法というものを、ひとつ最初に御説明いただきたい、厚生省、通産省両方から。
この発言だけを見る →
舘林宣夫#3
○政府委員(舘林宣夫君) まず、大気汚染につきましては、現在のばい煙規制法に基づきまして地域指定を行ない、その指定地域におきましては一定限度以上の有毒ガスを排出せしめないような措置を講じておるわけでございまして、毎年これは、その指定地域をふやしてまいっております。指定地域をふやすためには、事前調査を行ないまして、基礎調査を行ないまして、地域をふやしておるわけでございますが、その予算といたしましては、本年度は二百四十二万五千円を計上いたしております。そのほか、有毒ガスとして指定をするガスの種類も漸次ふやしておりますが、新たに、いままで指定したガス以上に有毒ガスをこれに加えるという必要がございますので、その有毒ガスの調査費として百四十九万三千円を予定いたしております。このようにいたしまして、ばい煙の排出の制限を行なう地区を漸次ふやしてまいるということのほかに、現実にばい煙が人に悪い影響を及ぼしておる事態はないか、すなわち、すでに地域指定は行なっておりましても、なおかつ、大気汚染の状況は進行いたしておる。すなわち、今日のばい煙規制法だけでは規制し切れない現実がありはしないかということを調べるために、ばい煙の人体に及ぼす影響調査をいたしております。これは特に、その影響の激しいと思われます大阪、四日市につきまして九百三十七万七千円をもって測定をいたす、こういう費用を組んでおります。そのほか、全国的にわが国の大気が漸次悪化してまいるという状況を、つぶさに経年的に、あるいは月別に把握し、将来の対策に資する必要がございますので、ちょうど天候の測定のために測候所があるがごとく、全国的に大気汚染測定網というステーションをつくるという計画を立てまして、最終的には二十カ所つくるということでございますが、さしあたって本年度は神奈川と福岡——川崎と北九州の二カ所に六千五十一万九千円をもってステーションをつくる、かような予算を組んでおります。以上は国の施策でございますが、そのほか、地方は、その地方の大気汚染の状況を絶えず把握して、汚染状況の激しいところには手を打っていく必要があるわけでございますので、地方のそのような測定網を強化するという意味合いにおきまして、本年度は三千六百万の補助金——三分の一の補助金でございますが、三千六百万円を計上いたしまして地方の衛生研究所の設備の整備を行なう、かようなことをいたしております。
 以上が、いわゆる一般的な大気汚染でございますが、そのほかに、これから工業が発達してまいる、そのために大気汚染が非常に進むおそれがあるというところを、事前に計画上防止するということをいたすために、開発整備地域の調査ということをいたすという予定をいたしております。この候補にあげておりますのが、福島、大阪、愛知、兵庫、徳島、このような地方に対しまして、今後の工場進出を予想して事前調査をする、かような調査をする予定で千五百八十一万八千円を計上いたしております。
 なお、大気汚染の一部ではございますが、多少種類の違っているものといたしまして、自動車の排気ガスの最近における状況を考えまして、これが今日の状況でも人体に相当影響がありはしないかということを調べるために、三百三十万一千円を計上いたしております。
 なお、国の直接の事業のほかに、公害防止事業団に対しましては、事務費を国が助成をいたし、また融資金を貸与しておるわけでございますが、との面で、従来と違いまして個別融資もできるようにするというようなこと。個別融資と申しますのは、従来は共同施設にしか貸さない、あるいは共同施設しかつくらないという方針でございましたものを、本年度からは個々の施設にも金を貸す、かような措置をとるようにいたしたわけでありまして、そのほかに、工場地帯と住居地帯との間に緩衝地帯を設ける、公害防止事業団にこのような事業をさせるということによって、大気汚染の影響を少なくさせる、かような措置を講じておるわけでございます。
この発言だけを見る →
堀本宜実#4
○政府委員(堀本宜実君) 通産省の関係で申し上げますが、大気汚染対策といたしましては、ばい煙規制法に基づまして規制を行ないますが、技術的には、特に問題となっておりまする亜硫酸ガスについて脱硫酸技術の開発、これを進めていかなければならないというふうに考えております。
 また、最近問題となっておりまする自動車の排気ガスについては、あとで申し上げますが、これの規制を漸次強化いたしていく予定でございます。なお、自動車につきましては、エンジンの改善をいたしまして、本年九月から三%以下にする、三%を限度といたしまして、一酸化炭素の量をそれ以上は出さないエンジンの販売をする。新型車につきましては明年の九月から二・五%以下にする。その後は二%以下に相なりまするよう、漸次改良を加えていく指導を私どもいたしたい、かように考えておるのでございます。
 なお、この予算関係でございますが、大気関係の予算といたしましては、事前調査費が約四千万でございます。それから事務費が一千三十六万でございます。約一千万。それから研究費が八千三百万でございます。なお、亜硫酸ガスの脱硫関係で、御承知のように大型プロジェクトの計画をいたしまして、これは民間に委嘱をいたしますが、三億円の予算を計上いたしておるのであります。以上。
この発言だけを見る →
相澤重明#5
○相澤重明君 いま、通産省と厚生省から御説明をいただいたのですが、スモッグが非常に濃度が激しいという場合に、気象庁は、どういうふうにしておるのですか。
この発言だけを見る →
川瀬二郎#6
○説明員(川瀬二郎君) 気象庁におきましての状況をお答えいたします。
 現在では、全国で大体十の都市において、気象庁から通報し、また、求められたときに気象状況を通報するという状況になっておりまして、実際の場合には、先ほど申されました常時監視している地点における亜硫酸ガスの濃度が一定の限界をこえたというときに気象官署に気象の状況を照会してくる。気象官署はこれにお答えするというシステムになっておりまして、大阪府だけは特別に午前六時の風の実況を通知するというたてまえになっております。それによって、各自治体によって一つのそれに対する措置を講ぜられることと思っております。とりあえず以上だけお答えいたします。
この発言だけを見る →
相澤重明#7
○相澤重明君 いまの説明ですと、全国の中で十地方に——十カ所とあなた言っていましたね。そういうところに通報する、求められた場合。
この発言だけを見る →
川瀬二郎#8
○説明員(川瀬二郎君) さようでございます。
この発言だけを見る →
相澤重明#9
○相澤重明君 そういうことですか。そうすると、政府としては、そういう地方から、いまどうなんだと、こういうことを聞かれなければ、ものを言わない、つまり、地方には知らせない、そういうことなんですか。これは、どういうことでそういうふうになっておるのか。法律的に、あるいは政令的に、規則的に、あなたのほうの運輸省、気象庁としては、どういうもとでそういう態度になっているのか。それについて、ちょっと説明してください。
この発言だけを見る →
川瀬二郎#10
○説明員(川瀬二郎君) 気象庁の役割りはどういうことかということを簡単に御説明いたしますと、ばい煙規制法によって指定地域がございます。この指定地域に対しての気象のデータの提供ということは、この法律によって知事の責任になっておりますが、気象庁は、各自治体と協議の上そういったことをきめておるわけでございます。
この発言だけを見る →
相澤重明#11
○相澤重明君 だから、そのばい煙規制法の二十一条ですね。二十一条関係というのは、政府は地方から要求がなければものを言わぬ、そういう解釈か。
この発言だけを見る →
川瀬二郎#12
○説明員(川瀬二郎君) そういうことでございます。
この発言だけを見る →
相澤重明#13
○相澤重明君 通産省と厚生省にお聞きしますが、いまの法律で規制措置をとられたですね、昭和三十七年のわれわれの選挙の前後に。そこで、施行規則の十四条をもとにした二十一条ですね。あなた方は、局長命令なり何なりで、都道府県知事にいまの連絡をするようになっているでしょう。特に非常の場合、緊急を要する場合、そういう場合の法律的な解釈はどうなっているの。いまの運輸省と気象庁の話だと、ちょっと一体法律というものは何のためにできたのかということが私にはわからない。私どもは、法律をつくるときにはそうではなかったと思います。厚生省なり通産省は、そういう大気汚染が特に激しい、危険だと、こういうときには、みずから通報しなければならないことになっている。テレビを通じ、ラジオを通じ、そういうことをやることになっているのに、いまの話では、求められなければ言わないというのは、ちょっとおかしいのじゃないですか。これは気象庁は別だ。君たちのほうで、通産省なり厚生省が、そういう通達をしておるはずだ。しなければならないことだと思うのですよ。ひとつ、見解を両者から言ってください。
この発言だけを見る →
舘林宣夫#14
○政府委員(舘林宣夫君) 現在、スモッグということばに対する定義は明確でございませんが、ばい煙規制法に基づいて、大気の汚染状態がゆゆしい事態になったという事態においての措置が法律で規定されておるわけでございます。そのゆゆしい事態とはいかなる事態を言うかということの基準は、先般国が示したわけでございまして、亜硫酸ガスが〇・二PPM三時間以上、〇・三PPM二時間以上停滞した場合には危険状態である、したがって、何らかこの危険状態を脱出する方法を講ずべし、かような警報を知事が出す、こういうのが今日の法のたてまえでございます。その場合に、知事が、まあかなり危険な状態であるということを把握するのに、各種の資料をもって行なうわけでございまして、たとえば、東京都の大気の状況はどうであるかということは、東京都の一カ所でなくて、測定点というのを数カ所、都内の平均値か出るような測定個所を設けまして、絶えず、そこの大気汚染の状況をにらんでおりまして、だんだんと危険状態になれば、そのときの気象条件、風が非常に強いか弱いか、今後どうなっていくか、という気象条件も合わせて一般都民に知らせる、あるいは特に公害発生源となるような工場等に対しては注意を与え、警告をする。かようなことになっておるわけでございまして、そのためには、あらかじめ気象庁等と連絡を密にするような事前連絡をいたしておけというような指示を先般通達したようなわけでございまして、それによりまして、気象庁側も積極的に各都道府県の側に連絡し、都道府県側も気象庁側に連絡を求めるということで相互に円滑な連絡をとるように、かような指示をいたしてあるわけでございます。
この発言だけを見る →
相澤重明#15
○相澤重明君 通産省。
この発言だけを見る →
西
西山敬次郎#16
○説明員(西山敬次郎君) ばい煙規制法は、御承知のように、通産、厚生両省の共管になっておりますので、大要は、ただいま厚生省の環境衛生局長がお答えになりましたことと私どもも同じでございます。で、もうすでにお答えになりましたように、ばい煙規制法の監督関係は、すべて都道府県知事に権限を委譲いたしておりまして、通産、厚生両省としては、都道府県知事が緊急時の措置をとるための基準、すなわち、先ほどのお答えのように、亜硫酸ガスが〇・二PPMが三時間、〇・三PPMが二時間以上、あるいは〇・二PPM以上が継続するときには緊急時の措置をとるようにというふうに各都道府県知事には指示いたしておるわけでございます。
 なお、今年度の予算と関連いたしまして、通産省といたしましては、すでに地上が汚染されました後に緊急時の措置をとるというのでは手おくれになるということをおそれまして、事前に地上の汚染を予防する方法はないだろうかということで、先ほど政務次官からお答えいたしました大気汚染の研究費の一部といたしまして、四日市に研究のために気球を上げまして、そこで地上の温度、あるいは上空の温度を常に自動記録計で把握しておりまして、逆転層が発生すれば、そこで警告を発するというようなことを研究しようということで予算措置をいたしました。この方面からも、事前に地上の汚染を予防するという措置にも手をつけたいと思っておる次第でございます。
この発言だけを見る →
相澤重明#17
○相澤重明君 法二十一条の解釈は、いま明らかになったわけですが、これに基づいて、規則十四条の措置がいま言われたわけですね。そこで、運輸省、気象庁のほうは、どういうことなんですか、いまのは。求められた場合ということになると、求められなきゃ言わなくたっていいということだから、やっぱりそういう解釈ですか、いま一度お答えをいただきたい。
この発言だけを見る →
川瀬二郎#18
○説明員(川瀬二郎君) そういうことでございまして、このスモッグの発生現象というものは非常に複雑になっておりまして、現在のところ、いまだに究明いたしかねている部面もありますし、また、アメリカなどでは、すでに一部で予報をやっているようでございますが、アメリカにおきましても、いまだに解決できない問題がかなりあるように聞き及んでおります。したがって、気象庁といたしましては、現在のところ、そのスモッグの警報に利するために、どういう気象状態が濃いスモッグの状態を起こすかという研究もしくは調査ということを考えておりますけれども、それはさておきましても、実際の方法におきましては、現在では、知事との協議の上必要なる情報を提供しているという状況でございます。
この発言だけを見る →
相澤重明#19
○相澤重明君 どうも、さっぱりわからぬな。法律をつくったわれわれ議会側の立場からいけば、大気汚染というもの、それから特にその中心になるばい煙というもの、これをいかにして規制をして、人体生命に影響を少なくするか、公害を少なくしていくか、これが法律をつくった当時の趣旨なんですよ。
 そうすると、いま通産省、厚生省の話では、都道府県知事に権限を委譲してあるから、結局は都道府県知事が、いわゆる政府に対して、どうもうちの地域はこういうふうでたいへん困るんだが、この規則十四条なり、法二十一条の適用についていわゆる申請をするということでなければ、ラジオなり、テレビなり、あるいは予報なりをすることができないという解釈にとられると、われわれ議会側の立場からいくと、まことに迷惑千万なんです。そういう地域の条件でも、気象の状況いかんによってはいつでもこれは変わり得るのですよ。一個所にたまっておるものじゃないわけです。その点、いわゆる気象庁に対して特にそういう点を議会側としては強く要請しておったと私は思うのですよ。それが、求められたときに、ということに言われると、どうも私には、そういう点が納得できないんですよ。こういう対策をするというのは、法律に基づいて政府がやることなんだ、本来政府がやるのを、ただしその地域のそういう条件というものは都道府県知事が一番よくわかるから、そこで、そういうふうな協議とか、あるいは申請とかいう問題が出てくる。けれども、本来気象全体のことは政府機関が求められなければ言わないなんというのは、私は気象庁というものは一体何のためにやっているのか、こういうことになる。これは観測部長、私の言うような解釈で法律というものがつくられたか、あるいは観測部長の言うような形で政府全体が理解をしておるのか、この点については相当疑問があるのです。いま一度、これは政府の統一見解を私はとってもらいたいし、もし政府の言うような形なら、これは議会側の趣旨と違いますよ。議会側がこの法律をつくったというのは、少なくともばい煙を規制する、制限する法律なんです。そうして大気汚染の発生源となる根拠をつかんで未然に防止するという予防措置なんです。予防措置が本来なんです。予防措置がまず第一前提になって、しかも、その現象面が出た場合に、それを早く押える、被害を少なくしていく、そういうことが私は法律の解釈でなければならぬと思うのだが、これは政務次官がおるから、政務次官、この法律の解釈は、私の言うようなことなのか、それとも気象庁の観測部長が言うようなことなのか、それによっては、私は相当問題だと思うのだよ。いま一度政務次官が答えて、答えができなければ、一ぺん大臣でも呼び出さなければしょうがない。
この発言だけを見る →
佐々木義武#20
○政府委員(佐々木義武君) 法律の実際の運用にあたりましては、御承知のように、規則その他細部にわたる事項をきめまして、各省でそれに従いまして行動に移るわけでございますが、ただいまの御指摘の点に関しましては、法律第二十一条一項に基づいてやるということで昭和三十九年二月十七日に出しまして、それに基づいて協議を進めているのでありますが、その内容によりますと、それぞれ連絡し合うことになっておりまして、決して求めなければ出さないという関係にはなっておらないように私は承知しております。
この発言だけを見る →
相澤重明#21
○相澤重明君 これは少し、運輸省に文句を言うのじゃないのだけれども、少なくとも気象庁は、やはり大事な気象観測の上に立った気象通報なんですから、そういう点は、やはり法律をつくった趣旨を、もし法律の解釈が、いま佐々木政務次官の言うようなふうに運輸省でとらないで、いわゆる都道府県知事に求められた場合のみに通報するということになれば、これはたいへんな解釈になってしまう、こう思うので、いま一度、運輸省にお帰りになってから、ひとつ御相談を願いたいし、それから政府の統一見解を出してもらいたいと思う。いまの説明だけでは、佐々木政務次官の言うことも私の言っておることも変わりないと私は理解しておりますからそれでいいのですが、そうでないと、一体気象通報はどういうことなのか、この問題についての法律上の解釈が違ってくる、こういうふうに私はまず思うので、この点はいま少し——私のほうも不勉強かもしれない。私も法律万能じゃないから不勉強かもしれぬけれども、この法律をつくった当時のいきさつからいって、私のものの言い足りない、舌足らずの点があれば、そういうことは、政府はこういうふうにしなければならないというふうに言うべきなんだよ。私は、そういう点で、いまの運輸省、気象庁の解釈は少し違う、こう思うので、これはひとつ、観測部長に、いま一度御研究を願っておきたい。
 それからその通報のあった場合、先ほどの規則十四条の場合の〇・二の場合とか三の場合、それぞれ三時間、二時間というような時間もありますが、これをひとつ今度は、例を日本国有鉄道の電車、初車の運転上の問題にはめて聞いておきたいと思う。
 日本国有鉄道は、このスモッグが起きた場合に、どの程度のときに電車や汽車をとめなければいけないのか、運転が安全でないと判断するのか、このことをひとつ法律的に解釈をしてもらいたい。それから、そういうことがいままであったのか、なかったのか。つまり、運転上危険である、こういうふうに解釈されたようなことがあるのかないのか。あったとするならば、何回ぐらい……。これは、たとえば昨年、四十年度でもけっこうです。あるいは、この間だいぶスモッグのひどかったときもありますから、ことしになってから何回あったのか。こういうことを、これは電車や汽車というものに対して、国鉄からひとつ説明してもらいたい。
この発言だけを見る →
徳永勝#22
○説明員(徳永勝君) 国鉄の運転局長です。
 ただいまお話のありましたスモッグでございますが、私どものほうで動力車の乗務員の信号機に対します視界をさえぎるものといたしましては、濃霧と吹雪という表現を使っておりますので、実は濃霧の中にある程度スモッグあるいはばい煙といったようなものが含まれておるという解釈で、お聞き願えればけっこうかと思います。
 大体、動力車乗務員が信号を確認いたします距離が五十メートル以下になりました場合は、現在は運転を停止することにいたしております。なお、五十メートル以上の場合でも、速度を落としまして信号機を確認して停止できる速度というふうにきめておりますので、信号機を見てから十分とまり得るだけの速度でございますので、そういう場合は、かなりのろのろ運転になるかと思います。
 そこで、濃霧によりまして列車に影響を受けました事例でございますが、これは、運転休止したもの、あるいは相当のおくれ、大幅のおくれを出したものという意味で拾い上げますと、大体昨年度五十件程度でございました。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
相澤重明#23
○相澤重明君 いまの、たとえば国鉄の場合のスモッグということが、ことばでは濃霧ということになっている。これはしかし、濃霧のときに取り扱う規程というものは、戦前にわれわれがつくったわけですね。それはまあそれでいいとして、解釈のしかたも、私は各省庁においてばらばらであってはいかぬと思うのです。やはりいまは、どこの国へ行っても、スモッグという問題については、これは発生源はどうあれ、あるいは地域的条件がどうあれ、やはりスモッグというものに対しては、どこの国でも対策を集中しているわけですね。だから、政府自身が各国の例をあげて、あるいは北米なりイギリスなりドイツなり、それぞれの国の例をあげて出しておるわけでしょう。だから私は、たとえばこれは、そういうことができるかできないか、政府のなわ張り根性というものがあるから、よくわからぬが、とにかくスモッグと言うならスモッグでいいじゃないですか。スモッグという一番わかりやすいことばで。これが、濃霧だからスモッグとは違うんだ、スモッグと言えば、また濃霧じゃないんだという、こういうことには私はならぬと思うのですよ。そこで、内閣において真剣にこれの対策に取り組むならば、私はまず、そういう話のしやすい、最も国民にわかりやすいことばで呼びかけられる、また、そういうふうに取り扱いができるというようなことも、まあ日本語のむずかしさがあるかもしれぬけれども、なるべくわかりやすく統一してもらいたいと思う。これは、できるかできないかわからぬよ、私は、まあ日本語というものは非常にむずかしいと思っておるから、わからぬけれども、少なくともスモッグということは、もうだれが聞いても、いまあたりまえのことばになっている。そういう意味で、国鉄の運転上の問題だから濃霧と言う。一般的に国民の住宅の中で話をするのは、「やあ、きょうのスモッグはひどいわ」と言うのと、どこがどう日本語が違うのか。あるいはまた解釈が違ってくるのか。こういう点について、内閣でも、そういう点の意思統一ができないものだろうか。これは、ひとつ、それぞれの政府機関に御検討を願いたい。
 そこで問題は、そういうことは提起しておきますが、きょう聞きたいのは、さっき、四日市でどうしたとか、大阪でどうしたという説明はそれぞれ受けましたが、各都道府県は、いわゆる行政区域的にはきまっているわけですね。いわゆる都道府県があるわけです。そうすると、政府機関としては、たとえば十カ所を二十カ所にするといったところが、それは全部の都道府県にいくわけじゃないでしょう。そうすると、やはり最もそういう被害の多いと思われるところにいま政府は手をつけていく、こういう形だと思うのですよ。ところが、先ほどから、私が申し上げるように、気象条件というものは、必ずしも固定しているわけじゃないわけです。いま、たとえば神奈川県の例をとって、横浜なり鶴見なり、横浜市の中にそういうふうなスモッグが、非常に濃度のあるものが出てきた。しかし、それが必ずしも神奈川県だけではなくて、東京の場合もあるかもしらんのです。風の吹き方によっては、こっちに流れてくる。あるいは南静岡に行くかもしらん。こういうことからいって、その地域を設定する際には、あらかじめブロック単位にお考えになっているのか。たとえば、十カ所なり二十カ所、いま政府が、そういう対策の一つとして研究機関なりあるいは調査機関を置くでしょう。そういうものを、関東なら関東、関西なら関西というふうに、ブロック別に十カ所なり二十カ所というものを考えて、いまやろうとしているのか。あるいは、各都道府県の中での、重点主義という形で、そういう地帯を選んでやって、当面いっているということなのか。いま一度その点をはっきりしてもらいたい。
この発言だけを見る →
舘林宣夫#24
○政府委員(舘林宣夫君) その両方でございます。と申しますのは、ばい煙規制法に基づきます地域指定を行ないますのは、たとえば東北でいえば塩釜市というような、非常に局限した地域を指定する指定のしかたもあれば、東京一円で京浜地区、あるいは大阪周辺の阪神地区、あるいは北九州地区という、広い地区にわたって指定をすることもございまして、指定は、あくまでも公害の実態に即した指定のしかたをする。したがいまして、ただいま相澤先生御質問の、それに対応する測定網というようなものも、そのような配慮で配置をする。国も配置をするし、各都道府県の配置も、国が指導いたしまして、そのような配置方式をとらしめる。かような考え方でいま進んでいるわけであります。
この発言だけを見る →
相澤重明#25
○相澤重明君 そこで、予算の説明も同時にあったのですが、まあ、聞いた予算というのは、まことに少額なものですね。実際に、これで一体どういう機械設備をするのか。先ほどの三億幾らの新しい機械を備えつける。これはたいへんな努力だと思うのですが、地方の場合、幾つかのそういう問題点を拾ってするわけですから、そこで、お話を聞いてみると、一千万円足らずの小さい金が幾つかあるわけですね。そういう調査費とか、研究費とか、あるいは測定網に対することを考えると、たとえば二十カ所でステーションをつくるにしたところで、一体幾らですか。六千万ですか。そうすると、一カ所三百万。そうじゃないですか。ステーション、測定網というのが二十カ所というお話じゃなかったですか、さっきの話は。そういうことで、たとえば神奈川とか、北九州に対してその金を落とすのか。先ほどの説明で、測定網二十カ所を設けたい、だから、その測定綱の二十カ所に落とすのか、こういうことについて少し疑問を持ったわけです。そうすると、二十カ所だと三百万になる。二カ所ならば、これは三千万近くになる。そういうことも聞きたいし、それを今後は、たとえば五カ年計画とか十カ年計画で、全国的にそういうブロックの地域条件、あるいは工場等のそういう最も被害の多いと思われる地点、そういうものをミックスしたものを、どのくらい持つつもりなのか。そういうものは、またどこで協議をしてきめるのか。この前のいわゆる汚濁問題等については、たとえば経済企画庁が中心になって、それぞれの関係省庁が集まってやる、こういうこともあるわけですね。だから、いまの場合、厚生省なり通産省が中心であるけれども、ことしの予算は、つまり四十一年度はこれだけだけれども、今後五カ年なり十カ年間でそういうふうな方針というものを持っていく考えがあるのか。そういうのは一体どこで協議をしていくのか。そういうようなこともひとつ御説明願いたい。
この発言だけを見る →
舘林宣夫#26
○政府委員(舘林宣夫君) 実は、大気汚染の現場の調査というものは、かなり技術的にむずかしいものでございます。というのは、調査員がそこの空気をとって、それを何か試験管の中で薬品を入れて分析するというようなことをするのでは、そのとったときだけわかるのでありまして、二十四時間絶えずその動きを見ておるためには自動記録計が必要なわけであります。絶えず、時々刻々、たとえば大気の中の亜硫酸ガスの現状を知るためには、亜硫酸ガスの現在の姿が絶えず何か記録計に出てくる、そういうことをするために、今日の技術の限界で、しかもそれは非常に微量なものでございますから、技術の限界で自動的に大気の汚染の状況をつかまえることできる機械というものはかなり限られておるわけであります。わが国は、自分で開発しながらその機械を整備するという段階でございまして、必ずしも外国におくれをとっておるわけではないわけでございます。その意味合いで、現在可能な範囲で自動記録計の機械を一カ所備えるのに千五百万円ほど要るわけでございます。本年度のステーションは、そのようなものを二カ所つくるということで、昨年度からこのようなステーションを全国的に二十カ所早急につくりたいということで、漸次進んでおるわけであります。もちろん、その二十カ所で足りるとは思いませんで、将来ともに必要な個所にはふやしていく必要がある、かようなことを考えておりますが、これは大型の機械のステーションでございまして、小型のごく簡便なものは、各都道府県あるいは市がみずから非常に小規模なものをたくさん現につくっているわけであります。これは簡便な機械でございまして、単価も非常に安いわけでございます。そのようなものと相協力し合いまして全体の現状を調べるという方針をとっておるわけでございまして、私どもとしましては、あくまでも日本のこれからの大気汚染の状況は確実に把握してまいりたい、かような決意で進んでおります。
この発言だけを見る →
相澤重明#27
○相澤重明君 そうすると、いまの話でだんだんわかってきたのですが、たとえば北九州なり川崎なりに大型機械を据えつける、それが大体一基千五百万円程度、そうすると、先ほど言われた六千五十一万ですか、幾らかでございましたね。その機械は半分で三千万で、あとの半分の三千万円はどういうふうに使うのでしょうか。その使い方として、人件費の問題もあるだろうし、建物の問題もあるだろう、いろいろあると思いますが、人員はどのくらいで、どういうふうなことをやらせるのか。その身分というものは、たとえば厚生省の者になるのか、あるいは都道府県の者にそこへ出て行ってもらうということなのか。私は、政府機関だと思うから政府の職員だと思うのだが、そういう点も明らかにしてもらいたい。
この発言だけを見る →
橋本道夫#28
○説明員(橋本道夫君) いまの御質問のポイントでございますが、一カ所千五百万円と申しますのはブロックのもので、その中に数種類の自動記録計が入りまして、それを建設する経費でございまして、このものは国の所有になりまして、都道府県知事に業務を委託するという形でこの機械を設置し運営することといたしております。委託費は一年間一カ所百三十万円見当の経費を必要としております。先ほど六千万に対して差額があるではないかという御質問でございますが、これは、四十年度で三カ所建設をいたしまして、四十一年度二カ所加わってまいります。そのすべてに対しまして全部自動的に計算をしてデータを処理していんデータ処理施設が昨年度の予算にはついておりませんのを、本年度予算を得ましたので、昨年の機械据えつけといったことの計算が加わりまして、六千万と三千万の差額があらわれてまいったわけでございます。
 職員の身分でございますが、現在のところは、都道府県知事に業務を委託するという形をとっておりますので、地区で業務をいたすのは、都道府県が特に専門の人を非常勤で雇って運営をする、そのほかに常勤の都道府県の公務員がそれを行なうという形で運営したいと思います。
 もう一点は、そうして処理されましたデータを、今度は中央に集めてまいるわけでございますが、それには、実施いたす団体といたしまして、環境衛生センターと申しまして、これは厚生省所管の法人でございます。そのセンターに業務を委託いたしまして、そのセンターで浮遊紛じん等のこまかな分析を行なうというような形、及び統計上のデータの最終製表を行なうということをいたしまして、それに対しましては委託費を組んで支給するということでございます。
この発言だけを見る →
相澤重明#29
○相澤重明君 だんだんわからなくなってきちゃったけれども、せっかく意気込みはよかったのだけれども、いざ仕事を実際に始める場合には、家を建てて機械も据えつけてやるけれども、仕事は地方でやれと……。この前、工場等の排水の問題で柳田君からも質問があったのですけれども、一体そういう、たとえば工場等から汚水が出た場合、あるいはそういうよくない水が出た。それの装置をしなければいかぬといっても、事実そういうものをだれが一体どういうふうに検査をしておるか、これが都道府県知事だけにまかされたら、これはやはり、やることになっておっても、やらない機会のほうが多くなってしまうのじゃないか。こういう点があると思うのですよ。そこで、せっかく意気込みはよくて、大気汚染の問題に取り組まなければならぬということになった。なったのだけれども、いざ仕事をする場合は、都道府県の職員にまかせます——都道府県の職員というものはそれを専門にやっておるのじゃないのです。何か、そういう衛生部なら衛生部、環境衛生なら環境衛生の職員が、政府の機関の施設があるからそこにいってデータをとって見る。その常時の仕事としては、いまのお話を聞くと、非常勤、率直に言えば、いわゆる民間のそういう技術を持っている人、あるいは学問的な人、そういう人を雇って、その人に委託費をやって、つまり委託費でもって研究をしてもらう、こういうふうな、いまの政府のお考えのように私には受け取れたのです。だから、たとえば環境衛生センターとかなんとかいうところの人たちにいわゆる委託費として払い、それから都道府県にも委託費を払うから、知事に、あなたのところであなたの最も好ましい人を委託しなさい、予算はこれだけです、こういう形で仕事を進めようというふうに私はいま受け取れたのですが、そういうことなんですか。いま一度説明してください、その点を。
この発言だけを見る →
← 戻る