加藤威二の発言 (社会労働委員会)
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○加藤(威)政府委員 昨日お答え申し上げましたとおりに、本年度の中小企業の春闘の実績がまだまとまっておりませんので、正確な資料に基づいてどうこうするというわけにはまいりませんので、一応、過去の中小企業の春闘の実績と、それから私どものほうの平均標準報酬のアップの実績、そういうようなものとの関連において推計の数字をつくってみましたので、それを御説明申し上げたいと思います。
なお、昨晩、関係各省と集まりまして早急につくりましたので、若干ラフなところもございますので、その点はあらかじめお許しを願いたいと存じます。
お手元の資料について御説明申し上げますが、労政局調べの事例調査で、調査対象規模等、各年において若干の相違はありますが、春闘妥結後の中小企業、これは大体千人未満でございますが、の過去五カ年の賃上げ率の平均は、一二・九%であります。これに対し、過去五年間における政府管掌健康保険のベースアップを反映する十月の平均標準報酬月額、これは十月は、昨日御説明申し上げましたとおり、政管健保におきましては、十月に定時決定というのをやりまして、全部の被保険者の新しい賃金によって標準報酬をきめる、こういうことでございますので、ベースアップが十月に反映するということでございますので、十月の平均標準報酬月額をとったわけでございますが、その対前年十月の増加率の平均は一〇・五%であります。その左側の数字が中小企業の過去五カ年の賃上げ率、それを各年度ごとに書きまして、一番左の平均賃上げ率が一二・九%でございます。
それから、その次に過去五年間の十月における平均標準報酬月額の対前年増加率。その次のページでございますが、これが政府管掌のほうの十月の平均標準報酬のアップ率でございます。その平均増加率が、左側にありますように一〇・五%であります。したがって、春闘ベースアップ率のおおむね二・四%減、中小企業のほうのベースアップ率と比べますと政管の十月のアップ率が約二・四%低い、こういうことになっております。
かりに、本年の中小企業の春闘のアップ率を、昨日、労働省のお話では、大手百五十二社が一五・八%というようなお話もございましたので、二通りの仮定の数字を出したわけでございます。中小企業が本年一七%上がった場合、それから一六%上がった場合、二通り計算してみたわけでございます。Aのほうが、一七%であるとすれば本年十月の政管の平均標準報酬月額は四万一千八百七十九円、これは予算で積算しておりますところの数字でございますが、これではなくて、さらに上がりまして四万三千四百七十一円ということになりまして、本年度の保険料収入は約七十四億程度増加する、こういうことになります。それから、かりに一六%の春闘アップである、こういうぐあいに仮定いたしますれば、十月の標準報酬月額は四万三千九十二円となりまして、本年度の保険料収入は五十六億円程度増加するということでございます。ただし、右の増収の約一割程度は現金給付、主として傷病手当金でございますが、それのほうにはね返りますので、支出増ということになりますので、ただいま申し上げました一七%の場合の七十四億というのは、約一割減って実質六十七億程度になる。それから一六%の場合の五十六億は約五十億前後になる。こういう数字が出たわけでございます。
これは、一応仮定の数字で計算すればこういう数字が出る、こういうことでございまして、山田先生、昨日いろいろ御指摘ございましたけれども、まだ中小企業の本年度の春闘の実績がわかっておりませんので、私どもといたしましては、その段階におきましては、現在の標準報酬の見込みというものを変えることはひとつ御かんべん願いたいと思います。