河野密の発言 (予算委員会)
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○河野(密)委員 いろいろ申されましたが、一言にして言うならば、アメリカの国際収支が赤字である、そこに問題の原因があると思うのです。要するに、アメリカの国際収支は赤字である、生産力の増強とか経済の成長とか、いろいろなことはありますけれども、とにかく、それにもかかわらず、アメリカの国際収支が赤字であるという点にすべてが帰着しておると思うのであります。赤字があるからこそ、アメリカのドルに対する不安は、どんなに説明をしても、どんなにアメリカの政府が強調しても、国際的な信頼を得るに至らなかったのである、ここにすべての原因があると思うのであります。国際収支の赤字という点について、ポンドもそのとおりであります。わが国の円もそのとおりではありませんか。国際収支の赤字という一点を考えてみる場合においては、われわれはもっともっと考えなければならない点があると思うのであります。
いま、ベトナムの問題も要素の一つになるだろうと言われておりまするが、大体アメリカの国際収支の赤字は、御承知のように三十五億ドルないし四十億ドルといわれておるのであります。その三十五億ドルないし四十億ドルの赤字のうちで、一体一番大きな要素をなしておるものは何ですか、あなたも言われたようにベトナムの戦費じゃありませんか。ベトナムの戦費、この問題を解決することなくしてアメリカの赤字克服は——どんなに海外旅行者の制限をすることによって五億ドルとか、あるいは海外投資を切り詰めることによって十億ドルとか、本年の一月一日にアメリカのジョンソン大統領が声明書で発表しても、そういうものは気休めにすぎない、世界がそういうふうに受け取っておる。国際収支の赤字という面が重要な要素であるとはあなたもお考えになるが、その赤字の原因というものがベトナムの戦争にあるということはお認めになりますか。