坪川信三の発言 (建設委員会)

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○国務大臣(坪川信三君) ただいま議題となりました地価公示法案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 近年における地価の高騰は、基本的には、産業、人口の急激な都市集中等による土地需給の著しい不均衡に基づくものでありますが、さらに、土地は他の諸財と異なり、合理的な市場価格の形成がきわめて困難であることから、不当な付け値による取引価格が容易に一般化し、実勢をこえた地価の高騰をもたらしている場合も多いものと認められます。
 このため、公共用地の取得価格も公共事業相互間において必ずしも統一されているとはいいがたく、しかもこの公共用地の取得価格が周辺に影響を与えて、一般の地価水準を引き上げているとの批判も少なくないのであります。
 このような事態に対処するためには、土地取り引きがひんぱんに行なわれる都市地域の標準地について、その正常な価格を公示する制度を確立して、適正な地価の形成に寄与する必要があるものと考えられるのであります。
 この制度の確立につきましては、昭和三十九年五月、衆議院本会議における「地価安定施策の強化に関する決議」で御指摘を受けまして以来、政府といたしましても種々検討を重ねてまいったのでありますが、昨年十一月住宅宅地審議会からの「地価公示制度の確立に関する答申」もあり、ここにその成案を得るに至りましたので、この法律案を提出することといたした次条であります。
 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、この法律は、都市地域において、標準地の正常な価格を公示して、一般の土地取引価格に対して指標を与え、及び公共用地の取得価格の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与することをその目的といたしております。
 第二に、土地鑑定委員会は、建設省令で定める市街化区域内の標準地について、毎年一回、二人以上の不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、その結果を審査、調整して判定した正常な価格を、標準地の面積、形状、利用の現況等とともに官報で公示し、あわせて関係市町村において一般の閲覧に供することといたしております。
 第三に、公共事業の施行者が公共用地の取得価格を算定する場合及び不動産鑑定士等が土地を鑑定評価する場合には、公示価格を規準としなければならないこととし、収用委員会が収用する土地に対する補償金を算定する場合にも、公示価格を規準とした価格を考慮しなければならないものといたしております。
 第四に、建設省に、土地鑑定委員会を設置し、地価の公示に関すること及び不動産鑑定士試験に関すること等の事務を行なわせることといたしております。この土地鑑定委員会は、委員七人をもって組織し、そのうち六人は、非常勤としております。これらの委員は、両議院の同意を得て建設大臣が任命することといたしております。
 第五に、標準地の鑑定評価等に伴う土地の立ち入り及びこれによる損失の補償、土地鑑定委員会の鑑定評価命令等、地価の公示に関して必要な事項を定めております。
 第六に、この法律は、本年七月一日から施行することとし、最初に行なう地価の公示は、施行の日から十月をこえない範囲内において別に定める日に行なうことといたしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるよう御願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 坪川信三

speaker_id: 2425

日付: 1969-05-08

院: 参議院

会議名: 建設委員会