佐藤觀次郎の発言 (文教委員会)

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○佐藤(觀)委員 やはりそういう秀才だからそうなるので、しかしそういう東大を出ているから私学の苦しいところはわからぬ。人間は何といっても自分の体験がものをいいますから、そういう点をおそらく考えたことないのじゃないかと思うのです。あなたなんか、大学を出て大蔵省へ入るのは秀才ばかりでなかなかたいへんだと思うのですけれども、文部省でも、やはり灘尾さんはじめ、いま久保田さんだけが違うけれども、あとはほとんど東大ばかり出ていますから、私学がどんなに苦労しているかわからぬ。あなた方一人について国は六十万とか七十万とか使っているのですよ。私学についてはたった十万くらいしかやっておらぬのですから、これはどう考えたって、灘尾さん不公平じゃないと言われるけれども、自分が東大だから不公平じゃない、ぼくらは不公平だと思っている。それは私学が好きだという人もあります。早稲田が好きだ、慶応が好きだというような人もあるけれども、われわれはできなかったから入れなかったのですけれども、そういうことで判断をすべきではなくて、やはり社会の上に立った者は、当然政府としては、学校は、できてもできないにしても、入りたい者には、いまは自由の時代ですから、そういうことについての大きな気持ちを持たなくては、私は教育はできないと思うのですよ。ところが大蔵省自体は、一体この私学なんというものをてんで相手にしない。私はずっと文教委員長もやっておったし、ずいぶん言ってきたから、幾分かよくなってきたけれども、文部省自体も、私学局というのはないのですよ。私学に対して課よりない。それが日本の教育の七割五分の学生を背負っているのですよ。これはそういう矛盾を突けば一映じゅうやったって尽きないけれども、私はそういうことを言うのではなくて、常識的なことであっていいから、もう少しそういう問題について突っ込んだあれをしなければ——学生運動、いろいろなあれがあります。きのうも、阿部総長がやめられて、そのことでいろいろ慰労会をやった。ぼくらもかつては学生運動をやっておったから知っておるのですけれども、今日のように手のつけられないということになったのは、これはやはり文部省にも責任があると思う。東大の卒業式ができず、医学部の学生がヘルメットをかぶってわっしょわっしょやるということは、これはおそらく想像ができないのではないかと思う。そういう事態になってきているということは、これはいまの学生が悪いというのじゃなくて、政治家は、なぜそういうことをやるのかということを考えるだけの余裕がなければ、私は日本の教育はできないと思うのです。だから、こういう点でわれわれが考えなければならぬことは、こういう社会に不公平がある中で、一番教育の不公平が日本にはある。それは私学と官学の問題だということがわれわれわかってきた。
 もう一つ、小幡君ばかりに言ってもいやなんだけれども、ほんとうは主計局長あたりに言いたいのですが、水田君は三年ばかり前に城西大学という学校をつくった。それで理学部、工学部をつくって、初めて私学のえらいことがわかったということです。彼はいま借金に四苦八苦しているのですが、そういうことになると、なるほどたいへんだということがわかるのだけれども、やはり大学を出てすらすらときたような人はそういうことはわからない。あなた方が文部省の予算に対して理解のないぐらいのことはわかっておるけれども、私学に対して一体どれぐらいあなた方がそういうようなあれを持っているかということについては、私は自分でこういうように私学のことを考えましたという何か例があったら、ひとつここで言ってくださいよ。私は一ぺんあなたに聞いてみます。

発言情報

speech_id: 105805077X01319680426_022

発言者: 佐藤觀次郎

speaker_id: 4321

日付: 1968-04-26

院: 衆議院

会議名: 文教委員会