西村英一の発言 (建設委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(西村英一君) ただいま議題となりました都市再開発法案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 最近における都市への人口の集中による過密化と不合理な土地利用とによりまして、都市機能は低下し、都市環境はますます悪化しつつありますが、これに対処いたしますためには、工場の分散、流通業務地の再配置、都市施設の整備等の諸施策を講ずる必要があることはもとよりでありますが、現下の状況は、既存の法制の活用では不十分であり、この際新たに市街地内における再開発を強力かつ効率的に推進するための制度を確立することがぜひとも必要となってきた次第であります。
 現在、都市の再開発に関する法制としては、公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律、防災建築街区造成法等があり、それぞれ効果を発揮してまいったのでありますが、いずれも都市の総合的な再開発のための手法としては、不十分であり、これらを統合整備して、都市の再開発のための新たな体制と手法を盛り込んだ法律の制定が望まれておったのであります。
 都市の再開発は、建築物と公共施設とを一体的に整備することにより、必要な道路、公園、駐車場等を備え、土地が合理的かつ高度に利用された健全な市街地の形成をはかろうとするものであります。
 今回、この法律案によりまして、市街地の再開発に関する都市計画、市街地再開発事業の施行者、市街地再開発事業における権利処理の方式等、市街地の計画的な再開発に関し必要な事項を定め、時代の要請にこたえることとした次第であります。
 以上がこの法律案の提案の理由でありますが、以下この法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、市街地再開発事業は、建築物の容積の最低限度及び建築面積の最低限度が定められた容積地区内にあること、その他の一定の要件に該当する地区において施行することができることにいたしております。
 第二に、市街地再開発事業は、都市計画事業として施行することとし、その施行者は、市街地再開発組合並びに地方公共団体及び日本住宅公団といたしております。
 そのうち市街地再開発組合につきましては、事業施行地区内の土地所有者及び借地権者の三分の二以上の同意を得た上、都道府県知事の認可を受けて設立されることといたしておりますが、なおその事業の継続が困難となる場合の措置として、都道府県知事または市町村長において事業を代行することができることにいたしております。
 第三に、市街地再開発事業の手法は、従前の土地及び建物についての権利を新しい建築物とその土地に関する権利に円滑に変換せしめつつ、建築物の共同・立体化と公共施設の整備をはかるものでありまして、事業施行地区内の関係権利者の権利は、原則として、権利変換計画の定めるところに従い、本事業によって整備される土地の共有持ち分または施設建築物の一部とその施設建築物のための地上権の共有持ち分に変換されることにいたしております。第四に、関係権利者の権利を保護するため、施行者が権利変換計画を定めるにあたっては、審査委員または市街地再開発審査会の議を経なければならないこととするほか、公衆の縦覧に供して、関係権利者に意見書を提出する機会を与えなければならないこととし、さらに建設大臣または都道府県知事の認可を要することにいたしております。
 第五に、市街地再開発事業を促進する措置として、事業に必要な資金について国または地方公共団体は、補助金の交付、資金の融通等の配慮をすることとし、施行者は、事業によって整備される重要な公共施設の管理者に対して費用の負担を求めることができることとするほか、地方税法、租税特別措置法等の一部を改正し、本事業に対する課税上の特例を定めることにいたしております。
 第六に、この法律の制定に伴って、公共施設の整備に関する市街地の改造に関する法律及び防災建築街区造成法を廃止することとし、これに必要な経過措置を定めることにいたしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。

発言情報

speech_id: 105514149X02419670718_003

発言者: 西村英一

speaker_id: 1438

日付: 1967-07-18

院: 参議院

会議名: 建設委員会