杉原一雄の発言 (公害対策特別委員会)

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○杉原一雄君 その次は、富山に日本ゼオンという工場があることを御承知でしょう。これは私初めて国会に出た昭和四十三年の八月に大爆発を実はやったわけです。直ちに化学工業局から現地派遣をして実態を見、その後の復旧修理改善について適切な指導が行なわれて操業再開となった。まあレコード、音盤の原料をつくっている工場でありまして、シェアは大体日本の音盤の原料の八〇何%、九〇%近くでありましたから、その工場がストップすることによって音盤の世界は大脅威を来たしたという問題の会社です。幸いにして爆発のあとの処理が終わりまして、私もその後行く機会がございませんでしたが、ことしの国会終了後、五月国会の終わったあとで労働組合の大会に行って、ついでに現地視察をしたのでありますが、当時の説明によりますと、以前に増して工場内の整備が非常によく整っておるし、機能の面では私はなかなかわかりっこありませんが、ただ、いままでは若干のくさいにおいがただよっておったのでありますが、ほとんどにおいも感じないといったような改善の努力のあとを私は認めてまいりました。そのときはからずも、その工場は小矢部川という川をはさんで新工場と旧工場に分かれるわけですが、爆発したのは新工場のほうです。数億円の損害だったと思いますが、そのときに案内者に、旧工場のほうから流れている直径一メートルぐらいの汚水の口があるわけですが、そこから、そばまでは行かなかったけれども、濁ったあわ立ちの水が流れておったので、一体あれはだいじょうぶでしょうかと、こう聞いたら、いやだいじょうぶです、全然有害ではございません、こういう説明を実は受けた。東京へ帰りましてから、本社とも連絡をとりまして、だいじょうぶかと言ったら、だいじょうぶですと、こういう答弁を実はいただいておりましたが、いかんせん、四、五日前にその汚水がたいへんな汚水であるということが実は暴露されたわけであります。十二月の十日の地方新聞が一斉に書き立てたのでありますが、「こんどは強アルカリ性、基準越すPH9.3−9.8、高岡市が抜打ち検査」と、市の公害課がやった。「魚も生息できぬ」と、こういう見出しで報道されておるわけです。そうしますと、これに若干の実は矛盾を感ずるわけです。四十三年のときに科学工業局保安課長の佐賀さんあたりが中心になって非常に努力されたと思うんです。そのときここの点だけ目をつむっておられたか、鼻をつまんでおられたかわからないけれども、それは所管外だ、おれの所管は高圧の炉とか、そういうところはおれの所管で、あとのところは知っちゃおらないということであったのかどうか。つまり、通産行政の部内の縦割りの矛盾がこうした形に出てきたのか。いやそれはそうじゃないと、おれはあのとき見たときは強アルカリ性の問題は心配なかった、そういうことは問題でなかったというように通産省のいわゆる当時の保安課長佐賀さんの報告のあたりに出ておるのかどうか。出ておったとしたら、私はちょっとおかしい。このことがいま非常に大きな問題になっておるんですが、問題になるという理由は、この小矢部川という川が後ほどお伺いする田子の浦のヘドロと同様に非常に汚染している川でありますが、アユ——アユはいませんが、ウグイとかフナとか、たくさん川魚がおるところでございますが、後ほど、ウグイを食べてはいけないとかいろいろな禁止を県当局がやった問題の川であります。でありますから、問題の川に面する化学工場でありますから、一応みな疑っておったところなんです。それで知事はここはだいじょうぶですと、みなこういうように思っておったんですが、はからずも十二月九日に市当局の手でこのことが摘発されたわけですから、その辺のところを、どういうふうな報告としてあがっていて、過去の通産行政の指導の中で、その点は内部の一つのセクショナリズムの関係でこういうことになったのかどうか、その辺のところを明確にしていただいて、今後は公害保安局で万全を期するということにおそらく答えがなると思いますけれども、そういう答えを予測しながら答弁を求めます。
  〔理事鬼丸勝之君退席、委員長着席〕

発言情報

speech_id: 106414207X00519701216_021

発言者: 杉原一雄

speaker_id: 296

日付: 1970-12-16

院: 参議院

会議名: 公害対策特別委員会