小山省二の発言 (予算委員会)
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○小山(省)委員 第四分科会における審議の経過並びに結果について御報告いたします。
本分科会における審議事項は、昭和四十三年度総予算中、農林省所管、経済企画庁所管及び通商産業省所管に関するものでありまして、三月十二日より十五日までの四日間、所管各予算について説明を聴取した後、分科員と政府の間に熱心にかつ慎重な審査が行なわれたのでありますが、質疑応答の詳細は会議録をごらん願うこととし、以下質疑の若干を紹介することといたします。
まず、経済社会発展計画並びに設備投資について、経済社会発展計画は、本年度は民間設備投資は二七・五%と当初予定一四・八%を大幅に上回るため、同計画を改定する必要があるのではないか。また、現在、過度の設備投資を強行している部門に対しては、不況になったからといって不況カルテルを許してはならないと思うがどうか、との質疑に対し、政府から、経済社会発展計画による物価安定、経済の効率化、社会開発の三方針は変える必要はない、また、本年度の民間設備投資が目標どおり九・七%台に落ちつけば、同計画の実行は不可能とは思わないが、一〇%以上の伸びがあれば修正の必要が生ずると思う。また、過度の設備投資競争は望ましくないし、不況カルテルの制度そのものは否定しないが、しばしば行なわれることは困る、との答弁がありました。
次に、消費者物価問題について、わが国の消費者物価の騰貴率は先進国中最も高く、同様にわが国の通貨の増発率は、先進国と比較してもはなはだ高いことから見て、通貨の膨脹が物価高の原因であることは明らかであり、物価抑制のため、通貨政策に重点を置くべきではないか、との質疑に対し、政府から、従来諸政策の中心は完全雇用を実現することにあり、その結果国民総生産は大幅に増加し、貿易は拡大し、円の価値は全く心配はない。しかし、擬似完全雇用に近い状態に達した現在、管理通貨の運用も新たな局面を迎えているため、一段と慎重な経済政策のかじをとるべきである。四十三年度においては、困難な財政問題の中で国債の増加率を引き下げ、今後四十四年度、四十五年度も引き続いてこれを定着させながら、巨額の国債発行によって生ずる弊害を除去したいとの答弁がありました。
また、日中貿易問題については、日中覚え書き協定で、米の輸入量は十万トンにきまったが、中共側はそれ以上の買い入れを望んでいるようであるが、政府の見解はどうか、との質疑に対し、政府は、四十二年度産米の豊作により、手持ち量が増加し、十万トン輸入が限度である、との答弁があり、このほか、吉田書簡及び輸銀使用、ポンド建て決済の円建てへの切りかえ、ココムリスト、ケネディラウンドの非通用国である中国の輸入の不利益の解消等について政府の見解がただされました。
また、万博工事の進捗状況は、計画より大きなおくれを出し、また、参加国の申し出の状況、さらに行政のセクショナリズム、万博倒産の問題等々、あと二年後に迫った万博の成功に不安がないかという点について、多くの分科員より、現状の組織、予算、契約あるいは労務費、資材費等の問題について質疑が行なわれたのでありますが、なお、分科員より、万博担当の責任大臣を置き、事業の成功を期すべきではないか、との質疑に対し、椎名通産大臣より、工事のおくれがあり、近く現地を視察した上しさいに問題を点検し、その上で責任大臣を置くことを具申するかどうかをきめたい、との答弁がありました。
また、経済協力の問題について種々質疑が行なわれたのでありますが、田中武夫分科員の質疑のうち、円借款の取りきめに関する宮澤経済企画庁長官の答弁には満足できないとして保留されておりました点につきましては、同君から、後日適当な機会に明らかにされたいとの留保がなされましたことを申し添えます。
以上の質疑のほか、ゴールドラッシュ、米国の輸入課徴金、陶北問題、特恵関税、装置産業の災害防止、鉱山保安、中小企業対策、流通機構の整備、農業基盤整備、酪農振興、農産物対策、農民年金等々、行政各般にわたる質疑が取り上げられましたが、その詳細は省略いたします。
質疑終了後、本分科会における討論、採決は、慣例により本委員会に譲ることに決定し、第四分科会における審議はすべて終了した次第であります。
以上をもって報告を終わります。(拍手)