村田敬次郎の発言 (建設委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○村田委員 移転の行く先、それからまた移転の方法あるいは年次その他につきましては、もちろんこれは人によっていろいろ異なると思います。しかしながら、この問題については今後の国民的なコンセンサスがどうして得られるかという問題であって、先ほどは、たとえば革新系の方々の御意見を紹介したのでございますが、磯村英一さんは、国会はぜひ富士山ろくへ持っていけということを言っておりますし、それからまたそのほかにも、江戸英雄さんの意見といたしましてもまさに移転賛成論でございます。江戸英雄さんは、ようやく調査費がつきましたか、東京の過密はもう限界ですよ。それでも東京に中央官庁がある限り企業の事務所がこれからもふえ続けるのは間違いない。過密解消という抜本策は中央官庁をそっくり移すしかない。こういうことを言っておるのであります。また、これはやはり革新系の方でありますが、羽仁五郎さんは新しい自治体都市東京ということで、羽仁五郎さんは都市問題の専門家でありますが、東京は自治体都市であるべきであるということを主張いたしまして、その自治体都市東京が、第一に、必要のないもの、二、害のあるもの、三、必要で害がなくとも、万一害が出たとき救済策のないものを移転するのは道理だという。そしてその対象として選んだのが皇居と国の官庁と大企業の本社である。こういう結論を出しております。
 私どもの皇居移転論はもちろんこういった羽仁さんの考え方とは別でありまして、先ほど大臣もおっしゃったように、あの宮城の松でさえ非常に緑が枯れておる。そして、あの東京都のまん中で、排気ガスの多いところでお住みになるのはたいへんこれは健康上から見ても悪いし、また都民全体の立場からも、大臣がお答えになったように、東京の中央部を開放することがむしろ全体のために、あるいは天皇のためにもいいのではないかという問題から出発をしておるわけでございますけれども、ひとつ、首都移転は政治の中心地を移す、そしてまたそれに付属するものをいろいろ移すという上で、総合的に御判断をいただいて、ぜひ前向きに御検討をいただきたいと思っております。私は、この問題についてはすでに昭和三十八年のころから実は研究をいたしておりまして、この問題についてはいわばライフワークとして取り組んでいくべき課題であるとさえ思い詰めております。したがいまして、またあらゆる機会にこの問題を提起し、そして世論を大いに起こしていこうというふうに考えておりますが、大臣が非常に前向きの考え方でこの問題に御対処になる姿勢というものは私は大賛成であります。ぜひひとつ勇気を持って遷都論に取り組んでいただきたい。そしてそれは大臣自身がおっしゃったように、国民的なコンセンサスの上に、大多数の国民がぜひこの遷都をやるべきであるという方向に世論というものが向いていくべく、あらゆる努力を集中していただきたいと思うのであります。
 時間がございませんので、またこの問題は他日にお聞きすることといたしまして、次に日照権の問題についてお伺いをいたしたいと存じます。
 日照権の問題につきましては、東京都知事の依頼によって、昨年七月以来、都民の日照問題について検討をしておりました「太陽のシビルミニマムに関する専門委員会」、伊藤節三座長でありますが、これが二月二十二日に「太陽のシビルミニマム——都民の快適な居住環境を確保するため」と題する中間報告をまとめて、美濃部東京都知事に提出をいたしました。これは日本共産党の機関紙であります赤旗にも詳細に報道をされておりますけれども、この報告書は、日照は大気、水などとともに人間の生活に欠くことのできないものである、日照権は憲法で保障された基本的人権であるという基本的な立場を明らかにしております。東京の現実は、先ほど来指摘申し上げましたように、公害、交通対策、水不足、住宅不足等、超過密社会の弊害があらゆるところに露呈をされているのでありますが、この日照権問題もまさに病める東京の持つ痛ましい側面であろうと思われるのであります。そしてこの報告書の付属資料を拝見いたしましても、日照権の相談件数は、昭和四十五年には二百五十二件、四十六年には三百八十二件でありましたものが、実に四十七年度には千七百五十六件と、たいへんな上昇を見せておるのであります。そして政府におかれましても、この問題は相当以前から研究し、対策を講じているところであろうと思います。私は、昭和四十七年十月十一日に、建設省の機関である建築審議会建築行政部会市街地環境分科会におきまして、田上穣治氏を主査とする日照問題専門委員会があり、その中間報告が提出されていることを承知し、またここに所有しておりますが、日照問題の現況とこれについての建設省の基本的な態度について、この際お伺いをしておきたいと存じます。

発言情報

speech_id: 107104149X00319730228_018

発言者: 村田敬次郎

speaker_id: 6860

日付: 1973-02-28

院: 衆議院

会議名: 建設委員会