石橋政嗣の発言 (予算委員会)

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○石橋委員 核拡散防止条約をつくれ、これがぜひ必要だ、そういう声はずっとあります。ありますけれども、やはり米ソの間の意見の食い違い、あるいは現在すでに核兵器を保有しております国と持たない国との意見の食い違い、そういうものからなかなか簡単にはまとまらないという情勢だったわけです。それが昨年の秋、ジョンソン大統領とソ連のグロムイコ外務大臣との会談以降急速にまとまった。これは事実だと思います。これは予想以上の速いテンポではないかと私は思う。だから、その辺に私は焦点を置いて、米ソがこの核拡散防止条約を早くつくろうという気持ちになった裏には、何か特殊の背景があるのではなかろうか、こう思ってはお尋ねをいたしたわけです。この点につきまして、最近、お読みになったと思いますが、フランスのガロア将軍あたりが自分の考え方を述べておるわけでありますが、これは、結局いま外務大臣も触れましたように、中国の核開発というものが予想以上に速いテンポで行なわれておる、これが一つの契機になっておるだろう、ある程度後進国と思われる国でも、本気で取り組めば意外に速いテンポで核の開発ができるのだ、何とかここで早く核拡散防止をやらなければたいへんな事態を招くという点で意見の一致を見た。ガロア将軍の言うところによれば、ベトナム戦争というものも十分に関連を持っておる。アメリカがベトナムに大きな精力をさかれ、軍事費も膨大なものになっておる、どこか削減しなければならぬ部分が出てきておる。いま米ソの交渉のテーマに取り上げられておりますABMの問題などもその一つでありましょうけれども、どこかで費用を減らしたい、節減をはかってその分をベトナムに集中したいという気持ちがある。ソ連のほうにしてみれば、西ドイツに何としても核についての発言権を持たしたくない。発言権のみでなくて、管理権に参画するということばがよく使われておるわけですが、そういう形に西ドイツが接近していくことは好ましくない、何とかそれを食いとめたい、この両者の意見が一致して急激にまとまったのじゃないだろうかということも述べておるわけです。そういうことについても、私はもっと深くお伺いしたかったわけでありますが、特に重要な部分ではございませんから、以上のお答え必ずしも満足いたしませんけれども、次の質問に移りたいと思います。
 ところで、これから私たちがこの問題に取り組む場合に一つ考えなければならない問題として何があるかというと、拙速でもいいから早く何とかまとめるという方向を選ぶべきだろうか、そうじゃなくて、理想的なものはできないにしても、じっくりとある程度の時間をかけても理想に近いものをつくるように努力すべきだろうか、これは非常に重要な分かれ道だと私は思います。どちらの道を選んだほうが正しいかということを判断する場合に、一つの目安として、核拡散が切迫した、差し迫った問題かどうかという、その見方によって態度がきまるんじゃないだろうかと私は思うわけです。もし核拡散というものが差し迫った問題であるとするならば、これは多少荒削りでも速いテンポでまとめなくちゃならないかもしれません。しかし、そうでないというならば、少し腰を落ちつけて理想に近いものをつくるという努力をしていったほうがいいんじゃないか、こういう気がするわけです。そこで、核の拡散は差し迫った、非常に切迫した問題かどうか。中国のあと、第六、第七、第八の核クラブの会員が近々にふえるような見通しがあるというようにお考えかどうか、この点についての御判断をお伺いしたいと思う。

発言情報

speech_id: 105505261X00519670325_022

発言者: 石橋政嗣

speaker_id: 5436

日付: 1967-03-25

院: 衆議院

会議名: 予算委員会