佐藤榮作の発言 (本会議)
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○国務大臣(佐藤榮作君) まず第一に、国務大臣の本会議に対する出席につきまして御注意がございました。申すまでもなく、政府は、審議に全面的に、また誠意をもって協力することは当然でございます。今後とも十分注意をしてまいるつもりであります。
第二に、決算の事項、これはまことに重大な事項でございます。予算編成、同時にまた予算執行にあたっての審議を通じて、各委員から示されました御意見などは、まことに得がたい、また、とうといものでもございます。さような意味におきまして、政府は、予算編成や予算の執行にあたりまして、十分この点を参考にして行政運営の円滑を期しておる次第でございます。
ただいま、今回初めて本会議においてこの決算の事項が報告された、いままでにないことである——確かにこの点では画期的な事柄でございます。ただいまお話のありましたように、今後ともこういう例が行なわれることだと私は思いますけれども、しかし、今後「議案」にしろ、こういうお話については、私は賛成をいたさないのでありまして、御承知のように、ただいままで憲法その他できめておりますその関係におきましても、これは「提出」ということになっておりますので、そういう扱い方のほうが望ましいのではないか。ただ、皆さん方の御審議を通じまして、各方面から各種の意見が出ております。それが予算編成上において採用される、かような事柄が望ましいのではないか。また、執行におきまして十分注意されて、公務員の戒めにもなる。また、適正な予算の使用——いわゆる国民の負担でありますから、そういう意味で十分気をつけなければならない、かように思います。なお、この問題は、今後とも十分御審議を受けることだろうと思います。「議案」にするか、あるいは「提出」かという問題でございます。
また、ただいま言われましたが、基本的にはどこまでも綱紀の粛正にあるのだ、こういうお話でありました。この点は確かに、公務員が公僕としてサービスに徹する、同時にまた、国民の負担を一銭一厘といえどもむだにしない、これがまた政策遂行のために使われると、こういうことに一そうの努力をしなければならないと、かように私も思います。
また、国有財産の処理等につきまして、いろいろの御注文がございましたが、過去におけるいろいろの批難事項等も、確かにわれわれが戒心しなければならないと、かように思いますので、実は、きょうの閣議におきまして、払い下げ等について公務員が介入するということは、これは厳に戒めよう、慎しもう、したがいまして、いわゆる特権——公務員であるという特権による払い下げ、こういうことは一切しない、公務員といえども、もちろん国民としての立場はございますから、国民一般が受けるような払い下げその他について、たとえば住宅などについて、そういう払い下げを受けることは、これはまあ当然のことだと思いますが、しかし、特権階級としてこれが処理されることは困ると、そういう意味で、その誤解一切ないようにしよう、これは、ひとり公務員ばかりでなく、公社、公団等におきましても、そこらの従業員が公社公団の所有する財産の払い下げについて特別な恩恵を受けると、こういうことのないようにしよう、各省とも、そういうことで申し合わせをいたしました。これはいささか御期待に沿うと、こういう意味の処置ではないか、私はかように考えております。
次に、補助金の処理についての問題でございますが、御承知のように、補助金が、零細な補助金ではございますけれども、国民のこれは負担でございますから、そういう意味で、補助金を十分効果あるように使う。また、そこで不正が行なわれる、また同時に、そういうものの公正を失う、こういうようなことがあってはならない、かように思いますので、十分注意してまいるつもりでございます。
次に、図書費についてのお尋ねがございましたが、もちろん、こういう事柄も気をつけなければならないことでありますし、各省関係におきまして、図書費が重複しておるとか、そういうものに非常にむだがあるとか、こういうようなことも、御指摘がございますので、一そう今後とも注意してまいるつもりであります。
公社、公団の整理統合、ことしは御承知のように、四十一年度予算では、公社、公団を新しくつくらないということで予算を編成いたしましたが、いままで、できておる公社、公団、それぞれの理由があるのでございますから、私は一がいに、公社、公団は不要、かようには申しませんけれども、しかし、御指摘のありましたように、なお整理統合のできるようなものについては、政府自身が整理統合に踏み出すべきだと、かように考えます。
次に、収入不足について、これもまた、こまかな御注意をいただきましたが、どうも予算編成の際に過大見積もりをしやすい、こういう過大見積もりが、結果において減収を生じ、全般に非常な迷惑を及ぼしておるのではないか、こういう御注意でございます。もちろん、税収入、あるいは物品税その他のものが、そのときどきの経費変動によりまして、いろいろ見込み違いを生ずることもございますけれども、しかしながら、もしも予算編成上、支出を膨大にするために、この収入のほうを過大に見積もる、こういうような弊害があるならば、これは厳に戒めなければならないことであります。私の経験から申しましても、かような事態はいままではあまりなかった。いつでも収入増ではありましても、収入不足というようなことはあまり出てこなかった。しかし、四十年度の予算等におきまして、大きな収入減を来たしたことは、事務当局も非常にまあ恥としておりますが、政府自身も、予算編成をする上から申しまして、たいへんな重大な事柄だと、かように考えておりますので、将来は一そう、御趣旨にありましたように、注意してまいるつもりでございます。
また、土地価格、これが物価の基本的な問題でありますだけに、工事費その他から見まして、用地費その他の土地価格が適正でなければならないことは当然であります。そういう意味で、政府は、ぜひとも土地価格——また、土地収用法の改正等、所要の手続をいたしまして、価格の公正適正化をはかる考えでおります。ただいま収用法は、それぞれ国会にかかりまして、皆さま方の御審議を得つつあると思いますが、この上とも、どうぞよろしくお願いをいたします。
いろいろお尋ねがございましたが、その他の点につきましては、それぞれ所管大臣からお答えさすつもりでございます。それをお聞き取りいただきたいと思います。
問題は、冒頭にありましたように、予算の編成については非常にみなが熱心だ。しかしながら、大事な決算、これは伊藤博文公の言を引用されましたが、そのとおりでありますが、決算に終わる、その決算のあり方、これをおろそかにしてはならない。しかしながら、どうもいままで決算は、二年あるいは三年後に決算を見るという、非常に時期的にもおくれておる。こういう点で、ただいまのような非常な熱意のあるお話も聞きますが、同時に、もう決算じゃないか、ことに二年前、三年も前のものを見ても、という話も、しばしば聞くのであります。政府といたしましては、もちろん決算の重要性を十分心得ておりますし、この上とも適正でなければならない、予算の執行が適正でなければならない、かように思います。ただ、いま言うように、審査の上において非常に時期がおくれるというようなことが一つの問題である。あるいはまた、会計検査院の機構も十分ではございませんので、抜き検査をしなければならないというような実情にある。これらの点についてのくふうも、今後とも続けていたさなければならない、かように思います。(拍手)
〔国務大臣坂田英一君登壇、拍手〕