野溝勝の発言 (農林水産委員会)

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○野溝勝君 数字のことですから、また機会をとらえて十分話したいと思うんですが、農林大臣、あなたは熱心にやられておるでしょうけれども、どうもピントが合わないんだな、私らとの間には。あなた自身はそれで熱心にやられておるんだが、私どもの角度は農業というものは合わない、農業というものはだめだぞ、こういう意味なんですよ。あなた自身も農業が自給自足のできるように、まあ経済がそういうふうな自立性を持てる程度に努力するということについては一致しているでしょう。それなら、いまの格差をどうするかという点についても、これは一致しておるわけなんですね。ところが、少々格差はあるというだけではおかしいんですよ。少々あるというような考えでおれば、農業やっていけないから放棄するのですね。主管大臣としては、こういう点を私は大蔵大臣にやはり強くひざをまじえて折衝してもらいたいと思うのですよ。その意味で私は大蔵大臣を招致というか、ここへ招いたんですがね、委員長にお願いして。ですから、それで銀行局長、あなたからひとつ大蔵大臣によくもう一回伝えてくれ。大体国民所得——あなたも知っておるけれども、ちゃんと書いておいてくれよ。産業別国民所得で、これは最近の新しいのですが、三十五年十二兆のうち農業は一兆三千億、三十六年が十四兆中農業は一兆四千億、三十七年が十五兆七千億中一兆五千八百億、三十八年が十八兆中一兆六千八百億、三十九年は二十兆中一兆八千億で、構成比はどんどん下がってきている。三十九年農業所得は八・九%、鉱工業とか第二次産業は、四九・六。サービス業、製造業、卸業第三次産業が三八・五%、これは政府統計だから間違いない。「ポケット農林水産統計」、農林大臣の管轄だ。あなた決裁したに違いない。われわれの同僚委員である農林委員である鶴園さんなども、ちゃんとこの統計は見ておる。ですから、こういう点から見ても、いかに私は格差がはなはだしいかということは幾何級数的に——算術的にじゃないのです。二から四、四から八というふうにぐぐっといくのだね。だからそういう点から見ても、少々格差があるというような農林大臣の感覚はどうかと思うのです。そこで、さらに三十九年度の農家の生活水準は、勤労者世帯の七九・二%だったが、これは年率一六%もの高率で依存度を高めている。農外所得五二・二%を含めての農家全体の数字である、こういうのも出ておりますが、あなたの言うように、それは非常に農外所得というものがあるのですから、それを含んでおるのですから、そういう点があなたとぼくとの少し考えが違っておる点だと思うのです。そういう点もひとつ十分考えて、今後とも格差の点について、所得の点について真剣に考えなければ、農業基本法など、あなたたちが考えておりましても、なかなか前進をしないということを申しておる。近代化資金といっても、普通妥当性を持った、農家のいわゆる所得じゃないですから、そういう点をひとつ——きょうは農林省の局長諸君も出ておられるようでございますから、中堅の諸君がひとつ真剣になって、日本を守るのですからね、これは。農林省を守るのじゃないですよ。大事な時期でございますから、十分私はそういう点について深く検討もされておることでありましょうが、強く推進をしていただきたいと思うのです。
 これは答弁はよろしゅうございますけれども、希望しておきます。
 次に、問題の中心でございまする農業基本法の問題について、少しくお伺いしてみたいと思います。
 先ほど来、大臣もいろいろ申されましたが、どういう一体政策でいくのかということに対して明確なお答えがありません。右へ行っているのか左へ行っているのか、どうも私にはさっぱり受け取れないのでございまするが、話の大体経緯から見まして、農業基本法を中心に農政をやっていこうというようなふうにも伺えたのでございますから、この際あらためてお伺いしたいと思います。
 農業基本法は、すでに目的に示されておるとおりでございます。しかし、目的に示されてはおりますが、その目的のとおりにいっておらないのでございます。こういう点について、とにかく農業基本法の目的は、所得の均衡、格差の是正ということに重点があるのですね。それが以上申し上げたとおりでも、基本法の精神にあたっていないのだ、実際は私が数字で示すごとく。ですから、こういう基本法について、私自身は、もう過去のあれにとらわれるのでなくて、本年度は間に合いませんよ、本年度は間に合いませんが、来年度はこれはむしろ、私は局長連中に聞きたい。大臣はいつまでやっているかわからぬから、どなたでもよろしい。責任のある局長からお伺いしたいのでございます。基本法に基づいた政策を修正するといったのではあれだが、総理大臣でさえ、政策の中で、高度経済成長から、安定路線を言っているじゃないですか。だから、その精神に沿って、あなた方も発言していいと思うのです。できると思う。あなたたちの感覚をひとつ、お聞きしたいと思う。どなたでもよろしゅうございます。局長からどなたか。

発言情報

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発言者: 野溝勝

speaker_id: 28573

日付: 1966-04-15

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会