岡部保の発言 (運輸委員会)

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○岡部政府委員 では具体的な問題点といたしまして、第三条の二で運輸大臣が定めます基本方針というものの内容について御説明を申し上げます。
 この第三条の二の二項に「基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。」として、いま先生御指摘のございました三点、一号から三号までの項目が出ておるわけでございます。
 まず第一号でございますが「港湾の開発、利用及び保全の方向に関する事項」これはまず基本的に大臣がただいま申しましたように、非常に基本的な問題国としてマクロ的に見るという問題がこの「基本的な事項」という、基本的というところにあらわれているわけでございますが、まず第一号の「港湾の開発、利用及び保全の方向に関する事項」というのは一体何を言おうとしているのかという点について、いささか具体的に言わせていただきます。これはマクロ的に、港湾のいわゆる種類別と申しますか、流通港湾であったりあるいはレクリエーション港湾であったりあるいは工業港であったりというようないろいろな港湾の分類される別はございますが、こういうものに対してのマクロ的必要量と申しますか、こういうものを長期的な視点でここに掲げるべきではなかろうか。したがって、たとえば外国貿易の貨物輸送量がどのくらいあり、内国、いわゆる内航海運の輸送量がどのくらいある。そういうようなことから、マクロ的に申しまして、こういう港湾、商港的な港湾としては、全国でこのくらいの取り扱い貨物量をこなすべく整備する必要があるぞ、あるいは最近のレクリエーションの需要の増大にかんがみて、レクリエーション港湾というのはこのくらいのことを考える必要があるぞというような一つのマクロ的な港湾必要量というものをここで考えたいということが第一点でございます。
 次に第二号のところで、「港湾の配置、機能及び能力に関する基本的な事項」というところがございます。ここで配置というような字句を使っておりますので、非常に個々の港をここで指定すると申しますか、計画を規制するのではなかろうかというお考えをお持ちいただくかと存じます。しかし、私どもが考えておるのはそういう意味では決してございませんので、いわゆる物流港湾であるならば、その港それぞれの港湾管理者が自分の港を計画する際に、たとえば一体どういう原単位で考えたらよいか、あるいはどういう位置を選んだらよいのか。たとえば物流のネットワーク、いわゆる陸送、陸上輸送の交通ネットワークというものまで含めましての考え方、あるいはたとえば地域開発、それこそ先ほど先生のお話ございました国土計画がベースになっておるではないかとおっしゃいましたが、全くそのとおりでございまして、地域開発計画あるいは国土全体の計画、こういうものが一体どういう方向であるか、それによって港を考えるときには一体どういう原単位で港の計画、設計をしたらいいんだろうかというような点のベースになるようなものをここにあらわしていきたい。したがって、それぞれの国土総合開発計画であるとかあるいは首都圏整備計画であるとかあるいは近畿圏整備計画等々のそういう特殊な地域開発計画があります。そういうものが一つの前提である。そこにここの第二号であらわされるような一つの、そういう港であるならば基本的にどういうことを原単位として考えていくべきだ、あるいは配置をするとすればこういうことを参考にして考えるべきであるというようなマクロ的な考え方をここに述べなければならない。
 ところが、第三号、「開発保全航路の配置その他開発に関する基本的な事項」この点だけは違います。これは明らかに後ほどの条項でも出てまいりますように、航路の計画というものはむしろ国が立てるべきである。したがって、「開発保全航路の配置その他の開発に関する基本的な事項」と同じような字句を使っておりますが、この問題につきましては国がどういう航路を開発保全航路として定め、どういう整備をしていくというような国の意思というものが非常に強く反映された、言うなれば個々の航路計画のもう少し大まかな感じのものがここであらわされるであろうということは当然の考え方であると考えております。したがって、私ども考えておりますのは、いま申しましたように開発保全航路というのが、国がこの計画を定めていくんだ、方針もきめていくんだということで比較的具体的な問題がからんでくるわけでございますが、現実には先ほど大臣も申しましたように、航路においてさえもそれに十分関連の深い港湾管理者の御意見というものは当然承っていくつもりでおりますし、まして第一号、第二号にございます港湾の問題につきましては、第三条の三の港湾計画というところでごらんいただきましておわかりになりますように、この港湾計画の立案者というものはあくまでも港湾管理者であるということで、従来、現行法で申しますれば第四十八条に「港湾計画の審査」という条項がございました。四十八条のこの「港湾計画の審査」というところで、個々の港湾管理者が計画をおつくりになるのが前提である。ところが、運輸大臣は、一般交通の利便の増進に資するため必要があると認めるときは、重要港湾の港湾管理者に対し、この計画の提出を求めることができる。そしてその計画を審査して、全国の港湾の開発のための国の計画に適合しないか、または当該港湾の利用上著しく不適当であると認めるときは、これを変更すべきことを求めることができるというのが四十八条にございます。これと全く同じ考え方で、ただいわゆる計画法的な体系と申しますか、ここでまず国の基本方針というものがあって、それを受けて港湾計画というのを重要港湾の港湾管理者がつくるんだということで、第三条の三という条文でいわゆる計画手続規定をここではっきりあらわしたというのが今回の法改正の趣旨でございます。

発言情報

speech_id: 107103830X00619730306_012

発言者: 岡部保

speaker_id: 25189

日付: 1973-03-06

院: 衆議院

会議名: 運輸委員会