公害対策特別委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十五年十二月十六日(水曜日)
午前十時八分開会
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 占部 秀男君
理 事
鬼丸 勝之君
久次米健太郎君
杉原 一雄君
内田 善利君
委 員
長田 裕二君
川上 為治君
木島 義夫君
矢野 登君
山本敬三郎君
渡辺一太郎君
小野 明君
田中寿美子君
竹田 四郎君
小平 芳平君
田渕 哲也君
須藤 五郎君
国務大臣
厚 生 大 臣 内田 常雄君
運 輸 大 臣 橋本登美三郎君
国 務 大 臣 山中 貞則君
政府委員
内閣審議官 城戸 謙次君
公正取引委員会
事務局長 吉田 文剛君
経済企画政務次
官 山口シヅエ君
厚生政務次官 橋本龍太郎君
厚生省環境衛生
局長 浦田 純一君
厚生省環境衛生
局公害部長 曾根田郁夫君
農林大臣官房技
術審議官 加賀山國雄君
通商産業省公害
保安局長 莊 清君
通商産業省公害
保安局公害部長 柴崎 芳三君
通商産業省公益
事業局長 長橋 尚君
通輸省港湾局長 栗栖 義明君
運輸省自動車局
長 野村 一彦君
労働省労働基準
局長 岡部 實夫君
事務局側
常任委員会専門
員 中原 武夫君
説明員
防衛施設庁施設
部長 薄田 浩君
運輸省鉄道監督
局国有鉄道部長 秋富 公正君
自治大臣官房審
議官 立田 清士君
—————————————
本日の会議に付した案件
○公害対策基本法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
○公害防止事業費事業者負担法案(内閣提出、衆
議院送付)
○騒音規制法の一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
○大気汚染防止法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時八分開会
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出席者は左のとおり。
委員長 占部 秀男君
理 事
鬼丸 勝之君
久次米健太郎君
杉原 一雄君
内田 善利君
委 員
長田 裕二君
川上 為治君
木島 義夫君
矢野 登君
山本敬三郎君
渡辺一太郎君
小野 明君
田中寿美子君
竹田 四郎君
小平 芳平君
田渕 哲也君
須藤 五郎君
国務大臣
厚 生 大 臣 内田 常雄君
運 輸 大 臣 橋本登美三郎君
国 務 大 臣 山中 貞則君
政府委員
内閣審議官 城戸 謙次君
公正取引委員会
事務局長 吉田 文剛君
経済企画政務次
官 山口シヅエ君
厚生政務次官 橋本龍太郎君
厚生省環境衛生
局長 浦田 純一君
厚生省環境衛生
局公害部長 曾根田郁夫君
農林大臣官房技
術審議官 加賀山國雄君
通商産業省公害
保安局長 莊 清君
通商産業省公害
保安局公害部長 柴崎 芳三君
通商産業省公益
事業局長 長橋 尚君
通輸省港湾局長 栗栖 義明君
運輸省自動車局
長 野村 一彦君
労働省労働基準
局長 岡部 實夫君
事務局側
常任委員会専門
員 中原 武夫君
説明員
防衛施設庁施設
部長 薄田 浩君
運輸省鉄道監督
局国有鉄道部長 秋富 公正君
自治大臣官房審
議官 立田 清士君
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本日の会議に付した案件
○公害対策基本法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
○公害防止事業費事業者負担法案(内閣提出、衆
議院送付)
○騒音規制法の一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
○大気汚染防止法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
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占
占部秀男#1
○委員長(占部秀男君) ただいまから公害対策特別委員会を開会いたします。
公害対策基本法の一部を改正する法律案、公害防止事業費事業者負担法案、騒音規制法の一部を改正する法律案及び大気汚染防止法の一部を改正する法律案、以上四案を一括して議題といたします。
前回に引き続き質疑を行ないます。
質疑のある方は、順次御発言を願います。
この発言だけを見る →公害対策基本法の一部を改正する法律案、公害防止事業費事業者負担法案、騒音規制法の一部を改正する法律案及び大気汚染防止法の一部を改正する法律案、以上四案を一括して議題といたします。
前回に引き続き質疑を行ないます。
質疑のある方は、順次御発言を願います。
杉
杉原一雄#2
○杉原一雄君 防衛庁に御質問いたしますが、去る衆議院の産業公害対策特別委員会において附帯決議を実はあげております。その附帯決議の中身はすでに防衛庁も十分御検討いただいていると思いますが、重ねて御指摘いたしますならば、騒音規制法の一部改正案の討議の中で、「航空機騒音対策については、「防衛施設周辺の整備等に関する法律」及び「公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律」に基づく施策を積極的に進めるほか、」こういう指摘が実はあるわけでございます。この観点から私は、いわゆる基地公害という概念規定をしながら防衛庁の努力の状態等について、あるいは今後のこうした問題に対する対策等について実は質問をしたいと思っておるわけであります。
いまわれわれの手元に提案されております公害対策基本法、あるいは第一条の目的、あるいは第二条の公害という定義の中で、「土壌の汚染」なり、「騒音、振動、地盤の沈下及び悪臭によって、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることをいう。」という定義のそれぞれに該当すること等について、防衛庁所管の周辺地域においてこの種の問題がすでにいろいろ起こっているのではないだろうか。その実情と、できればそれに対する対策など、より具体的にお示しいただきたいと実は思うのであります。第三条では「事業者の責務」ということで起こしてあるわけですけれども、この事業者の責務というところを防衛庁の責務というふうに置きかえれば、私はそのまま実は当てはまると思うのであります。とりわけ防衛庁に対して、こうした私が質問をし意見を伺う意図はどこにあるか、それは「日本の防衛」、世間では防衛白書、非常に御苦労なさったようにも評価されておるわけですが、この中で「国を守る心」という項が起こされております。しかもその国とは何だ、ここに言う国という意味の中でうたわれておることは、「わが国の防衛とは、われわれの国土の安泰と、民族の文化、自由と民主主義および国民共同の生活体の安定と繁栄を守ることである。」、そこでそのあとがたいへん私は大事だと思いますが、「この国土はわれわれの祖先の住んだところであり、またわれわれの子孫の住むところである。」、これは私、公害問題の中では環境権の確立という形で、連合審査会では訴えてまいりましたところであります。「われわれは、長い歴史、独得の文化と伝統を誇っているが、さらに育成されて栄えて行かなければならない未来の土地でもある。」、非常に高い調子で訴えているわけです。「喜びと悲しみ、希望と失望の交差してきた過去を持ち、しかも正義と人道がいよいよ興らなければならない土地でもある。しかもこの土地の民族は一つであり、この社会および国家は分割のない一つのものであって、この独立と統一を長い間続けてきたのである。」云々ということで訴えながら、若干飛ばしますけれども、「わが民族は、」、われわれに対することなんですが、「わが国土はもちろん、言語風俗、生活体系、歴史伝統、信仰、文芸、思想等を遠い昔から受け継いできた。これは過去からの長い歴史を通じて培われたわが民族の蓄積であり、その創造物であり、共同の世襲財産である。」その共同の世襲財産の中に、精神的分野とともに、あわせて自然の問題、いまわれわれが討論している環境の問題が深く根ざしていると私は考えます。引き続いて「自然や物質的要因の上に人の心によってつくられた精神的文化財である。その価値は国民の努力によって積み上げられた成果であり、また将来もこの努力は続けられるであろう。」云々と指摘しているわけです。
このいま読み上げた点につきましては、自衛隊を認める認めないの立場を越えて私は正しいと思います。そうした観点から防衛庁が防衛行政を進めていく中において、その防衛庁が高らかにうたっている自然環境が、国家の機関である防衛庁自身が防衛行政の中でこれをじゅうりんし、破壊し、地域周辺の住民に非常な迷惑をかけている事実等は私も承知しております。先般千歳の市長を訪れて、学校等見たりした中で最善の努力を私は認めておりますが、なおかつこうした問題等について率直に防衛庁の今日の実情と、これに対する対策と、これからの規制のいかん、とりわけ今度の公害国会という、この国民注目の中に開かれる国会の中で、明らかに国家の責任において明示されることが、私たちは企業家、資本家を攻撃する前に加害者としての国家の立場を明らかにすることが、この問題を前向きに前進させる大きな契機になるだろうと思います。そういう意味で防衛庁の簡にして責任ある答弁をお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →いまわれわれの手元に提案されております公害対策基本法、あるいは第一条の目的、あるいは第二条の公害という定義の中で、「土壌の汚染」なり、「騒音、振動、地盤の沈下及び悪臭によって、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることをいう。」という定義のそれぞれに該当すること等について、防衛庁所管の周辺地域においてこの種の問題がすでにいろいろ起こっているのではないだろうか。その実情と、できればそれに対する対策など、より具体的にお示しいただきたいと実は思うのであります。第三条では「事業者の責務」ということで起こしてあるわけですけれども、この事業者の責務というところを防衛庁の責務というふうに置きかえれば、私はそのまま実は当てはまると思うのであります。とりわけ防衛庁に対して、こうした私が質問をし意見を伺う意図はどこにあるか、それは「日本の防衛」、世間では防衛白書、非常に御苦労なさったようにも評価されておるわけですが、この中で「国を守る心」という項が起こされております。しかもその国とは何だ、ここに言う国という意味の中でうたわれておることは、「わが国の防衛とは、われわれの国土の安泰と、民族の文化、自由と民主主義および国民共同の生活体の安定と繁栄を守ることである。」、そこでそのあとがたいへん私は大事だと思いますが、「この国土はわれわれの祖先の住んだところであり、またわれわれの子孫の住むところである。」、これは私、公害問題の中では環境権の確立という形で、連合審査会では訴えてまいりましたところであります。「われわれは、長い歴史、独得の文化と伝統を誇っているが、さらに育成されて栄えて行かなければならない未来の土地でもある。」、非常に高い調子で訴えているわけです。「喜びと悲しみ、希望と失望の交差してきた過去を持ち、しかも正義と人道がいよいよ興らなければならない土地でもある。しかもこの土地の民族は一つであり、この社会および国家は分割のない一つのものであって、この独立と統一を長い間続けてきたのである。」云々ということで訴えながら、若干飛ばしますけれども、「わが民族は、」、われわれに対することなんですが、「わが国土はもちろん、言語風俗、生活体系、歴史伝統、信仰、文芸、思想等を遠い昔から受け継いできた。これは過去からの長い歴史を通じて培われたわが民族の蓄積であり、その創造物であり、共同の世襲財産である。」その共同の世襲財産の中に、精神的分野とともに、あわせて自然の問題、いまわれわれが討論している環境の問題が深く根ざしていると私は考えます。引き続いて「自然や物質的要因の上に人の心によってつくられた精神的文化財である。その価値は国民の努力によって積み上げられた成果であり、また将来もこの努力は続けられるであろう。」云々と指摘しているわけです。
このいま読み上げた点につきましては、自衛隊を認める認めないの立場を越えて私は正しいと思います。そうした観点から防衛庁が防衛行政を進めていく中において、その防衛庁が高らかにうたっている自然環境が、国家の機関である防衛庁自身が防衛行政の中でこれをじゅうりんし、破壊し、地域周辺の住民に非常な迷惑をかけている事実等は私も承知しております。先般千歳の市長を訪れて、学校等見たりした中で最善の努力を私は認めておりますが、なおかつこうした問題等について率直に防衛庁の今日の実情と、これに対する対策と、これからの規制のいかん、とりわけ今度の公害国会という、この国民注目の中に開かれる国会の中で、明らかに国家の責任において明示されることが、私たちは企業家、資本家を攻撃する前に加害者としての国家の立場を明らかにすることが、この問題を前向きに前進させる大きな契機になるだろうと思います。そういう意味で防衛庁の簡にして責任ある答弁をお願いしたいと思います。
薄
薄田浩#3
○説明員(薄田浩君) お答えいたします。いまの杉原先生が御指摘のとおり、いわゆる防衛施設——いわゆる自衛隊あるいは駐留米軍の安保下における駐留に伴いまして、ある特定の地域にたいへん御迷惑をかけておるということは事実でございまして、その間をいかに処理していくかということで長年努力してまいったわけでございまして、かつ国会にも去る四十二年に周辺整備法を御制定いただきまして、それを鋭意拡充あるいは質的な向上をはかってやってまいっておるのが実情でございます。それでその公害の態様とこれに対する対策について概略申し上げたいと思いますが、まず要件といたしましては、防衛施設、いわゆる自衛隊と駐留軍施設の運用、それから行為といたしましては、自衛隊及び米軍の行為による障害というものが要件でございまして、これの態様といたしましては、御案内のとおり、あるいは航空機あるいは砲爆撃の騒音あるいは機甲重車両等による荒廃等の要件がございまして、こういうものにつきまして軽減緩和する諸施策として、地元の方々にとって万全ではございませんが、法律、政令あるいは予算の許す範囲内でいろいろのことを進めてきたわけでございます。
まず大きく分けまして三つございますので、恐縮でございますが御説明させていただきますと、まず第一に、音による障害でございますが、騒音防止対策というふうにわれわれは呼んでおります。これは私のほうの法律で申しますと、第三条の二項でやっておるわけでございますが、いわゆる教育や医療、保育等に音による障害を与えておりますので、これらを防止するために学校、病院、保育所、診療所、救護施設、特別養護老人ホーム等につきまして防音工事を行なう場合に、そのたとえば市町村等につきまして補助金でこの工事の御援助を申し上げております。それから騒音によりまして住民の生活上の障害が起きておるわけでございますが、これを緩和するという意味で、養護老人ホーム、市町村の庁舎、あるいは図書館、公民館、学習、休養施設等、いわゆる生活環境施設の整備を行なう場合に、やはり同じように補助金の交付で軽減緩和をはかっております。それから三番目といたしましては、ある特定の飛行場、大体十八ぐらいございますが、この周辺におきましては音と、かつ、危険性の問題も含めまして住民のこうむる障害を軽減緩和するために、民家等の移転あるいは補償あるいは移転の跡地の買い上げ等をやっております。以上のほかに各飛行場の実情に応じまして、いわゆるサイレンサーあるいは合同委員会等で合意をいたしまして飛行方法の規制、飛行時間あるいはジェットエンジンの試験の規制等、そういうものの実施をしております。これが大体音に対します措置でございます。
第二に、いわゆる水質等の汚濁等につきましては、基地があること等によりまして水質の汚濁等を生じておるものがございまして、農林、漁業に被害を与えております。こういうものに対してはその経営上の補償をいたしております。それから同じく水質の汚濁に伴いまして住民の方々の生活上の障害を与えているものにつきましては、この緩和のため、あるいは水道あるいはプール等生活環境の整備を行なう場合に、市町村に対して補助をいたしております。
第三番目といたしましては、一般的に飛行や重車両、射爆撃のひんぱんな実施、これは演習場や対地射爆場等についていえるわけでございますが、障害が一般的にございます場合に、農林漁業用施設、道路、河川、防災、防風等の施設について工事を実施しております。それから自衛隊や米軍等の行ないます行為によりまして、農林漁業等を営んでおる方々が、その経営上損失をこうむった場合には、いわゆる農耕阻害あるいは漁業補償というような形で損失の補償をいたしております。
これがあらかたいま防衛施設庁で行なっております事案の大要でございます。
この発言だけを見る →まず大きく分けまして三つございますので、恐縮でございますが御説明させていただきますと、まず第一に、音による障害でございますが、騒音防止対策というふうにわれわれは呼んでおります。これは私のほうの法律で申しますと、第三条の二項でやっておるわけでございますが、いわゆる教育や医療、保育等に音による障害を与えておりますので、これらを防止するために学校、病院、保育所、診療所、救護施設、特別養護老人ホーム等につきまして防音工事を行なう場合に、そのたとえば市町村等につきまして補助金でこの工事の御援助を申し上げております。それから騒音によりまして住民の生活上の障害が起きておるわけでございますが、これを緩和するという意味で、養護老人ホーム、市町村の庁舎、あるいは図書館、公民館、学習、休養施設等、いわゆる生活環境施設の整備を行なう場合に、やはり同じように補助金の交付で軽減緩和をはかっております。それから三番目といたしましては、ある特定の飛行場、大体十八ぐらいございますが、この周辺におきましては音と、かつ、危険性の問題も含めまして住民のこうむる障害を軽減緩和するために、民家等の移転あるいは補償あるいは移転の跡地の買い上げ等をやっております。以上のほかに各飛行場の実情に応じまして、いわゆるサイレンサーあるいは合同委員会等で合意をいたしまして飛行方法の規制、飛行時間あるいはジェットエンジンの試験の規制等、そういうものの実施をしております。これが大体音に対します措置でございます。
第二に、いわゆる水質等の汚濁等につきましては、基地があること等によりまして水質の汚濁等を生じておるものがございまして、農林、漁業に被害を与えております。こういうものに対してはその経営上の補償をいたしております。それから同じく水質の汚濁に伴いまして住民の方々の生活上の障害を与えているものにつきましては、この緩和のため、あるいは水道あるいはプール等生活環境の整備を行なう場合に、市町村に対して補助をいたしております。
第三番目といたしましては、一般的に飛行や重車両、射爆撃のひんぱんな実施、これは演習場や対地射爆場等についていえるわけでございますが、障害が一般的にございます場合に、農林漁業用施設、道路、河川、防災、防風等の施設について工事を実施しております。それから自衛隊や米軍等の行ないます行為によりまして、農林漁業等を営んでおる方々が、その経営上損失をこうむった場合には、いわゆる農耕阻害あるいは漁業補償というような形で損失の補償をいたしております。
これがあらかたいま防衛施設庁で行なっております事案の大要でございます。
杉
杉原一雄#4
○杉原一雄君 いま施設部長の答弁を聞いておりますと、まことにすらすらといっているように聞こえますが、たとえば千歳の基地にある小中学校の二重窓の問題等あるいは施設庁自身が設計をしておつくりになった学校を見たわけです。結局二重窓で音をとめたけれども、あと空気あるいは温度は保証されていない場合もあるわけですから、おのずから冷暖房の設備等があるわけですね。これは施設庁はわれ関せずで、その市自体の財政的負担につながってくる、こういう問題等がございますので、私ここで重ねていろいろお聞きしたいところですが、後ほどまた資料等で御提示をいただきたいと思いますが、ただ、いまおっしゃったような幾つかの手だてを講じたけれどもいまだに激しい紛争がある、不満がどんどん皆さんの手元へあがってきているというような係争中の問題等あれば、その係争中の問題の焦点とそれについての考え方、なければないでけっこうです。私はこの問題だけは知らずにやっておりますから答弁してください。
この発言だけを見る →薄
薄田浩#5
○説明員(薄田浩君) いわゆる先生御指摘のような係争中というような表現を使ったらよろしいかどうかあれでございますが、まあこの辺で至らないという点のはございます。御指摘のように、千歳を御例示になりましたが、いずこも同じでございますが、防音はしたけれどもいわゆるその維持管理費についてたいへん経費を要して地方財政を圧迫しておるということがございます。これにつきましては、実は来年度の要求に入りますが、いわゆるいままでつくりました各種の学校等約五百ぐらいを対象といたしまして、御指摘のような維持費の補助と、それからおいおい寒冷地帯につきましては暖房、あるいは暑いところにつきましては除湿的な装置も進めてまいりたいと思います。特に係争中というようなものは承知いたしておりません。
この発言だけを見る →杉
杉原一雄#6
○杉原一雄君 山中長官もお聞きのとおりでございます。連合審査会でこれを含めた対策本部の何か私質問をしたように覚えておりますが、せっかくの答弁の中になかったように思います。伺いたいのは、あなたの対策本部の所管の中の一環として調整の対象になっているのかどうか。いまの御答弁に続いて長官もそれはよくやっているというふうに御判断なさるか。簡単にお願いいたします。
この発言だけを見る →山
山中貞則#7
○国務大臣(山中貞則君) まず端的に申し上げますと、これは私の公害対策本部の所管外でございます。というのは独立のそれに対処すべき法律を持っているからでございます。ただし、その法律の内容についても一部を補助することができるという表現があったり、それらの地域住民のほんとうに要望する施設がその法律の条文だけで完全に期待にこたえられているかどうか、これは運用上問題があろうと思います。また、公共施設の範囲においても、たとえば農協あたり等についてはなかなか国として最終的に大蔵省まで農協の移転とか防音とかというものについては公共施設として認めない範囲の中に入れるという議論がいまなおここ両三年来詰まっていない。これらの点はやはり私どもは関心を持っておりますが、たてまえ上は公害対策本部の関知せざる範囲であるということで、独立の法を持った運営のほうで万全を期してほしいというつもりでおりますが、政府全体としては、これはやはり同じ内閣でございますので、防衛施設庁のやり方等について公害対策の新しい観点から見て既存の法律においてそれが間尺に合っていない、あるいはこれでは運用上問題があるという点はどしどし助言をしてまいりたいと考えてはおります。
この発言だけを見る →杉
杉原一雄#8
○杉原一雄君 長官のいまの最後のことばを私は非常に大事にしたいと思います。われわれも戦前の生活をしてきた者でございますから、軍と政治という関係において、やがてまた緊張状態が起こりますと、軍ならば住民の建物も田畑もじゅうりんしてもかまやしないというような危険を常に内包していると思います。それは軍の性格上そうならざるを得ない。そういう点がありますから、いま公害国会を通じて国民にとっては長官が区分けをしたような受け取り方をおそらくしてないと思うのですよ。そういうことだから、長官があと言われたことを私は本部として十分の御配意と御努力を実はお願いしたい。こういうことで防衛庁関係の質問をこれで終わります。
〔委員長退席、理事鬼丸勝之君着席〕
次に、先般の連合審査の委員会のときにも時間がございませんので、ちょっぴり洩らしましたが、四日、五日の衆議院の連合審査委員会の席上、傍聴席に私の県のイタイイタイ病患者小松みよさんが実は出席していたことを後ほどテレビ、新聞等で私承知いたしまして、非常に内心今期国会に対する取り組みについて激しい強い激励を受けたようにも思いますし、重い重い責任を実は感じているわけです。でありますから今度の公害国会を終わって故郷に帰りまして、私は小松さんを含む九十八名の公害病、イタイイタイ病患者に御報告をしたい、それをするのは私の義務だと思います。そのことは同時にいま後ほど厚生省からお伺いすれば明確になると思いますが、公害病認定患者が全国で幾らおるか、水俣、四日市ぜんそくその他を含めて、そうした公害病患者に対する私は本国会からの回答になると思います。しかし私は、いろいろ重要法案を審議いたしましたが、この法案をどうひゅくり返してみても、いま申し上げた四十年間の病気に耐えて、どうにか荻野医師という人の努力で病気の進行はとまっておりますけれども、三十センチも身長が縮まり、全く夫婦の間を断絶した長い苦しい生活をしてきた。私、一応小松みよさんという対象の言い方で話をしますが、その小松みよさんに、全国会でこのような法案を通すことによってあなたの過去についてはこうなんだ、これからの病気についてはこうなんだ、同時にまたあなたの背景にある千内外の公害病患者あるいは疑似患者に対してはこういう手当てを政府は責任を持ってやっているんだと報告のできるものがあれば、一応本委員会を通じて山中長官なり厚生省から言明をしていただきたいと思います。私は、この前も公害対策特別委員会がありまして、その委員会の席上で、いや、前の通常国会ですか、医療救済の問題、紛争処理法の問題等、二法律が大学関係法案のために流れました。あわてふためいて臨時国会でこれを上げました。二月からそれがいよいよ効力を発生しております。しかも発生いたしたけれども、結果的には病床に伏している公害病患者に対してどのような財政的な手当てができているかどうか、大体承知いたしております。しかし、それは小松みよさん等は私は非常に不満だと思います。その不満の気持ちをこの公害国会という国会に大きく期待をかけてきていると思います。これにこたえるものが十四の法律の中にあるのかどうか、またこれにないとすれば、別な形で厚生省が四十六年度の予算の中でこういう点で、いまひとつ最後の予算編成の締めくくりの段階で大臣、政務次官等が奮闘しているのだということなどがあってここで御披露いただければ、せめてもの私御報告できる一つのものとして二十六日国会召集日をあとにして家へ帰りたいと思いますが、何か小松みよさんに対する一つの報告ができるようなものがあったら、ここで厚生省並びに対策本部のほうから長官が代表して御答弁をいただければ幸いであります。
この発言だけを見る →〔委員長退席、理事鬼丸勝之君着席〕
次に、先般の連合審査の委員会のときにも時間がございませんので、ちょっぴり洩らしましたが、四日、五日の衆議院の連合審査委員会の席上、傍聴席に私の県のイタイイタイ病患者小松みよさんが実は出席していたことを後ほどテレビ、新聞等で私承知いたしまして、非常に内心今期国会に対する取り組みについて激しい強い激励を受けたようにも思いますし、重い重い責任を実は感じているわけです。でありますから今度の公害国会を終わって故郷に帰りまして、私は小松さんを含む九十八名の公害病、イタイイタイ病患者に御報告をしたい、それをするのは私の義務だと思います。そのことは同時にいま後ほど厚生省からお伺いすれば明確になると思いますが、公害病認定患者が全国で幾らおるか、水俣、四日市ぜんそくその他を含めて、そうした公害病患者に対する私は本国会からの回答になると思います。しかし私は、いろいろ重要法案を審議いたしましたが、この法案をどうひゅくり返してみても、いま申し上げた四十年間の病気に耐えて、どうにか荻野医師という人の努力で病気の進行はとまっておりますけれども、三十センチも身長が縮まり、全く夫婦の間を断絶した長い苦しい生活をしてきた。私、一応小松みよさんという対象の言い方で話をしますが、その小松みよさんに、全国会でこのような法案を通すことによってあなたの過去についてはこうなんだ、これからの病気についてはこうなんだ、同時にまたあなたの背景にある千内外の公害病患者あるいは疑似患者に対してはこういう手当てを政府は責任を持ってやっているんだと報告のできるものがあれば、一応本委員会を通じて山中長官なり厚生省から言明をしていただきたいと思います。私は、この前も公害対策特別委員会がありまして、その委員会の席上で、いや、前の通常国会ですか、医療救済の問題、紛争処理法の問題等、二法律が大学関係法案のために流れました。あわてふためいて臨時国会でこれを上げました。二月からそれがいよいよ効力を発生しております。しかも発生いたしたけれども、結果的には病床に伏している公害病患者に対してどのような財政的な手当てができているかどうか、大体承知いたしております。しかし、それは小松みよさん等は私は非常に不満だと思います。その不満の気持ちをこの公害国会という国会に大きく期待をかけてきていると思います。これにこたえるものが十四の法律の中にあるのかどうか、またこれにないとすれば、別な形で厚生省が四十六年度の予算の中でこういう点で、いまひとつ最後の予算編成の締めくくりの段階で大臣、政務次官等が奮闘しているのだということなどがあってここで御披露いただければ、せめてもの私御報告できる一つのものとして二十六日国会召集日をあとにして家へ帰りたいと思いますが、何か小松みよさんに対する一つの報告ができるようなものがあったら、ここで厚生省並びに対策本部のほうから長官が代表して御答弁をいただければ幸いであります。
山
山中貞則#9
○国務大臣(山中貞則君) あなたのお立場から言えば、政府もやっと臨時国会を開いてそして公害対策の諸般の法律の整備に本気で踏み切っておると、また、私たちは、それらの患者の方々に対して直接ではありませんが、あなたのような同じ思いをする患者の出ることを防ぐために、人の健康にかかる基準をきびしくするとともに、また全国一律にこれを設けていく、あるいはそれらの基準を直罰をもってこれを犯した者について報いるというような基本的な姿勢をとることになりました。したがって、あなたのような嘆きをする方はだんだん少なくなる見通しに何とかなりそうでありますということを、私は言えると思います。さらに政府は、今国会を通じて論戦等を与野党を通じていたしました中で、民法の特別法としての無過失責任についてはまだ研究中であるということであるけれども、しかし、その前に立証責任の転換、それらを含めた現在の現行取り締まり法規の中における無過失責任、もしくは立証責任等を、原子力法や鉱山関係法等と同じような仕組みでできないかどうかを早急に検討すると言っておるということ等が、これからのそれらの不幸にして病気になられた、あるいは被害を受けられた方方に対しては、政府の姿勢の一つであろうかと考えます。しかし、すでに自分たちはそういう公害病と認定されるような立場に立ってしまっておる人たち、これらについての具体的な、それがどういうふうにいままでよりか違ってくるかという点については、今回は公害にかかる健康被害の法律の手直しをいたしておりませんので、具体的な手みやげと申しますか、報告ができかねるという点があろうことをまことに申しわけないことと存じますが、これらは厚生省のほうとも私自身も、いまの公害健康に関する救済法の中でもう少し質的に前進し、対象的にいろいろと条件の取り方や範囲の拡大や、あるいはまた、もう少し見方を、角度を改めて、新たな項目を起こすとか、いろんなことも相談をしておりますので、これらの点も具体的に前進をすれば、それらの現実に不幸にして患者という最も避けなければならない立場に立たれた人たちに対しても、誠意をもって検討を進めているようであるという点等については、言明されて私は差しつかえのない成果を得たものと確信しております。
この発言だけを見る →橋
橋本龍太郎#10
○政府委員(橋本龍太郎君) いま基本的な点につきましては総務長官のほうからお答えがございました。この公害にかかる健康被害救済制度というものを通じてお答えをさせていただきたいと思います。
現行の公害被害者救済制度というものは、先生よく御承知のとおりに、公害にかかるさまざまな被害の中で、特に緊急に救済を必要としている健康被害について、行政上の応急的な救済措置というもののみを行なうことを目的としております。制度の発足以来今日まで救済対象地域として指定してまいりましたのは、大気汚染関係で川崎市の一部、そのほかの二地域、水質汚濁関係では神通川の下流の地域外二地域、合計の六地域であります。その後、先般尼崎の一部地域の大気汚染の状況が川崎市などに準ずるほど著しくなり、かつその影響による疾病の発生というものが相当多発している疑いが出てまいりましたために、県と市の協力を得てその事実の確認を急いで、十二月一日からこれを救済対象地域としてまいったわけであります。その他の地域においても、実は現在相当程度の著しい大気汚染または水質の汚濁が生じており、またその影響による疾病が多発しておる疑いがある地域がないとは申しません。所要の調査を実施しつつ、それが明らかになれば、私どもとしては救済対象地域というものの指定の要否を決定してまいりたいと考えております。この中で、これはお役所式な答弁を申し上げましても先生に対するお答えにならないと思いますので、率直に申し上げてまいりますと、この被害者救済制度をつくります際、よく先生も御承知でありましたように、従来の法体系で類似の例として参照するものが非常に少なかったために、原爆被爆者の法律をそのままほとんど援用したような形でこの被害者救済制度の発足をさせました。これは本院の御審議の際にも実は何回か当時の厚生大臣等からお答えを申し上げてまいったとおりであります。その時期におきましても、はたして被害者救済ということばの内容が健康被害のみに限定されてよいものであるかどうか、これは本院においても御議論のあったところでありますし、衆議院においても相当な議論がございました。そうしてその結果としてとりあえずとにかく健康被害の救済を急ごうということで本法は成立を見たわけであります。生活保障にかかる部分についてはなおその議論を今後に残しておるわけであります。
私どもは、現行の法体系の中から考えてまいります場合、この被害者救済制度そのものの中に、現在あります健康被害の救済にかかる制度の中にそのままに生活保障を取り入れていくことは、法体系上きわめて困難だという感じをいたしております。そうした場合に、ボーダーライン層に対しては世帯更生資金を活用してまいりたいということを、先般本院における連合審査の際に、厚生大臣、たぶんお答えをいたしたと思います。現行世帯更生資金の中でいわゆる生活資金、生活費の場合は月額七千五百円以内ということになっております。今回これを、この公害関係の救済制度を補完する意味もありまして、一応の引き上げの概算要求を厚生省としては大蔵省に提出をいたしました。ただ、これは今後予算編成の際に決定をするものでありますから、金額の点は本日はお許しをいただきたいと思います。また、生活保護そのものもこれは現在改善をはかっておるさなかでありますし、来年度の予算編成において、これらの点にも私どもとしては配慮を加えてまいるつもりであります。その場合に一つの問題として出てまいりますのは、現在の生活保護法のたてまえから出てくる級地の格差、これが現在までの級地の格付けの方法そのものでよろしいか、あるいは公害多発地帯においては、従来の級地決定の要因のほかに、公害というものを一つの級地決定の要因に取り入れるべきであるかどうか、実は、この点についての議論がまだ煮詰まっておりません。私どもは、やはり今日の状況から考えて、生活保障という面を世帯更生資金あるいは生活保護法のたてまえで配慮していくとするならば、当然この級地の決定要因の中に公害という要因が取り入れられていくべきものであると今日考えております。なお、この救済制度そのものにおきましても、内容的にこまかく今日まだ申し上げられる段階には至っておりません。厚生省としては、給付の改善及び当初から問題になっておりました所得制限の緩和等の概算要求の中に盛り込んで、現在大蔵省と折衝に入った次第であります。今後、予算編成の途中においても、本院の各先生方をはじめ、世論の応援を得て、私どもとしてこれに対処し得るだけの実績をつくり上げたいと考えておる次第であります。
この発言だけを見る →現行の公害被害者救済制度というものは、先生よく御承知のとおりに、公害にかかるさまざまな被害の中で、特に緊急に救済を必要としている健康被害について、行政上の応急的な救済措置というもののみを行なうことを目的としております。制度の発足以来今日まで救済対象地域として指定してまいりましたのは、大気汚染関係で川崎市の一部、そのほかの二地域、水質汚濁関係では神通川の下流の地域外二地域、合計の六地域であります。その後、先般尼崎の一部地域の大気汚染の状況が川崎市などに準ずるほど著しくなり、かつその影響による疾病の発生というものが相当多発している疑いが出てまいりましたために、県と市の協力を得てその事実の確認を急いで、十二月一日からこれを救済対象地域としてまいったわけであります。その他の地域においても、実は現在相当程度の著しい大気汚染または水質の汚濁が生じており、またその影響による疾病が多発しておる疑いがある地域がないとは申しません。所要の調査を実施しつつ、それが明らかになれば、私どもとしては救済対象地域というものの指定の要否を決定してまいりたいと考えております。この中で、これはお役所式な答弁を申し上げましても先生に対するお答えにならないと思いますので、率直に申し上げてまいりますと、この被害者救済制度をつくります際、よく先生も御承知でありましたように、従来の法体系で類似の例として参照するものが非常に少なかったために、原爆被爆者の法律をそのままほとんど援用したような形でこの被害者救済制度の発足をさせました。これは本院の御審議の際にも実は何回か当時の厚生大臣等からお答えを申し上げてまいったとおりであります。その時期におきましても、はたして被害者救済ということばの内容が健康被害のみに限定されてよいものであるかどうか、これは本院においても御議論のあったところでありますし、衆議院においても相当な議論がございました。そうしてその結果としてとりあえずとにかく健康被害の救済を急ごうということで本法は成立を見たわけであります。生活保障にかかる部分についてはなおその議論を今後に残しておるわけであります。
私どもは、現行の法体系の中から考えてまいります場合、この被害者救済制度そのものの中に、現在あります健康被害の救済にかかる制度の中にそのままに生活保障を取り入れていくことは、法体系上きわめて困難だという感じをいたしております。そうした場合に、ボーダーライン層に対しては世帯更生資金を活用してまいりたいということを、先般本院における連合審査の際に、厚生大臣、たぶんお答えをいたしたと思います。現行世帯更生資金の中でいわゆる生活資金、生活費の場合は月額七千五百円以内ということになっております。今回これを、この公害関係の救済制度を補完する意味もありまして、一応の引き上げの概算要求を厚生省としては大蔵省に提出をいたしました。ただ、これは今後予算編成の際に決定をするものでありますから、金額の点は本日はお許しをいただきたいと思います。また、生活保護そのものもこれは現在改善をはかっておるさなかでありますし、来年度の予算編成において、これらの点にも私どもとしては配慮を加えてまいるつもりであります。その場合に一つの問題として出てまいりますのは、現在の生活保護法のたてまえから出てくる級地の格差、これが現在までの級地の格付けの方法そのものでよろしいか、あるいは公害多発地帯においては、従来の級地決定の要因のほかに、公害というものを一つの級地決定の要因に取り入れるべきであるかどうか、実は、この点についての議論がまだ煮詰まっておりません。私どもは、やはり今日の状況から考えて、生活保障という面を世帯更生資金あるいは生活保護法のたてまえで配慮していくとするならば、当然この級地の決定要因の中に公害という要因が取り入れられていくべきものであると今日考えております。なお、この救済制度そのものにおきましても、内容的にこまかく今日まだ申し上げられる段階には至っておりません。厚生省としては、給付の改善及び当初から問題になっておりました所得制限の緩和等の概算要求の中に盛り込んで、現在大蔵省と折衝に入った次第であります。今後、予算編成の途中においても、本院の各先生方をはじめ、世論の応援を得て、私どもとしてこれに対処し得るだけの実績をつくり上げたいと考えておる次第であります。
杉
杉原一雄#11
○杉原一雄君 まあ繰り返すようでありますが、公害国会と言われるわけでございますから、本来ならば、いま橋本政務次官が言われたことばないし意欲ある発言を、できれば法律そのものに、みずからお認めになっているわけですから、本来ならば救済法そのものを同時に改正して、前向きの姿勢で今国会で討論されれば、私はいま申し上げたような千名を下らない公害患者にも大きな希望を与えるのじゃなかったかと思います。でありますから、いま答弁なさった範囲において、健康から、健康のみならず生活の保障その他に領域を広める方法を明示されたわけですから、最善の努力を行政の中で大いに御奮闘いただきたいということを希望いたします。
同時に、橋本政務次官も御多忙ですから、どうか知りませんけれども、けさの朝日が川崎の実態を調査しております。二百五十三人の公害病患者をずっと歴訪してまいりまして、その実態のあまりにもひどいのに驚いてしまった。しかも認定患者は八割が生活難だというようなトータルが出てまいりました。私驚きません。私の場合も、県のイタイイタイ病の場合も農業をしている人がかなりありますから、ある程度飯米にも困る、あす食うにも困るというような実態は出てまいりませんけれども、やはり周辺の都市部の人たちの生活と比較して、かなり見劣りする苦しい生活実態であることは重々承知いたしておりますので、朝日のけさのデータには、私はそう大きなショックは受けておりませんけれども、ただ、この中で見のがしがたいことは、たとえば公害病認定患者でおります「木村正男さん。四十歳。妻と、中学生をかしらに三人の子をかかえる。去年夏、肺炎から、瞬間的に息が詰る気管支ぜんそくに襲われた。「顔が紫色になって、このまま死んでしまうのかと思った」と、妻のヒロさん。
猛烈な発作が四日間続いた。一滴の水、一粒のコメもノドを通らない。十一月末に勤め先の運送会社から手紙が来た。「勤続二年未満の方は、休職が二カ月続くと、社則により自動的に退社となります。」
アワをくって無断退院した。医者が「あと二、三カ月は……」といっていたのに。ことし四月にまた発作、再入院。今度は一カ月たらずで退院したが、四月末に健保の休業補償を請求したところ、「二月まで六カ月間の支給で補償期間は切れました」と一片の通知。五万円ほどの月給の六割補償もダメになった。ヒロさんは「生れて初めて質屋のノレンをくぐった」という。」こう訴えたそうであります。
この朝日の調査の結果について、私はやはりたいへんなことになりつつある。これにも増して水俣病等の問題はいろいろお伺いしておりますが、私はやはり健康管理、健康回復の問題、治療の問題、かねて、そのうちの生活、収入の大黒柱が倒れる場合がきわめて多い。こういう点でやはりいま橋本政務次官がおっしゃった生活保障、生活か守るという観点に行政の今後の力点、なかんずく今度の予算編成の中で最大の努力をしていただくことを先ほど御答弁をいただきましたが、そのことをいま一度私自身胸に確認をしながら進みたいと思うのであります。
そこで、次に、同じ小松さんを代表とする私のところの九十八名の公害病患者、とりわけ五百六名の人たちが三井金属を向こうに回して七億百三十九万円の賠償を要求して、裁判闘争を始めております。二年八カ月も経過いたしました。先般も連合審査会で御報告したように、去る二十一日の地方裁判所におきまして、岡村裁判長が鑑定申請を却下し、事実上の結審を私たちは期待もし、結果もあらわれて、凱歌をあげたわけであります。ところが、その後、被告側は直ちに岡村裁判長外二名の裁判官忌避の挙に出たわけであります。私は弁護士の経験はありませんからわかりませんけれども、これがやがて高裁にまで忌避が上がり、最高裁に上がってくるとなれば、ほぼ数カ月は裁判がストップするおそれがきわめて大きい。そういう形の中でいま九十八名の公害病患者はもとより、たくさんの人が公害病にかかり、イタイイタイ病にかかって死んでいきました。そうした遺族等に対するいわゆる回答と申しますか、補償といいますか、国家がめんどうを見るということにつきましては、いま政府側の答弁をそのまま利用すれば、現在の法律上、法体系のたてまえ上は、それはしかたございませんと、こういうことにおそらくなるようにも思います。で、ここで裁判の連続をやろうと思わないし、皆さんから判決をいただこうとは思いません。ただ、こうした事件の中から、やはり根本に、国会の各法案を審議するにあたって非常に学ぶべきものがあると思うんです。後ほど田子の浦のヘドロの問題についてもその点に焦点を合わせて申し上げますが、やはり資本というものは、企業家というものは一筋や二筋の縄じゃいかぬな、ということですね。こういうことをこの際痛感するわけであります。
この問題に限って一応終止符を打ちますが、ただ、ここで、先ほど橋本政務次官がおっしゃった健康から生活保障へ、この方面への行政の努力、そうして、これはさかのぼることはおそらく不可能だと思いますが、裁判でいま論議されている遺家族の問題等、これは法の適用外になるおそれがきわめて大きい。でありますが、こういった問題につきまして、実情を十分お調べいただいて、公害という近代的な高度成長の結果から生まれたそうした問題、そうした問題に対処する。いわゆる被害者の側に対するところの力強い、あたたかい力添えをぜひともいただきたいということを、特に訴えておきたいと思います。小松みよさんをめぐる問題ということで、私の質問をその問題に限って、一応終止符を打っておきたいと思います。
次に、三番目の問題として、通産省を中心として公害行政についての質問を続けていきたいと思います。これは、すでに公害対策特別委員会で、私再三実情を訴えて、また通産省などの反応を見、今日まで進んできたのでありますから、新しい問題ではありません。ただ、一つの問題をずっと、私はわが県にあるできごとですから追跡をいたしております。そういう意味で、問題をもう一度追及をしていきたいと思います。
第一点は、五月の十八日、地方紙が暴露することによって、今回公害国会開催の一つの動機になったんじゃないかと思われる日本鉱業三日市製錬所の問題であります。八月二十七日、通産省が、それこそ蛮勇をふるって鉱山保安法の適用をされたわけであります。そこで、八月二十七日の時点で、保安法適用前の状況と、それから八月二十七日以後の今日までの状況と、つまり企業が公害防止、または地元の人たちに対する補償その他の問題について、どのような努力を続けているか、このことをここで発表していただくことで、今後の、この種の公害対策に対するわれわれの取り組みのめどが確立されるのではないか。連合審査委員会では、私は通産省の努力に敬意を表したいという表現を実はとりました。それは七月九日の公害対策特別委員会において、宮澤通産大臣との間に取りきめた鉱山保安法適用の約束であります。それは具体的に、八月二十七日に実行された、この意味においては、私は敬意を表したのでありますが、相前後する行政指導、工場の努力等については、まだまだ問題を持っているように思われますので、通産当局はこれをどのようにつかんでいるか。はしょって申し上げますれば、八月二十七日、鉱山保安法適用、昭和二十九年から会社が建っておりますが、そんな古いことはお聞きしませんが、その前とあとの、この工場の、企業の努力、あるいは地域への働きかけ等について掌握しておいでになることがありましたら御披露をいただきたい、このように思います。
この発言だけを見る →同時に、橋本政務次官も御多忙ですから、どうか知りませんけれども、けさの朝日が川崎の実態を調査しております。二百五十三人の公害病患者をずっと歴訪してまいりまして、その実態のあまりにもひどいのに驚いてしまった。しかも認定患者は八割が生活難だというようなトータルが出てまいりました。私驚きません。私の場合も、県のイタイイタイ病の場合も農業をしている人がかなりありますから、ある程度飯米にも困る、あす食うにも困るというような実態は出てまいりませんけれども、やはり周辺の都市部の人たちの生活と比較して、かなり見劣りする苦しい生活実態であることは重々承知いたしておりますので、朝日のけさのデータには、私はそう大きなショックは受けておりませんけれども、ただ、この中で見のがしがたいことは、たとえば公害病認定患者でおります「木村正男さん。四十歳。妻と、中学生をかしらに三人の子をかかえる。去年夏、肺炎から、瞬間的に息が詰る気管支ぜんそくに襲われた。「顔が紫色になって、このまま死んでしまうのかと思った」と、妻のヒロさん。
猛烈な発作が四日間続いた。一滴の水、一粒のコメもノドを通らない。十一月末に勤め先の運送会社から手紙が来た。「勤続二年未満の方は、休職が二カ月続くと、社則により自動的に退社となります。」
アワをくって無断退院した。医者が「あと二、三カ月は……」といっていたのに。ことし四月にまた発作、再入院。今度は一カ月たらずで退院したが、四月末に健保の休業補償を請求したところ、「二月まで六カ月間の支給で補償期間は切れました」と一片の通知。五万円ほどの月給の六割補償もダメになった。ヒロさんは「生れて初めて質屋のノレンをくぐった」という。」こう訴えたそうであります。
この朝日の調査の結果について、私はやはりたいへんなことになりつつある。これにも増して水俣病等の問題はいろいろお伺いしておりますが、私はやはり健康管理、健康回復の問題、治療の問題、かねて、そのうちの生活、収入の大黒柱が倒れる場合がきわめて多い。こういう点でやはりいま橋本政務次官がおっしゃった生活保障、生活か守るという観点に行政の今後の力点、なかんずく今度の予算編成の中で最大の努力をしていただくことを先ほど御答弁をいただきましたが、そのことをいま一度私自身胸に確認をしながら進みたいと思うのであります。
そこで、次に、同じ小松さんを代表とする私のところの九十八名の公害病患者、とりわけ五百六名の人たちが三井金属を向こうに回して七億百三十九万円の賠償を要求して、裁判闘争を始めております。二年八カ月も経過いたしました。先般も連合審査会で御報告したように、去る二十一日の地方裁判所におきまして、岡村裁判長が鑑定申請を却下し、事実上の結審を私たちは期待もし、結果もあらわれて、凱歌をあげたわけであります。ところが、その後、被告側は直ちに岡村裁判長外二名の裁判官忌避の挙に出たわけであります。私は弁護士の経験はありませんからわかりませんけれども、これがやがて高裁にまで忌避が上がり、最高裁に上がってくるとなれば、ほぼ数カ月は裁判がストップするおそれがきわめて大きい。そういう形の中でいま九十八名の公害病患者はもとより、たくさんの人が公害病にかかり、イタイイタイ病にかかって死んでいきました。そうした遺族等に対するいわゆる回答と申しますか、補償といいますか、国家がめんどうを見るということにつきましては、いま政府側の答弁をそのまま利用すれば、現在の法律上、法体系のたてまえ上は、それはしかたございませんと、こういうことにおそらくなるようにも思います。で、ここで裁判の連続をやろうと思わないし、皆さんから判決をいただこうとは思いません。ただ、こうした事件の中から、やはり根本に、国会の各法案を審議するにあたって非常に学ぶべきものがあると思うんです。後ほど田子の浦のヘドロの問題についてもその点に焦点を合わせて申し上げますが、やはり資本というものは、企業家というものは一筋や二筋の縄じゃいかぬな、ということですね。こういうことをこの際痛感するわけであります。
この問題に限って一応終止符を打ちますが、ただ、ここで、先ほど橋本政務次官がおっしゃった健康から生活保障へ、この方面への行政の努力、そうして、これはさかのぼることはおそらく不可能だと思いますが、裁判でいま論議されている遺家族の問題等、これは法の適用外になるおそれがきわめて大きい。でありますが、こういった問題につきまして、実情を十分お調べいただいて、公害という近代的な高度成長の結果から生まれたそうした問題、そうした問題に対処する。いわゆる被害者の側に対するところの力強い、あたたかい力添えをぜひともいただきたいということを、特に訴えておきたいと思います。小松みよさんをめぐる問題ということで、私の質問をその問題に限って、一応終止符を打っておきたいと思います。
次に、三番目の問題として、通産省を中心として公害行政についての質問を続けていきたいと思います。これは、すでに公害対策特別委員会で、私再三実情を訴えて、また通産省などの反応を見、今日まで進んできたのでありますから、新しい問題ではありません。ただ、一つの問題をずっと、私はわが県にあるできごとですから追跡をいたしております。そういう意味で、問題をもう一度追及をしていきたいと思います。
第一点は、五月の十八日、地方紙が暴露することによって、今回公害国会開催の一つの動機になったんじゃないかと思われる日本鉱業三日市製錬所の問題であります。八月二十七日、通産省が、それこそ蛮勇をふるって鉱山保安法の適用をされたわけであります。そこで、八月二十七日の時点で、保安法適用前の状況と、それから八月二十七日以後の今日までの状況と、つまり企業が公害防止、または地元の人たちに対する補償その他の問題について、どのような努力を続けているか、このことをここで発表していただくことで、今後の、この種の公害対策に対するわれわれの取り組みのめどが確立されるのではないか。連合審査委員会では、私は通産省の努力に敬意を表したいという表現を実はとりました。それは七月九日の公害対策特別委員会において、宮澤通産大臣との間に取りきめた鉱山保安法適用の約束であります。それは具体的に、八月二十七日に実行された、この意味においては、私は敬意を表したのでありますが、相前後する行政指導、工場の努力等については、まだまだ問題を持っているように思われますので、通産当局はこれをどのようにつかんでいるか。はしょって申し上げますれば、八月二十七日、鉱山保安法適用、昭和二十九年から会社が建っておりますが、そんな古いことはお聞きしませんが、その前とあとの、この工場の、企業の努力、あるいは地域への働きかけ等について掌握しておいでになることがありましたら御披露をいただきたい、このように思います。
莊
莊清#12
○政府委員(莊清君) 日本鉱業三日市製錬所を八月二十七日、保安法の対象にしたわけでございますが、その前から通産省では、保安法の対象ではございませんが、改善工事及び現地農民の方に対する補償問題等について、行政指導の形で指導を強化してまいりました。現在、その工場の排水及び排煙はすべて鉱山保安法上の基準を十分に満足しておると考えております。企業は現在七億二千万円の総工事費をもちまして改善工事を鋭意着工中でございまして、第一期工事は本年八月に終了いたしまして、第二期工事が十月ごろ完成いたしました。すべて鉱山保安法に基づきまして、厳密な認可をし、完成検査をした上でございます。明年二月にはおそくとも七億二千万円の全工事が完了する予定になっております。
カドミウム汚染による現地農民に対する補償の問題でございますが、これは裁判とかあるいは法律上の和解とかいう形ではなくて、通産省及び県御当局の行政指導の形で、企業が誠意を持って処理するという基本原則に立ちまして今日まで進んでまいりました。四十四年の保有米で、一PPMをこえるもの約七十トンにつきましては、金額九百万円の支払いをすでに了しております。なお、一PPM以上の保有米が発見された地域につきましては、県の御指導もございまして作付をやめたという事実がございまして、その関係の補償で約九千万円の支払いを了しております。合計で約一億円の支払いでございます。
なお四十五年産米につきましても、県のほうで現在精細な調査を実施されておりまして、やはり一PPMを上回るものが当然に発見されつつあるようでございます。この補償問題につきましても、従来の方針どおり、企業に誠意をもって対処させるということを基本に考えているわけでございます。たいへん問題を起こしました製錬所でございまして、現在、ことしの五月末から企業は自主的な形で、設備能力の約四〇%をカットいたしまして、六割操業という操短をやっております。そのもとでわれわれは改善工事を進めさせ、農民に対する補償を行なわせ、とにかく問題をそれ以上大きくせずに、とにかく起こった問題を解決し、すると同時に、今後再びカドミウムをやはりあたりにばらまくということが絶対にないようにということを基本に、指導を今後も強化してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →カドミウム汚染による現地農民に対する補償の問題でございますが、これは裁判とかあるいは法律上の和解とかいう形ではなくて、通産省及び県御当局の行政指導の形で、企業が誠意を持って処理するという基本原則に立ちまして今日まで進んでまいりました。四十四年の保有米で、一PPMをこえるもの約七十トンにつきましては、金額九百万円の支払いをすでに了しております。なお、一PPM以上の保有米が発見された地域につきましては、県の御指導もございまして作付をやめたという事実がございまして、その関係の補償で約九千万円の支払いを了しております。合計で約一億円の支払いでございます。
なお四十五年産米につきましても、県のほうで現在精細な調査を実施されておりまして、やはり一PPMを上回るものが当然に発見されつつあるようでございます。この補償問題につきましても、従来の方針どおり、企業に誠意をもって対処させるということを基本に考えているわけでございます。たいへん問題を起こしました製錬所でございまして、現在、ことしの五月末から企業は自主的な形で、設備能力の約四〇%をカットいたしまして、六割操業という操短をやっております。そのもとでわれわれは改善工事を進めさせ、農民に対する補償を行なわせ、とにかく問題をそれ以上大きくせずに、とにかく起こった問題を解決し、すると同時に、今後再びカドミウムをやはりあたりにばらまくということが絶対にないようにということを基本に、指導を今後も強化してまいりたいと考えております。
杉
杉原一雄#13
○杉原一雄君 そうしますと、来年の二月、全部、防止対策設備というものが完了する、それを通産省は点検して、四〇%操短をしておるわけですから、その時点で一〇〇%操業を始めるというふうに受けとめていいわけですが、その場合に、通産はおそらく現地調査をされると思うし、研究もされるでありましょうし、これは許可ですか認可でしたか、どっちかはっきり忘れましたけれども、そういう段階を経ると思いますが、それが二月時点と見ていいんですか。十二月末というふうに伺っておりましたが、きょう初めて二月と伺ったのですが、その辺はっきりもう一度おっしゃってください。
この発言だけを見る →莊
莊清#14
○政府委員(莊清君) 鉱山保安法では、公害防除施設はもちろんのこと、生産設備につきましてもすべて認可の体制をとっております。認可した設備について工事を着工させ、完成ができた場合には完成検査を行なって、合格しなければ運転することを法律上禁止しておるわけでございます。申し上げましたのは公害防除設備の工事でございまして、これがおそくとも来年二月には予定計画が全部終了するわけでございます。終了いたしました場合には、鉱山保安法ですべて完成検査が必要である、こういうことでございます。工事計画そのものは、あらかじめ法律で認可をしておいていま工事をさせておる、こういうことでございます。
この発言だけを見る →杉
杉原一雄#15
○杉原一雄君 防除施設ができると、そうしますと三日市製錬所が今日までつくってきた品物、たとえば三十六年からカドミウムをつくっているわけですが、そういった生産品の内容等については、指導の過程で今後とも大体同じ生産物であり、生産量等についてはダウンをしないというふうに掌握しておいでになるのですか。
この発言だけを見る →莊
杉
杉原一雄#17
○杉原一雄君 まあ先ほど水田の汚染の問題について一PPM以上というのが九千万円の補償ということなのですけれども、これは面積にして幾らであって、しかも現在この問題について地元で非常に私は頭を痛めていると思うのです。会社も痛めておるが、地域住民も痛めておる。ちょうど私のところに地方新聞が来るのは一日おくれです。れども、十三日付の地方のローカル紙の報道によりますと、黒部のカドミ汚染地域の田畑のことなのですが、「よみがえるか荒廃田」と、非常に荒れ果てたたんぼ、そのたんぼにいま農民がこの寒空に向かいながらコンクリートを打った道路のようにぱんぱんになっている田地、つまりことしは植えつけたのをとってしまったところですから、あとは田園を管理しておりません。田地田畑をだからそのまま自然のまま放置してあったたんぼですから、かんかんになって地割れをしているようなたんぼですが、この寒空にいま耕うん機を入れて耕して来年からの作付に備えているのでありますから、局長の手元に入った報告では、いま一PPM以上という指定地域というのは幾らであって、それがいまもなおかつずっと金縛りになっているのかどうか、どういう報告を受け取っているのか。この新聞では特別指定地域のがんじがらめに線を引かれたところが若干はずされていくような報告のように、新聞の報道では伝えられておりますが、そういう点についてはどういうふうに掌握しておられるのですか。これは汚染米等の問題もありますから、やはり一致してこうした対策をとっていただかないと、せっかくの地域の人たちの努力も水のあわになりますから、その辺のところを、もしそちらのほうに情報が上がっておりましたら、聞かしていただきたい。
この発言だけを見る →莊
莊清#18
○政府委員(莊清君) 恐縮でございますが、ただいま御指摘の点、私まだ実は存じておりませんでしたので、さっそく地元と連絡をとりまして、そういう問題については善処いたしたいと思っております。なお、三日市の場合には要観察地域が約三千ヘクタール程度と承知しておりますが、その中で、四十四年の保有米につきまして、補償を行なった面積は約七十二ヘクタール程度でございます。
この発言だけを見る →杉
杉原一雄#19
○杉原一雄君 この報道によりますと、こう書いてあるのです。あとで点検してください。「日鉱三日市製錬所のカドミウム公害で、ことし稲作中止となった要精密調査区域とその周辺農家は「来春、いったい稲作ができるのかどうか——」と大きな不安をいだいていたが、十日、県は「稲作は農家の自由意思にまかせる」と発表。また第二次精密調査区域になった堀高、北堀切地区」これは堀高とか北堀切という地域なのですが、「地区の四十五年度産米は一PPM以下で政府に買い上げられることになったため、地元では汚染田の田おこし、凍結米の出荷準備などがはじまった。」、これだと局長のほうにとっては前進した明るい報道のように実はなっているわけですが、しかし、それではやはり富山の米が全部カドミになっているような印象を全国の消費者に、国民に与えておるのですから、その辺私は非常に危惧しますから、精密に検討をしていただいて、やはり農林省が補償すべきものでありましょうけれども、問題は鉱山保安法適用地域であり、それに影響する汚染土壌の問題等もございますので、法律のたてまえは別として、やはり何らかの形で実証してもらうことが非常に農民にも安定感を与え、また、富山米に対する一そうの理解を深めるのにも成果を加えるということにもなりますからあいまいの形でそのままぼやっとした形で流されることなく、特段の御配慮をいただきたい。十二月四日の日に実は三日市製錬所をたずねて、所長にいろいろ聞いたのですが、汚染田の問題についてどうするのだと、こう言いましたら、できれば来年米をつくってもらいたい。農民につくってもらって、一PPM以上の汚染米が検体から出てくるようなことになれば私のところで全部買い上げます。以下であれば政府が買い上げてくれるわけだから、政府に買い上げてもらいましょう。農民がどうしても米をつくりたい、たんぼをつくりたいという農民の、何と言いますか、非常に崇高な土地を愛し農業を愛する気持ちにこたえた会社の処置だと思いますが、ただ、問題が問題だけにそうした温情とかそういう問題だけで問題を処理できる問題でございませんので、こうした問題等につきましては農林当局とも十分連絡をとって、やはり的確な判断と決定といいますか、全国民、消費者にうなずけるような方向づけをしていただかないと困るのではないか。なかんずくいままでの精密地域であったところ以外のところは逆に今度はPPMの度合いが高くなってくるという結果等も四十五年度産米に出たりしますものですから、より一そう問題をややこしくする。これはもう農林水産委員会で討論している土壌汚染の問題とも関連してくる問題ですから、非常にこういう点はきめ手といいますか決定版というのがそれぞれに下していくことは私はいまこの問題を追及している中で非常にむずかしいことだなと実は思っているところでございますから、これ以上通産当局のこの問題に対する御答弁を要求する気持ちはありませんけれども、そういうことをひとつお含みいただきたいというふうに思います。別に異存はないでしょうね。
この発言だけを見る →莊
杉
杉原一雄#21
○杉原一雄君 その次は、富山に日本ゼオンという工場があることを御承知でしょう。これは私初めて国会に出た昭和四十三年の八月に大爆発を実はやったわけです。直ちに化学工業局から現地派遣をして実態を見、その後の復旧修理改善について適切な指導が行なわれて操業再開となった。まあレコード、音盤の原料をつくっている工場でありまして、シェアは大体日本の音盤の原料の八〇何%、九〇%近くでありましたから、その工場がストップすることによって音盤の世界は大脅威を来たしたという問題の会社です。幸いにして爆発のあとの処理が終わりまして、私もその後行く機会がございませんでしたが、ことしの国会終了後、五月国会の終わったあとで労働組合の大会に行って、ついでに現地視察をしたのでありますが、当時の説明によりますと、以前に増して工場内の整備が非常によく整っておるし、機能の面では私はなかなかわかりっこありませんが、ただ、いままでは若干のくさいにおいがただよっておったのでありますが、ほとんどにおいも感じないといったような改善の努力のあとを私は認めてまいりました。そのときはからずも、その工場は小矢部川という川をはさんで新工場と旧工場に分かれるわけですが、爆発したのは新工場のほうです。数億円の損害だったと思いますが、そのときに案内者に、旧工場のほうから流れている直径一メートルぐらいの汚水の口があるわけですが、そこから、そばまでは行かなかったけれども、濁ったあわ立ちの水が流れておったので、一体あれはだいじょうぶでしょうかと、こう聞いたら、いやだいじょうぶです、全然有害ではございません、こういう説明を実は受けた。東京へ帰りましてから、本社とも連絡をとりまして、だいじょうぶかと言ったら、だいじょうぶですと、こういう答弁を実はいただいておりましたが、いかんせん、四、五日前にその汚水がたいへんな汚水であるということが実は暴露されたわけであります。十二月の十日の地方新聞が一斉に書き立てたのでありますが、「こんどは強アルカリ性、基準越すPH9.3−9.8、高岡市が抜打ち検査」と、市の公害課がやった。「魚も生息できぬ」と、こういう見出しで報道されておるわけです。そうしますと、これに若干の実は矛盾を感ずるわけです。四十三年のときに科学工業局保安課長の佐賀さんあたりが中心になって非常に努力されたと思うんです。そのときここの点だけ目をつむっておられたか、鼻をつまんでおられたかわからないけれども、それは所管外だ、おれの所管は高圧の炉とか、そういうところはおれの所管で、あとのところは知っちゃおらないということであったのかどうか。つまり、通産行政の部内の縦割りの矛盾がこうした形に出てきたのか。いやそれはそうじゃないと、おれはあのとき見たときは強アルカリ性の問題は心配なかった、そういうことは問題でなかったというように通産省のいわゆる当時の保安課長佐賀さんの報告のあたりに出ておるのかどうか。出ておったとしたら、私はちょっとおかしい。このことがいま非常に大きな問題になっておるんですが、問題になるという理由は、この小矢部川という川が後ほどお伺いする田子の浦のヘドロと同様に非常に汚染している川でありますが、アユ——アユはいませんが、ウグイとかフナとか、たくさん川魚がおるところでございますが、後ほど、ウグイを食べてはいけないとかいろいろな禁止を県当局がやった問題の川であります。でありますから、問題の川に面する化学工場でありますから、一応みな疑っておったところなんです。それで知事はここはだいじょうぶですと、みなこういうように思っておったんですが、はからずも十二月九日に市当局の手でこのことが摘発されたわけですから、その辺のところを、どういうふうな報告としてあがっていて、過去の通産行政の指導の中で、その点は内部の一つのセクショナリズムの関係でこういうことになったのかどうか、その辺のところを明確にしていただいて、今後は公害保安局で万全を期するということにおそらく答えがなると思いますけれども、そういう答えを予測しながら答弁を求めます。
〔理事鬼丸勝之君退席、委員長着席〕
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莊
莊清#22
○政府委員(莊清君) 日本ゼオンの高岡工場の排水問題、たいへん世間をお騒がせいたしまして申しわけない事故であったと深く反省いたしております。十二月の初めに小矢部川をきれいにする会という会の方が、PHの測定をされましたときには、非常に強い酸性が出たということで、市の公害課が抜き打ち検査をされましたら、今度は逆にむしろアルカリ性が強いということで問題になりまして、調べたところが、工場が排水処理をしておる装置がございまして、そこに排水のPHを自動測定し、それに連動して薬品を自動的に投入する近代的な装置があるわけでございますが、そのPHの自動測定装置が狂っておったというまことに申しわけない事態が発覚し、直ちに会社側ではその日に装置を修正いたしまして問題が解決したという、企業側の内部の管理体制が十分でなかったということでございます。今後こういうことがないように十分指導しなければならないと通産省としても深く反省をしているところでございます。それで爆発事故の場合と、今回のこういう公害の場合と、人間がばらばらに出たり、部分部分の検査指導しか出ないということは問題であるという御指摘がございまして、私ども確かにそのとおりであると考えております。現在は公害保安局という一つの局をつくりましたし、地方通産局にも公害保安課という課を地方通産局の中で関係者をまとめまして、専門の課をつくり、県の公害部のほうと一体となって、公害保安すべてを統轄してやる体制がようやく整ったわけでございますが、決して言いわけをするわけではございませんが、四十三年九月の大爆発事故がございました際には、何ぶんにも死者三名、重軽傷七名、近所五百メートル半径ぐらいの住宅のガラスは全部吹っ飛ぶというような、珍しいほどの大事故でございまして、県が総合的に調査団をさっそくつくって、関係官庁——消防庁でありますとか、警察であるとか、通産省であるとかの爆発事故の専門家の調査団をつくって、直ちに事故の原因の解明及び企業に対する指導方針をつくられたわけでございます。何ぶん事故があまりにも大きかったために、そういう性格の調査団をとりあえずつくったというところに一つ問題があったかと存じますが、そのころ通産省では公害の仕事はまた別の局で見ておったというようなこともあるいはあるかもしれません。また、その爆発事故のあった当時は、この小矢部川というのは、あいにくまだ指定水域になっていなかったというような、いわゆる法律の規制が直接なければ、指導のほうもまた欠けておったというふうな悪い面が出ておったことも事実かと存じます。今後はこういうことがございませんように、全国規制ということも、もうはっきりしているわけでございますから、そういう姿勢ですべて指導をするということをお約束いたしたいと思います。
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莊
莊清#24
○政府委員(莊清君) 県当局及び市当局でも厳重な立ち入り調査をされた結果、そういう認定を現在のところ下しておられるようでございますので、それに基づきまして、われわれのほうでは本社に対して厳重な注意をいたしたところでございます。
この発言だけを見る →杉
杉原一雄#25
○杉原一雄君 次は、富山県のことばかり申して何ですが、身近の問題の中に真実をより多く引き出す条件に私はございますので、そういう意味で申し上げているわけですが、日産化学富山工場の問題について、ここにお出になっている公明党の小平先生がわざわざ調査団を編成して現地を調査され、たくさんの砒素が、民家の雨どいなり、かわらの間に、あるいは木が枯れる。こういう事実等について、かなりの費用をかけて検体等を十分検討の上で、結論を出されて、現地報告をなさったことを実は承知いたしております。で、結果としては工場側はそのことを認め、しかもそれは野積みになっている焼鉱が飛散して、そういう結果を生んだんだということが報道されたのが十二月十日であります。ところが、十一日に今度はまた県議会でこの問題が提起されて、塩谷公害部長が経過報告を実はやっております。野積みにはシートでもかぶせておけばいいじゃないかという話があったのだが、実はそれだけではなしに、問題は付近の田地田畑にまで汚染の状況があるということも提起され、小平報告をあわせていろいろ論議をされたわけですが、十一日の見出しによりますと、農薬汚染の疑いが濃い、こう出ているわけです。これが大見出しの冒頭であります。そうしますと、何かこうわからなくなってきて、私はそうしたことの真偽を確かめる能力はありませんけれども、問題は日産化学をめぐる公害の問題一つとりましても、三日市製錬所のように、単純におれのとこの会社からカドミを煙突から、あるいは水の中に流したんだと、このことを単純に認めてくれる工場等の処理は責任の所在もきわめて明瞭である。ところが、日産のような場合は、ひとりあたかも、少し日産よりも南側のほうに、同じ婦中町においていまイタイイタイ病患者が集中的に発生しておる。それはちょっとカドミの犯人の三井鉱山だと、神岡だと、こういうふうになっておるやさきでございますので、かなり問題を複雑にさせるきらいがあるんじゃないか。それは冷静に天に神さまというものがおったらわかるんですけれども、なかなか人間の世界でございますから、たまたまの判断なり、推測が行なわれる。そこで行政の面で私特に日産の問題をめぐって検討いただきたいと思うのは、だんだんこの複合公害というものが工場周辺、神岡鉱山と日産化学とはたいへんな距離です。複合などというような問題を言うこともおかしいぐらいなんだけれども、しかし、また同時に、その近くにまた合金鉄の工場がございますから、それともからみ合ってこの複合公害という問題が非常に大きく浮かび上がってくるわけであります。でありますから、これは後ほど事業負担費の問題、負担割合の決定の問題とからめていろいろ議論の出てくるところですが、えてしてこういう複合公害、こういうモデルケースの場合にこれをモデルとして、こういう場合に対処する基本的な当局の見解ですね、それは何か審査会へ持ち込めばよろしいということじゃなしに、やはり何かそうした問題に対する一つの基準とか、測定の方法とかということがいまの現段階で御披露できるものがあれば披露していただければ、日産化学の問題も問題の処理はきわめて明瞭に処理できると実は思っておるわけです。でありますから、いま特に日産化学という名をさしたのは、現にそういう問題が起こっておりますから、いわゆる複合公害に対する局としての、省としての原則的な見解を明らかにしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →莊
莊清#26
○政府委員(莊清君) 複合公害の問題は大気汚染の場合にせよ、あるいは水質汚濁の場合にせよ、因果関係の解明というふうな点が紛争処理の場合にも、それから排出規制の取り締まり行政の面でも非常にむずかしい問題になるという点は御指摘のとおりだと思います。それで従来ともかく複合公害の中で、複合、複合といいましても法律上の規制をしておったのはせいぜいSO2とそれからすず程度でございまして、大気関係でも二つしかなかったと、水のほうでも危険物質に関して規制が始まったのはやはりことしの夏であったというふうなところから、過去のものにつきましては非常にじみなむずかしい問題があろうかと存じますが、今後の問題といたしましては、法律の規制の網も極力広げることにしておりますが、それぞれの汚染物質についてやはり前向きに厳密な環境基準をきめ、排出規制を行なって監督を強化するということが複合公害そのものを防いでいく上のじみちではございますけれども、基本的なやはり政策であろうかと存じます。それでたまたまお話が一例として出ました日産化学の場合の砒素でございますが、この問題に関しましても硫化鉱のシンダーの中にある程度の量が当然入っておると、こういうのが粉じんになって出たのではあるまいかという御指摘でございますが、従来、こういうものは野放しに実はなっておったと、現在、法律改正でもこういう粉じんに対して規制を行なうという線が出ておりますので、この工場につきましても野積みにしておる鉱石に対してスプリンクラーの設備を取りつけて水をかけるとか、シートをかけるとか、そういうことを指導いたしまして、すでに着着実施をしておるという状況でございます。すでに汚染をしてしまっておる農地等につきまして、重複汚染の原因は一体どこかというふうな解明は、土壌そのものの分析調査を基礎に、結局、周辺の排出源について時間をかけて精密な調査をして順次やっていくという科学的なアプローチしか現実にはないと思います。農地汚染防止法等もできるわけでございますから、農林省等とも十分御連絡して、問題のすでに不幸にして生じてしまっておる地域につきましては、そういう方法で問題の解決にできるだけ鋭意努力をしていくと、これがやはり基本的な姿勢でなければならぬ、かように考えております。
この発言だけを見る →杉
杉原一雄#27
○杉原一雄君 次に、問題を別にします。それは大気汚染防止法の一部を改正する法律案の附帯決議、それから騒音規制法の一部を改正する法律案に対する附帯決議、騒音については騒音規制法ですけれども、第三項の中で「電気工作物及びガス工作物の騒音については、電気事業法及びガス事業法に基づく監督を厳しく実施するとともに、地方公共団体との連絡を密にし、その騒音規制に遺憾なきを期すること。」、こういうようなことが一つあがっております。大気汚染のほうでは「火力発電所、製鉄会社など大口消費企業に排煙脱硫装置をつけさせるよう努力すること。」「低硫黄原油の輸入に努力すること。」、こういう附帯決議が実はついておるわけです。きのうは進藤参考人を呼んでいろいろ発電の問題についてお伺いした中で、火力発電は硫黄があり、SO2があると、だから原産地でこれの脱硫装置をして荷を軽くして日本に持ってきたらどうか、また、そうじゃなくてもっと別な道を開拓しよう、それは水力発電はまだまだ開拓の余地があるのじゃないか、この点はまあ公益事業局長あたりのほうから開発の余地があるのかないのか、その辺のところをもしあれば数字等もお伺いしたいと思っているところですが、あわせ、いま電気事業法なりガス事業法によってこのほうの規制は別ワクでやっているわけですから、大気汚染あるいは騒音規制の中でこのことに対する附帯決議を衆議院の段階で行なわれたものだというふうに思います。そこでまあこうした状況の中で、いま何たって大気汚染の大半はやはり火力発電でございますから、われわれのえげつない表現をとれば犯人は火力発電だと、でありますから、きのう渡辺さんでしたかどなたか、千葉のほうでは総じて東電の火力発電はパーになったと、住民の反対、なかんずく、漁民が中心になって激しい反対をしている。これはパーになったんだと、私はそれは銚子だけの問題じゃない。私の隣の県の石川あたりでも内灘火力発電反対闘争がいま起こっておるわけです。でありますから、こうした火力発電による電力開発のいままでの計画に何らかの変更といいますか、改革を通産当局としてはやっていかなきゃならない。とすれば、進藤さんが言われるように、水の世界をもっと探っていくべきじゃないか、あるいは地熱を利用する方向でもう一ぺん努力しようじゃないか、あるいは海洋を利用しようじゃないか、進藤さんの意見で私はちょっとその場で反論を感ずるのは、原子力でいこうじゃないかということであったわけですが、これは通産当局の意見、考え方かもしれません。しからば原子力の問題については問題がある。それは立教大学の長崎助教授が十一月十七日のエコノミストで原子力発電の安全性の問題について重大な警告を発しておる。これは抽象論ではない。具体的には敦賀原子力発電所の問題なんです。多くを引用する時間はございません。たださわりのところを申しますと、「敦賀発電所での出来事」、「九月下旬に、日本原子力発電会社の敦賀発電所で、一つの出来事が起こった。同社は、敦賀発電所のまわり一・五〜二キロのところに、三カ所のモニタリング・ポストを置いて、大気中の放射能を測定している。ところが、福井県庁の係員が同社と独立に測定したところ、会社側の測定値が県側の測定値よりも低く、約三分の一であった。」一体この違いはどこから出てきたのか。機械が悪いのかということになるわけですが、敦賀発電所の責任者にそれを追及したところが、こういうことが暴露されたわけです。モニタリング・ポストにおける放射能測定は、実は、会社が直接やっていなかったということなんです。つまり民間業者に委託されていたということなんです。こういう重大な問題を民間に委託させていたということなんです。で、「この測定値の違いについては、原因を徹底的に調べなければならないが、それに劣らず重要な問題は」いま申し上げたように「モニタリング・ポストにおける放射能測定というような、保安に必要な仕事が、下請業者の手にまかされている」というところに問題がある。これは私は資本の論理のきわめて巧妙な、ずるいやり方で、一体測定値がもし間違っておれば会社はまともに責任をとらないで、それを下請業者の責任にかぶせていく。つまりその責任を下請業者に背負わせるというような、資本の最も卑劣な手段のように思います。資本はもうかるでしょう。あるいは責任をのがれることはできましょう。のがれられないのはこのことによって起こる事故であります。これはだれが背負うのですか。逃げも隠れもできない地域住民の人なんです。こういうふうにいろいろ考えてくると、原子力法とか電気事業法とか、そういう別ワクで治外法権のようなところでふんぞり返っているような今日の電力事業というものに対して私たちは安心してまかせるわけにはいかない、こういうふうに思いますが、その辺の事情はどうなっているか。
幾つか問題提起しましたからたいへん混乱をしているかもしれませんが、ひとつはしょって御答弁をいただきたい。
最後に、いろいろうわさされるところでは、今日のような状況で進むならば、ともすれば電気が不足して、われわれの冷暖房もとまるのじゃないかエレベーターも動かなくなるのじゃないかということがちらほら耳に入ります。ほんとうにそうなるのか。いまここでやったらたいへんなことになります。イギリスの労働者のストライキによって停電があったのでありますが、それとは違った意味における新しい問題の提起になるわけですが、私はそんなことをここで扇動的にお伺いしようとは思わない。ただ問題は、ほんとうに電力が——いま政府が、電気業界が一生懸命開発しようとする努力、需用量の問題、これは先般私委員会でも聞いたと思いますが、そんなに必要なのか。どうしても必要なのか。SO2をまき散らしても必要なのかどうかということなんです。ここでいま直ちに即答を求めても困難でしょう。一体日本の産業構造の中で軍需産業が何%あるんだ。直ちにそれをストップしても会社はつぶされても国民の生活に影響のしない——もちろん労働者の首切りの問題はありますよ、機械的には。多くは申しませんが、日本の経済の発展のためにやむを得ないというものでないものがやはり私は戦争経験者として軍需産業を指摘せざるを得ない。マッカーサーもそう言ったんです。そういう意味では、そういう産業が何%あるかということもある程度ある時期において吟味する必要があります。きょうここでそうしたことについての区分ができるなら区分けしてほしい。
幾つか質問しましたが、回答を要求します。
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最後に、いろいろうわさされるところでは、今日のような状況で進むならば、ともすれば電気が不足して、われわれの冷暖房もとまるのじゃないかエレベーターも動かなくなるのじゃないかということがちらほら耳に入ります。ほんとうにそうなるのか。いまここでやったらたいへんなことになります。イギリスの労働者のストライキによって停電があったのでありますが、それとは違った意味における新しい問題の提起になるわけですが、私はそんなことをここで扇動的にお伺いしようとは思わない。ただ問題は、ほんとうに電力が——いま政府が、電気業界が一生懸命開発しようとする努力、需用量の問題、これは先般私委員会でも聞いたと思いますが、そんなに必要なのか。どうしても必要なのか。SO2をまき散らしても必要なのかどうかということなんです。ここでいま直ちに即答を求めても困難でしょう。一体日本の産業構造の中で軍需産業が何%あるんだ。直ちにそれをストップしても会社はつぶされても国民の生活に影響のしない——もちろん労働者の首切りの問題はありますよ、機械的には。多くは申しませんが、日本の経済の発展のためにやむを得ないというものでないものがやはり私は戦争経験者として軍需産業を指摘せざるを得ない。マッカーサーもそう言ったんです。そういう意味では、そういう産業が何%あるかということもある程度ある時期において吟味する必要があります。きょうここでそうしたことについての区分ができるなら区分けしてほしい。
幾つか質問しましたが、回答を要求します。
莊
莊清#28
○政府委員(莊清君) 一番初めに御指摘のありました電力事業と公害防止のための専門の各種法律との関係はどう考えておるかという意味の御質問だったと存じます。
従来は、電気事業につきましては、もっぱら電気事業法の体系で処理するという考え方が非常に出ておりましたのですが、今回の改正法におきましては、たとえばSO2一つとりましても規制規準の設定、これも大気汚染防止法で行なう。それに基づいて従来は認められておりませんでした都道府県知事による立ち入り検査も火力発電所についてやっていただく。その結果、もしも違反があればこれは直ちに当然火力発電所についても大気汚染防止法で直罰がかかる。それから緊急時、事故時というふうな規定が単なる勧告から最終的には都道府県知事の命令ができるというふうに強化されましたが、この規定も火力発電所に対して当然に適用される、こういうふうになったわけでございます。そのほか、これは私ども、大臣もたびたび国会で御答弁申し上げておった点でございますが、結局電力というものは、まあ社会の血液のようなものであって、これの供給を確保するということは国に課せられた大きな公益の確保というべき責務であるという立場から、公害も防止もこれは当然きわめて重要な公益の確保の、国の最終的な責任のある仕事でございますが、公益相互間でどう考えていくかという立場からやはり火力発電所の新増設の許可、こういうことは最終的にはやはり国が責任を持ってやるという考えであるということを大臣がしばしば申し上げておったわけでございますが、その場合にも従来と変えまして通産大臣限りでやるのではなくて、すべて新増設についてはあらかじめ関係の都道府県知事に十分御連絡をして法律に基づいて御意見があれば要請をしていただいてお打ち合わせした上で処置する、こういうふうに考えてきたわけでございます。
ちょっと御指摘がありました騒音規制の問題についても同様でございまして、火力発電所におきましても相当音を出す重要な施設がございます。たとえば煙突に排気ガスを圧力をかけて吹き込む大きな送風機等がございますが、こういうものが対象になっておるわけでございますが、こういう設備につきましてもいままで申し上げました考え方に基づいて通産省限りでやるのではなくて、あくまで公益の確保という見地から国と地方自治体とがお互いに十分に緊密な連絡を保ち協力し合って解決していこう、こういうことがわれわれの姿勢でもございますし、また、衆議院のほうでさらにそういう姿勢で指導につとめろという御趣旨から附帯決議にわざわざ騒音の問題がつけ加えられたと承知いたしております。
なお、いろいろ問題の御指摘がございました中で、大きくとらえますと、今後の日本のエネルギーの中で電力、特に火力発電というものを一体どういうふうに位置づけていくのかとか、あるいは原子力発電がだんだんふえてまいりますが、それに伴う特殊な保安の問題等御指摘がございましたので、やや専門的かと存じますので、公益事業局長が参っておりますのでお許しを得まして、そちらから追加をさしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →従来は、電気事業につきましては、もっぱら電気事業法の体系で処理するという考え方が非常に出ておりましたのですが、今回の改正法におきましては、たとえばSO2一つとりましても規制規準の設定、これも大気汚染防止法で行なう。それに基づいて従来は認められておりませんでした都道府県知事による立ち入り検査も火力発電所についてやっていただく。その結果、もしも違反があればこれは直ちに当然火力発電所についても大気汚染防止法で直罰がかかる。それから緊急時、事故時というふうな規定が単なる勧告から最終的には都道府県知事の命令ができるというふうに強化されましたが、この規定も火力発電所に対して当然に適用される、こういうふうになったわけでございます。そのほか、これは私ども、大臣もたびたび国会で御答弁申し上げておった点でございますが、結局電力というものは、まあ社会の血液のようなものであって、これの供給を確保するということは国に課せられた大きな公益の確保というべき責務であるという立場から、公害も防止もこれは当然きわめて重要な公益の確保の、国の最終的な責任のある仕事でございますが、公益相互間でどう考えていくかという立場からやはり火力発電所の新増設の許可、こういうことは最終的にはやはり国が責任を持ってやるという考えであるということを大臣がしばしば申し上げておったわけでございますが、その場合にも従来と変えまして通産大臣限りでやるのではなくて、すべて新増設についてはあらかじめ関係の都道府県知事に十分御連絡をして法律に基づいて御意見があれば要請をしていただいてお打ち合わせした上で処置する、こういうふうに考えてきたわけでございます。
ちょっと御指摘がありました騒音規制の問題についても同様でございまして、火力発電所におきましても相当音を出す重要な施設がございます。たとえば煙突に排気ガスを圧力をかけて吹き込む大きな送風機等がございますが、こういうものが対象になっておるわけでございますが、こういう設備につきましてもいままで申し上げました考え方に基づいて通産省限りでやるのではなくて、あくまで公益の確保という見地から国と地方自治体とがお互いに十分に緊密な連絡を保ち協力し合って解決していこう、こういうことがわれわれの姿勢でもございますし、また、衆議院のほうでさらにそういう姿勢で指導につとめろという御趣旨から附帯決議にわざわざ騒音の問題がつけ加えられたと承知いたしております。
なお、いろいろ問題の御指摘がございました中で、大きくとらえますと、今後の日本のエネルギーの中で電力、特に火力発電というものを一体どういうふうに位置づけていくのかとか、あるいは原子力発電がだんだんふえてまいりますが、それに伴う特殊な保安の問題等御指摘がございましたので、やや専門的かと存じますので、公益事業局長が参っておりますのでお許しを得まして、そちらから追加をさしていただきたいと思います。
長
長橋尚#29
○政府委員(長橋尚君) お答え申し上げます。
衆議院の審議を通じて出ました附帯決議の騒音規制法の関係及び大気汚染防止法の関係につきましては、私どもといたしましてもその線に沿いまして万全の努力をいたしたいという考えでいるわけでございます。
大気汚染の関係で申し上げますならば、まず排煙脱硫をできるだけ早期に設置普及させるように努力せよという点につきましては、通産省といたしましても、四十一年から工業技術院の大型プロジェクトとして試験研究費が出され、それを受けまして電気事業者におきまして、さらに諸般のデータの確保並びに連続運転による信頼性の確認というふうな観点からの検討を進めまして、すでに現在、東京電力、関西電力並びに中部電力におきまして、まだ実用規模までは至らないわけでございますが、十万キロワット前後といったような中間規模の実用プラントを鋭意建設中でございまして、そういった積み重ねの上で本格的に実用に適する規模のものを早急に実用化するように指導いたしているところでございます。
騒音の関係につきましても、特に騒音防止法の規制に遺憾なからしむるために、電気業法の面におきましても電気工作物、特に問題になりますのは発変電所におきますコンプレッサーの騒音でございます。そういったものを中心といたしまして、防音壁とか、あるいは低騒音の設計、あるいはまた消音器の設置というふうなことを法の裏づけを持ちまして強力に指導し、その万全を期しているところでございます。都道府県知事との関係につきましても、ただいま公害保安局長から御説明申しましたような形で、今回法律面におきまして、都道府県知事の要請権を中心に通産大臣との関係が一そう緊密化されました趣旨に沿いまして、鋭意やってまいる考え方でございます。
ところで、今後の問題についていろいろと御指摘があったわけでございます。現在、電力エネルギーの供給態様といたしまして、水力発電、火力発電並びに原子力発電というのが三つの大きな大宗をなしているわけでございます。御指摘のように、水力発電につきましては、最近の技術の進歩によりまして、大規模揚水式発電方式というようなものが軌道に乗りまして、さらに開発の余地があるということは、まさに事実だと存じております。そういう方向に沿いまして、電源開発会社のみならず、主要な電力会社におきましても大規模な水力電源の開発というものに鋭意努力いたしているわけでございますが、何ぶんにも包蔵資源に限度があるわけでございますし、やはり火力発電というものをここで軽視するわけにいかないというふうな供給体制についての見通しでございます。今後、昨日の参考人の供述にもございましたような原子力発電につきまして、核燃料の供給体制の裏づけを持ちながら、また原子力平和利用の根本でございます安全の確保という強い前提のもとでこれを開発してまいるということは、今後におきます電源開発の大きな一つの中心になるものと、かように考えているわけでございます。長い十年ないし十五年先の態様といたしましては、やはり漸次火力発電の総体的なウエートが低下いたすといたしましても、水力、原子力を合わせまして約五〇%、火力発電が五〇%というふうな発電方式別の供給構成になるのではなかろうか、かような試算も行なわれているような状況でございまして、漸次ウエートが低下いたしましても、なお火力発電所を今後相当増設していかなければ国民生活の向上に伴います電力需要の増大というものに対処し得ない、かような判断を持っておるわけでございます。御指摘の地熱発電、潮流発電というようなものにつきましても国際的にいろいろな研究が行なわれております。そういった研究を続けるべきことは当然であろう、かように考えます。
原子力発電の安全性につきまして、先ほど、九月におきます敦賀発電所の問題が提起されたわけでございます。そもそも原子力の平和利用に伴います原子力公害は絶対起こさせない、かような強い姿勢でわが国の原子力行政が行なわれておりますことは御承知のとおりでございまして、原子力発電所におきます放射能の測定につきましても、法律に基づきまして電気事業者自体が義務づけられておりますと同時に、地元地方公共団体の側の要請もございまして、当該原子力発電所と地元の県というものが緊密に連絡をとり、必要に応じてそのデータの公表もする、かような体制がいまできつつあるわけでございまして、敦賀の問題につきましては、非常に放射能の濃度が低いような状況におきまして、測定値に一つ誤差が出たということかと思いますけれども、こういったことが非常に大きな不安につながらないように、現在原子力発電会社におきましても、県当局と十分そのデータのすり合わせというようなことにつとめているわけでございます。
最後に御指摘になりました、当面非常に電力需給が逼迫している、かような状況下についてどう考えるかと、かような点につきましては、当面、今年度自体夏場において相当な需給の逼迫が予想されたわけでございます。これは何とか関係方面の協力によりまして乗り切ることができたわけでございます。また来年度、ないし再来年度におきまして、特に夏場のピーク時におきます需給の不如意ということが予想されているわけでございまして、その面につきましては、いまから新規電源の開発に着工するということは対処し得ないわけでございますので、現在の新設中の火力発電所ないし関係発電所の建設の促進、運転開始時期の繰り上げ、あるいはまた試運転電力というものを供給に組み入れる。あるいは定期修理をピーク時をずらして行なう。諸般のくふうを重ねますと同時に、需用面におきましても、大口産業需用面におきまして、今年度自体自主的な節電の協力というものを得たわけでございます。来年あたりにつきましても、そういった大口需用家の節電協力というようなものも裏づけながら当面の危機を突破いたしますと同時に、その先行きにつきましての安定供給の確保という面につきまして、電源開発を地元と十分話し合いを進めながら、地元の理解と協力のもとにこれを格段に進めてまいる必要がある。かような状況でございます。地元との話し合いを円滑に進めますために、まず電気事業者並びに国の電気行政の面におきましての公害対策というものを、そういった地元の信頼を得られるものに高めていく必要がある、かように考えている次第ございます。
この発言だけを見る →衆議院の審議を通じて出ました附帯決議の騒音規制法の関係及び大気汚染防止法の関係につきましては、私どもといたしましてもその線に沿いまして万全の努力をいたしたいという考えでいるわけでございます。
大気汚染の関係で申し上げますならば、まず排煙脱硫をできるだけ早期に設置普及させるように努力せよという点につきましては、通産省といたしましても、四十一年から工業技術院の大型プロジェクトとして試験研究費が出され、それを受けまして電気事業者におきまして、さらに諸般のデータの確保並びに連続運転による信頼性の確認というふうな観点からの検討を進めまして、すでに現在、東京電力、関西電力並びに中部電力におきまして、まだ実用規模までは至らないわけでございますが、十万キロワット前後といったような中間規模の実用プラントを鋭意建設中でございまして、そういった積み重ねの上で本格的に実用に適する規模のものを早急に実用化するように指導いたしているところでございます。
騒音の関係につきましても、特に騒音防止法の規制に遺憾なからしむるために、電気業法の面におきましても電気工作物、特に問題になりますのは発変電所におきますコンプレッサーの騒音でございます。そういったものを中心といたしまして、防音壁とか、あるいは低騒音の設計、あるいはまた消音器の設置というふうなことを法の裏づけを持ちまして強力に指導し、その万全を期しているところでございます。都道府県知事との関係につきましても、ただいま公害保安局長から御説明申しましたような形で、今回法律面におきまして、都道府県知事の要請権を中心に通産大臣との関係が一そう緊密化されました趣旨に沿いまして、鋭意やってまいる考え方でございます。
ところで、今後の問題についていろいろと御指摘があったわけでございます。現在、電力エネルギーの供給態様といたしまして、水力発電、火力発電並びに原子力発電というのが三つの大きな大宗をなしているわけでございます。御指摘のように、水力発電につきましては、最近の技術の進歩によりまして、大規模揚水式発電方式というようなものが軌道に乗りまして、さらに開発の余地があるということは、まさに事実だと存じております。そういう方向に沿いまして、電源開発会社のみならず、主要な電力会社におきましても大規模な水力電源の開発というものに鋭意努力いたしているわけでございますが、何ぶんにも包蔵資源に限度があるわけでございますし、やはり火力発電というものをここで軽視するわけにいかないというふうな供給体制についての見通しでございます。今後、昨日の参考人の供述にもございましたような原子力発電につきまして、核燃料の供給体制の裏づけを持ちながら、また原子力平和利用の根本でございます安全の確保という強い前提のもとでこれを開発してまいるということは、今後におきます電源開発の大きな一つの中心になるものと、かように考えているわけでございます。長い十年ないし十五年先の態様といたしましては、やはり漸次火力発電の総体的なウエートが低下いたすといたしましても、水力、原子力を合わせまして約五〇%、火力発電が五〇%というふうな発電方式別の供給構成になるのではなかろうか、かような試算も行なわれているような状況でございまして、漸次ウエートが低下いたしましても、なお火力発電所を今後相当増設していかなければ国民生活の向上に伴います電力需要の増大というものに対処し得ない、かような判断を持っておるわけでございます。御指摘の地熱発電、潮流発電というようなものにつきましても国際的にいろいろな研究が行なわれております。そういった研究を続けるべきことは当然であろう、かように考えます。
原子力発電の安全性につきまして、先ほど、九月におきます敦賀発電所の問題が提起されたわけでございます。そもそも原子力の平和利用に伴います原子力公害は絶対起こさせない、かような強い姿勢でわが国の原子力行政が行なわれておりますことは御承知のとおりでございまして、原子力発電所におきます放射能の測定につきましても、法律に基づきまして電気事業者自体が義務づけられておりますと同時に、地元地方公共団体の側の要請もございまして、当該原子力発電所と地元の県というものが緊密に連絡をとり、必要に応じてそのデータの公表もする、かような体制がいまできつつあるわけでございまして、敦賀の問題につきましては、非常に放射能の濃度が低いような状況におきまして、測定値に一つ誤差が出たということかと思いますけれども、こういったことが非常に大きな不安につながらないように、現在原子力発電会社におきましても、県当局と十分そのデータのすり合わせというようなことにつとめているわけでございます。
最後に御指摘になりました、当面非常に電力需給が逼迫している、かような状況下についてどう考えるかと、かような点につきましては、当面、今年度自体夏場において相当な需給の逼迫が予想されたわけでございます。これは何とか関係方面の協力によりまして乗り切ることができたわけでございます。また来年度、ないし再来年度におきまして、特に夏場のピーク時におきます需給の不如意ということが予想されているわけでございまして、その面につきましては、いまから新規電源の開発に着工するということは対処し得ないわけでございますので、現在の新設中の火力発電所ないし関係発電所の建設の促進、運転開始時期の繰り上げ、あるいはまた試運転電力というものを供給に組み入れる。あるいは定期修理をピーク時をずらして行なう。諸般のくふうを重ねますと同時に、需用面におきましても、大口産業需用面におきまして、今年度自体自主的な節電の協力というものを得たわけでございます。来年あたりにつきましても、そういった大口需用家の節電協力というようなものも裏づけながら当面の危機を突破いたしますと同時に、その先行きにつきましての安定供給の確保という面につきまして、電源開発を地元と十分話し合いを進めながら、地元の理解と協力のもとにこれを格段に進めてまいる必要がある。かような状況でございます。地元との話し合いを円滑に進めますために、まず電気事業者並びに国の電気行政の面におきましての公害対策というものを、そういった地元の信頼を得られるものに高めていく必要がある、かように考えている次第ございます。