椎名悦三郎の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(椎名悦三郎君) 漁船拿捕に関する状況は、ただいま海上保安庁長官から説明がありましたとおりに尽きるのでございます。私からは省略させていただきます。これに対してどういう措置をとったかということについて概要を申し述べたいと思います。
わがほうの巡視船「せんだい」が洋上で円満解決方折衝中に、海上保安庁からの依頼に基づきまして、十四日の夜、外務省から在京韓国大使館及び在ソウル日本大使館を通じて韓国外務部に対し、日本漁船は計器によって自己の位置を測定しながら操業していたので、漁業水域を侵犯することはあり得ない。したがって、事態の円満解決をはかるため漁船を釈放するように申し入れたのであります。
その後、韓国警備艇の艇員による発砲、殴打の後、第五三海洋丸を連行したことにもかんがみ、十五日午前、あらためてアジア局長から金大使に電話をもって、今回の事件を遺憾とし、船体及び乗り組み員の早期釈放を申し入れるとともに、安公使を招致いたしまして、事実関係を説明し、かたがた、わがほうの立場を詳細にわたって申し入れ、韓国政府の善処方を強く要求した次第であります。また、同様の趣旨を別途在韓の日本大使館を通じまして先方に申し入れてあります。
わがほうが強硬な抗議文書を手交するような形で今回の事件を特に荒立てるということは本意でないのでありまして、むしろ、過去三カ月の順調な漁業協定の実施にかんがみまして、早期に円満な解決を得るように希望していることは韓国側も十分に理解しておると信じます。したがって、韓国政府は至急事実関係の確認を行なうべく、鋭意努力中でございますので、近く、国交正常化後にせっかく増進を見ている日韓友好ムードの線に沿って、拿捕された漁船の釈放に至るものと期待しております。
かような状況でございます。