戸井田三郎の発言 (社会労働委員会)
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○戸井田委員 もう一つは、そういうふうにいろいろなむだがあり、あるいは困難な問題はありますけれども、都市では、そういうことであってもできるわけであります、しかし、いなかのほうへ行くというと、実際には非常に不便を感じておられます。いわゆる無医地区というものがまだまだたくさんあるように聞いております。そういう意味からいえば、医療の機会均等というものが必ずしも保たれていないんではないか、非常に残念なことに思うのであります。特にこういう国民皆保険の体制下にあっては、こういう機会均等が行なわれないということも大きな問題の一つであろう、かように思います。厚生省では、年次計画をもって取り組んでいるということも聞いております。
私は、兵庫県の第四区から出させていただいておるわけでありますが、私の選挙区の中に家島という小さな島があります。人口一万ほどの島でありますが、つい先年までは台湾の方がお医者さんで来てくれたわけです。その台湾のお医者さんが、この一月に突然国へ帰ってしまった。休ましてくれということで帰ったのですが、その後とうとう帰ってこない。帰ってくるだろう、帰ってくるだろうと思っておったところが、帰ってこない。これは困ったということで、急にお医者さんさがしを始めたわけであります。町会議員が四団に分かれてキャラバンをしてさがし集めた。ところが、なかなかいないのです。すぐそばに姫路市という大きな都市がある。お医者さんがたくさんおります。しかし、そこへわざわざ来てくれるというお医者さんがいない。姫路市から一時間も船に乗っていかなければならない。たまたま私は厚生省へたずねて、お世話になって、北海道の方が来ていただくというようなことで、それも来ていただけるどうかわからなかったのですけれども、村の人は熱心なものですから、その日のうちに北海道へ四人飛んでいった。そういう熱意を買われて来てくれたわけです。
そういうようなことを考えると、やはり無医地区を政府の手で何としてでも解消していくということが、生命と健康という大事な人間の問題でありますから、ぜひ実現していただかなければならないと思うのであります。こういう意味におきまして、政府におかれては、どのような具体的な方針でこれから解決に臨まれるのか、御意見をひとつお伺いしたいのであります。