橋本登美三郎の発言 (産業公害対策特別委員会)

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○国務大臣(橋本登美三郎君) 私に指名ではありませんが、私の考え方をひとつ平たく申してみたいと思うのですが、先ほど来厚生大臣から基本法のお話がありましたが、これは、きょうの閣議で基本法をつくろうということで了承を得ましたので、次の国会には何とか間に合わせたい。問題は、こういうことを平たく言うと、いろいろな問題がありますけれども、先ほど来から、産業資本の圧迫を受けはせぬかというお話があったのでありますが、そこでたとえば、これは例がはたしていいかどうかわかりませんが、煙突から一つの公害が発生すると仮定します。しますと、これが十本か十五本の場合は、いわゆる社会的な地域公害となってはあらわれないが、これが五十本、百本ということになれば、これが地域的な公害となってあらわれる、こういうことがあります。そこで、通産省として考える一これは私ども副総理でもなければ総理大臣でもないですから、通産省のことを言うのはどうかと思いますけれども、一応通産省の立場で言えば、いわゆる産業の能率化といいますか、そういう点から考えて、いわゆるある程度の限度があろうと思います。したがって、コストの関係から見て、その発生源について、この程度まではいろいろな点から考えて可能であるという結論が出るわけですが、これは科学的調査を必要としますが、しかし、そういうものが一本か十本の範囲内であれば社会的な産業公害になってこない。地域公害にはなってこないわけですが、それが五十、百という数になってくると、ある程度規制が行なわれても、地域的公害になってくる。
 そこで、先ほど来の瀬谷さんの御質問ですが、だれに責任があるかということになれば、厚生大臣がお答え申し上げたように、いわゆる第一次的な責任は企業者にあると思う。けれども、そうしたいわゆる広域的に産業が発達し、それが、その一つ一つでは害にならぬものが、それが多くなって、いわゆる一つの害を及ぼす場合に、これをだれが処理するかということになれば、やはり国が原則としては処理していく——責任の問題になって処理していくということになるのではないか。たとえば、御承知のように、隅田川のいわゆる水質汚濁を浄化するためのフラッシュ、いわゆるきれいな水をそこに流すことによって、最近隅田川というのはだいぶ浄化されてきた。あるいはまた名古屋でも堀川その他各大都市にあるところの市内を流れている川の浄化ということは、原則としてやはり公共団体が処理していく。これは川の問題で申し上げましたが、あるいは産業工場それ自体のものでも、それが一つ一つの場合は、なるほど基準には合っているけれども、それが多くなれば大気内における汚染度は高まってくる。その場合にも、処理するのはだれが処理すべきものかということになれば、やはり公共団体が原則としては処理していくという方向であっていいんじゃないか。こういうことからして、御承知のように、あるいは建築基準、あるいは都市計画、あるいは産業都市の建設の場合における地域の設定というような措置が、政府としては行なわれているわけであります。
 そこで、少し長くなりますけれども……。

発言情報

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発言者: 橋本登美三郎

speaker_id: 16384

日付: 1966-11-18

院: 参議院

会議名: 産業公害対策特別委員会