建設委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十二年七月十八日(火曜日)
午前十一時二十三分開会
—————————————
委員の異動
七月十四日
辞任 補欠選任
伊藤 五郎君 松平 勇雄君
横井 太郎君 栗原 祐幸君
向井 長年君 中沢伊登子君
七月十七日
辞任 補欠選任
中沢伊登子君 向井 長年君
七月十八日
辞任 補欠選任
瀬谷 英行君 中村 英男君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 藤田 進君
理 事
稲浦 鹿藏君
大森 久司君
山内 一郎君
大河原一次君
委 員
石井 桂君
奥村 悦造君
熊谷太三郎君
小山邦太郎君
中津井 真君
平泉 渉君
田中 一君
松永 忠二君
鈴木 一弘君
春日 正一君
相澤 重明君
国務大臣
建 設 大 臣 西村 英一君
政府委員
近畿圏整備本部
次長 上田 稔君
中部圏開発整備
本部次長 国宗 正義君
厚生省国立公園
局長 大崎 康君
建設省計画局長 志村 清一君
建設省都市局長 竹内 藤男君
建設省河川局長 古賀雷四郎君
建設省道路局長 蓑輪健二郎君
建設省住宅局長 三橋 信一君
事務局側
常任委員会専門
員 中島 博君
説明員
厚生省社会局施
設課長 飯原 久弥君
自治省財政局地
方債課長 山本 成美君
—————————————
本日の会議に付した案件
○都市再開発法案(内閣提出)
○近畿圏の保全区域の整備に関する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
○中部圏の都市整備区域、都市開発区域及び保全
区域の整備等に関する法律案(内閣提出、衆議
院送付)
○派遣委員の報告
○建設事業並びに建設諸計画に関する調査
(建設資材労務対策に関する件)
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この発言だけを見る →午前十一時二十三分開会
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委員の異動
七月十四日
辞任 補欠選任
伊藤 五郎君 松平 勇雄君
横井 太郎君 栗原 祐幸君
向井 長年君 中沢伊登子君
七月十七日
辞任 補欠選任
中沢伊登子君 向井 長年君
七月十八日
辞任 補欠選任
瀬谷 英行君 中村 英男君
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出席者は左のとおり。
委員長 藤田 進君
理 事
稲浦 鹿藏君
大森 久司君
山内 一郎君
大河原一次君
委 員
石井 桂君
奥村 悦造君
熊谷太三郎君
小山邦太郎君
中津井 真君
平泉 渉君
田中 一君
松永 忠二君
鈴木 一弘君
春日 正一君
相澤 重明君
国務大臣
建 設 大 臣 西村 英一君
政府委員
近畿圏整備本部
次長 上田 稔君
中部圏開発整備
本部次長 国宗 正義君
厚生省国立公園
局長 大崎 康君
建設省計画局長 志村 清一君
建設省都市局長 竹内 藤男君
建設省河川局長 古賀雷四郎君
建設省道路局長 蓑輪健二郎君
建設省住宅局長 三橋 信一君
事務局側
常任委員会専門
員 中島 博君
説明員
厚生省社会局施
設課長 飯原 久弥君
自治省財政局地
方債課長 山本 成美君
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本日の会議に付した案件
○都市再開発法案(内閣提出)
○近畿圏の保全区域の整備に関する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
○中部圏の都市整備区域、都市開発区域及び保全
区域の整備等に関する法律案(内閣提出、衆議
院送付)
○派遣委員の報告
○建設事業並びに建設諸計画に関する調査
(建設資材労務対策に関する件)
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藤
藤田進#1
○委員長(藤田進君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
委員の異動について報告いたします。
去る十四日、伊藤五郎君及び横井太郎君が委員を辞任され、その補欠として松平勇雄君及び栗原祐幸君が選任されました。
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この発言だけを見る →委員の異動について報告いたします。
去る十四日、伊藤五郎君及び横井太郎君が委員を辞任され、その補欠として松平勇雄君及び栗原祐幸君が選任されました。
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藤
西
西村英一#3
○国務大臣(西村英一君) ただいま議題となりました都市再開発法案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
最近における都市への人口の集中による過密化と不合理な土地利用とによりまして、都市機能は低下し、都市環境はますます悪化しつつありますが、これに対処いたしますためには、工場の分散、流通業務地の再配置、都市施設の整備等の諸施策を講ずる必要があることはもとよりでありますが、現下の状況は、既存の法制の活用では不十分であり、この際新たに市街地内における再開発を強力かつ効率的に推進するための制度を確立することがぜひとも必要となってきた次第であります。
現在、都市の再開発に関する法制としては、公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律、防災建築街区造成法等があり、それぞれ効果を発揮してまいったのでありますが、いずれも都市の総合的な再開発のための手法としては、不十分であり、これらを統合整備して、都市の再開発のための新たな体制と手法を盛り込んだ法律の制定が望まれておったのであります。
都市の再開発は、建築物と公共施設とを一体的に整備することにより、必要な道路、公園、駐車場等を備え、土地が合理的かつ高度に利用された健全な市街地の形成をはかろうとするものであります。
今回、この法律案によりまして、市街地の再開発に関する都市計画、市街地再開発事業の施行者、市街地再開発事業における権利処理の方式等、市街地の計画的な再開発に関し必要な事項を定め、時代の要請にこたえることとした次第であります。
以上がこの法律案の提案の理由でありますが、以下この法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、市街地再開発事業は、建築物の容積の最低限度及び建築面積の最低限度が定められた容積地区内にあること、その他の一定の要件に該当する地区において施行することができることにいたしております。
第二に、市街地再開発事業は、都市計画事業として施行することとし、その施行者は、市街地再開発組合並びに地方公共団体及び日本住宅公団といたしております。
そのうち市街地再開発組合につきましては、事業施行地区内の土地所有者及び借地権者の三分の二以上の同意を得た上、都道府県知事の認可を受けて設立されることといたしておりますが、なおその事業の継続が困難となる場合の措置として、都道府県知事または市町村長において事業を代行することができることにいたしております。
第三に、市街地再開発事業の手法は、従前の土地及び建物についての権利を新しい建築物とその土地に関する権利に円滑に変換せしめつつ、建築物の共同・立体化と公共施設の整備をはかるものでありまして、事業施行地区内の関係権利者の権利は、原則として、権利変換計画の定めるところに従い、本事業によって整備される土地の共有持ち分または施設建築物の一部とその施設建築物のための地上権の共有持ち分に変換されることにいたしております。第四に、関係権利者の権利を保護するため、施行者が権利変換計画を定めるにあたっては、審査委員または市街地再開発審査会の議を経なければならないこととするほか、公衆の縦覧に供して、関係権利者に意見書を提出する機会を与えなければならないこととし、さらに建設大臣または都道府県知事の認可を要することにいたしております。
第五に、市街地再開発事業を促進する措置として、事業に必要な資金について国または地方公共団体は、補助金の交付、資金の融通等の配慮をすることとし、施行者は、事業によって整備される重要な公共施設の管理者に対して費用の負担を求めることができることとするほか、地方税法、租税特別措置法等の一部を改正し、本事業に対する課税上の特例を定めることにいたしております。
第六に、この法律の制定に伴って、公共施設の整備に関する市街地の改造に関する法律及び防災建築街区造成法を廃止することとし、これに必要な経過措置を定めることにいたしております。
以上がこの法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。
この発言だけを見る →最近における都市への人口の集中による過密化と不合理な土地利用とによりまして、都市機能は低下し、都市環境はますます悪化しつつありますが、これに対処いたしますためには、工場の分散、流通業務地の再配置、都市施設の整備等の諸施策を講ずる必要があることはもとよりでありますが、現下の状況は、既存の法制の活用では不十分であり、この際新たに市街地内における再開発を強力かつ効率的に推進するための制度を確立することがぜひとも必要となってきた次第であります。
現在、都市の再開発に関する法制としては、公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律、防災建築街区造成法等があり、それぞれ効果を発揮してまいったのでありますが、いずれも都市の総合的な再開発のための手法としては、不十分であり、これらを統合整備して、都市の再開発のための新たな体制と手法を盛り込んだ法律の制定が望まれておったのであります。
都市の再開発は、建築物と公共施設とを一体的に整備することにより、必要な道路、公園、駐車場等を備え、土地が合理的かつ高度に利用された健全な市街地の形成をはかろうとするものであります。
今回、この法律案によりまして、市街地の再開発に関する都市計画、市街地再開発事業の施行者、市街地再開発事業における権利処理の方式等、市街地の計画的な再開発に関し必要な事項を定め、時代の要請にこたえることとした次第であります。
以上がこの法律案の提案の理由でありますが、以下この法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、市街地再開発事業は、建築物の容積の最低限度及び建築面積の最低限度が定められた容積地区内にあること、その他の一定の要件に該当する地区において施行することができることにいたしております。
第二に、市街地再開発事業は、都市計画事業として施行することとし、その施行者は、市街地再開発組合並びに地方公共団体及び日本住宅公団といたしております。
そのうち市街地再開発組合につきましては、事業施行地区内の土地所有者及び借地権者の三分の二以上の同意を得た上、都道府県知事の認可を受けて設立されることといたしておりますが、なおその事業の継続が困難となる場合の措置として、都道府県知事または市町村長において事業を代行することができることにいたしております。
第三に、市街地再開発事業の手法は、従前の土地及び建物についての権利を新しい建築物とその土地に関する権利に円滑に変換せしめつつ、建築物の共同・立体化と公共施設の整備をはかるものでありまして、事業施行地区内の関係権利者の権利は、原則として、権利変換計画の定めるところに従い、本事業によって整備される土地の共有持ち分または施設建築物の一部とその施設建築物のための地上権の共有持ち分に変換されることにいたしております。第四に、関係権利者の権利を保護するため、施行者が権利変換計画を定めるにあたっては、審査委員または市街地再開発審査会の議を経なければならないこととするほか、公衆の縦覧に供して、関係権利者に意見書を提出する機会を与えなければならないこととし、さらに建設大臣または都道府県知事の認可を要することにいたしております。
第五に、市街地再開発事業を促進する措置として、事業に必要な資金について国または地方公共団体は、補助金の交付、資金の融通等の配慮をすることとし、施行者は、事業によって整備される重要な公共施設の管理者に対して費用の負担を求めることができることとするほか、地方税法、租税特別措置法等の一部を改正し、本事業に対する課税上の特例を定めることにいたしております。
第六に、この法律の制定に伴って、公共施設の整備に関する市街地の改造に関する法律及び防災建築街区造成法を廃止することとし、これに必要な経過措置を定めることにいたしております。
以上がこの法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。
藤
藤
藤田進#5
○委員長(藤田進君) 次に、近畿圏の保全区域の整備に関する法律案及び中部圏の都市整備区域、都市開発区域及び保全区域の整備等に関する法律案を一括して議題といたします。
両案につきましては、すでに説明を聴取いたしておりますが、その補足説明を聴取いたします。近畿圏整備本部上田次長。
この発言だけを見る →両案につきましては、すでに説明を聴取いたしておりますが、その補足説明を聴取いたします。近畿圏整備本部上田次長。
上
上田稔#6
○政府委員(上田稔君) ただいま議題になりました近畿圏の保全区域の整備に関する法律案について、逐次に御説明申し上げます。
第一条は、この法律の目的についての規定であります。
さきに、提案理由説明において申し上げましたように、この法律は、近畿圏の建設とその秩序ある発展に寄与するために、近郊緑地の保全その他保全区域の整備に関して、特別の措置を定めることによりまして、保全区域内における文化財の保存、緑地の保全または観光資源の保全もしくは開発に資することを目的といたしております。
第二条は、用語の定義についての規定であります。
まず、既成都市区域とは、近畿圏整備法第二条第三項に規定する区域、すなわち大阪市、神戸市及び京都市の区域並びにこれらと直接する都市の区域のうち、産業及び人口の過度の集中を防止し、かつ、都市の機能の維持及び増進をはかる市街地の区域であります。
また、保全区域とは、近畿圏の地域内において文化財を保存し、緑地を保全し、または観光資源を保全し、もしくは開発する必要がある区域で、近畿圏整備法第十四条第一項の規定により指定された区域であります。
次に、近郊緑地とは、既成都市区域の近郊における保全区域内の樹林地で、相当規模の広さを有しているものといたしております。なお、近郊緑地は樹林地でありまして、原則として農地等を含まないことといたしておりますが、樹林地に隣接する土地で、これと一体となって緑地を形成しているもの及びこれに隣接する池沼を含むものといたしております。
第三条は、保全区域整備計画の承認の申請及び承認についての規定であります。
関係府県知事は、保全区域の指定があったときは、近畿圏整備法第八条に規定する基本整備計画に基づき、関係市町村長と協議して、当該保全区域に係る保全区域整備計画を作成し、内閣総理大臣に承認を申請しなければならないことといたしております。
また、内閣総理大臣は、この承認をしようとするときは、あらかじめ、近畿圏整備審議会の意見を聞くとともに、関係行政機関の長に協議しなければならないことといたしております。
第四条は、保全区域整備計画の内容についての規定であります。
関係府県知事が作成いたします保全区域整備計画には、それぞれの保全区域ごとに保全区域の整備に関する基本構想、土地の利用に関する事項、並びに文化財の保存、緑地の保全または観光資源の保全もしくは開発に関連して必要とされる道路、公園等の施設の整備に関する事項につきましてその大綱を定めるものといたしております。
第五条は、近郊緑地保全区域の指定の要件、手続等についての規定であります。
内閣総理大臣は、近郊緑地のうち、無秩序な市街地化のおそれが大であり、かつ、これを保全することによって得られる既成都市区域及びその近郊の地域の住民の健全な心身の保持及び増進の効果が著しいか、またはこれらの地域における公害もしくは災害の防止の効果が著しい土地の区域を、近郊緑地保全区域として指定することができることといたしております。
この区域の指定の手続といたしましては、内閣総理大臣は、あらかじめ関係地方公共団体及び近畿圏整備審議会の意見を聞くとともに、関係行政機関の長に協議しなければならないことといたしております。
第六条は、近郊緑地特別保全地区の指定の要件、手続等についての規定であります。
建設大臣は、近郊緑地保全区域内の土地のうち、地形、交通施設の整備の状況や、周辺の土地の開発の状況等に照らして、無秩序な市街地化のおそれが特に大であり、既成都市区域及びその近郊の地域住民の健全な心身の保持及び増進または公害もしくは災害の防止の効果が特に著しい土地の区域につきまして、都市計画の施設として、近郊緑地特別保全地区を指定することができることといたしております。
この地区の指定にあたりましては、広域的な緑地計画等との調整をはかるため、建設大臣は、あらかじめ近畿圏整備長官等の意見を聞かなければならないことといたしております。
第七条は、近郊緑地保全区域または近郊緑地特別保全地区の指定の準備のための土地の立ち入り等についての規定でありまして、内閣総理大臣または建設大臣が、これらの指定の準備のため他人の占有する土地に立ち入り調査を行なう必要がある場合における手続、損失の補償等についての定めをいたしております。
第八条は、標識の設置等についての規定でありますが、近郊緑地特別保全地区につきましては、行為の規制等を伴います関係上、府県は、近郊緑地特別保全地区である旨を表示した標識を設けなければならないことといたしており、本条はこの標識の設置等に関する事項を定めた規定であります。
第九条は、近郊緑地保全区域における行為の届け出についての規定であります。
近郊緑地保全区域のうち近郊緑地特別保全地区以外の区域において、建築物その他の工作物の新築、改築または増築、宅地の造成、土地の開墾等の土地の形質の変更、木竹の伐採その他近郊緑地の保全に影響を及ぼすおそれのある行為をしようとする者は、あらかじめ、府県知事にその旨を届け出なければならないことといたしておりますとともに、府県知事は、近郊緑地の保全のため必要があると認めるときは、届け出をした者に対して、必要な助言または勧告をすることができることといたしております。なお、保全区域整備計画に基づいて行なう行為、通常の管理行為については、届け出を必要としないことといたしております。
第十条は、近郊緑地特別保全地区における行為の制限についての規定であります。
近郊緑地特別保全地区は、さきに御説明申し上げましたように、近郊緑地保全区域のうち特に重要な土地の区域について指定されるものでありまして、その地区内におきましては、近郊緑地の保全を特にはかる必要があります。そこで、前条で御説明申し上げましたような行為につきましては、府県知事の許可を受けなければならないことといたしておりますとともに、府県知事は、これらの許可の申請があった場合において、これらの行為が近郊緑地の保全上支障があると認めるときは、その許可をしてはならないことといたしております。なお、通常の管理行為等につきましては、前条の場合と同様、この規定の適用を除外することといたしております。
第十一条は、原状回復命令等についての規定であります。
府県知事は、近郊緑地特別保全地区内において、前条の規定に違反して一定の行為を行なった者等がある場合には、近郊緑地の保全に対する障害を排除するため必要な限度において、これらの者に対して、原状回復等を命ずることができることといたしております。
第十二条は、損失の補償についての規定であります。
府県は、近郊緑地特別保全地区内において、第十条第一項の許可を受けることができないため損失を受けた者がある場合におきましては、原則としてその者に対して、通常生ずべき損失を補償することといたしております。ただし当該行為について、他の法令による許可その他の処分の申請が却下された場合、または当該行為が社会通念上、近郊緑地特別保全地区の指定の趣旨に著しく反すると認められる場合におきましては、この法律による補償は行なわないことといたしております。
第十三条は、土地の買い入れについての規定であります。
府県は、近郊緑地特別保全地区内の土地で近郊緑地保全上必要があると認めるものにつきまして、その所有者から第十条第一項の許可を受けることができないため、その土地の利用に著しい支障を来たすこととなるので、その土地を買い入れてほしい旨の申し出がありました場合には、これを時価で買い入れるものといたしております。
第十四条は、買い入れた土地の管理についての規定であります。
前条の規定により買い入れた土地は、府県がこの法律の目的に適合するように管理しなければならないことといたしております。
第十五条は、費用の負担及び補助についての規定であります。
近郊緑地保全区域内の近郊緑地の保全に要する費用は、府県の負担といたしておりますが、国も、第十二条第一項の損失の補償及び第十三条第一項の土地の買い入れに要する費用につきましては、その一部を補助することといたしております。
第十六条は、第十条第一項の許可にかかる行為についての実施状況等の報告、第十条第一項の許可等の処分をするために必要な立ち入り検査等についての規定であります。
第十七条は、大都市の特例についての規定であります。
地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市につきましては、第三条第一項の保全区域整備計画の作成に関する事務を除き、府県または府県知事が行なうこととされている事務を、指定都市またはその長に行なわせることといたしております。
第十八条は、施設の整備等についての規定でありまして、国及び地方公共団体は、保全区域整備計画を達成するために必要な施設の整備の促進、及び資金のあっせんにつとめるものといたしております。
第十九条は、近郊緑地特別保全地区内の近郊緑地の保全のために必要な資金の配慮についての規定であります。
すなわち、国は、府県が近郊緑地特別保全地区内の近郊緑地の保全のために行なう事業に必要な資金については、法令の範囲内において、資金事情及び当該府県の財政状況が許す限り、配慮するものといたしております。
第二十条は、第十条第一項の規定による処分に対する不服申し立てについての土地調整委員会との調整に関する規定であります。
第二十一条から第二十四条までの四条は、この法律の実施を確保するために必要な罰則についての規定であります。
次いで、附則について御説明申し上げます。
附則第一項は、施行期日の規定でありまして、公布の日から起算して六ヵ月をこえない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。
附則第二項から第五項までは、この法律の制定に伴う関係法律の一部改正に関する規定であります。第二項は、第六条による近郊緑地特別保全地区の指定に伴う都市計画法の一部改正でありまして、第三項から第五項までは、この法律の施行のための所掌事務に関しての、建設省、土地調整委員会及び近畿圏整備本部のそれぞれの設置法等の一部を改正しようと、するものであります。
以上、近畿圏の保全区域の整備に関する法律案につきまして、逐条に御説明いたしました次第であります。よろしく御審議をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →第一条は、この法律の目的についての規定であります。
さきに、提案理由説明において申し上げましたように、この法律は、近畿圏の建設とその秩序ある発展に寄与するために、近郊緑地の保全その他保全区域の整備に関して、特別の措置を定めることによりまして、保全区域内における文化財の保存、緑地の保全または観光資源の保全もしくは開発に資することを目的といたしております。
第二条は、用語の定義についての規定であります。
まず、既成都市区域とは、近畿圏整備法第二条第三項に規定する区域、すなわち大阪市、神戸市及び京都市の区域並びにこれらと直接する都市の区域のうち、産業及び人口の過度の集中を防止し、かつ、都市の機能の維持及び増進をはかる市街地の区域であります。
また、保全区域とは、近畿圏の地域内において文化財を保存し、緑地を保全し、または観光資源を保全し、もしくは開発する必要がある区域で、近畿圏整備法第十四条第一項の規定により指定された区域であります。
次に、近郊緑地とは、既成都市区域の近郊における保全区域内の樹林地で、相当規模の広さを有しているものといたしております。なお、近郊緑地は樹林地でありまして、原則として農地等を含まないことといたしておりますが、樹林地に隣接する土地で、これと一体となって緑地を形成しているもの及びこれに隣接する池沼を含むものといたしております。
第三条は、保全区域整備計画の承認の申請及び承認についての規定であります。
関係府県知事は、保全区域の指定があったときは、近畿圏整備法第八条に規定する基本整備計画に基づき、関係市町村長と協議して、当該保全区域に係る保全区域整備計画を作成し、内閣総理大臣に承認を申請しなければならないことといたしております。
また、内閣総理大臣は、この承認をしようとするときは、あらかじめ、近畿圏整備審議会の意見を聞くとともに、関係行政機関の長に協議しなければならないことといたしております。
第四条は、保全区域整備計画の内容についての規定であります。
関係府県知事が作成いたします保全区域整備計画には、それぞれの保全区域ごとに保全区域の整備に関する基本構想、土地の利用に関する事項、並びに文化財の保存、緑地の保全または観光資源の保全もしくは開発に関連して必要とされる道路、公園等の施設の整備に関する事項につきましてその大綱を定めるものといたしております。
第五条は、近郊緑地保全区域の指定の要件、手続等についての規定であります。
内閣総理大臣は、近郊緑地のうち、無秩序な市街地化のおそれが大であり、かつ、これを保全することによって得られる既成都市区域及びその近郊の地域の住民の健全な心身の保持及び増進の効果が著しいか、またはこれらの地域における公害もしくは災害の防止の効果が著しい土地の区域を、近郊緑地保全区域として指定することができることといたしております。
この区域の指定の手続といたしましては、内閣総理大臣は、あらかじめ関係地方公共団体及び近畿圏整備審議会の意見を聞くとともに、関係行政機関の長に協議しなければならないことといたしております。
第六条は、近郊緑地特別保全地区の指定の要件、手続等についての規定であります。
建設大臣は、近郊緑地保全区域内の土地のうち、地形、交通施設の整備の状況や、周辺の土地の開発の状況等に照らして、無秩序な市街地化のおそれが特に大であり、既成都市区域及びその近郊の地域住民の健全な心身の保持及び増進または公害もしくは災害の防止の効果が特に著しい土地の区域につきまして、都市計画の施設として、近郊緑地特別保全地区を指定することができることといたしております。
この地区の指定にあたりましては、広域的な緑地計画等との調整をはかるため、建設大臣は、あらかじめ近畿圏整備長官等の意見を聞かなければならないことといたしております。
第七条は、近郊緑地保全区域または近郊緑地特別保全地区の指定の準備のための土地の立ち入り等についての規定でありまして、内閣総理大臣または建設大臣が、これらの指定の準備のため他人の占有する土地に立ち入り調査を行なう必要がある場合における手続、損失の補償等についての定めをいたしております。
第八条は、標識の設置等についての規定でありますが、近郊緑地特別保全地区につきましては、行為の規制等を伴います関係上、府県は、近郊緑地特別保全地区である旨を表示した標識を設けなければならないことといたしており、本条はこの標識の設置等に関する事項を定めた規定であります。
第九条は、近郊緑地保全区域における行為の届け出についての規定であります。
近郊緑地保全区域のうち近郊緑地特別保全地区以外の区域において、建築物その他の工作物の新築、改築または増築、宅地の造成、土地の開墾等の土地の形質の変更、木竹の伐採その他近郊緑地の保全に影響を及ぼすおそれのある行為をしようとする者は、あらかじめ、府県知事にその旨を届け出なければならないことといたしておりますとともに、府県知事は、近郊緑地の保全のため必要があると認めるときは、届け出をした者に対して、必要な助言または勧告をすることができることといたしております。なお、保全区域整備計画に基づいて行なう行為、通常の管理行為については、届け出を必要としないことといたしております。
第十条は、近郊緑地特別保全地区における行為の制限についての規定であります。
近郊緑地特別保全地区は、さきに御説明申し上げましたように、近郊緑地保全区域のうち特に重要な土地の区域について指定されるものでありまして、その地区内におきましては、近郊緑地の保全を特にはかる必要があります。そこで、前条で御説明申し上げましたような行為につきましては、府県知事の許可を受けなければならないことといたしておりますとともに、府県知事は、これらの許可の申請があった場合において、これらの行為が近郊緑地の保全上支障があると認めるときは、その許可をしてはならないことといたしております。なお、通常の管理行為等につきましては、前条の場合と同様、この規定の適用を除外することといたしております。
第十一条は、原状回復命令等についての規定であります。
府県知事は、近郊緑地特別保全地区内において、前条の規定に違反して一定の行為を行なった者等がある場合には、近郊緑地の保全に対する障害を排除するため必要な限度において、これらの者に対して、原状回復等を命ずることができることといたしております。
第十二条は、損失の補償についての規定であります。
府県は、近郊緑地特別保全地区内において、第十条第一項の許可を受けることができないため損失を受けた者がある場合におきましては、原則としてその者に対して、通常生ずべき損失を補償することといたしております。ただし当該行為について、他の法令による許可その他の処分の申請が却下された場合、または当該行為が社会通念上、近郊緑地特別保全地区の指定の趣旨に著しく反すると認められる場合におきましては、この法律による補償は行なわないことといたしております。
第十三条は、土地の買い入れについての規定であります。
府県は、近郊緑地特別保全地区内の土地で近郊緑地保全上必要があると認めるものにつきまして、その所有者から第十条第一項の許可を受けることができないため、その土地の利用に著しい支障を来たすこととなるので、その土地を買い入れてほしい旨の申し出がありました場合には、これを時価で買い入れるものといたしております。
第十四条は、買い入れた土地の管理についての規定であります。
前条の規定により買い入れた土地は、府県がこの法律の目的に適合するように管理しなければならないことといたしております。
第十五条は、費用の負担及び補助についての規定であります。
近郊緑地保全区域内の近郊緑地の保全に要する費用は、府県の負担といたしておりますが、国も、第十二条第一項の損失の補償及び第十三条第一項の土地の買い入れに要する費用につきましては、その一部を補助することといたしております。
第十六条は、第十条第一項の許可にかかる行為についての実施状況等の報告、第十条第一項の許可等の処分をするために必要な立ち入り検査等についての規定であります。
第十七条は、大都市の特例についての規定であります。
地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市につきましては、第三条第一項の保全区域整備計画の作成に関する事務を除き、府県または府県知事が行なうこととされている事務を、指定都市またはその長に行なわせることといたしております。
第十八条は、施設の整備等についての規定でありまして、国及び地方公共団体は、保全区域整備計画を達成するために必要な施設の整備の促進、及び資金のあっせんにつとめるものといたしております。
第十九条は、近郊緑地特別保全地区内の近郊緑地の保全のために必要な資金の配慮についての規定であります。
すなわち、国は、府県が近郊緑地特別保全地区内の近郊緑地の保全のために行なう事業に必要な資金については、法令の範囲内において、資金事情及び当該府県の財政状況が許す限り、配慮するものといたしております。
第二十条は、第十条第一項の規定による処分に対する不服申し立てについての土地調整委員会との調整に関する規定であります。
第二十一条から第二十四条までの四条は、この法律の実施を確保するために必要な罰則についての規定であります。
次いで、附則について御説明申し上げます。
附則第一項は、施行期日の規定でありまして、公布の日から起算して六ヵ月をこえない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。
附則第二項から第五項までは、この法律の制定に伴う関係法律の一部改正に関する規定であります。第二項は、第六条による近郊緑地特別保全地区の指定に伴う都市計画法の一部改正でありまして、第三項から第五項までは、この法律の施行のための所掌事務に関しての、建設省、土地調整委員会及び近畿圏整備本部のそれぞれの設置法等の一部を改正しようと、するものであります。
以上、近畿圏の保全区域の整備に関する法律案につきまして、逐条に御説明いたしました次第であります。よろしく御審議をいただきたいと思います。
藤
国
国宗正義#8
○政府委員(国宗正義君) ただいま議題となりました中部圏の都市整備区域、都市開発区域及び保全区域の整備等に関する法律案の補足説明を申し上げます。
昨年七月施行の中部圏開発整備法は、中部圏の開発整備に法的な裏づけを与えたもので、中部圏の総合的な基本開発整備計画の策定に関する規定を骨子とするものであります。同法は、また、都市整備区域、都市開発区域及び保全区域については、当該区域にかかる計画の策定等、必要な事項を、別に法律で定める旨規定しております。本法律案は、この規定に基づいて定められるものであります。
本法律案の内容については、第一条及び第二条は、目的及び定義に関する規定であります。
すなわち、本法律案の目的は、都市整備区域及び都市開発区域の整備及び開発並びに保全区域の整備に関し必要な事項を定め、もって中部圏開発整備法の本来の目的の達成に寄与することにあります。
第三条から第五条までは、都市整備区域建設計画、都市開発区域建設計画及び保全区域整備計画の策定手続き及びそれらの計画の内容を定めた規定であります。
すなわち、第三条は、県知事が都市整備区域建設計画、都市開発区域建設計画または保全区域整備計画を策定しようとするときは、基本開発整備計画に基づいてこれを行なうとともに、関係市町村長と協議し、中部圏開発整備地方協議会の意見を聞いた上で、内閣総理大臣に承認を申請しなければならないこととしております。
第四条は、都市整備区域建設計画及び都市開発区域建設計画の内容として、それぞれの区域の整備または開発の基本構想、人口の規模、労働力の需給、産業の業種、規模、土地の利用等の大綱及び道路、港湾、公園等の施設の整備の大綱を定めるものとし、なお、都市整備区域または都市開発区域の整備または開発に関連して交通通信体系または水の供給体系については、広域的に整備する必要がある場合における当該区域の区域外にわたるそれらの施設の整備についても、その大綱を定めるものとしております。
第五条は、保全区域整備計画の内容として保全区域の整備の基本構想、土地の利用及び道路、公園等の施設の整備の大綱を定めるものとしております。
第六条から第九条までは、都市整備区域建設計画、都市開発区域建設計画及び保全区域整備計画を達成するための儀遇措置等の規定であります。
すなわち、第六条は、都市整備区域または都市開発区域により都市計画区域を決定しようとするときは、関係市町村の意見を聞くことを要しない旨の規定及び当該区域において都市計画を決定しようとするときは、都市整備区域建設計画または都市開発区域建設計画を尊重する旨の規定であり、第七条は、国及び地方公共団体は、これらの計画を達成するため必要な施設の整備の促進及び資金のあっせんにつとめる旨の規定、第八条は、都市開発区域への工業の立地を促進するために、不動産取得税または固定資産税について不均一課税をした場合においては、地方交付税でその減収分を補てんする旨の規定並びに第九条は、都市整備区域建設計画または都市開発区域建設計画に照らして適当であると認められるときの一定の条件に該当する場合の国有財産の売り払い代金等の延納を認める旨の規定であります。
なお附則において、中部圏開発整備法の一部改正等この法律の施行に必要な規定の整備をはかっております。
以上がこの法律案の説明であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますよう、お願い申し上げます。
この発言だけを見る →昨年七月施行の中部圏開発整備法は、中部圏の開発整備に法的な裏づけを与えたもので、中部圏の総合的な基本開発整備計画の策定に関する規定を骨子とするものであります。同法は、また、都市整備区域、都市開発区域及び保全区域については、当該区域にかかる計画の策定等、必要な事項を、別に法律で定める旨規定しております。本法律案は、この規定に基づいて定められるものであります。
本法律案の内容については、第一条及び第二条は、目的及び定義に関する規定であります。
すなわち、本法律案の目的は、都市整備区域及び都市開発区域の整備及び開発並びに保全区域の整備に関し必要な事項を定め、もって中部圏開発整備法の本来の目的の達成に寄与することにあります。
第三条から第五条までは、都市整備区域建設計画、都市開発区域建設計画及び保全区域整備計画の策定手続き及びそれらの計画の内容を定めた規定であります。
すなわち、第三条は、県知事が都市整備区域建設計画、都市開発区域建設計画または保全区域整備計画を策定しようとするときは、基本開発整備計画に基づいてこれを行なうとともに、関係市町村長と協議し、中部圏開発整備地方協議会の意見を聞いた上で、内閣総理大臣に承認を申請しなければならないこととしております。
第四条は、都市整備区域建設計画及び都市開発区域建設計画の内容として、それぞれの区域の整備または開発の基本構想、人口の規模、労働力の需給、産業の業種、規模、土地の利用等の大綱及び道路、港湾、公園等の施設の整備の大綱を定めるものとし、なお、都市整備区域または都市開発区域の整備または開発に関連して交通通信体系または水の供給体系については、広域的に整備する必要がある場合における当該区域の区域外にわたるそれらの施設の整備についても、その大綱を定めるものとしております。
第五条は、保全区域整備計画の内容として保全区域の整備の基本構想、土地の利用及び道路、公園等の施設の整備の大綱を定めるものとしております。
第六条から第九条までは、都市整備区域建設計画、都市開発区域建設計画及び保全区域整備計画を達成するための儀遇措置等の規定であります。
すなわち、第六条は、都市整備区域または都市開発区域により都市計画区域を決定しようとするときは、関係市町村の意見を聞くことを要しない旨の規定及び当該区域において都市計画を決定しようとするときは、都市整備区域建設計画または都市開発区域建設計画を尊重する旨の規定であり、第七条は、国及び地方公共団体は、これらの計画を達成するため必要な施設の整備の促進及び資金のあっせんにつとめる旨の規定、第八条は、都市開発区域への工業の立地を促進するために、不動産取得税または固定資産税について不均一課税をした場合においては、地方交付税でその減収分を補てんする旨の規定並びに第九条は、都市整備区域建設計画または都市開発区域建設計画に照らして適当であると認められるときの一定の条件に該当する場合の国有財産の売り払い代金等の延納を認める旨の規定であります。
なお附則において、中部圏開発整備法の一部改正等この法律の施行に必要な規定の整備をはかっております。
以上がこの法律案の説明であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますよう、お願い申し上げます。
藤
藤
藤田進#10
○委員長(藤田進君) この際、委員の異動について報告いたします。
本日、瀬谷英行君が委員を辞任され、その補欠として中村英男君が選任されました。
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この発言だけを見る →本日、瀬谷英行君が委員を辞任され、その補欠として中村英男君が選任されました。
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藤
藤田進#11
○委員長(藤田進君) 次に、派遣委員の報告に関する件を議題といたします。
先日当委員会が行ないました昭和四十二年七月豪雨による建設関係災害の実情調査のための委員派遣について、派遣委員から御報告を願います。
この発言だけを見る →先日当委員会が行ないました昭和四十二年七月豪雨による建設関係災害の実情調査のための委員派遣について、派遣委員から御報告を願います。
稲
稲浦鹿藏#12
○稲浦鹿藏君 昭和四十二年七月豪雨による建設関係災害の実情調査を報告いたします。
藤田委員長と中津井委員と私と、先週七月十四日から十六日まで三日間、広島、兵庫両県の災害地の実情を調査してまいりましたが、以下その概要を御報告申し上げます。
初めに、調査の日程、経路を申し上げます。
十五日朝広島県庁に参り、永野知事外関係者から災害の状況、対策等について事情を聴取いたしましてから、呉市に入り、市役所の災害対策本部において、市長以下関係者から、つぶさに状況を聴取いたしました。また同所にはせ参じておりました西条町からも、同管内の災害と要望を聞いたのであります。
終わって、直ちに現場の視察に入り、市内の被害地、いまなお陸上自衛隊が出動作業中の崩壊危険地区、広地区、仁方宮原地区等を視察、次いで国道百八十五号線を通って竹原市に入り、市役所で事情聴取後、同地区の被害現場を視察、次いで三原市、尾道市を同様視察、調査をして、十九時福山市に入り、市長から災害の状況を聴取いたしました。
翌十六日は、列車で神戸に入り、正午兵庫県庁で金井知事並びに神戸市宮崎助役等から、管内の状況、対策、要望を聞き、宇治川筋元町をはじめ、明泉寺、西郷川等市内の被災地を視察、それより宝塚市、川西市の支多田川、最明寺川等の災害現場を視察し、同夜帰京いたした次第であります。
次に、両県の被害の概況を申し述べますと、今次七月災害の大きな特徴であります人的被害については、広島県で死者百五十九人、負傷者二百十九人、兵庫県で死者、行くえ不明九十九人、負傷者九十四人でありまして、両県とも山くずれ、がけくずれによるものが大部分であります。
住家を加えての被害総額はいまだつまびらかでないものもありますが、広島県で約百二十八億、兵庫県で約百四十億円にのぼっております。このうち土木関係被害額については、広島県で約三十三億、兵庫県で建設省関係約六十一億円でありまして、公共施設被害が比較的に少ないのも、今次災害の特徴の一つとなっております。
これを呉市と神戸市について申しますと、呉市においては、山くずれ、がけくずれの個所六百十九カ所、うち大規模崩壊二百十一カ所で、四十三カ所の崩壊で百六十九人の生き埋めを生じ、八十八人の死者を出しております。家屋の全半壊は三百五十四戸、三百七十六世帯の罹災に及んでおります。
神戸市におきましては、家屋の全半壊百九十一戸流失二十戸で、死者、行くえ不明九十一名であります。
被害額については、呉市では総額約三十四億円、うち公共施設関係約六億、土木施設被害約三億円で、神戸市においては総額約三十六億円、うち市有公共施設被害約十四億と推計されております。
次に、今次災害に対する二、三の所見を述べてみたいと思います。
その第一点は、さきにも述べたように、異常なる集中豪雨による被害が急傾斜地、がけ地に多発しておるのでありますが、これらの崩壊地は、なおきわめて危険な状態にありまして、呉市について見ますと、その個所数約百カ所、このための予防措置に約二億円を要すると見られております。なおまた、小規模のがけくずれが多いことであります。
第二に、これらの災害の原因に宅地造成に関する規制の不備をあげなければならぬと思います。宝塚市の支多田川上流の六甲山におきまして、民間業者による大規模な宅造が行なわれておりましたが、その工事中のものを見ますと、土どめ、排水施設の用意がなく、そのための土砂流が災害を招いている感を強くいたしたのであります。
第三は、これらの急傾斜地、崩壊地に対する予防措置、特にまた民有宅地に起きている排土措置等については、現在補助の道がなく、しかもこれを放置するにおいては、ふたたび災害を生ずることが明らかでありますので、これが対策は緊急を要する課題であると深く感じてまいった次第であります。
なお、終わりに地元の要望のおもなるものを申し上げますと、建設省関係について述べますと、公共土木施設の災害復旧事業及び災害関連事業の復旧年次を短縮すること、すなわち、緊急事業以外についても三カ年で復旧することにされたいこと。
第二、急傾斜地における土石流失、がけくずれの復旧と、再度災害の未然防止対策を樹立してほしいこと。
第三、都市河川については、一般河川とは別ワクに予算を計上し、改修の早期完成をはかられたいこと。
第四、砂防を重点にされたいこと。特に特殊緊急砂防を採択されたいこと。
第五、宅地造成規制法を強化されたいこと。
以上であります。
この発言だけを見る →藤田委員長と中津井委員と私と、先週七月十四日から十六日まで三日間、広島、兵庫両県の災害地の実情を調査してまいりましたが、以下その概要を御報告申し上げます。
初めに、調査の日程、経路を申し上げます。
十五日朝広島県庁に参り、永野知事外関係者から災害の状況、対策等について事情を聴取いたしましてから、呉市に入り、市役所の災害対策本部において、市長以下関係者から、つぶさに状況を聴取いたしました。また同所にはせ参じておりました西条町からも、同管内の災害と要望を聞いたのであります。
終わって、直ちに現場の視察に入り、市内の被害地、いまなお陸上自衛隊が出動作業中の崩壊危険地区、広地区、仁方宮原地区等を視察、次いで国道百八十五号線を通って竹原市に入り、市役所で事情聴取後、同地区の被害現場を視察、次いで三原市、尾道市を同様視察、調査をして、十九時福山市に入り、市長から災害の状況を聴取いたしました。
翌十六日は、列車で神戸に入り、正午兵庫県庁で金井知事並びに神戸市宮崎助役等から、管内の状況、対策、要望を聞き、宇治川筋元町をはじめ、明泉寺、西郷川等市内の被災地を視察、それより宝塚市、川西市の支多田川、最明寺川等の災害現場を視察し、同夜帰京いたした次第であります。
次に、両県の被害の概況を申し述べますと、今次七月災害の大きな特徴であります人的被害については、広島県で死者百五十九人、負傷者二百十九人、兵庫県で死者、行くえ不明九十九人、負傷者九十四人でありまして、両県とも山くずれ、がけくずれによるものが大部分であります。
住家を加えての被害総額はいまだつまびらかでないものもありますが、広島県で約百二十八億、兵庫県で約百四十億円にのぼっております。このうち土木関係被害額については、広島県で約三十三億、兵庫県で建設省関係約六十一億円でありまして、公共施設被害が比較的に少ないのも、今次災害の特徴の一つとなっております。
これを呉市と神戸市について申しますと、呉市においては、山くずれ、がけくずれの個所六百十九カ所、うち大規模崩壊二百十一カ所で、四十三カ所の崩壊で百六十九人の生き埋めを生じ、八十八人の死者を出しております。家屋の全半壊は三百五十四戸、三百七十六世帯の罹災に及んでおります。
神戸市におきましては、家屋の全半壊百九十一戸流失二十戸で、死者、行くえ不明九十一名であります。
被害額については、呉市では総額約三十四億円、うち公共施設関係約六億、土木施設被害約三億円で、神戸市においては総額約三十六億円、うち市有公共施設被害約十四億と推計されております。
次に、今次災害に対する二、三の所見を述べてみたいと思います。
その第一点は、さきにも述べたように、異常なる集中豪雨による被害が急傾斜地、がけ地に多発しておるのでありますが、これらの崩壊地は、なおきわめて危険な状態にありまして、呉市について見ますと、その個所数約百カ所、このための予防措置に約二億円を要すると見られております。なおまた、小規模のがけくずれが多いことであります。
第二に、これらの災害の原因に宅地造成に関する規制の不備をあげなければならぬと思います。宝塚市の支多田川上流の六甲山におきまして、民間業者による大規模な宅造が行なわれておりましたが、その工事中のものを見ますと、土どめ、排水施設の用意がなく、そのための土砂流が災害を招いている感を強くいたしたのであります。
第三は、これらの急傾斜地、崩壊地に対する予防措置、特にまた民有宅地に起きている排土措置等については、現在補助の道がなく、しかもこれを放置するにおいては、ふたたび災害を生ずることが明らかでありますので、これが対策は緊急を要する課題であると深く感じてまいった次第であります。
なお、終わりに地元の要望のおもなるものを申し上げますと、建設省関係について述べますと、公共土木施設の災害復旧事業及び災害関連事業の復旧年次を短縮すること、すなわち、緊急事業以外についても三カ年で復旧することにされたいこと。
第二、急傾斜地における土石流失、がけくずれの復旧と、再度災害の未然防止対策を樹立してほしいこと。
第三、都市河川については、一般河川とは別ワクに予算を計上し、改修の早期完成をはかられたいこと。
第四、砂防を重点にされたいこと。特に特殊緊急砂防を採択されたいこと。
第五、宅地造成規制法を強化されたいこと。
以上であります。
藤
藤田進#13
○委員長(藤田進君) この際、私から若干の点についてお伺いしておきたいと思います。
まず西村建設大臣、その後、今次七月災害に対する政府、中央防災会議等含めて、どのように対処されようとしておられるのか、具体的に御報告いただきたい。
この発言だけを見る →まず西村建設大臣、その後、今次七月災害に対する政府、中央防災会議等含めて、どのように対処されようとしておられるのか、具体的に御報告いただきたい。
西
西村英一#14
○国務大臣(西村英一君) 災害につきましては、私のほうではいち早く調査官を派遣いたしまして、現状の把握をやっておるところでございます。そこで、その現状がわかりまして帰った方もあります。まだ帰らない方もありますが、一々報告は受けて、大体被害額等につきましても、河川、それから道路その他、事業別にその算定もいたしております。したがいまして、もう少しこれが落ちつきますれば、直ちにその査定をして、わかったものから復旧を急ぎたいと、かように考えておる次第でございます。
いままで判明しました災害の額に関しましては、大体直轄河川におきまして、これは小さな数字は略しますが、二百八十カ所三十七億、砂防につきまして十五カ所約二億、一億九千八百万、それから道路につきましては五十九カ所二億一千五百万、それで計が四十一億でございます。補助災害につきましては、補助災害が非常に、個所がたいへん多いのでございまして、二万三千二百三十九カ所でございまして、二百八十九億となっております。それから都市施設は百十五カ所、公園等の都市施設がございますが、それが百十五カ所ほど被害を受けて、約四億八千万ほどでございまして、今回のいわゆる四十二年七月豪雨災害におきまする被害が、金額的に申しまして三百三十五億でございます。
これは余談でございまするが、本年の一月から今日までの他の被害も相当にありまするが、これはすでに一部予備費を計上いたしまして、かかっております。したがいまして、今回の三百三十五億のこの被害につきましては、査定を急ぎまして、わかっておるものから予備費の計上をいたしまして、復旧にかかりたい、かように考えておる次第でございます。
その他、こまかいことは河川局長のほうから御説明申し上げます。
この発言だけを見る →いままで判明しました災害の額に関しましては、大体直轄河川におきまして、これは小さな数字は略しますが、二百八十カ所三十七億、砂防につきまして十五カ所約二億、一億九千八百万、それから道路につきましては五十九カ所二億一千五百万、それで計が四十一億でございます。補助災害につきましては、補助災害が非常に、個所がたいへん多いのでございまして、二万三千二百三十九カ所でございまして、二百八十九億となっております。それから都市施設は百十五カ所、公園等の都市施設がございますが、それが百十五カ所ほど被害を受けて、約四億八千万ほどでございまして、今回のいわゆる四十二年七月豪雨災害におきまする被害が、金額的に申しまして三百三十五億でございます。
これは余談でございまするが、本年の一月から今日までの他の被害も相当にありまするが、これはすでに一部予備費を計上いたしまして、かかっております。したがいまして、今回の三百三十五億のこの被害につきましては、査定を急ぎまして、わかっておるものから予備費の計上をいたしまして、復旧にかかりたい、かように考えておる次第でございます。
その他、こまかいことは河川局長のほうから御説明申し上げます。
古
古賀雷四郎#15
○政府委員(古賀雷四郎君) いま大臣から御説明があったとおりでございますが、異常な集中豪雨によりまして、先ほど報告がありましたとおりに、非常ながけくずれとか、あるいは中小河川のはんらん等が生じまして、貴重なる人命を失っております。
お手元に、こういう縦刷りの報告書がございまするが、建設省から報告します。昭和四十二年七月豪雨による被害状況というのがございます。これにつきまして簡単に御報告します。
雨量等につきましては、一ページ、二ページそれぞれの時間雨量と連続雨量が書いてございます。それから被害状況につきましては、さいぜん大臣からお話があったとおりでございます。被害の中身といたしまして四ページに書いてありますのは、直轄河川の被害状況でございますが、特に豪雨のひどかった六角川、松浦川、いわゆる佐賀県の川につきまして六角川で三億六百万、松浦川で四億四千三百万等が生じております。これらに掲げた河川は全部警戒すべき水位を上昇したものでございまして、特に六角、松浦につきましては、計画の基本となる計画高水位をオーバーいたしておりまして、非常な最悪の状態に達しました。破堤等が生じております。したがいまして、「箇所」の中に「内緊急」とありますのは、破堤箇所並びに緊急に次の豪雨に対しまして対処するための緊急費の金でございます。それから直轄砂防の状況はそれぞれ六ページから七ページにかけてございますが、木曾川、神通川、信濃川等につきまして、兵庫で住吉川、都賀川、石屋川、新湊川、宇治川、新生田川、西郷川、天上川というそれぞれのダムが災害を受けております。
それから直轄道路につきましては、路線名、それから被害県名、被害個所、被害内容それぞれ書いてございます。ただいまの状況は、一車線は交通は確保しておる状況でございます。一〇ページまでに書いてあります。
以上が直轄でございますが、県別の損害を御報告します。一一ページに長崎県が書いてございますが、おもなる被災地は災害救助法が発動のあった市町村を書いてございます。その次はおもなる被災河川、路線名を書いてございまして、川の名前をあげてあります。その次は個所数と金額でございますが、長崎県は非常に被害がはなはだしくございまして、五十八億六千四百万の報告がただいま入っております。佐賀県につきましても同様でございまして、五十五億四千三百万の被害報告が入ってございます。その他広島県におきまして三十五億二千六百万の被害の報告が入っております。
それから一二ページの中途のところに兵庫県がございますが、これにつきましては二十五億七千八百万の被害報告が入っております。
以上おもなところを申し上げました。詳細は省略さしていただきます。以上合計で直轄災害の合計で三百三十億となっております。
一五ページに都市施設の被害状況が書いてございます。一五ページから二二ページまで、それぞれの被害のあった県、市町村について書いてございます。
それから二三ページに住宅の被害状況が書いてございます。各県別に全壊、半壊、流失、床上浸水、床下浸水、一部破損ということで、警察庁で十七日の八時現在で調べたものでございまして、全壊は七百九十九棟、半壊千百七十六棟、流失百七十五棟、床上浸水五万六百七十七棟、床下浸水二十四万三千三百二十六棟、一部破損千二百十棟という住宅の被害でございます。
その次のページは、ただいままで建設省がとりました対策でございますが、建設省では七月豪雨建設省非常災害対策本部を設置いたしまして、直ちに災害査定官を被害のひどかった長崎、佐賀、広島、兵庫に派遣いたしまして、それからさらに詳細の調査をやるために、長崎、佐賀、広島、兵庫に関係の係官を派遣いたしました。直轄災害につきましては、緊急復旧のところにつきましては、既定経費を立てかえて復旧工事を実施中でございます。現地調査を行ないまして予備費をあらためて要求するつもりでございます。砂防につきましても同様でございます。道路につきましては、一車線以上の交通を確保しております。現地調査を行ないまして予備費を要求する予定になっております。補助災害につきましては、緊急復旧につきましては工法協議を行なって、応急工事をただいま施行中のところもございます。また現地の準備の完了を待って早急に査定を実施するわけでございます。
都市施設災害につきましては、応急工事の早急なる施行と、査定を早急に実施したいと思っております。住宅施設災害につきましては、被害直後長崎、佐賀県に建設省係官を、長崎、佐賀、広島、兵庫の各県に住宅金融公庫の担当理事を派遣して、現地指導に当たらせております。公営住宅につきましては、災害公営住宅建設等につきまして、被害の実情に応じ、地方公共団体と協議の上、所要の措置を講ずることにしております。公庫住宅につきましては、災害復旧のための住宅資金の貸し付けを行なうことといたしまして、七月十三日から申し込みの受け付けを開始いたしました。なお、被災地に住宅相談所を開設しております。災害の予防措置といたしまして急傾斜崩壊予防事業と相まって、地方の実情に即し、建築基準法に基づく災害危険区域の指定等、所要の建設規制を行ない、特に現在住宅できわめて危険なものについては、保安上必要な措置を緊急に講ずる等の方向で、地方公共団体を指導するということにいたしております。
以上簡単でございますが、御報告申し上げます。
この発言だけを見る →お手元に、こういう縦刷りの報告書がございまするが、建設省から報告します。昭和四十二年七月豪雨による被害状況というのがございます。これにつきまして簡単に御報告します。
雨量等につきましては、一ページ、二ページそれぞれの時間雨量と連続雨量が書いてございます。それから被害状況につきましては、さいぜん大臣からお話があったとおりでございます。被害の中身といたしまして四ページに書いてありますのは、直轄河川の被害状況でございますが、特に豪雨のひどかった六角川、松浦川、いわゆる佐賀県の川につきまして六角川で三億六百万、松浦川で四億四千三百万等が生じております。これらに掲げた河川は全部警戒すべき水位を上昇したものでございまして、特に六角、松浦につきましては、計画の基本となる計画高水位をオーバーいたしておりまして、非常な最悪の状態に達しました。破堤等が生じております。したがいまして、「箇所」の中に「内緊急」とありますのは、破堤箇所並びに緊急に次の豪雨に対しまして対処するための緊急費の金でございます。それから直轄砂防の状況はそれぞれ六ページから七ページにかけてございますが、木曾川、神通川、信濃川等につきまして、兵庫で住吉川、都賀川、石屋川、新湊川、宇治川、新生田川、西郷川、天上川というそれぞれのダムが災害を受けております。
それから直轄道路につきましては、路線名、それから被害県名、被害個所、被害内容それぞれ書いてございます。ただいまの状況は、一車線は交通は確保しておる状況でございます。一〇ページまでに書いてあります。
以上が直轄でございますが、県別の損害を御報告します。一一ページに長崎県が書いてございますが、おもなる被災地は災害救助法が発動のあった市町村を書いてございます。その次はおもなる被災河川、路線名を書いてございまして、川の名前をあげてあります。その次は個所数と金額でございますが、長崎県は非常に被害がはなはだしくございまして、五十八億六千四百万の報告がただいま入っております。佐賀県につきましても同様でございまして、五十五億四千三百万の被害報告が入ってございます。その他広島県におきまして三十五億二千六百万の被害の報告が入っております。
それから一二ページの中途のところに兵庫県がございますが、これにつきましては二十五億七千八百万の被害報告が入っております。
以上おもなところを申し上げました。詳細は省略さしていただきます。以上合計で直轄災害の合計で三百三十億となっております。
一五ページに都市施設の被害状況が書いてございます。一五ページから二二ページまで、それぞれの被害のあった県、市町村について書いてございます。
それから二三ページに住宅の被害状況が書いてございます。各県別に全壊、半壊、流失、床上浸水、床下浸水、一部破損ということで、警察庁で十七日の八時現在で調べたものでございまして、全壊は七百九十九棟、半壊千百七十六棟、流失百七十五棟、床上浸水五万六百七十七棟、床下浸水二十四万三千三百二十六棟、一部破損千二百十棟という住宅の被害でございます。
その次のページは、ただいままで建設省がとりました対策でございますが、建設省では七月豪雨建設省非常災害対策本部を設置いたしまして、直ちに災害査定官を被害のひどかった長崎、佐賀、広島、兵庫に派遣いたしまして、それからさらに詳細の調査をやるために、長崎、佐賀、広島、兵庫に関係の係官を派遣いたしました。直轄災害につきましては、緊急復旧のところにつきましては、既定経費を立てかえて復旧工事を実施中でございます。現地調査を行ないまして予備費をあらためて要求するつもりでございます。砂防につきましても同様でございます。道路につきましては、一車線以上の交通を確保しております。現地調査を行ないまして予備費を要求する予定になっております。補助災害につきましては、緊急復旧につきましては工法協議を行なって、応急工事をただいま施行中のところもございます。また現地の準備の完了を待って早急に査定を実施するわけでございます。
都市施設災害につきましては、応急工事の早急なる施行と、査定を早急に実施したいと思っております。住宅施設災害につきましては、被害直後長崎、佐賀県に建設省係官を、長崎、佐賀、広島、兵庫の各県に住宅金融公庫の担当理事を派遣して、現地指導に当たらせております。公営住宅につきましては、災害公営住宅建設等につきまして、被害の実情に応じ、地方公共団体と協議の上、所要の措置を講ずることにしております。公庫住宅につきましては、災害復旧のための住宅資金の貸し付けを行なうことといたしまして、七月十三日から申し込みの受け付けを開始いたしました。なお、被災地に住宅相談所を開設しております。災害の予防措置といたしまして急傾斜崩壊予防事業と相まって、地方の実情に即し、建築基準法に基づく災害危険区域の指定等、所要の建設規制を行ない、特に現在住宅できわめて危険なものについては、保安上必要な措置を緊急に講ずる等の方向で、地方公共団体を指導するということにいたしております。
以上簡単でございますが、御報告申し上げます。
藤
藤田進#16
○委員長(藤田進君) それで今後の長期気象見通しですが、例年よりもむしろ七月災害は早いものですから、これからさらに八月、九月、十月と台風期にかけて、どういう長期見通しなのか、河川局長でもいいと思いますが。
この発言だけを見る →古
古賀雷四郎#17
○政府委員(古賀雷四郎君) ちょっと手元に資料がございませんので、具体的な御報告はできませんけれども、ようやくつゆ明けの状況になったことは確かでございます。前の前の気象庁の報告によりますると、台風等が二、三個程度はあるだろうというお話でございまして、われわれも台風の襲来に備えまして、応急工事を急がしているところでございます。以上簡単でございますが。
この発言だけを見る →藤
藤田進#18
○委員長(藤田進君) まあそういうふうに、今後傷を受けた地域が、さらに崩壊の拡大といったようなことが、私ども現地を見ましてつくづく感じられるわけですが、そこで地元の財政事情等から見て、第一激甚災害の指定をしてもらいたいというのが、非常に強い希望です。これについては、すでに数日前に議論されたやに聞いていたわけですが、現時点における激甚災害に対する政府の態度についてお伺いしたい。
この発言だけを見る →西
西村英一#19
○国務大臣(西村英一君) いままでの災害をいろいろ調べて見ますれば、今回の災害は、激甚災害となる見込みでございます。しかし、これはまだ総理府で所管いたしておりまして、閣議の決定にはなっておりませんけれども、それに十分値する災害のように思われます。近く、この損害の総計がまとまれば、その決定を見るのではなかろうか、かように存じておる次第でございます。
この発言だけを見る →藤
藤田進#20
○委員長(藤田進君) これは、いろいろ基準はありますが、そのとり方等で若干の幅は技術上出てきますので、激甚災害に扱えるように、国務大臣としての御努力を要望しておきたいと思います。
それから現地関係での希望は、報告にありましたごとくですが、山あるいはがけくずれ、これがさらに宅地の崩壊、建物の流失、あるいは死亡事故というふうに関連を持っておりますが、現行法では、宅地の損害について国がこれを保護、助成し、復旧をするということが困難だと言われておりますが、しかし、あるいは地すべり地域に指定するなり、法の実定法の運営で救済され得るという議論もあります。これは、山の場合は、緊急砂防でこれを助け得る。農地の場合は、農林災害としてこれが助け得る。肝心かなめの住宅については、何ら現行法上救済の手が、特に建設省関係については土砂の片づけとか、あるいは復旧防災工事とか、こういうことについて何らないというようなことはいかがなもんだろうか。これに対して建設省は、どういう対策で臨もうとされているのか、お伺いしておきたい。
この発言だけを見る →それから現地関係での希望は、報告にありましたごとくですが、山あるいはがけくずれ、これがさらに宅地の崩壊、建物の流失、あるいは死亡事故というふうに関連を持っておりますが、現行法では、宅地の損害について国がこれを保護、助成し、復旧をするということが困難だと言われておりますが、しかし、あるいは地すべり地域に指定するなり、法の実定法の運営で救済され得るという議論もあります。これは、山の場合は、緊急砂防でこれを助け得る。農地の場合は、農林災害としてこれが助け得る。肝心かなめの住宅については、何ら現行法上救済の手が、特に建設省関係については土砂の片づけとか、あるいは復旧防災工事とか、こういうことについて何らないというようなことはいかがなもんだろうか。これに対して建設省は、どういう対策で臨もうとされているのか、お伺いしておきたい。
西
西村英一#21
○国務大臣(西村英一君) この被害地に対して、堆積土砂に対するどういう補助をするか、これは、従来も例がありますが、いまは一定の基準があるわけでございます。したがいまして、そういう個所がありますれば、それは十分政府の援助ができるわけでございます、一定の条件はありまするけれども。すでに佐世保その他については、数個所それに該当するところがあるように見受けられます。
それから宅地造成にかかる復旧と申しますか、それをどうするかということは、これもいま委員長が申されましたように、あまりはっきりしたことがないのであります。これをどう取り扱うかということは、今後研究を要するのではないかと思います。したがいまして、この点は一つの問題点であろうと思われます。ことに今回は非常にそういうことが多かったので、その点は十分研究をいたしたいと思います。
それから、この際、私がちょっと委員の各位、先生方どう感ずるか知りませんが、私のこれからのあれですが、もちろん気象は、非常にことしは的確に当たったと思うのです。陽性型の梅雨で、じわじわ、じめじめしないけれども、どっと陽性に降る。そういうことは知っておりましたけれども、そのためにわれわれは、実は特段の手を下したわけじゃございません。しかし、どうも集中豪雨に弱いという感じを、非常に私は強く感ずるのでございます。おそらく、陽性ですから、集中豪雨はあるだろう。しかし、その集中豪雨を、いまの気象の技術をもってすれば、集中豪雨はあるけれども、それがどの地点にあるかということがつかめないわけであります。つかめるようになったときには、もう時間的におそいということでございます。したがいまして、今回、気象庁が考えておる方法も、その各部落、各地域にいかにして迅速に、それぞれの地域住民に知らせるかということに一つの制度の行き方を考えたいと、こう言っております。それは、私のほうの建設省でも、そうでございまして、非常に前と河川が相当違ってきました。大体、中小河川が非常に困るのでございます。中小河川は非常に勾配がきつい。それで、いまの状態は、荒らしておりますから、非常にとにかく、立て板に水というようなもので、前には二、三時間かかって下に出てきた水が、いまは、一時間で出てくる、非常に流速は速くなったというようなことがございますので、堤防関係を、私のほうとしても考えなければならんのではないかと思っております。
それからもう一つは、やはり危険な個所には、危険体制として雨量計あたりを建設省でも備えたい。これは部落にひとつ勧誘もし、建設省が自身でもやはり雨量計を備えたい。結局、雨量の問題にしましても、連続雨量がどれだけであって、あるいは時間雨量がどれだけであったかということでその勝負がきまるのでございますから、そうして、それがいかに早く、手っ取り早く住民にわかるかということで、人命に対する損傷がきまるのでございますから、今回のこの集中豪雨に弱いということについてひとつ皆さま方の御意見も承り、建設省としても十分な注意をもって臨みたいということを、ただいま考えておるのでございます。宅地造成の補助の問題については、これからよくひとつ研究していきたい、かように考えております。
この発言だけを見る →それから宅地造成にかかる復旧と申しますか、それをどうするかということは、これもいま委員長が申されましたように、あまりはっきりしたことがないのであります。これをどう取り扱うかということは、今後研究を要するのではないかと思います。したがいまして、この点は一つの問題点であろうと思われます。ことに今回は非常にそういうことが多かったので、その点は十分研究をいたしたいと思います。
それから、この際、私がちょっと委員の各位、先生方どう感ずるか知りませんが、私のこれからのあれですが、もちろん気象は、非常にことしは的確に当たったと思うのです。陽性型の梅雨で、じわじわ、じめじめしないけれども、どっと陽性に降る。そういうことは知っておりましたけれども、そのためにわれわれは、実は特段の手を下したわけじゃございません。しかし、どうも集中豪雨に弱いという感じを、非常に私は強く感ずるのでございます。おそらく、陽性ですから、集中豪雨はあるだろう。しかし、その集中豪雨を、いまの気象の技術をもってすれば、集中豪雨はあるけれども、それがどの地点にあるかということがつかめないわけであります。つかめるようになったときには、もう時間的におそいということでございます。したがいまして、今回、気象庁が考えておる方法も、その各部落、各地域にいかにして迅速に、それぞれの地域住民に知らせるかということに一つの制度の行き方を考えたいと、こう言っております。それは、私のほうの建設省でも、そうでございまして、非常に前と河川が相当違ってきました。大体、中小河川が非常に困るのでございます。中小河川は非常に勾配がきつい。それで、いまの状態は、荒らしておりますから、非常にとにかく、立て板に水というようなもので、前には二、三時間かかって下に出てきた水が、いまは、一時間で出てくる、非常に流速は速くなったというようなことがございますので、堤防関係を、私のほうとしても考えなければならんのではないかと思っております。
それからもう一つは、やはり危険な個所には、危険体制として雨量計あたりを建設省でも備えたい。これは部落にひとつ勧誘もし、建設省が自身でもやはり雨量計を備えたい。結局、雨量の問題にしましても、連続雨量がどれだけであって、あるいは時間雨量がどれだけであったかということでその勝負がきまるのでございますから、そうして、それがいかに早く、手っ取り早く住民にわかるかということで、人命に対する損傷がきまるのでございますから、今回のこの集中豪雨に弱いということについてひとつ皆さま方の御意見も承り、建設省としても十分な注意をもって臨みたいということを、ただいま考えておるのでございます。宅地造成の補助の問題については、これからよくひとつ研究していきたい、かように考えております。
田
田中一#22
○田中一君 関連して。この中小河川並びにいまの直轄河川等の損害は、やはり土砂の流出が多かったから溢水したということなんですか。たとえば雨量だけが多いからといって、こんなに雨量だけではない。雨だけが降ったからといって、何ミリも降ったからといって、堤防そのものが破堤するものじゃないのです。それに一緒になって土砂が流れ込んでいたのかどうかということです。むろん、土砂が流れ込んで、流れと水と一緒にくれば倍以上になるのですよ、ふくらんで。その辺は各河川の状態はどうなんですか。
この発言だけを見る →古
古賀雷四郎#23
○政府委員(古賀雷四郎君) 個所によって幾らか様相が異なりますが、神戸市等における災害は、土砂と流木が非常に多うございました。神戸市は幸い現在のところ、神戸市を横切っている川が直接海に流れておりますが、暗渠状態のものがかなりあります。したがいまして、そういう暗渠で土砂が詰まり、材木が詰まりまして、そのためにそれからはんらんしたというような事態もございます。材木が流れてきたということは、上流でがけの災害あるいはむやみにがけを切ったとか、いろんな問題にも原因があるかと思います。それから呉市におきましては、これはほとんど急傾斜地、いわゆる、従来からありました住宅の上のがけがこわれまして、災害をこうむったという実例でございます。それは、河川に土砂がはんらんしたとかというような問題も若干あろうかと思いますが、昔の造船所の中を通っているような川も非常に狭くて、こういう災害をこうむっている。それからそれがはんらんしているという問題もございます。いずれにしても、そういう川につきましては、土砂が流れてきた。佐世保の場合も、そういった事態が黒髪川等において見られます。なお、直轄河川の松浦川とかあるいは六角川につきましては、土砂くずれというよりも、むしろ、川の水が非常に多くなって、高水位をオーバーしたというような状況でございます。上流地域には若干、土石流の災害がございましたが、下流地域等につきましては、土砂の災害はそれほどでもございませんでした。以上のようなことでございます。
この発言だけを見る →田
田中一#24
○田中一君 結局、二つに分けて見ていいと思うのですよ。砂防、いわゆる予防砂防が完全でなかったということですね、予防砂防が完全でなかった、これは一般河川災害について。したがって、この点については、かつて、第二次の五カ年計画のときに、予防砂防という一つの項目を見出して、そこから一河川一つ、一支流一つですね。中小の一支流一つずつまず砂防堰堤をつくろうじゃないかということで出発してきているのですけれども、これが不十分だということですね。ことに土砂が、まあ長崎県の特性として、どれがほんとうの自然の山だか、あとでつくった人工の山だかわからぬぐらいにたくさんのずりがあるわけですよ。それが常に動いていますよ。だから予防砂防という点でずいぶん欠けているんではないか。災害がないと、結局砂防ということが忘れられてくるのですね。それが一つ。
それから都市河川についての問題は、これはさっき報告にもあったように、人工的な宅地造成という面、かつて三十六年災のときの神戸の現実を見ても、大体その後宅地造成の規制法ができても、何たって係官が神戸に当時三人しかいない。それが、はやりのように政府が宅地造成をやるもんだから、一緒になって宅地造成、宅地造成といって民間の業者がやる。それを一々指導するなんていったって、たった三人しか神戸でいなかったと言っていますよ。宅地造成法をつくるときに、神戸の場合に何人かといったらたった三人しか係官がいない。申請するほうは何人おるか。それを書類面で見て、一つ一ついいか悪いか判断するのが、地方公務員のあり方なんですけれども、やはり営利事業でやるんだから手抜きを盛んにやります、設計上はこれは心配ないが、実際はそうじゃないということですね。だから法律を制定してどうこうということ以前に、行政指導の面が欠けているということが言えるのです。都市災害の面を見た場合に、いま委員長が質問している。だからといって、民間の崩壊したところのがけ地がそのまま放置されている。金がなければしゃしません。ましてや、もうとてもじゃない、売れっこないというようながけ地の上ですね。その宅地造成が崩壊した場合には、あと売れないと思えば手をつけないですよ。うっちゃりっぱなしですよ、そういうものはどっちみち。そういう現象をどうするかということが、いま委員長の聞いている大事な問題なんです。
私がここで聞きたいのは、呉地区ですね。あれはああいう天下の要害であって、軍港にもなるぐらいなところなんで、非常に過去の戦争の形からいい港、良港なはずです。ところが、今度の崩壊というものは、がけくずれというものは、何年度ぐらいに造成された宅地が崩壊したか。それから、したがって宅地造成法で規制した後にできたものがどのぐらい崩壊しているか、以前のものはどのぐらい崩壊しているのか、そういうようなことをきめこまかく調査しなければならぬと思うのです。それがたとえば呉の場合は、ずいぶん公園がやられている。ここにあらわれている報告は、建設省所管の事業が主であって、そうしてそれに付随する補助工事が出ておるのです。民間のものをどうするか。これはおそらく呉なんかそれがポイントだと思うのですよ。手をつけません、もう結局そういうところは。ましてやくずれた土なんかを運んで、どちらかに捨てるというような良心的な業者はおらぬですよ。これがまあ懸案だ、それが問題だと大臣は言っておるけれども、そんなものこそ早く手をつけなければならぬですよ。ほかのものは自動的に政府が資金を流してやればやっていくのです。
そこで二つ聞きます。河川災害の上流の砂防施設というものを早急に、緊急砂防四億でしたか五億でしたか、それっぱっちのものでしょう。その緊急砂防というものを予算をうんと出して、砂防施設がくずれたものは復旧でいくでしょうけれども、何にもないところへ砂防してやらなければならぬという場合には、これは緊急砂防でやるということになっていますね、予算措置は。だから緊急砂防の予算をぐんぐん伸ばす、出すことです、ことしは。そうして土砂の流出をまず食いとめるということですね。これを建設大臣どう考えるか、これ一つですよ、するかしないかということです。それは決して長崎、佐賀等の直轄河川並びに中小河川ばかりじゃないですよ。もしも、かりに呉地区のように、ああいうがけ地の場合に、集水して、流すだけの川があるわけですよ。現在でもあるわけですよ。これは一体上流にどういう、たとえばあなたがいつも言っているため池をつくるのもよろしいし、調節的なものをつくるのもよろしいし、あるいは土砂が流れないように、何というか、たくさんダムをつくっておくのもよろしいし、そういうことを今度の予算措置でするかしないかということです。これはあなたの姿勢の問題ですよね。緊急砂防四億か、五億じゃしょうがないんです。砂防施設がこわれたものはこれは復旧でできます。どうしても、ここに砂防施設を持たなければならぬという場合に、その金をどういうぐあいに、あなた今度考えようとするのか、これ一つ。これは大臣から聞きたいんです。それはたくさんあります。それがことし秋に続くところのあるいは台風その他に対するところのあなたの姿勢がそうなって、初めて信頼できるということになるんです。その点どうですか。
この発言だけを見る →それから都市河川についての問題は、これはさっき報告にもあったように、人工的な宅地造成という面、かつて三十六年災のときの神戸の現実を見ても、大体その後宅地造成の規制法ができても、何たって係官が神戸に当時三人しかいない。それが、はやりのように政府が宅地造成をやるもんだから、一緒になって宅地造成、宅地造成といって民間の業者がやる。それを一々指導するなんていったって、たった三人しか神戸でいなかったと言っていますよ。宅地造成法をつくるときに、神戸の場合に何人かといったらたった三人しか係官がいない。申請するほうは何人おるか。それを書類面で見て、一つ一ついいか悪いか判断するのが、地方公務員のあり方なんですけれども、やはり営利事業でやるんだから手抜きを盛んにやります、設計上はこれは心配ないが、実際はそうじゃないということですね。だから法律を制定してどうこうということ以前に、行政指導の面が欠けているということが言えるのです。都市災害の面を見た場合に、いま委員長が質問している。だからといって、民間の崩壊したところのがけ地がそのまま放置されている。金がなければしゃしません。ましてや、もうとてもじゃない、売れっこないというようながけ地の上ですね。その宅地造成が崩壊した場合には、あと売れないと思えば手をつけないですよ。うっちゃりっぱなしですよ、そういうものはどっちみち。そういう現象をどうするかということが、いま委員長の聞いている大事な問題なんです。
私がここで聞きたいのは、呉地区ですね。あれはああいう天下の要害であって、軍港にもなるぐらいなところなんで、非常に過去の戦争の形からいい港、良港なはずです。ところが、今度の崩壊というものは、がけくずれというものは、何年度ぐらいに造成された宅地が崩壊したか。それから、したがって宅地造成法で規制した後にできたものがどのぐらい崩壊しているか、以前のものはどのぐらい崩壊しているのか、そういうようなことをきめこまかく調査しなければならぬと思うのです。それがたとえば呉の場合は、ずいぶん公園がやられている。ここにあらわれている報告は、建設省所管の事業が主であって、そうしてそれに付随する補助工事が出ておるのです。民間のものをどうするか。これはおそらく呉なんかそれがポイントだと思うのですよ。手をつけません、もう結局そういうところは。ましてやくずれた土なんかを運んで、どちらかに捨てるというような良心的な業者はおらぬですよ。これがまあ懸案だ、それが問題だと大臣は言っておるけれども、そんなものこそ早く手をつけなければならぬですよ。ほかのものは自動的に政府が資金を流してやればやっていくのです。
そこで二つ聞きます。河川災害の上流の砂防施設というものを早急に、緊急砂防四億でしたか五億でしたか、それっぱっちのものでしょう。その緊急砂防というものを予算をうんと出して、砂防施設がくずれたものは復旧でいくでしょうけれども、何にもないところへ砂防してやらなければならぬという場合には、これは緊急砂防でやるということになっていますね、予算措置は。だから緊急砂防の予算をぐんぐん伸ばす、出すことです、ことしは。そうして土砂の流出をまず食いとめるということですね。これを建設大臣どう考えるか、これ一つですよ、するかしないかということです。それは決して長崎、佐賀等の直轄河川並びに中小河川ばかりじゃないですよ。もしも、かりに呉地区のように、ああいうがけ地の場合に、集水して、流すだけの川があるわけですよ。現在でもあるわけですよ。これは一体上流にどういう、たとえばあなたがいつも言っているため池をつくるのもよろしいし、調節的なものをつくるのもよろしいし、あるいは土砂が流れないように、何というか、たくさんダムをつくっておくのもよろしいし、そういうことを今度の予算措置でするかしないかということです。これはあなたの姿勢の問題ですよね。緊急砂防四億か、五億じゃしょうがないんです。砂防施設がこわれたものはこれは復旧でできます。どうしても、ここに砂防施設を持たなければならぬという場合に、その金をどういうぐあいに、あなた今度考えようとするのか、これ一つ。これは大臣から聞きたいんです。それはたくさんあります。それがことし秋に続くところのあるいは台風その他に対するところのあなたの姿勢がそうなって、初めて信頼できるということになるんです。その点どうですか。
西
西村英一#25
○国務大臣(西村英一君) 大体いま田中先生がおっしゃいましたこと、呉、それから神戸、長崎、それから佐賀のおもなところにつきましては、いわゆるがけがくずれてそれは自然のがけであったのか、宅地造成であったか、宅地造成でも宅地造成規制法以前のものであったか、以後のものであったか、それ全部調べているんです。ちょっとここに持ち合わせがありませんが、全部調べております、いまの状態で。これから少しふえるかもしれませんが、もう少し調べれば。そういうデータはとっております。その中でやはり今回の事故は、自然がけが相当にくずれているということ、それからその規制法の施行以前の宅地に相当に事故があったということ、それが非常に顕著でございます。まあ神戸の例で、私は今度まだ見ておりませんけれども、やっぱり従来、昭和十三年の事故で砂防をやりましたので、私は非常に助かっておると思います。あれがもしなかったら、今回はもっとたいへんなことだったろうと実は思っておるのですが、今回神戸付近でもって死傷者をよけい出したのは、自然のがけの問題でございます。したがいまして、こういうことにつきまして十分現状を把握いたしまして、事故の復旧に当たりたい。
いまの緊急砂防の問題ですが、これはやはり土砂を押し流すわけですね、それで川が自然容量を発揮できないから、はんらんするというのが、集中豪雨の私は特徴のように思います。全部上から押し流していくわけです。それは宅地造成のみならず、いなかに行きましても、農業構造改善事業によって山がくずされて、やれミカン畑にする、ブドウ畑にするでやられていますから、一緒にどっと土砂を含んで流れるわけでございます。したがいまして、河川はその容量を発揮できないわけでございます。したがいまして、いま緊急砂防をやってはどうかということでございまするが、十分調査をいたしまして、この緊急砂防は、最も重要な項目として私は取り上げていきたい、かように考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →いまの緊急砂防の問題ですが、これはやはり土砂を押し流すわけですね、それで川が自然容量を発揮できないから、はんらんするというのが、集中豪雨の私は特徴のように思います。全部上から押し流していくわけです。それは宅地造成のみならず、いなかに行きましても、農業構造改善事業によって山がくずされて、やれミカン畑にする、ブドウ畑にするでやられていますから、一緒にどっと土砂を含んで流れるわけでございます。したがいまして、河川はその容量を発揮できないわけでございます。したがいまして、いま緊急砂防をやってはどうかということでございまするが、十分調査をいたしまして、この緊急砂防は、最も重要な項目として私は取り上げていきたい、かように考えておる次第でございます。
田
田中一#26
○田中一君 今度は都市災害の場合ですがね、都市災害の場合にも言えることは、この土砂の流出なんですね。それから公共施設、いわゆる道路、鉄道等に落っこちてきた土は、これも自然に管理者が除去するでしょう。しかし私有地の、がけがくずれて私有地に流れ込んだという土砂は、だれがそれを排除するかですね、除去するだけの義務があるかということです。狩野川の災害のときは、御承知のように、もうそれこそあの辺の近所は、どこもここもみんなこんな石が入り込んじゃって、だれがそれを除去しなければならぬ義務があるかということですね。これはやはり災害である以上、都道府県なり政府なりが補助金を出して、それを除去するということ、これをしなければならぬと思う。先ほど委員長の質問に、これが一番大事なことですといって、あなた逃げているから、あえて言うのです。それは、役人かたぎで、そういうことは自分の責任じゃないというようなことを言外にほのめかしている発言なんです。やはり災害というものは、いろいろな形でまいります。だから、それも、人為的な災害でない自然の災害であり、かつまた国土保全の責めにあるところの建設大臣の所管事項に間違いないのです、民有地だろうが公有地だろうが、国有地だろうが。その現状というものを除去するという方法は、あなたの所管している法律内においても、解釈のしかたによっちゃできるのです。またできないならば、いままでの慣行なり法律を変えなさい、それでできるのです。そういうことを、抜本的に急速にやりますというような発言が、私は、いまこの災害の質疑の場合に望ましいわけなんですが、その点ひとつ勇気を持って言ったらいいじゃないですか、何も遠慮することはない。
この発言だけを見る →古
古賀雷四郎#27
○政府委員(古賀雷四郎君) 緊急砂防は、ただいま五億をワクとして取っております。したがいまして、ただいま各所で、大臣が申されたとおり、調査いたしております。その結果に基づきまして、早急に緊急砂防を出すようにいたしたい。
それからそのほかに、 ことしの予算としまして、四十年災害、四十一年災害で、非常にがけくずれが多かったので、私らの手元にいま二億の予算を持っております。
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田
古
古賀雷四郎#29
○政府委員(古賀雷四郎君) 国費で一億円。したがいまして、それらの予算も効果的に使いたいと考えております。ただ、いま災害の実情が、具体的にはっきり個所別に明らかにされておりませんので、そういったものを明らかにしまして、これをどう使うか、ただいま検討いたしておるところでございます。なお、緊急砂防の増額ということになれば、これはまた予算補正の問題になりますので、特別会計の予備費のワクとの関係もございますので、その辺は、今後の問題として十分検討してまいりたいというふうに考えております。
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