佐藤榮作の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。
 前半におきまして、いろいろ意見を交えてのお話がございました。いずれも、委員会における審議を通じましてそれらの点がいずれ明らかになるだろうと思います。ことに、政府といたしまして、非常に不満に思いますことは、減税の欺瞞性ということであります。こういう点は、御指摘のような欺瞞性はございませんので、どうか審議を通じて明らかにしていただきたいと思います。
 私に対するお尋ねでございますが、ただいま租税負担の公平、これは租税の原則的なものでございますから、基礎的な原則であります。どこまでもこの公平は貫かれなければならない、かように思います。そういう意味で、私どもは最善の努力を払っております。特にこの負担の公平という観点に立ちまして議論になりますものが、御指摘にありましたいわゆる特別措置の問題、特別措置はこの原則を乱るものではないか、こういうことだと思います。しかし、各国とも租税の特別措置を行なっておりますのは、特別な政策を遂行する場合に、租税上の恩典を与えて、そうしてその政策を実現しようという、こういう政策が各国にあるのでありまして、わが国だけの特殊な考え方ではございません。この点に御理解を賜わりたいと思います。
 また、御指摘になりました夫婦共かせぎの場合と、あるいは一人だけの、夫あるいは妻だけが働く場合の所得税の計算等について、特別な考慮がされない、これなどもただいま引き続いて考究している問題でございます。税制審議会の答申等は尊重していくのでありますが、この審議会におきましても、これらの点においていろいろ審議検討を重ねているような次第でございます。今回の改正にいたしましても、在来の改正にいたしましても、どこまでも税制審議会を中心にしてこれを尊重してまいっていると私は確信をいたしておりますが、ただいま御指摘になりました特別措置のうちでも特殊なものにつきまして、今回は廃止あるいは整理等がとられましたのも、ただいまの審議会を尊重した結果だと思います。御指摘になりました配当所得の減税の特別措置の問題でございますが、これは期限が到来する際に十分その措置存続について考究してまいります。
 また、今回の減税は所得減税に重点を置け、企業減税は従にしろ、これは御指摘のとおりでありまして、私どもも、今回も六対四の割合で所得減税と企業減税、所得減税を六にし、企業減税を四にするというところでございますから、所得減税が中心だ、かように言えるのだと思います。ただ、過去の実績等から見ると、所得減税が八であり、企業減税が二である、そういう点から見て、今回は企業減税に力を入れたんではないか、こういうような誤解があるようでありますけれども、もちろんこの減税は、そのときどきの経済の情勢に対応して考えるべきものでありますが、その点から考えまして、今回は、中小企業に対しての税負担、これを軽減するということが、特に経済情勢から見て必要だということで、ただいまのように企業減税が四になった、こういうことでありますが、これは別に所得減税をないがしろにした、こういう非難は当たらないだろうと私は思います。また、私どもも、今後とも注意いたしまして、いわゆる所得減税の大幅減税が実現するように、今後とも努力してまいるつもりでおります。ことしは、御承知のように、在来、課税最低限が五十六万円であったものが、今度は六十三万円になった。こういうことで、この最低限を非常に引き上げましたけれども、将来におきましては、さらにこれを上げまして、お話にありましたように、八十万にもしたい、こういうことを、過去の委員会等におきまして、私ども、政府の考え方を説明した次第でございます。また、今回の減税におきまして——これは大蔵大臣からお答えするところでありまするが、特に、この最低限を引き上げたと同時に、中以下の所得層の累進税率の改正をいたしましたことは、これは確かに低所得層に厚い今回の改正だと、実は自慢をしておるのであります。いずれ、委員会等でその点を明らかにしていただきたいと思います。
 最後に、国民負担の軽減の問題につきましては、私どもも引き続いて考えてまいるつもりでございます。ただいま所得の最低課税を八十万にするような目標で努力すると申しましたが、全般について、こういうような負担の軽減をはかるべきだと思います。物品税、あるいは住民税、あるいは相続税等々におきまして、あらゆる機会に考えてまいりたいと思います。
 また、最後に御指摘のありました、脱税についてきびしき態度をとれと、こういう御指摘、これはまさしく、御意見どおり、私どもも注意していかなければならぬ、かように思いますので、そのつもりでおりますことを、この機会に申し上げましてお答えといたします。
 その他の点については、大蔵大臣その他からお答えをいたします。(拍手)
  〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 105115254X01519660311_024

発言者: 佐藤榮作

speaker_id: 21117

日付: 1966-03-11

院: 参議院

会議名: 本会議