小平忠の発言 (本会議)

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○小平忠君 私は、民社党を代表いたしまして、ただいま提出されました石井議長不信任案に賛成の意見を表明するものであります。(拍手)
 今第六十一通常国会は、開会以来、すでに十一回にのぼる強行採決が行なわれております。与党自民党による強行採決、議長あっせんというこの悪習慣は、わが国の議会政治確立のためにも、お互いにぜひ改めねばならない事柄であります。
 議会制民主主義は、もちろん多数決の原理の上に立っておりますが、議会政治の妙味と申しますか、議会政治の要諦は、審議の過程における少数意見の尊重であります。しかるに石井議長は、常に自民党の強引な強行採決を支持するのみで、野党の少数意見を無視してまいりました。議長が自民党の党籍を持っていたとしても、国権の最高機関の長として、もっと少数意見を尊重し、健全な議会政治の発展に貢献すべきであると存じますが、この点、議長の最近の態度はまことに残念であります。
 わが党は、審議引き延ばし、強行採決、議長あっせんというこの悪循環を断ち切るため、議長は第一党から、副議長は第二党から、常任委員長は議席数に応じて案分比例、議長、副議長の意見が一致した場合には全議員がこれに従う、議長の中立性堅持のため議長の選挙区は無競争とするとの国会法、公職選挙法の改正を主張しております。その場のがれの応急措置でなく、議会制民主主義の健全な発展のための基本的解決策が重要であります。このような議会政治の根本に思いをいたさず、唯々諾々として与党自民党の圧力に屈する石井議長を、私は遺憾ながら信任することができないのであります。(拍手)
 私が、石井議長の不信任案に同調する第二の理由は、今回の健保特例法の大修正と、それに続く強行採決の経緯についてであります。
 健保特例法は、いまから二年前、あの健保国会の混乱の中で、わが党が二年間の時限立法とすることを主張、これが議長あっせんとなって、あの混乱が収拾されたのであります。この議長あっせんの趣旨は、健保特例法を二年間延長する間に、健康保険の抜本策を樹立することが政府の責任として課せられたわけであります。その責任を回避し、さらに二年間の延長を提案した政府に対し、与党自民党が特例法を事実上廃案とする大修正を行なったことは、まことに無責任、無方針の背信行為といわなければなりません。(拍手)
 議長に申し上げたい。佐藤総理が本院において釈明し、審議の始まった健保特例法案と、これから審議に付される修正案とは、全く異質のものであるということであります。この点、他の法案の強行採決と全く質が違っているのであります。強行採決の中でばらまかれた修正案は、健保特例法でなく、健康保険法、船員保険法の改正であって、しかも、一度の質疑も行なわれていないのであります。福祉国家を目標とするわが国にとって、医療制度は国の柱であり、健康保険がその主要な部分を占めることは言うまでもありません。この重要な健康保険の内容が、このような形で強行採決され、しかも、本日、衆議院本会議を通過することは、議会政治の本旨に反することはもちろん、福祉国家日本の将来にとって暗い影を投げかけるものといわなければならないのであります。(拍手)このような無謀なものを有効と断定し、本院の本会議を開会するに至った石井議長の責任は、きわめて重大であると申さなければなりません。(拍手)
 さらに、石井議長は、今国会のあらゆる強行採決に対して、ただ拱手傍観するのみで何らなすところなく、常に政府の意向をそんたくし、与党自民党の圧力に屈服するのみであって、本院を代表する資格はないと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 以上、私は、石井議長不信任の理由を簡単に申し述べ、賛成の討論を終わる次第であります。(拍手)
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  討論終局の動議(園田直君外二十六名提出)

発言情報

speech_id: 106105254X05919690711_037

発言者: 小平忠

speaker_id: 11712

日付: 1969-07-11

院: 衆議院

会議名: 本会議