田上穰治の発言 (外務委員会)

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○田上参考人 その申請を受理しないということは違法でございますが、ただ、私もその点細目の規定を存じませんけれども、その申請にあたって、添付すべき資料なり文書が――むろんそれはおそらく外務省令か何かの規定にあると思うのでございますが、それが発給の審査に必要な限度、無用、無意味な多数の書類、同じようなものを何通も出すということは理解しがたいのでございまして、審査に必要な限りにおいて申請者がその書類を用意すべきである、かように見るのでございます。しかし、この点は、今回の旅券法改正法案の趣旨でもございまして、できるだけ事務の簡素化ということが原則でございますから、もし法律でなくて、政令とか省令の問題でありますと、当然私としては、この改正法案の趣旨に従って、そういう点も簡素化できるものは簡素化すべきである、簡略にすべきである、かように見ております。
 それからもう一つは、とにかくそういう法律の趣旨に反する無用な書類を要求し、あるいはその他の事情で発給の申請を受理しなかったらどうかと申しますと、それは私はいまのような点を若干考慮いたしますけれども、つまり、常に付属する、添付する書類を要求する制度が当然違法であるとも思いませんけれども、とにかく一応適法に申請をしたのに、当局が受理しない、あるいは受理しても、それに対する適切な発給なりあるいは拒否処分も含めまして、何らかのそういう明確な答えをしないといたしますと、それは違法でございます。しかし、その違法については、先ほどちょっと申し上げましたように、前は、二十七、八年ごろの事件を私は存じておりますが、旅券を発給せよという訴えを地裁に出した事件がございます。この場合は、そういう訴訟は初めから不適法であるということで、裁判所がむしろそういう訴えに対してたしか却下の裁判をしたと思いますが、今日はそうではなくて、その点についても訴訟法の改正によって争う、救済が与えられる。言いかえれば、相当な期間経過してもなお当局が結論を出さない、旅券を出すか出さないかという返事をしない、処分をしない場合には、その不作為を違法として確認を求めることができる。確認の裁判があれば、あとはすみやかに当局としてイエスかノーか、発給するかどうかということをいわなければならないという点で、若干ではありますが、従来よりは救済の手続は改善されていると見るのでありまして、御質問に対してちょっとよけいなことを申したかと思いますが、受理しない、あるいは受理してもそれに対して返事をしない、処分をしないということは違法である。しかし、審査に必要な限度において書類の添付を要求し、あるいは必要な限度においてある程度の期間処分をしないで待ってもらうということは適法でございますが、その限度を越えた場合には違法ということで、今日は違法として争えるというか、あるいは非難する、責任を問うように制度がなっていると見るのでございます。

発言情報

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発言者: 田上穰治

speaker_id: 10934

日付: 1969-07-03

院: 衆議院

会議名: 外務委員会