森義視の発言 (農林水産委員会)

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○森(義)委員 そういう答弁では納得できません。努力をするとか、十分ではないとか、そんな段階じゃないんですよ。少なくとも日本の林業を考える場合に、機械化に限界がある山岳林業の中でどう労働力を確保するかということが日本の林業の最重点施策なんです。その中で、社会保障の問題について、あるいは若年労働力の問題について、努力するとか確保するとか、あるいは後継者資金の問題について、農業で行なわれておるようなそういう問題についても考えるとか、そういう答弁を何回繰り返していただいたところで、林野庁が出しておられるあとの諸施策というものは、私はもう絵にかいたもちだ、そう断定せざるを得ないわけなんです。
 それでは、私は、ここで具体的に、林業労働者の失業保険の問題をどう考えるのか、健康保険をどうするのか、この二つについて長官の具体的な答弁を願いたいと思います。いま奈良では失業保険法の特例給付を受けております。しかし、これだって失業保険法の特例給付ですから、この間まで三百三十円だったのです。それがようやく五百円になりました。一日二千円の賃金で働いておる労働者が五百円の失業保険しかもらえない。しかし、そのことですら、林業労働者がどれだけその恩恵に喜んでおるかというのが現状です。それは奈良県だけでいま行なわれておるいわゆる失業保険なんです。そういう実態を——これは二年前の田中長官時代に、民有林労働者の実態を資料として出せと言ったら、ないから一年待ってくれ、予算を組んで民有林労働者の実態を調査するということでしたが、あのときにたしか二千三百万の予算が組まれたはずです。その結果、どういうふうな実態であるかということについて、林野庁はすでにそのデータを持っておられるはずだと思います。そのデータをお持ちならば、日本全国の民有林で働いておる労働者の今日の実態というものの資料を出していただきたい。私は、民有林労働者の中で一番進んでおる奈良県における民有林労働者の実態をいま話しておるわけです。それですら、いま申し上げましたような失業保険法の特例給付をようやく三十八年から受けて、三百三十円からようやく去年五百円になっている。そういう段階である。一年のうち三分の一は天候、気象の関係で仕事ができない。御承知のように、山は仕事ができない間、近くにいわゆる仕事がないわけです。どこかにアルバイトに行こうとすれば、二時間も三時間もかかる。車馬賃が要る。こういう状態では行けないわけです。結局何をやるか。失業しておる間ばくちと酒しかないわけです。そういう中に若い青年がどうして残れましょうか。年間所得三十万くらいで、そしていま言ったような環境の中に置かれていて、労働者の確保できる見込みは私はないと思うのです。長官は先ほど、確保できる、確保するためにいろいろな努力をするとおっしゃったが、その努力が具体的に明示をされない限り、それはいままでの答弁と同じで、山村労働力の流出はどんどんと拡大しておるじゃありませんか。この拡大はさらに私はそのスピードを増すであろうと思います。そういう状態の中で、今国会を通じて、林業労働者の労働条件の問題、社会保障の問題について、林野庁はいつから失業保険についてはこうする、健康保険についてはこうする、こういった確たる答弁を私は期待をしたいので、いま一度その点についての長官の決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。

発言情報

speech_id: 105505007X03519670718_016

発言者: 森義視

speaker_id: 33852

日付: 1967-07-18

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会