西堀正弘の発言 (外務委員会)

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○西堀政府委員 おそくなりまして申しわけございません。
 ハイジャッキングの問題は、最近の、特に中南米それから中近東において非常に起こりましたのですが、韓国の航空機がやられ、さらには日航機がやられるということで非常に関心が高まってまいったのでございますが、本件につきましては、国際民間航空機構、ICAO、これが以前から非常な関心を、当然のことでございますが、示しておりました。一九六三年でしたが、東京で行なわれました会議におきまして東京条約が作成されました。それでこれにはわが国はもちろん署名はしておりますが、まだ批准はいたしておりません。昨年の十二月にこれは発効いたしました。しかしながらこの東京条約は、ハイジャッキングのみを対象として作成されたものではございませんので、たとえば東京条約におきましては、裁判管轄権は原則として登録国にあるということになっておりますが、したがって着陸国は非常に限られた場合にしか裁判管轄権を行使し得ない。それからまたハイジャッキングを特に重大な犯罪として規定していない。それから着陸国はできるだけ犯人を登録国に引き渡す、引き渡さない場合には原則として起訴、処罰すべきであるというハイジャッキングに最も重要な点が明記されていないというような非常に不備な点があるわけでございますけれども、現在あります国際条約としては、ハィジャッキングの防止にいささかなりとも貢献するという意味におきまして、この条約を早急に批准しようという決議も、昨年の二十四回国連総会において採択されております。しかし先ほど申しましたように、ハイジャッキング自体を目的としておりませんので、ICAOはさらにこのハイジャッキング自体を目的とした条約をつくろうじゃないかということで、昨年の二月からその草案の作成が急がれたわけでございまして、この三月にICAOの法律委員会で一応の草案ができております。この草案は、ことしの十二月にオランダのヘーグで全権会議が開かれまして、そこで採択されるということに予想されております。
 このハイジャッキング防止条約は、ごく簡単に申しますと、条約案はハイジャッキングを刑事上の犯罪と規定いたします。それから締約国はハイジャッカーを厳重に処罰することを約束する、それから裁判管轄権を着陸国、登録国の双方に与える、それから着陸国はできるだけハイジャッカーを登録国に引き渡すか、または引き渡さないときは、原則として着陸国で起訴、処罰すべきことを骨子としているわけでございます。したがいまして、このハイジャッキング条約、これがことしの十二月に採択されまして、これが各国によって批准されるということになりますと、これはハイジャッキング防止としては一応完ぺきなものができる、こういうことになっておりますけれども、遺憾ながら現在におきましては、国際条約としてありますものは、先ほど申しました東京条約のみ、しかもその東京条約は不備である、こういう現状でございます。

発言情報

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発言者: 西堀正弘

speaker_id: 12717

日付: 1970-04-03

院: 衆議院

会議名: 外務委員会