杉原一雄の発言 (公害対策特別委員会)
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○杉原一雄君 次に、問題を別にします。それは大気汚染防止法の一部を改正する法律案の附帯決議、それから騒音規制法の一部を改正する法律案に対する附帯決議、騒音については騒音規制法ですけれども、第三項の中で「電気工作物及びガス工作物の騒音については、電気事業法及びガス事業法に基づく監督を厳しく実施するとともに、地方公共団体との連絡を密にし、その騒音規制に遺憾なきを期すること。」、こういうようなことが一つあがっております。大気汚染のほうでは「火力発電所、製鉄会社など大口消費企業に排煙脱硫装置をつけさせるよう努力すること。」「低硫黄原油の輸入に努力すること。」、こういう附帯決議が実はついておるわけです。きのうは進藤参考人を呼んでいろいろ発電の問題についてお伺いした中で、火力発電は硫黄があり、SO2があると、だから原産地でこれの脱硫装置をして荷を軽くして日本に持ってきたらどうか、また、そうじゃなくてもっと別な道を開拓しよう、それは水力発電はまだまだ開拓の余地があるのじゃないか、この点はまあ公益事業局長あたりのほうから開発の余地があるのかないのか、その辺のところをもしあれば数字等もお伺いしたいと思っているところですが、あわせ、いま電気事業法なりガス事業法によってこのほうの規制は別ワクでやっているわけですから、大気汚染あるいは騒音規制の中でこのことに対する附帯決議を衆議院の段階で行なわれたものだというふうに思います。そこでまあこうした状況の中で、いま何たって大気汚染の大半はやはり火力発電でございますから、われわれのえげつない表現をとれば犯人は火力発電だと、でありますから、きのう渡辺さんでしたかどなたか、千葉のほうでは総じて東電の火力発電はパーになったと、住民の反対、なかんずく、漁民が中心になって激しい反対をしている。これはパーになったんだと、私はそれは銚子だけの問題じゃない。私の隣の県の石川あたりでも内灘火力発電反対闘争がいま起こっておるわけです。でありますから、こうした火力発電による電力開発のいままでの計画に何らかの変更といいますか、改革を通産当局としてはやっていかなきゃならない。とすれば、進藤さんが言われるように、水の世界をもっと探っていくべきじゃないか、あるいは地熱を利用する方向でもう一ぺん努力しようじゃないか、あるいは海洋を利用しようじゃないか、進藤さんの意見で私はちょっとその場で反論を感ずるのは、原子力でいこうじゃないかということであったわけですが、これは通産当局の意見、考え方かもしれません。しからば原子力の問題については問題がある。それは立教大学の長崎助教授が十一月十七日のエコノミストで原子力発電の安全性の問題について重大な警告を発しておる。これは抽象論ではない。具体的には敦賀原子力発電所の問題なんです。多くを引用する時間はございません。たださわりのところを申しますと、「敦賀発電所での出来事」、「九月下旬に、日本原子力発電会社の敦賀発電所で、一つの出来事が起こった。同社は、敦賀発電所のまわり一・五〜二キロのところに、三カ所のモニタリング・ポストを置いて、大気中の放射能を測定している。ところが、福井県庁の係員が同社と独立に測定したところ、会社側の測定値が県側の測定値よりも低く、約三分の一であった。」一体この違いはどこから出てきたのか。機械が悪いのかということになるわけですが、敦賀発電所の責任者にそれを追及したところが、こういうことが暴露されたわけです。モニタリング・ポストにおける放射能測定は、実は、会社が直接やっていなかったということなんです。つまり民間業者に委託されていたということなんです。こういう重大な問題を民間に委託させていたということなんです。で、「この測定値の違いについては、原因を徹底的に調べなければならないが、それに劣らず重要な問題は」いま申し上げたように「モニタリング・ポストにおける放射能測定というような、保安に必要な仕事が、下請業者の手にまかされている」というところに問題がある。これは私は資本の論理のきわめて巧妙な、ずるいやり方で、一体測定値がもし間違っておれば会社はまともに責任をとらないで、それを下請業者の責任にかぶせていく。つまりその責任を下請業者に背負わせるというような、資本の最も卑劣な手段のように思います。資本はもうかるでしょう。あるいは責任をのがれることはできましょう。のがれられないのはこのことによって起こる事故であります。これはだれが背負うのですか。逃げも隠れもできない地域住民の人なんです。こういうふうにいろいろ考えてくると、原子力法とか電気事業法とか、そういう別ワクで治外法権のようなところでふんぞり返っているような今日の電力事業というものに対して私たちは安心してまかせるわけにはいかない、こういうふうに思いますが、その辺の事情はどうなっているか。
幾つか問題提起しましたからたいへん混乱をしているかもしれませんが、ひとつはしょって御答弁をいただきたい。
最後に、いろいろうわさされるところでは、今日のような状況で進むならば、ともすれば電気が不足して、われわれの冷暖房もとまるのじゃないかエレベーターも動かなくなるのじゃないかということがちらほら耳に入ります。ほんとうにそうなるのか。いまここでやったらたいへんなことになります。イギリスの労働者のストライキによって停電があったのでありますが、それとは違った意味における新しい問題の提起になるわけですが、私はそんなことをここで扇動的にお伺いしようとは思わない。ただ問題は、ほんとうに電力が——いま政府が、電気業界が一生懸命開発しようとする努力、需用量の問題、これは先般私委員会でも聞いたと思いますが、そんなに必要なのか。どうしても必要なのか。SO2をまき散らしても必要なのかどうかということなんです。ここでいま直ちに即答を求めても困難でしょう。一体日本の産業構造の中で軍需産業が何%あるんだ。直ちにそれをストップしても会社はつぶされても国民の生活に影響のしない——もちろん労働者の首切りの問題はありますよ、機械的には。多くは申しませんが、日本の経済の発展のためにやむを得ないというものでないものがやはり私は戦争経験者として軍需産業を指摘せざるを得ない。マッカーサーもそう言ったんです。そういう意味では、そういう産業が何%あるかということもある程度ある時期において吟味する必要があります。きょうここでそうしたことについての区分ができるなら区分けしてほしい。
幾つか質問しましたが、回答を要求します。