森義視の発言 (農林水産委員会)

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○森(義)委員 今度出されている法律が生産性をあげていく役割りをになうんだ、こういう大臣のいまの答弁ですが、これはそうじゃないですよ。この問題はあとで触れますが、これは供給力をどう正確につかむかということが主点であって、生産性をあげるためのものじゃないです。そのもとは触れませんが、大臣はいまこういうことをおっしゃいました。農山村から労働力が都市へ流れ出していくということは、わが国全体の経済の発展の見地から見ればたいへんうれしいことだ、反面、流出されるほうの側に立てばたいへん苦しいことだ。しかし、私は、農林大臣という立場から、そういうものの言い方は、かりに心でそう考えておられても、あまり言われないほうがいいと思うのです。まあ気持ちはわかりますよ。気持ちはわかりますけれども、もっと中心になって考えなくちゃならないのは、いわゆる格差の解消というのが今日国の政治の重点施策です。そういう観点から問題を考えていかなければならないのに、片方に労働力、人間が集中するということは、どんどん格差が拡大していくから、片方に集中するのです。そういうものをそのままにしておくことが日本の経済の発展の見地から見て頼もしいというふうなものの言い分は、国の重点施策に対してはあまり大臣から言われないほうがいいんじゃないか、こう思います。
 そこで、大臣は、機械力によって日本の労働者のいわゆる不足分を補っていく、あるいは機械力によって生産性を高めることによって労働者の生活の向上をはかっていく、これを米国の例と比較していまお述べになりました。それでは大臣は、日本の林業生産について、機械力のこれからの発展について、活用についてどのような計画を持っておられるのか。いわゆる平地林業における機械力と、日本の山岳林業における機械力という問題について、どういうふうにお考えになっておるのか。大臣はおそらくアメリカで使っておるマッカラーのあのチェーンソーを使われた経験はないと思います。国有林の中で使っておる日本の小さなラビットとマッカラーを比較してみますと、これはもうたいへんなものです。あの傾斜三十度、三十五度の山岳林業の中にあのチェーンソーを実際使ってみて、労働者が肉体的に耐え得るかどうか、たいへん重労働であります。しかも傾斜地でありますから危険性を伴います。平地林業における機械力を想定して、日本の林業に直ちに機械力が導入をされ、そのことによって日本の生産性が高めていかれるというふうなしろうと的な考え方で、日本の労働力の問題が機械力の導入によって補えるような考え方を持っておられるとするならば、これは認識不足です。実際日本に入っておる機械力というものが、確かに、集材機あるいは架線設備の問題について、いろいろな設備については従来の木馬方式とはだいぶ変わってまいりました。その点においては大きな前進であります。しかし、植林から撫育、栽採に至る労働力の一番重要な作業過程の中で、日本の林業に機械力がどれだけ入り得るのか、この点について、大臣は長野県ですから、山はたくさんありますので御存じだと思いますが、政府が出しておる統計資料によりますと、チェーンソーが何ぼふえた、集材機がどのくらいふえた、こういうふうに書いてあります。しかし、電気のついていないところに電気冷蔵庫を何ぼ持ってきたってそれは価値がないわけです。集材機が何ぼふえましても、チェーンソーが何ぼふえましても、それが実際に生産性に役立つ立地条件でなければ効力を発揮いたしません。生産性の向上には役立たないわけです。大臣は、日本の山岳林業における機械化についてどのような構想をお持ちであり、それに対する計画を現に考えておられるならば、日本林業の機械化についての抱負があるならば、まずそれをお聞かせ願いたいと思います。

発言情報

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発言者: 森義視

speaker_id: 33852

日付: 1967-07-19

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会