森山欽司の発言 (予算委員会)
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○森山委員 第一分科会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本分科会の審査の対象は、昭和四十三年度総予算中、皇室費、国会、裁判所、内閣、総理府(防衛庁、経済企画庁を除く)、法務省、文部省所管、他の分科会の所管以上の事項であります。
審査は、三月十二日各省各庁当局より、それぞれ所管予算の説明を聴取し、引き続き各省庁ごとに質疑を行ないましたが、その間、質疑者の数は延べ四十六名、質疑時間約二十五時間、また、質疑項目は三十項目にわたり終始熱心かつ活発に行なわれました、その詳細につきましては、会議録をごらん願うこととし、ここでは質疑の二、三について簡単にその概要を御報告申し上げます。
まず、総理府所管につきましては、特に最近各省全般にわたって公務員の汚職が続出し、国民の信用を失墜せしめている。これまでに汚職で検挙された人数はどうなっているか、また、このような汚職事件を発生せしめている原因は機構にあるのか、もしくは機構の運営にあるのか、また、その責任は職階のどの段階でとっているか。また、最近官庁においては、上下とも出勤時間、勤務時間中の私事など、綱紀の弛緩がはなはだしいように見受けられる、たとえ下級職員の汚職であっても、事の性質によっては次官、局長にまでその責任は及んでよいのではないか、汚職発生防止の対策をいかに講ぜんとしているか、との質疑が行なわれました。
これに対し、政府は、被疑者として取り扱った者は、昭和四十年度一千四十五名、その内訳は、国家公務員四百四十七名、地方公務員五百九十八名、四十一年度九百三十二名、国家公務員三百十二名、地方公務員六百二十名、四十二年度は七百四十四名、国家公務員百六十七名、地方公務員五百七十七名となっており、このような汚職が発生していることはまことに遺憾である。原因は、学歴、職歴の関係で前途栄進の希望を失っている者に多く見られる、したがって昇給制度についても考慮を払わなくてはならない面もあろうかと思われる。運用面においては、係長、課長等の所掌事務と、その責任を明確にし、相互チェックシステムをとることとしているが、なお、管理者と下級職員との意思疎通をはかる機会を持たせることが大切である。服務規律に関しては、公社の別の明確化、人事管理の適切な実施などを人事院規則で定めているが、なお、最近の実情にかんがみ、本年二月六日総務長官より、公務員に公私の区別をはっきり自覚させ、職務上利害関係のある業者等との会食、遊技その他国民の疑惑を招くような行為を厳に慎むこととの通達を出し、綱紀粛正の徹底を期することとしている。要は、上に立つ者が率先垂範し、公務員一人一人が真に自覚することが最も肝要である。また、出勤時間等の厳守については、定例的に各省人事課長会議を開催し、実態を把握し、指導している、との答弁がありました。
次に、文部省所管関係の質疑としては、大学の七〇%の比重を占めている私立大学についての国の助成は、はなはだ貧弱なため、父兄の負担を著しく増大せしめているのみならず、最近授業料値上げ問題が随所に発生し、社会問題にまで発展しようとしている。近時、大学教育に対する国民の関心が高まっているおりから、私学に対する国の助成の必要性が痛感されるが、政府の私学助成の根本方針はどうか。私立大学の授業料は、国立大学のそれに比べ約十倍という大幅な格差があるが、私立大学への助成を強化し、格差を縮小せしめる考えはないか。明年度予算において、経営の健全化に寄与するため新規に経常の教育研究費として三十億円を計上することとしている。この措置は、私学助成の一歩前進として敬意を表するものであるが、このような少額の予算額ではたして経営の健全化に寄与することができるか、また、この三十億円はどのような大学に、どのような基準で配分するか、三派全学連の活動している大学には配分を差し控えるのか、また、将来大幅に増額する意図はないか。これに対し、政府は、私学を国立と比較することには無理がある。国立は国の責任において経営している、私学は独自の立場で経営を行なっているが、戦後私立大学への進学者が大幅に増加し、その役割りも大きくなったので、国民の側に立って考慮を払い、思い切った助成をしなければならないと考えるが、経常的経費に助成の措置を講ずる場合は、私学存在の基本について十分検討を行なわなければならない。教育研究費三十億は、四年制二百五十六大学の四十二年度末の教員の実数、文科系、理科系の実情、大学院の有無等を考慮し、一人当たりの金額を定めて算出し交付する方針である。ただし、認可されて四学年を満たしていないもの、また、運営がはなはだしく正常を欠いているもの等は除外することとしているが、細部について補助要綱をつくって実施することとしている。一部秩序を乱す学生の在学を理由として補助の対象から除外するようなことはしない。なお、この助成措置の増加については今後一そう努力したいとの答弁がありました。
以上の質疑のほか、国会職員の処遇問題、国立国会図書館の図書整理点検方法、神奈川県須崎区における御用邸新築の件、執行官の汚職、刑務所の移転、亡命者の取り扱い、地域格差是正、明治百年記念行事、同和対策、えびの地震の災害対策、公務員の給与体系、沖繩における人権、北海道開発庁、青少年交流、交通基本法等の交通安全対策、三派全学連と破防法の適用の有無、学校公害、叙勲、科学技術庁、国民体育大会とジプシー選手、自動車教習所、刑事補償法及び国家賠償法の改正、同和教育、国立学校の施設、大学自治と学生自治、重要文化財の保存、書道科の一そうの推進、出入国管理等の問題について質疑応答が行なわれました。
かくて、昨日質疑を終了し、分科会の討論採決ば本委員会に譲ることに決定した次第であります。
以上、簡単ではありますが、御報告を申し上げます。(拍手)