田中一の発言 (建設委員会)
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○田中一君 結局、二つに分けて見ていいと思うのですよ。砂防、いわゆる予防砂防が完全でなかったということですね、予防砂防が完全でなかった、これは一般河川災害について。したがって、この点については、かつて、第二次の五カ年計画のときに、予防砂防という一つの項目を見出して、そこから一河川一つ、一支流一つですね。中小の一支流一つずつまず砂防堰堤をつくろうじゃないかということで出発してきているのですけれども、これが不十分だということですね。ことに土砂が、まあ長崎県の特性として、どれがほんとうの自然の山だか、あとでつくった人工の山だかわからぬぐらいにたくさんのずりがあるわけですよ。それが常に動いていますよ。だから予防砂防という点でずいぶん欠けているんではないか。災害がないと、結局砂防ということが忘れられてくるのですね。それが一つ。
それから都市河川についての問題は、これはさっき報告にもあったように、人工的な宅地造成という面、かつて三十六年災のときの神戸の現実を見ても、大体その後宅地造成の規制法ができても、何たって係官が神戸に当時三人しかいない。それが、はやりのように政府が宅地造成をやるもんだから、一緒になって宅地造成、宅地造成といって民間の業者がやる。それを一々指導するなんていったって、たった三人しか神戸でいなかったと言っていますよ。宅地造成法をつくるときに、神戸の場合に何人かといったらたった三人しか係官がいない。申請するほうは何人おるか。それを書類面で見て、一つ一ついいか悪いか判断するのが、地方公務員のあり方なんですけれども、やはり営利事業でやるんだから手抜きを盛んにやります、設計上はこれは心配ないが、実際はそうじゃないということですね。だから法律を制定してどうこうということ以前に、行政指導の面が欠けているということが言えるのです。都市災害の面を見た場合に、いま委員長が質問している。だからといって、民間の崩壊したところのがけ地がそのまま放置されている。金がなければしゃしません。ましてや、もうとてもじゃない、売れっこないというようながけ地の上ですね。その宅地造成が崩壊した場合には、あと売れないと思えば手をつけないですよ。うっちゃりっぱなしですよ、そういうものはどっちみち。そういう現象をどうするかということが、いま委員長の聞いている大事な問題なんです。
私がここで聞きたいのは、呉地区ですね。あれはああいう天下の要害であって、軍港にもなるぐらいなところなんで、非常に過去の戦争の形からいい港、良港なはずです。ところが、今度の崩壊というものは、がけくずれというものは、何年度ぐらいに造成された宅地が崩壊したか。それから、したがって宅地造成法で規制した後にできたものがどのぐらい崩壊しているか、以前のものはどのぐらい崩壊しているのか、そういうようなことをきめこまかく調査しなければならぬと思うのです。それがたとえば呉の場合は、ずいぶん公園がやられている。ここにあらわれている報告は、建設省所管の事業が主であって、そうしてそれに付随する補助工事が出ておるのです。民間のものをどうするか。これはおそらく呉なんかそれがポイントだと思うのですよ。手をつけません、もう結局そういうところは。ましてやくずれた土なんかを運んで、どちらかに捨てるというような良心的な業者はおらぬですよ。これがまあ懸案だ、それが問題だと大臣は言っておるけれども、そんなものこそ早く手をつけなければならぬですよ。ほかのものは自動的に政府が資金を流してやればやっていくのです。
そこで二つ聞きます。河川災害の上流の砂防施設というものを早急に、緊急砂防四億でしたか五億でしたか、それっぱっちのものでしょう。その緊急砂防というものを予算をうんと出して、砂防施設がくずれたものは復旧でいくでしょうけれども、何にもないところへ砂防してやらなければならぬという場合には、これは緊急砂防でやるということになっていますね、予算措置は。だから緊急砂防の予算をぐんぐん伸ばす、出すことです、ことしは。そうして土砂の流出をまず食いとめるということですね。これを建設大臣どう考えるか、これ一つですよ、するかしないかということです。それは決して長崎、佐賀等の直轄河川並びに中小河川ばかりじゃないですよ。もしも、かりに呉地区のように、ああいうがけ地の場合に、集水して、流すだけの川があるわけですよ。現在でもあるわけですよ。これは一体上流にどういう、たとえばあなたがいつも言っているため池をつくるのもよろしいし、調節的なものをつくるのもよろしいし、あるいは土砂が流れないように、何というか、たくさんダムをつくっておくのもよろしいし、そういうことを今度の予算措置でするかしないかということです。これはあなたの姿勢の問題ですよね。緊急砂防四億か、五億じゃしょうがないんです。砂防施設がこわれたものはこれは復旧でできます。どうしても、ここに砂防施設を持たなければならぬという場合に、その金をどういうぐあいに、あなた今度考えようとするのか、これ一つ。これは大臣から聞きたいんです。それはたくさんあります。それがことし秋に続くところのあるいは台風その他に対するところのあなたの姿勢がそうなって、初めて信頼できるということになるんです。その点どうですか。