社会労働委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十八年四月二十六日(木曜日)
午前十時三十二分開議
出席委員
委員長 田川 誠一君
理事 伊東 正義君 理事 塩谷 一夫君
理事 竹内 黎一君 理事 橋本龍太郎君
理事 山下 徳夫君 理事 川俣健二郎君
理事 八木 一男君 理事 寺前 巖君
小沢 辰男君 加藤 紘一君
粕谷 茂君 瓦 力君
小林 正巳君 斉藤滋与史君
住 栄作君 田中 覚君
高橋 千寿君 戸井田三郎君
登坂重次郎君 羽生田 進君
増岡 博之君 枝村 要作君
金子 みつ君 島本 虎三君
田口 一男君 田邊 誠君
多賀谷真稔君 村山 富市君
山本 政弘君 石母田 達君
田中美智子君 大橋 敏雄君
坂口 力君 小宮 武喜君
和田 耕作君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 齋藤 邦吉君
出席政府委員
経済企画政務次
官 橋口 隆君
厚生大臣官房審
議官 出原 孝夫君
厚生省公衆衛生
局長 加倉井駿一君
厚生省環境衛生
局長 浦田 純一君
厚生省医務局長 滝沢 正君
厚生省薬務局長 松下 廉蔵君
厚生省社会局長 加藤 威二君
厚生省児童家庭
局長 穴山 徳夫君
厚生省保険局長 北川 力夫君
厚生省年金局長 横田 陽吉君
厚生省援護局長 高木 玄君
社会保険庁医療
保険部長 江間 時彦君
社会保険庁年金
保険部長 八木 哲夫君
委員外の出席者
議 員 大原 亨君
議 員 八木 一男君
議 員 寺前 巖君
議 員 坂口 力君
議 員 小宮 武喜君
厚生大臣官房企
画室長 岸野 駿太君
—————————————
委員の異動
四月二十五日
辞任 補欠選任
瓦 力君 長谷川 峻君
住 栄作君 菅波 茂君
同日
辞任 補欠選任
菅波 茂君 住 栄作君
長谷川 峻君 瓦 力君
同月二十六日
辞任 補欠選任
小宮 武喜君 神田 大作君
同日
辞任 補欠選任
神田 大作君 小宮 武喜君
—————————————
四月二十四日
国民健康保険組合に対する国庫補助率引上げに
関する請願(足立篤郎君紹介)(第三一九四号)
同(愛野興一郎君紹介)(第三一九五号)
同(天野光晴君紹介)(第三一九六号)
同(有田喜一君紹介)(第三一九七号)
同(伊能繁次郎君紹介)(第三一九八号)
同(石井一君紹介)(第三一九九号)
同(石原慎太郎君紹介)(第三二〇〇号)
同(宇都宮徳馬君紹介)(第三二〇一号)
同(上村千一郎君紹介)(第三二〇二号)
同(浦野幸男君紹介)(第三二〇三号)
同(小此木彦三郎君紹介)(第三二〇四号)
同(小渕恵三君紹介)(第三二〇五号)
同(大竹太郎君紹介)(第三二〇六号)
同(大野市郎君紹介)(第三二〇七号)
同(奧野誠亮君紹介)(第三二〇八号)
同(粕谷茂君紹介)(第三二〇九号)
同(片岡清一君紹介)(第三二一〇号)
同(亀山孝一君紹介)(第三二一一号)
同(鴨田宗一君紹介)(第三二一二号)
同(木野晴夫君紹介)(第三二一三号)
同(久野忠治君紹介)(第三二一四号)
同(草野一郎平君紹介)(第三二一五号)
同(熊谷義雄君紹介)(第三二一六号)
同(倉成正君紹介)(第三二一七号)
同(小泉純一郎君紹介)(第三二一八号)
同(小島徹三君紹介)(第三二一九号)
同(小坂徳三郎君紹介)(第三二二〇号)
同(小山省二君紹介)(第三二二一号)
同(河野洋平君紹介)(第三二二二号)
同(國場幸昌君紹介)(第三二二三号)
同(近藤鉄雄君紹介)(第三二二四号)
同(左藤恵君紹介)(第三二二五号)
同(佐々木秀世君紹介)(第三二二六号)
同(佐藤孝行君紹介)(第三二二七号)
同(斉藤滋与史君紹介)(第三二二八号)
同(三枝三郎君紹介)(第三二二九号)
同(坂田道太君紹介)(第三二三〇号)
同(坂村吉正君紹介)(第三二三一号)
同(塩谷一夫君紹介)(第三二三二号)
同外一件(菅波茂君紹介)(第三二三三号)
同(住栄作君紹介)(第三二三四号)
同(瀬戸山三男君紹介)(第三二三五号)
同(田川誠一君紹介)(第三二三六号)
同(田中伊三次君紹介)(第三二三七号)
同(田中榮一君紹介)(第三二三八号)
同(田中正巳君紹介)(第三二三九号)
同(高見三郎君紹介)(第三二四〇号)
同(竹内黎一君紹介)(第三二四一号)
同(竹中修一君紹介)(第三二四二号)
同(谷川和穗君紹介)(第三二四三号)
同(千葉三郎君紹介)(第三二四四号)
同(地崎宇三郎君紹介)(第三二四五号)
同(中馬辰猪君紹介)(第三二四六号)
同(塚原俊郎君紹介)(第三二四七号)
同(戸井田三郎君紹介)(第三二四八号)
同(永山忠則君紹介)(第三二四九号)
同(灘尾弘吉君紹介)(第三二五〇号)
同(楢橋渡君紹介)(第三二五一号)
同(西岡武夫君紹介)(第三二五二号)
同(西村英一君紹介)(第三二五三号)
同(野中英二君紹介)(第三二五四号)
同(羽田孜君紹介)(第三二五五号)
同(羽生田進君紹介)(第三二五六号)
同(葉梨信行君紹介)(第三二五七号)
同(旗野進一君紹介)(第三二五八号)
同(服部安司君紹介)(第三二五九号)
同(早川崇君紹介)(第三二六〇号)
同(原健三郎君紹介)(第三二六一号)
同(福田篤泰君紹介)(第三二六二号)
同(福田一君紹介)(第三二六三号)
同(藤尾正行君紹介)(第三二六四号)
同(藤山愛一郎君紹介)(第三二六五号)
同外一件(黒金泰美君紹介)(第三二六六号)
同(前田治一郎君紹介)(第三二六七号)
同(増岡博之君紹介)(第三二六八号)
同(松浦周太郎君紹介)(第三二六九号)
同(松澤雄藏君紹介)(第三二七〇号)
同(松野幸泰君紹介)(第三二七一号)
同(松野頼三君紹介)(第三二七二号)
同(三池信君紹介)(第三二七三号)
同(水野清君紹介)(第三二七四号)
同(宮澤喜一君紹介)(第三二七五号)
同(武藤嘉文君紹介)(第三二七六号)
同(村上勇君紹介)(第三二七七号)
同(粟山ひで君紹介)(第三二七八号)
同(森山欽司君紹介)(第三二七九号)
同(安田貴六君紹介)(第三二八〇号)
同(山崎平八郎君紹介)(第三二八一号)
同(山田久就君紹介)(第三二八二号)
同(山本幸雄君紹介)(第三二八三号)
同(渡部恒三君紹介)(第三二八四号)
同(渡辺紘三君紹介)(第三二八五号)
同(村田敬次郎君紹介)(第三三七四号)
生活できる年金制度の確立等に関する請願(荒
木宏君紹介)(第三二八六号)
同外一件(石母田達君紹介)(第三二八七号)
同(浦井洋君紹介)(第三二八八号)
同(小沢貞孝君紹介)(第三二八九号)
同外一件(小川新一郎君紹介)(第三二九〇号)
同(栗田翠君紹介)(第三二九一号)
同(田代文久君紹介)(第三二九二号)
同(多田光雄君紹介)(第三二九三号)
同(平田藤吉君紹介)(第三二九四号)
同(増本一彦君紹介)(第三二九五号)
同外一件(正木良明君紹介)(第三二九六号)
同(三浦久君紹介)(第三二九七号)
同(三谷秀治君紹介)(第三二九八号)
同(紺野与次郎君紹介)(第三三七五号)
同(多田光雄君紹介)(第三三七六号)
身体障害者の授産施設整備に関する請願(多田
光雄君紹介)(第三二九九号)
全国一律最低賃金制法制化等に関する請願(多
田光雄君紹介)(第三三〇〇号)
中小業者の医療保障制度確立等に関する請願
(松本忠助君紹介)(第三三〇一号)
同(瀬野栄次郎君紹介)(第三三九五号)
同(正木良明君紹介)(第三三九六号)
健康保険法等の一部を改正する法律案反対等に
関する請願(板川正吾君紹介)(第三三〇二号)
同(岩垂寿喜男君紹介)(第三三〇三号)
同(梅田勝君紹介)(第三三〇四号)
同(小川新一郎君紹介)(第三三〇五号)
同外一件(神門至馬夫君紹介)(第三三〇六号)
同(竹内猛君紹介)(第三三〇七号)
同(板川正吾君紹介)(第三三七八号)
同(岡田哲児君紹介)(第三三七九号)
同(紺野与次郎君紹介)(第三三八〇号)
同(島本虎三君紹介)(第三三八一号)
同(多賀谷真稔君紹介)(第三三八二号)
同(多田光雄君紹介)(第三三八三号)
同(美濃政市君紹介)(第三三八四号)
同(八木一男君紹介)(第三三八五号)
同(横路孝弘君紹介)(第三三八六号)
同(横山利秋君紹介)(第三三八七号)
健康保険法改正反対等に関する請願(多田光雄
君紹介)(第三三〇八号)
建設国民健康保険組合に対する国庫負担増額に
関する請願(井岡大治君紹介)(第三三〇九号)
同(浦井洋君紹介)(第三三一〇号)
同(小川新一郎君紹介)(第三三一一号)
同(大柴滋夫君紹介)(第三三一二号)
同外六件(小林政子君紹介)(第三三一三号)
同外五件(紺野与次郎君紹介)(第三三一四号)
同外二件(柴田睦夫君紹介)(第三三一五号)
同(田代文久君紹介)(第三三一六号)
同(玉置一徳君紹介)(第三三一七号)
同外九件(津金佑近君紹介)(第三三一八号)
同(中川利三郎君紹介)(第三三一九号)
同(長谷川正三君紹介)(第三三二〇号)
同外一件(正木良明君紹介)(第三三二一号)
同外二件(松本善明君紹介)(第三三二二号)
同外三件(松本忠助君紹介)(第三三二三号)
同外八件(米原昶君紹介)(第三三二四号)
同(青柳盛雄君紹介)(第三三八八号)
同(小林政子君紹介)(第三三八九号)
同外十三件(津金佑近君紹介)(第三三九〇号)
同(津川武一君紹介)(第三三九一号)
同(中島武敏君紹介)(第三三九二号)
同外七件(松本善明君紹介)(第三三九三号)
同外一件(米原昶君紹介)(第三三九四号)
戦災被爆傷害者等の援護に関する請願(田中美
智子君紹介)(第三三二五号)
健康保険法等の一部を改正する法律案撤回に関
する請願(瀬野栄次郎君紹介)(第三三七七号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案
(内閣提出第四九号)
児童扶養手当法及び特別児童扶養手当法の一部
を改正する法律案(内閣提出第五二号)
健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
出第四七号)
厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内
閣提出第五一号)
国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正す
る法律案(八木一男君外十六名提出、衆法第一
四号)
国民年金等の積立金の運用に関する法律案(八
木一男君外十六名提出、衆法第一五号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十二分開議
出席委員
委員長 田川 誠一君
理事 伊東 正義君 理事 塩谷 一夫君
理事 竹内 黎一君 理事 橋本龍太郎君
理事 山下 徳夫君 理事 川俣健二郎君
理事 八木 一男君 理事 寺前 巖君
小沢 辰男君 加藤 紘一君
粕谷 茂君 瓦 力君
小林 正巳君 斉藤滋与史君
住 栄作君 田中 覚君
高橋 千寿君 戸井田三郎君
登坂重次郎君 羽生田 進君
増岡 博之君 枝村 要作君
金子 みつ君 島本 虎三君
田口 一男君 田邊 誠君
多賀谷真稔君 村山 富市君
山本 政弘君 石母田 達君
田中美智子君 大橋 敏雄君
坂口 力君 小宮 武喜君
和田 耕作君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 齋藤 邦吉君
出席政府委員
経済企画政務次
官 橋口 隆君
厚生大臣官房審
議官 出原 孝夫君
厚生省公衆衛生
局長 加倉井駿一君
厚生省環境衛生
局長 浦田 純一君
厚生省医務局長 滝沢 正君
厚生省薬務局長 松下 廉蔵君
厚生省社会局長 加藤 威二君
厚生省児童家庭
局長 穴山 徳夫君
厚生省保険局長 北川 力夫君
厚生省年金局長 横田 陽吉君
厚生省援護局長 高木 玄君
社会保険庁医療
保険部長 江間 時彦君
社会保険庁年金
保険部長 八木 哲夫君
委員外の出席者
議 員 大原 亨君
議 員 八木 一男君
議 員 寺前 巖君
議 員 坂口 力君
議 員 小宮 武喜君
厚生大臣官房企
画室長 岸野 駿太君
—————————————
委員の異動
四月二十五日
辞任 補欠選任
瓦 力君 長谷川 峻君
住 栄作君 菅波 茂君
同日
辞任 補欠選任
菅波 茂君 住 栄作君
長谷川 峻君 瓦 力君
同月二十六日
辞任 補欠選任
小宮 武喜君 神田 大作君
同日
辞任 補欠選任
神田 大作君 小宮 武喜君
—————————————
四月二十四日
国民健康保険組合に対する国庫補助率引上げに
関する請願(足立篤郎君紹介)(第三一九四号)
同(愛野興一郎君紹介)(第三一九五号)
同(天野光晴君紹介)(第三一九六号)
同(有田喜一君紹介)(第三一九七号)
同(伊能繁次郎君紹介)(第三一九八号)
同(石井一君紹介)(第三一九九号)
同(石原慎太郎君紹介)(第三二〇〇号)
同(宇都宮徳馬君紹介)(第三二〇一号)
同(上村千一郎君紹介)(第三二〇二号)
同(浦野幸男君紹介)(第三二〇三号)
同(小此木彦三郎君紹介)(第三二〇四号)
同(小渕恵三君紹介)(第三二〇五号)
同(大竹太郎君紹介)(第三二〇六号)
同(大野市郎君紹介)(第三二〇七号)
同(奧野誠亮君紹介)(第三二〇八号)
同(粕谷茂君紹介)(第三二〇九号)
同(片岡清一君紹介)(第三二一〇号)
同(亀山孝一君紹介)(第三二一一号)
同(鴨田宗一君紹介)(第三二一二号)
同(木野晴夫君紹介)(第三二一三号)
同(久野忠治君紹介)(第三二一四号)
同(草野一郎平君紹介)(第三二一五号)
同(熊谷義雄君紹介)(第三二一六号)
同(倉成正君紹介)(第三二一七号)
同(小泉純一郎君紹介)(第三二一八号)
同(小島徹三君紹介)(第三二一九号)
同(小坂徳三郎君紹介)(第三二二〇号)
同(小山省二君紹介)(第三二二一号)
同(河野洋平君紹介)(第三二二二号)
同(國場幸昌君紹介)(第三二二三号)
同(近藤鉄雄君紹介)(第三二二四号)
同(左藤恵君紹介)(第三二二五号)
同(佐々木秀世君紹介)(第三二二六号)
同(佐藤孝行君紹介)(第三二二七号)
同(斉藤滋与史君紹介)(第三二二八号)
同(三枝三郎君紹介)(第三二二九号)
同(坂田道太君紹介)(第三二三〇号)
同(坂村吉正君紹介)(第三二三一号)
同(塩谷一夫君紹介)(第三二三二号)
同外一件(菅波茂君紹介)(第三二三三号)
同(住栄作君紹介)(第三二三四号)
同(瀬戸山三男君紹介)(第三二三五号)
同(田川誠一君紹介)(第三二三六号)
同(田中伊三次君紹介)(第三二三七号)
同(田中榮一君紹介)(第三二三八号)
同(田中正巳君紹介)(第三二三九号)
同(高見三郎君紹介)(第三二四〇号)
同(竹内黎一君紹介)(第三二四一号)
同(竹中修一君紹介)(第三二四二号)
同(谷川和穗君紹介)(第三二四三号)
同(千葉三郎君紹介)(第三二四四号)
同(地崎宇三郎君紹介)(第三二四五号)
同(中馬辰猪君紹介)(第三二四六号)
同(塚原俊郎君紹介)(第三二四七号)
同(戸井田三郎君紹介)(第三二四八号)
同(永山忠則君紹介)(第三二四九号)
同(灘尾弘吉君紹介)(第三二五〇号)
同(楢橋渡君紹介)(第三二五一号)
同(西岡武夫君紹介)(第三二五二号)
同(西村英一君紹介)(第三二五三号)
同(野中英二君紹介)(第三二五四号)
同(羽田孜君紹介)(第三二五五号)
同(羽生田進君紹介)(第三二五六号)
同(葉梨信行君紹介)(第三二五七号)
同(旗野進一君紹介)(第三二五八号)
同(服部安司君紹介)(第三二五九号)
同(早川崇君紹介)(第三二六〇号)
同(原健三郎君紹介)(第三二六一号)
同(福田篤泰君紹介)(第三二六二号)
同(福田一君紹介)(第三二六三号)
同(藤尾正行君紹介)(第三二六四号)
同(藤山愛一郎君紹介)(第三二六五号)
同外一件(黒金泰美君紹介)(第三二六六号)
同(前田治一郎君紹介)(第三二六七号)
同(増岡博之君紹介)(第三二六八号)
同(松浦周太郎君紹介)(第三二六九号)
同(松澤雄藏君紹介)(第三二七〇号)
同(松野幸泰君紹介)(第三二七一号)
同(松野頼三君紹介)(第三二七二号)
同(三池信君紹介)(第三二七三号)
同(水野清君紹介)(第三二七四号)
同(宮澤喜一君紹介)(第三二七五号)
同(武藤嘉文君紹介)(第三二七六号)
同(村上勇君紹介)(第三二七七号)
同(粟山ひで君紹介)(第三二七八号)
同(森山欽司君紹介)(第三二七九号)
同(安田貴六君紹介)(第三二八〇号)
同(山崎平八郎君紹介)(第三二八一号)
同(山田久就君紹介)(第三二八二号)
同(山本幸雄君紹介)(第三二八三号)
同(渡部恒三君紹介)(第三二八四号)
同(渡辺紘三君紹介)(第三二八五号)
同(村田敬次郎君紹介)(第三三七四号)
生活できる年金制度の確立等に関する請願(荒
木宏君紹介)(第三二八六号)
同外一件(石母田達君紹介)(第三二八七号)
同(浦井洋君紹介)(第三二八八号)
同(小沢貞孝君紹介)(第三二八九号)
同外一件(小川新一郎君紹介)(第三二九〇号)
同(栗田翠君紹介)(第三二九一号)
同(田代文久君紹介)(第三二九二号)
同(多田光雄君紹介)(第三二九三号)
同(平田藤吉君紹介)(第三二九四号)
同(増本一彦君紹介)(第三二九五号)
同外一件(正木良明君紹介)(第三二九六号)
同(三浦久君紹介)(第三二九七号)
同(三谷秀治君紹介)(第三二九八号)
同(紺野与次郎君紹介)(第三三七五号)
同(多田光雄君紹介)(第三三七六号)
身体障害者の授産施設整備に関する請願(多田
光雄君紹介)(第三二九九号)
全国一律最低賃金制法制化等に関する請願(多
田光雄君紹介)(第三三〇〇号)
中小業者の医療保障制度確立等に関する請願
(松本忠助君紹介)(第三三〇一号)
同(瀬野栄次郎君紹介)(第三三九五号)
同(正木良明君紹介)(第三三九六号)
健康保険法等の一部を改正する法律案反対等に
関する請願(板川正吾君紹介)(第三三〇二号)
同(岩垂寿喜男君紹介)(第三三〇三号)
同(梅田勝君紹介)(第三三〇四号)
同(小川新一郎君紹介)(第三三〇五号)
同外一件(神門至馬夫君紹介)(第三三〇六号)
同(竹内猛君紹介)(第三三〇七号)
同(板川正吾君紹介)(第三三七八号)
同(岡田哲児君紹介)(第三三七九号)
同(紺野与次郎君紹介)(第三三八〇号)
同(島本虎三君紹介)(第三三八一号)
同(多賀谷真稔君紹介)(第三三八二号)
同(多田光雄君紹介)(第三三八三号)
同(美濃政市君紹介)(第三三八四号)
同(八木一男君紹介)(第三三八五号)
同(横路孝弘君紹介)(第三三八六号)
同(横山利秋君紹介)(第三三八七号)
健康保険法改正反対等に関する請願(多田光雄
君紹介)(第三三〇八号)
建設国民健康保険組合に対する国庫負担増額に
関する請願(井岡大治君紹介)(第三三〇九号)
同(浦井洋君紹介)(第三三一〇号)
同(小川新一郎君紹介)(第三三一一号)
同(大柴滋夫君紹介)(第三三一二号)
同外六件(小林政子君紹介)(第三三一三号)
同外五件(紺野与次郎君紹介)(第三三一四号)
同外二件(柴田睦夫君紹介)(第三三一五号)
同(田代文久君紹介)(第三三一六号)
同(玉置一徳君紹介)(第三三一七号)
同外九件(津金佑近君紹介)(第三三一八号)
同(中川利三郎君紹介)(第三三一九号)
同(長谷川正三君紹介)(第三三二〇号)
同外一件(正木良明君紹介)(第三三二一号)
同外二件(松本善明君紹介)(第三三二二号)
同外三件(松本忠助君紹介)(第三三二三号)
同外八件(米原昶君紹介)(第三三二四号)
同(青柳盛雄君紹介)(第三三八八号)
同(小林政子君紹介)(第三三八九号)
同外十三件(津金佑近君紹介)(第三三九〇号)
同(津川武一君紹介)(第三三九一号)
同(中島武敏君紹介)(第三三九二号)
同外七件(松本善明君紹介)(第三三九三号)
同外一件(米原昶君紹介)(第三三九四号)
戦災被爆傷害者等の援護に関する請願(田中美
智子君紹介)(第三三二五号)
健康保険法等の一部を改正する法律案撤回に関
する請願(瀬野栄次郎君紹介)(第三三七七号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案
(内閣提出第四九号)
児童扶養手当法及び特別児童扶養手当法の一部
を改正する法律案(内閣提出第五二号)
健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
出第四七号)
厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内
閣提出第五一号)
国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正す
る法律案(八木一男君外十六名提出、衆法第一
四号)
国民年金等の積立金の運用に関する法律案(八
木一男君外十六名提出、衆法第一五号)
————◇—————
田
田川誠一#1
○田川委員長 これより会議を開きます。
内閣提出の日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案、児童扶養手当法及び特別児童扶養手当法の一部を改正する法律案、健康保険法等の一部を改正する法律案、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、八木一男君外十六名提出の国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、及び国民年金等の積立金の運用に関する法律案の各案を議題とし、順次その提案理由の説明を聴取いたします。厚生大臣齋藤邦吉君。
—————————————
この発言だけを見る →内閣提出の日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案、児童扶養手当法及び特別児童扶養手当法の一部を改正する法律案、健康保険法等の一部を改正する法律案、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、八木一男君外十六名提出の国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、及び国民年金等の積立金の運用に関する法律案の各案を議題とし、順次その提案理由の説明を聴取いたします。厚生大臣齋藤邦吉君。
—————————————
齋
齋藤邦吉#2
○齋藤国務大臣 ただいま議題となりました日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
日雇労働者健康保険につきましては、昭和三十六年以来法改正が行なわれないまま今日に及んでおりますので、給付内容をはじめ制度面についての改善が緊要な問題となっておりますが、一方、その財政は、今日非常な悪化を来たしております。
このため、政府といたしましては、日雇労働者健康保険の財政健全化をはかりつつ、順次その給付内容を改善する方針のもとに、今般、給付期間の延長、現金給付の引き上げを行なうとともに、賃金実態に即して保険料日額の改定を行なう等の制度の改善をはかることとした次第であります。
次に、改正案の内容について申し上げます。
まず、給付内容の改善につきましては、第一に、療養の給付期間現行二年を三年半に延長し、また、その後においても、所定の保険料が納付されていれば、引き続き給付が受けられるようにいたしております。
第二に、傷病手当金の支給期間は、現行二十二日でありますが、これを三十日に延長し、また、支給日額も現在二百四十円、三百三十円の二段階でありますが、これを納付保険料に応じて最低八百円から最高二千六百四十円までに引き上げをはかることとしております。
第三に、出産手当金につきましても傷病手当金と同様に、その支給期間、支給日額の改正を行なうこととしております。
第四は、埋葬料につきまして、被保険者本人に対する支給額を現行四千円から一万円に引き上げることとしております。
第五は、分べん費につきまして、被保険者本人分べん費を現行四千円から二万円に、配偶者分べん費を現行二千円から一万円に引き上げることとしております。
次に、保険料日額につきましては、昭和三十六年以来賃金日額四百八十円以上の者は二十六円、四百八十円未満の者は二十円に据え置かれてまいりましたが、その後の賃金の上昇を考慮し、賃金実態に即して合理化をはかることとし、賃金日額に応じて五十円から二百円までの四段階に改定することとしております。なお、賃金日額四百八十円未満の被保険者につきましては、現行どおり二十円に据え置くことといたしております。
最後に、この法律の実施時期につきましては、昭和四十八年四月一日からとしております。なお、昭和五十年三月三十一日までの間は傷病手当金及び出産手当金の支給日額の最高は千八百円とし、保険料日額は五十円から百三十円までの三段階とする経過措置を講ずることとしております。
以上が、この法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
次に、ただいま議題となりました児童扶養手当法及び特別児童扶養手当法の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
児童扶養手当及び特別児童扶養手当制度については、母子家庭及び心身障害児に対する手当制度として、逐年その改善につとめてきたところでありますが、福祉の充実が重要な課題となっている今日、母子家庭及び心身障害児に対する福祉施策の向上をはかる必要性は一段と高まっております。
今回の改正案は、このような趣旨にかんがみ、手当額を大幅に引き上げるとともに、公的年金給付との併給制限を大幅に緩和することにより、これらの制度の充実をはかろうとするものであります。
以下、改正法案のおもな内容について御説明申し上げます。
第一に、児童扶養手当及び特別児童扶養手当の額を、昭和四十八年十月から、児童一人の場合、二千二百円増額して、月額六千五百円に引き上げるとともに、さらに児童扶養手当については、昭和四十九年一月から、児童二人の場合の加算額を四百円から八百円に引き上げることといたしております。
第二に、特別児童扶養手当について、昭和四十八年十月から、原則として公的年金給付と併給するとともに、児童扶養手当については、老齢福祉年金及び障害福祉年金との併給を行なうこととし、受給者の福祉向上をはかることといたしております。
なお、以上の法律事項のほか、扶養義務者の所得による支給制限について今回大幅な緩和をはかることといたしております。
以上が、この法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
次に、ただいま議題となりました健康保険法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
医療保険制度の問題につきましては、財政の健全化をも含めた抜本的な改善がかねてから重要な課題となっているところでありますが、制度の中核的存在である政府管掌健康保険が現在まで十年間深刻な財政難を続けてまいりましたこともありまして、昭和三十六年の皆保険達成以来健康保険においては見るべき改善が行なわれないまま今日に至っております。医療保険の分野では関係者の間で利害がいろいろと錯綜し、問題の根本的な解決をはかることが困難なものが多々あることも事実でありますが、これを何とか解決の方向へ導く努力の積み重ねが必要と考えるものであります。
今回は、これまでの経緯にかんがみ、また、関係審議会の意向等を尊重いたしまして、国民の福祉水準の向上を求める要請にこたえるべく、福祉重点施策の一環として、実現可能なものから段階的に制度の改善に着手するとの見地に立ち、改正を行なうことといたしたものであります。
すなわち、今回の改正は、制度創設以来三十年間改善されないままになっている家族療養費の給付率の引き上げ、高額療養費の支給等家族医療給付の改善を中心に、国民医療の確保に関する医療保険の側での対策を充実強化するため給付改善を行なうとともに、保険の運営上重要な問題である保険財政の恒常的な安定を確保するための諸施策を講じようとするものであります。この改正によって懸案の抜本改正の第一歩が踏み出せるものと確信いたしている次第でございます。
まず、健康保険法の改正について申し上げます。
第一は、医療給付の改善でありまして、家族療養費の給付率を五割から六割に引き上げますとともに、高額な医療につきましては、家族療養費にあわせて高額療養費を支給し、自己負担とされているもののうち一定限度額を越えるものを保険から全額給付することといたしております。
第二は、現金給付の改善でありまして、本人分娩費の最低保障額を現行二万円から四万円に引き上げ、さらに配偶者分娩費について現行一万円から本人分娩費の最低保障額と同額の四万円に引き上げるとともに、家族埋葬料につきましても改善をはかることとしております。
第三は、標準報酬の改定でありまして、その等級区分が最近における給与の実態と著しくかけ離れるに至っている結果生じている負担の不公平を是正するため、現行三千円から十万四千円までの三十六等級でありますのを二万円から二十万円までの三十五等級に改めるものであります。
第四は、保険料の改定でありまして、政府管掌健康保険の保険料率を七%から七・三%に改定するとともに、当分の間の措置として、現在保険料の算定の基礎とされていない賞与等について、支給のつど、その一%を労使折半により特別保険料として徴収するものであります。なお、この特別保険料は、報酬月額五万円未満の者からは徴収せず、賞与などが五十万円をこえるときは、五十万円として計算することとしております。
第五は、国庫補助の拡充でありまして、財政基盤の脆弱な政府管掌健康保険に対して、これまでの定額国庫補助を改め、定率制の国庫補助を導入することとして主要な保険給付に要する費用の一〇%を国庫補助するものであります。
第六は、保険料率の調整とこれに連動した国庫補助率の引き上げの問題でありまして、政府管掌健康保険の保険料率について、厚生大臣は必要あるときは社会保険審議会の意見を聞いて、法定料率の上下〇・七%の範囲内でこれを調整できる規定を設け、同時にこの規定により法定料率を越えて保険料率を引き上げた場合には、先に述べました定率国庫補助の割合を料率〇・一%につき〇・四%ずつ増加することとしております。
第七は、健康保険組合関係でありまして、それぞれの組合の規約で定めるところにより、特別保険料を徴収できることとするとともに、保険料率の調整幅が現行三%から八%までであるのを三%から九%までに、被保険者の負担料率の限度が現行三・五%であるのを四%にそれぞれ改めることとしております。
次に、船員保険法の改正について申し上げます。
船員保険の疾病部門につきましても、先に述べました健康保険の改正に準じ、家族療養費の給付率の引き上げ等保険給付の改善を行なうとともに、標準報酬の改定等所要の改正を行なうものであります。
また国民健康保険法の改正につきましては、健康保険法の改正に準じて高額療養費を支給することとしております。
次に、厚生保険特別会計法の改正について申し上げます。
この改正は、昭和四十八年度末における政府管掌健康保険の借り入れ金にかかる債務をたな上げするとともに、新規の借り入れを限定し、また、昭和四十八年度以前に健康勘定において生じた損失を一般会計からの繰り入れによって、補てんする方途を講ずるものであります。
なお、この法律の実施時期につきましては、本年四月一日からとしておりますが、高額療養費の支給に関する部分につきましては、諸般の準備手続等を考慮いたしまして本年十月一日から実施することとし、また国民健康保険法の改正は昭和五十年十月一日からとしております。
以上が、この法律案を提案する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
次に、ただいま議題となりました厚生年金保険法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。
わが国は、急速なテンポで高齢化社会を迎えようとしているのでありますが、他面核家族化の進行や扶養意識の変化などにより、わが国の老人を取り巻く環境は著しく変貌しつつあります。このため、老人問題をめぐる国民の関心はかつてない高まりを見せており、中でも老後保障の柱となる年金制度に寄せる国民各層の期待は、きわめて大きいものがあります。
さらに、経済社会の発展の成果を各世代を通じて均てんさせる上からも、老人が安心して老後を送ることができる年金制度の確立をはかることは、いまや内政上最優先の課題の一つと申すべきものであります。
今回の改正法案は、このよう一な趣旨にかんがみ、わが国年金制度の大宗をなす厚生年金及び国民年金を中心に、老後生活のささえとなる年金の実現を目ざして、年金給付の水準を大幅に引き上げるとともに、年金額のスライド制を導入するなど各年金制度の改善充実をはかろうとするものであります。
まず、年金額の水準につきましては、厚生年金について最近の被保険者の平均標準報酬の六〇%程度を確保することを目途に、改正後新たに老齢年金を受ける場合の標準的な年金額をおおむね月額五万円に引き上げるものであります。国民年金につきましても、二十五年加入の場合の年金額を付加年金を含めて夫婦月額五万円の水準に引き上げることといたしております。
また、多年の懸案であったスライド制につきましては、年金額の価値維持のため新たに物価変動に応ずる自動的なスライド制を導入することとし、あわせて財政再計算期に従来どおり国民の生活水準その他の諸事情を勘案して年金額の改定の措置を講ずることにより、将来にわたり適正な年金額の水準の確保をはかることとしております。
以下、改正案のおもな内容につきまして御説明申し上げます。
まず、厚生年金保険法の一部改正について申し上げます。
第一に、年金額の水準につきましては、定額部分を大幅に引き上げるとともに、報酬比例部分について過去の期間の標準報酬を最近の標準報酬の水準をもとにして再評価することとして、その飛躍的な改善をはかることとしております。
その他、妻の加給年金の額並びに障害年金及び遺族年金の最低保障額の引き上げ、在職者に対する老齢年金の支給範囲の拡大等の改善を行なうこととしております。
第二に、年金額の自動的改定措置、すなわち、いわゆるスライド制の導入についてでありますが、年度平均の消費者物価指数が五%をこえて変動した場合には、その変動した比率を基準として、政令で定めるところにより、年金額を改定することとしております。
第三に、標準報酬の改定についてでありますが、最近における賃金の実態に即して二万円から二十万円までの三十五等級に改めることにしております。
第四に、保険料率の改定についてであります。給付水準の引き上げに伴ってその改定を行なうこととし、今後受給者が急激に増加することが見込まれているため、将来にわたる保険料負担のなだらかな増加を期するとともに、長期的な財政の健全性を確保するという見地に立って、保険料率を千分の十五引き上げることとし、以後段階的に引き上げをはかっていくこととしております。
なお、以上の改正は、昭和四十八年十一月から施行することとし、現に支給されている年金につきましても、同様に年金額の引き上げをはかることとしております。
次に、船員保険法の一部改正についてでありますが、厚生年金の改正に準じて、年金額の大幅な引き上げ、スライド制の導入、その他所要の改正を行なうこととしております。
次に、国民年金法の一部改正について申し上げます。
第一に、拠出年金の額についてでありますが、その水準の大幅な引き上げをはかることとし、現実に支給されております十年年金については、現行の月額五千円を月額一万二千五百円に引き上げ、また、五年年金については、現行の月額二千五百円を月額八千円に引き上げることとしております。
その他、付加年金の額を引き上げ、障害年金の最低保障額及び母子年金等の額の改善を行なうこととしております。
第二に、年金額の自動的改定措置についてでありますが、拠出年金について、厚生年金と同様のスライド制を導入することといたしております。
第三に、保険料及び国庫負担についてであります。今回の給付水準の引き上げに伴う保険料の急激な増加を避け、さらに将来にわたる財政の健全性を確保する見地から、保険料は月額九百円とし、昭和五十年一月以後段階的に引上げをはかっていくこととしております。同時に、十年年金、五年年金等の経過的な老齢年金について、国庫負担割合の引き上げをはかることとしております。
第四に、高齢者の任意加入の再開についてでありますが、任意加入の対象とされた年齢層で加入しなかった人を対象に、申し出により、再び五年年金に加入できる道を開くこととしております。
なお、以上の改正による年金額の引き上げは、昭和四十九年一月から実施することとしております。
次に、福祉年金の改善について申し上げます。
各福祉年金の額につきまして、昭和四十八年十月から、老齢福祉年金を月額五千円に、障害福祉年金を月額七千五百円に、母子福祉年金及び準母子福祉年金を月額六千五百円にそれぞれ引き上げることとしているものであります。
最後に、年金福祉事業団法の一部改正について申し上げます。
年金福祉事業団が設置運営する施設として、保養のための総合施設を明示いたしますとともに、新たに、被保険者のための住宅資金の貸し付けを行なわせることといたしております。
以上が、この法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
この発言だけを見る →日雇労働者健康保険につきましては、昭和三十六年以来法改正が行なわれないまま今日に及んでおりますので、給付内容をはじめ制度面についての改善が緊要な問題となっておりますが、一方、その財政は、今日非常な悪化を来たしております。
このため、政府といたしましては、日雇労働者健康保険の財政健全化をはかりつつ、順次その給付内容を改善する方針のもとに、今般、給付期間の延長、現金給付の引き上げを行なうとともに、賃金実態に即して保険料日額の改定を行なう等の制度の改善をはかることとした次第であります。
次に、改正案の内容について申し上げます。
まず、給付内容の改善につきましては、第一に、療養の給付期間現行二年を三年半に延長し、また、その後においても、所定の保険料が納付されていれば、引き続き給付が受けられるようにいたしております。
第二に、傷病手当金の支給期間は、現行二十二日でありますが、これを三十日に延長し、また、支給日額も現在二百四十円、三百三十円の二段階でありますが、これを納付保険料に応じて最低八百円から最高二千六百四十円までに引き上げをはかることとしております。
第三に、出産手当金につきましても傷病手当金と同様に、その支給期間、支給日額の改正を行なうこととしております。
第四は、埋葬料につきまして、被保険者本人に対する支給額を現行四千円から一万円に引き上げることとしております。
第五は、分べん費につきまして、被保険者本人分べん費を現行四千円から二万円に、配偶者分べん費を現行二千円から一万円に引き上げることとしております。
次に、保険料日額につきましては、昭和三十六年以来賃金日額四百八十円以上の者は二十六円、四百八十円未満の者は二十円に据え置かれてまいりましたが、その後の賃金の上昇を考慮し、賃金実態に即して合理化をはかることとし、賃金日額に応じて五十円から二百円までの四段階に改定することとしております。なお、賃金日額四百八十円未満の被保険者につきましては、現行どおり二十円に据え置くことといたしております。
最後に、この法律の実施時期につきましては、昭和四十八年四月一日からとしております。なお、昭和五十年三月三十一日までの間は傷病手当金及び出産手当金の支給日額の最高は千八百円とし、保険料日額は五十円から百三十円までの三段階とする経過措置を講ずることとしております。
以上が、この法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
次に、ただいま議題となりました児童扶養手当法及び特別児童扶養手当法の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
児童扶養手当及び特別児童扶養手当制度については、母子家庭及び心身障害児に対する手当制度として、逐年その改善につとめてきたところでありますが、福祉の充実が重要な課題となっている今日、母子家庭及び心身障害児に対する福祉施策の向上をはかる必要性は一段と高まっております。
今回の改正案は、このような趣旨にかんがみ、手当額を大幅に引き上げるとともに、公的年金給付との併給制限を大幅に緩和することにより、これらの制度の充実をはかろうとするものであります。
以下、改正法案のおもな内容について御説明申し上げます。
第一に、児童扶養手当及び特別児童扶養手当の額を、昭和四十八年十月から、児童一人の場合、二千二百円増額して、月額六千五百円に引き上げるとともに、さらに児童扶養手当については、昭和四十九年一月から、児童二人の場合の加算額を四百円から八百円に引き上げることといたしております。
第二に、特別児童扶養手当について、昭和四十八年十月から、原則として公的年金給付と併給するとともに、児童扶養手当については、老齢福祉年金及び障害福祉年金との併給を行なうこととし、受給者の福祉向上をはかることといたしております。
なお、以上の法律事項のほか、扶養義務者の所得による支給制限について今回大幅な緩和をはかることといたしております。
以上が、この法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
次に、ただいま議題となりました健康保険法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
医療保険制度の問題につきましては、財政の健全化をも含めた抜本的な改善がかねてから重要な課題となっているところでありますが、制度の中核的存在である政府管掌健康保険が現在まで十年間深刻な財政難を続けてまいりましたこともありまして、昭和三十六年の皆保険達成以来健康保険においては見るべき改善が行なわれないまま今日に至っております。医療保険の分野では関係者の間で利害がいろいろと錯綜し、問題の根本的な解決をはかることが困難なものが多々あることも事実でありますが、これを何とか解決の方向へ導く努力の積み重ねが必要と考えるものであります。
今回は、これまでの経緯にかんがみ、また、関係審議会の意向等を尊重いたしまして、国民の福祉水準の向上を求める要請にこたえるべく、福祉重点施策の一環として、実現可能なものから段階的に制度の改善に着手するとの見地に立ち、改正を行なうことといたしたものであります。
すなわち、今回の改正は、制度創設以来三十年間改善されないままになっている家族療養費の給付率の引き上げ、高額療養費の支給等家族医療給付の改善を中心に、国民医療の確保に関する医療保険の側での対策を充実強化するため給付改善を行なうとともに、保険の運営上重要な問題である保険財政の恒常的な安定を確保するための諸施策を講じようとするものであります。この改正によって懸案の抜本改正の第一歩が踏み出せるものと確信いたしている次第でございます。
まず、健康保険法の改正について申し上げます。
第一は、医療給付の改善でありまして、家族療養費の給付率を五割から六割に引き上げますとともに、高額な医療につきましては、家族療養費にあわせて高額療養費を支給し、自己負担とされているもののうち一定限度額を越えるものを保険から全額給付することといたしております。
第二は、現金給付の改善でありまして、本人分娩費の最低保障額を現行二万円から四万円に引き上げ、さらに配偶者分娩費について現行一万円から本人分娩費の最低保障額と同額の四万円に引き上げるとともに、家族埋葬料につきましても改善をはかることとしております。
第三は、標準報酬の改定でありまして、その等級区分が最近における給与の実態と著しくかけ離れるに至っている結果生じている負担の不公平を是正するため、現行三千円から十万四千円までの三十六等級でありますのを二万円から二十万円までの三十五等級に改めるものであります。
第四は、保険料の改定でありまして、政府管掌健康保険の保険料率を七%から七・三%に改定するとともに、当分の間の措置として、現在保険料の算定の基礎とされていない賞与等について、支給のつど、その一%を労使折半により特別保険料として徴収するものであります。なお、この特別保険料は、報酬月額五万円未満の者からは徴収せず、賞与などが五十万円をこえるときは、五十万円として計算することとしております。
第五は、国庫補助の拡充でありまして、財政基盤の脆弱な政府管掌健康保険に対して、これまでの定額国庫補助を改め、定率制の国庫補助を導入することとして主要な保険給付に要する費用の一〇%を国庫補助するものであります。
第六は、保険料率の調整とこれに連動した国庫補助率の引き上げの問題でありまして、政府管掌健康保険の保険料率について、厚生大臣は必要あるときは社会保険審議会の意見を聞いて、法定料率の上下〇・七%の範囲内でこれを調整できる規定を設け、同時にこの規定により法定料率を越えて保険料率を引き上げた場合には、先に述べました定率国庫補助の割合を料率〇・一%につき〇・四%ずつ増加することとしております。
第七は、健康保険組合関係でありまして、それぞれの組合の規約で定めるところにより、特別保険料を徴収できることとするとともに、保険料率の調整幅が現行三%から八%までであるのを三%から九%までに、被保険者の負担料率の限度が現行三・五%であるのを四%にそれぞれ改めることとしております。
次に、船員保険法の改正について申し上げます。
船員保険の疾病部門につきましても、先に述べました健康保険の改正に準じ、家族療養費の給付率の引き上げ等保険給付の改善を行なうとともに、標準報酬の改定等所要の改正を行なうものであります。
また国民健康保険法の改正につきましては、健康保険法の改正に準じて高額療養費を支給することとしております。
次に、厚生保険特別会計法の改正について申し上げます。
この改正は、昭和四十八年度末における政府管掌健康保険の借り入れ金にかかる債務をたな上げするとともに、新規の借り入れを限定し、また、昭和四十八年度以前に健康勘定において生じた損失を一般会計からの繰り入れによって、補てんする方途を講ずるものであります。
なお、この法律の実施時期につきましては、本年四月一日からとしておりますが、高額療養費の支給に関する部分につきましては、諸般の準備手続等を考慮いたしまして本年十月一日から実施することとし、また国民健康保険法の改正は昭和五十年十月一日からとしております。
以上が、この法律案を提案する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
次に、ただいま議題となりました厚生年金保険法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。
わが国は、急速なテンポで高齢化社会を迎えようとしているのでありますが、他面核家族化の進行や扶養意識の変化などにより、わが国の老人を取り巻く環境は著しく変貌しつつあります。このため、老人問題をめぐる国民の関心はかつてない高まりを見せており、中でも老後保障の柱となる年金制度に寄せる国民各層の期待は、きわめて大きいものがあります。
さらに、経済社会の発展の成果を各世代を通じて均てんさせる上からも、老人が安心して老後を送ることができる年金制度の確立をはかることは、いまや内政上最優先の課題の一つと申すべきものであります。
今回の改正法案は、このよう一な趣旨にかんがみ、わが国年金制度の大宗をなす厚生年金及び国民年金を中心に、老後生活のささえとなる年金の実現を目ざして、年金給付の水準を大幅に引き上げるとともに、年金額のスライド制を導入するなど各年金制度の改善充実をはかろうとするものであります。
まず、年金額の水準につきましては、厚生年金について最近の被保険者の平均標準報酬の六〇%程度を確保することを目途に、改正後新たに老齢年金を受ける場合の標準的な年金額をおおむね月額五万円に引き上げるものであります。国民年金につきましても、二十五年加入の場合の年金額を付加年金を含めて夫婦月額五万円の水準に引き上げることといたしております。
また、多年の懸案であったスライド制につきましては、年金額の価値維持のため新たに物価変動に応ずる自動的なスライド制を導入することとし、あわせて財政再計算期に従来どおり国民の生活水準その他の諸事情を勘案して年金額の改定の措置を講ずることにより、将来にわたり適正な年金額の水準の確保をはかることとしております。
以下、改正案のおもな内容につきまして御説明申し上げます。
まず、厚生年金保険法の一部改正について申し上げます。
第一に、年金額の水準につきましては、定額部分を大幅に引き上げるとともに、報酬比例部分について過去の期間の標準報酬を最近の標準報酬の水準をもとにして再評価することとして、その飛躍的な改善をはかることとしております。
その他、妻の加給年金の額並びに障害年金及び遺族年金の最低保障額の引き上げ、在職者に対する老齢年金の支給範囲の拡大等の改善を行なうこととしております。
第二に、年金額の自動的改定措置、すなわち、いわゆるスライド制の導入についてでありますが、年度平均の消費者物価指数が五%をこえて変動した場合には、その変動した比率を基準として、政令で定めるところにより、年金額を改定することとしております。
第三に、標準報酬の改定についてでありますが、最近における賃金の実態に即して二万円から二十万円までの三十五等級に改めることにしております。
第四に、保険料率の改定についてであります。給付水準の引き上げに伴ってその改定を行なうこととし、今後受給者が急激に増加することが見込まれているため、将来にわたる保険料負担のなだらかな増加を期するとともに、長期的な財政の健全性を確保するという見地に立って、保険料率を千分の十五引き上げることとし、以後段階的に引き上げをはかっていくこととしております。
なお、以上の改正は、昭和四十八年十一月から施行することとし、現に支給されている年金につきましても、同様に年金額の引き上げをはかることとしております。
次に、船員保険法の一部改正についてでありますが、厚生年金の改正に準じて、年金額の大幅な引き上げ、スライド制の導入、その他所要の改正を行なうこととしております。
次に、国民年金法の一部改正について申し上げます。
第一に、拠出年金の額についてでありますが、その水準の大幅な引き上げをはかることとし、現実に支給されております十年年金については、現行の月額五千円を月額一万二千五百円に引き上げ、また、五年年金については、現行の月額二千五百円を月額八千円に引き上げることとしております。
その他、付加年金の額を引き上げ、障害年金の最低保障額及び母子年金等の額の改善を行なうこととしております。
第二に、年金額の自動的改定措置についてでありますが、拠出年金について、厚生年金と同様のスライド制を導入することといたしております。
第三に、保険料及び国庫負担についてであります。今回の給付水準の引き上げに伴う保険料の急激な増加を避け、さらに将来にわたる財政の健全性を確保する見地から、保険料は月額九百円とし、昭和五十年一月以後段階的に引上げをはかっていくこととしております。同時に、十年年金、五年年金等の経過的な老齢年金について、国庫負担割合の引き上げをはかることとしております。
第四に、高齢者の任意加入の再開についてでありますが、任意加入の対象とされた年齢層で加入しなかった人を対象に、申し出により、再び五年年金に加入できる道を開くこととしております。
なお、以上の改正による年金額の引き上げは、昭和四十九年一月から実施することとしております。
次に、福祉年金の改善について申し上げます。
各福祉年金の額につきまして、昭和四十八年十月から、老齢福祉年金を月額五千円に、障害福祉年金を月額七千五百円に、母子福祉年金及び準母子福祉年金を月額六千五百円にそれぞれ引き上げることとしているものであります。
最後に、年金福祉事業団法の一部改正について申し上げます。
年金福祉事業団が設置運営する施設として、保養のための総合施設を明示いたしますとともに、新たに、被保険者のための住宅資金の貸し付けを行なわせることといたしております。
以上が、この法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
田
八
八木一男#4
○八木(一)議員 私は、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党を代表して、ただいま議題に相なりました国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案並びに国民年金等の積み立て金の運用に関する法律案について、提案の趣旨並びに内容の大綱について御説明申し上げます。
社会保障制度の確立は、声ある者、声なき者を問わず全国民の切実な願いであります。そしてまた、このことは、憲法がその第二十五条第二項において、国に対して明確に責務を課しているところであります。にもかかわらず政府がGNP世界第三位、成長率世界第一位と誇号するわが日本において、その社会保障制度が西欧諸国よりはるかに低位にあることは、低賃金、高物価、公害と並んで、憲法を軽視をし、大資本に奉仕をする自民党政権の冷酷きわまりない政治の代表的なものと言うべきであります。
ことに医療保障とともに社会保障制度の重要な柱である年金制度の劣悪な現状は、全く国民を無視したものといわなくてはなりません。ウナギのぼりの物価上昇で大部分の国民の生活が異常に圧迫されておりますが、その中でも障害者や母子家庭等は全く苦しい生活にあえぎ、多くの老人はきわめて暗い生活を送っております。戦前からの老後のための貯蓄は、戦後のインフレで完全に消え去り、さらに、家族制度が音を立てて崩壊をしております。そうした現状の中で明治、大正、昭和と続いた圧政と苦難の中を生き抜いてきたわれわれの先輩に対するいまの政治は、きわめて冷酷であり、怠慢であります。
住宅医療等々老人等のために対処すべきことは多々ありますが、年金制度の確立こそがその中心であることは、何人も否定できないところであります。しかしその現状は、全くお話しになりません。ちなみに昭和四十七年度の六十歳以上の人口約一千二百万人でありますが、そのうち、老齢年金の受給者はすべての制度を合わせて約六百五十三万、そのほぼ半数にしかすぎません。しかもその六割が年金という名に値しない、あめ玉年金、すなわち月三千三百円の老齢福祉年金の受給者であります。厚生年金の受給者ですら平均月一万六千五百円、老人の暗い生活の嘆きがこの数字で裏書きされているといえましょう。
われわれは、昭和三十三年政府が全く放置していた国民皆年金を実現するため、抜本的国民年金法案を国会に提出をしたことをはじめとして、年金制度確立の先駆的役割りを果たすため努力を続けてまいったのでありますが、老人等の生活の現状と人口老齢化の進行を重視をし、昨年総選挙での公約を果たすべく四党一致して、ここに、本二法案を提出したわけであります。
そのうち、まず、国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案について申し上げます。本法案は国民年金法、厚生年金保険法、船員保険法並びに年金福祉事業団法の一部を改正しようとするものでありまして、先ほど提案理由の説明のありました政府提案の厚生年金保険法等の改正案と主要点において対比をしながら御説明申し上げたいと存じます。
本法案の目的とするものは、まず第一に老人、障害者、遺族の生活を保障するに足る年金制度を、いわゆる月六万円年金として確立しようとするものであります。これは厚生年金では、被保険者期間二十年、国民年金では二十五年の人を計算の中心点として六万円年金と称するものであります。これに対し、政府案は、厚生年金では、被保険者期間を二十七年に引き延ばして上げ底として、五万円年金と称し、国民年金では付加部分を加えて夫婦月五万円年金と称するものであり、これを本案と正確に比較をすれば、厚生年金において三万七千円、国民年金において、夫婦四万円としか称し得ない内容であります。
野党四党案が誇大宣伝の政府案とは違い、真に充実した内容であることを明確にいたしておきたいと存じます。
第二に、年金の最低保障額の確立と、それに見合った福祉年金等の改善であります。
厚生年金、船員保険中、老齢年金の最低保障額が妻の加給を入れて現行法月額一万二千二百円、政府案月二万四千四百円であるのに対し月四万三千円とし、それに見合い、老齢福祉年金について現行法月額三千三百円、政府案月五千円を月二万円、すなわち夫婦月四万円とし、さらにこれを上回り二十五年年金額に近い、五年年金、夫婦四万六千円、十年年金、夫婦五万一千円を実現しようとするものであります。
さらに、現行法では月八千八百円、政府案では一万八千四百円であるのに対し、月額三万三千円を最低保障額とする障害及び遺族関係の年金、並びにこれに準じた各福祉年金額の飛躍的引き上げをはかるものであります。これこそ、いますぐ、生活できる年金をと叫ぶ国民の要望にこたえる道であると確信をいたします。
第三に、年金の支給対象を大幅に拡大し、年金を必要とする全国民に制度を及ぼし、かつ、また全労働者に被用者年金を適用しようとすることであります。
すなわち、国民年金においては、六十五歳から老齢福祉年金の適用、二級障害福祉年金制度の創設、福祉年金の扶養義務者並びに配偶者の所得制限の撤廃であり、国民年金保険料免除者に対する年金の大幅増額なども同じ趣旨の改正であります。
厚生年金においては、五人未満雇用事業所の労働者への強制適用、日雇い労働者に対する厚生年金適用促進、在職老齢年金制度の拡大及び改善、五十五歳以上退職者の繰り上げ減額年金制度の創設、船員保険も含めて、保険料かけ捨て及び脱退一時金受給者の年金受給権利の確立の推進であり、各制度を通ずるものとしては、遺族年金、障害年金の通算措置の促進であります。
これに対し政府案では、福祉年金の所得制限、在職老齢年金について、わずかな改善を行なおうとするのみであり、その他の多くの事項については、一切取り上げられていない点を明らかにいたしておきたいと存じます。
以上の第二、第三がいわゆる谷間問題の解決等、社会保障の理念に従い賦課方式の考え方に基づき多くの国民のため、年金制度を質的に改革をしようとする本法案の特徴であり、社会保険主義の弊を改めようとせず日陰にいる人々にきわめて冷たい政府改正案とは、全く考え方を変えた抜本的な改正案であることを明確にいたしておきたいと思います。
第四に、賃金自動スライド制を実施することであります。本案は厚生年金、船員保険はもとより国民年金にも、ことに各福祉年金を含めて賃金自動スライド制をとることにいたしたのであります。
自動スライド制が年金制度に欠くことのできないことは、もはや申すまでもありません。しかし、政府案のように物価スライドでは現在の苦しい国民大衆の生活水準、その中でもつつましい年金生活者の生活水準を維持するだけにとどまるものでありまして、私たちは活躍中の青壮年と同様に先輩の生活が豊かになるよう賃金スライドが絶対に必要であると確信してこのことに踏み切ったのであります。ちなみに昭和四十七年度に、政府の推計では消費者物価上昇率は五・七%、賃金上昇率は一五%と推定をされ、賃金自動スライドのほうが年金受給者のための生活保障にきわめて有効であることをつけ加えておきたいと存じます。
第五に保険料の据え置きと国庫負担の増率であります。
年金制度の充実を推進するのに際し、国民生活の現状から見て保険料の値上げは、断じて避けなくてはなりません。
わずかな年金の充実を計画する際に、これを国民の負担増でまかなおうとする政府案とは違い、本案は、保険料値上げなしに年金の飛躍的充実改善を実現しようとするものでありまして、国庫負担は、厚生年金の基本部分の二割を三割に船員保険及び厚生年金第三種の二割五分を三割五分に、国民年金の保険料の五割すなわち給付に対する三分の一の国庫負担を保険料と同額すなわち給付に対して五割に増率することとし、厚生年金、船員保険の保険料の労使負担区分を使用主七、労働者三に改めることとしたのであります。各年金の保険料を引き上げ、しかも引き続き一そうの引き上げを計画し、国庫負担増率をしない低福祉高負担の政府案に比し、四党案は、高福祉低負担「社会保障充実は、国と、資本家の負担で」の国民に対する公約を明らかに果たすものであります。
第六に、年金財政を現行の積み立て方式より賦課方式に転換することであります。政府はこれに対し、後代の負担との均衡をはかるべきであるとの理由のもとに積み立て方式を主張しております。しかし、われわれは高物価、低収入で保険料負担が苦しい現状と、物価が安定し、十分な収入が保障され、年金のための負担に痛痒を感じない、将来あるべき状態とを考慮したとき、政府のように形式的均衡論はとるべきではなく、実質的均衡論こそ、重視さるべきであると、確信をいたします。ことに、政府の積み立て方式論の真の意味は、高い保険料を吸い上げばく大な積み立て金を大資本の設備投資や産業基盤をつくるために利用しようとするものであり、目的と手段を混同、いな逆転させ、インフレによって、国民を収奪しようとするものであり、その意図は、断じて、粉砕されなければならないと信じます。
積み立て金制度を継続しようとすれば、たとえ政府が言うごとく、その修正度を、幾ぶん増大し、さらにわれわれが主張するごとく国庫負担の増率及び労使負担区分の変更を行なっても、国民年金の被保険者及び厚生年金、船員保険の労働者の近い将来の負担は、たえがたいものになることは必至であります。したがって、われわれは、この際賦課方式に向かって、踏み切り、現在並びに近い将来の国民の負担の増大を避け、年金制度の飛躍的充実をはかることにいたしたのであります。大資本の立場に立った、俗論を排し、深い国民的視野に立って、断固として、賦課方式に踏み切ったことを明確にいたしておきたいと存じます。
第七に、本案は、国民年金と、厚生年金、船員保険の各制度間の均衡をはかる考え方のもとに、構成されたものであり、さらに、すべての年金制度充実の過程において、他の被用者年金制度と、早急に肩を並べるようにする考えのもとに、つくられたものであることを明らかにいたしておきたいと存じます。
次に、本案の具体的内容を要約して御説明申し上げます。
まず、国民年金法の改正についてであります。
その第一は、年金額の引き上げ及び支給範囲の拡大であります。
第一点は、老齢年金の引き上げでありまして、夫婦で月額六万円の年金を実現しようとするものであります。このため老齢年金の額は、現在保険料納付済み期間一月につき三百二十円で計算しておりますものを、千二百円に改め、加入期間が二十五年の場合、現行法では月額八千円、政府案では二万円をであるのに対し、これを月額三万円すなわち夫婦月六万円に引き上げることにいたしました。
また、ただいま支給が行なわれております、経過的年金の額につきましては格段の配慮を払うこととし、十年年金については、現行法の月額五千円、政府案では一万二千五百円を月二万五千五百円に、すなわち夫婦月五万一千円に引き上げ、近く支給が開始をされる五年年金につきましても、現行法の月額一人二千五百円、政府案では八千円を、月二万三千円、すなわち夫婦月四万六千円に引き上げることといたしたのであります。
なお、この際、保険料免除期間の取り扱いを改めることに踏み切りました。心身障害者、生活保護世帯など、保険料納入を免除された人たちこそ、特に年金を必要とするものでありまして、これらの人達の年金額が他の人に比較して、はるかに少ないことは、現行制度の大きな欠陥であります。したがって、現行の保険料免除期間は、年金額の計算上保険料納付期間の三分の一の評価とされておりますが、これを四分の三と評価し、日陰の人たちの年金を大幅に引き上げることにいたしたのであります。
第二点として、老齢福祉年金につきましても飛躍的な改善を行なうこととし、いわゆる谷間問題を解決するために、その支給開始時期を現在の七十歳から六十五歳に引き下げるとともに、その額をあめ玉年金、お小づかい年金としかいえない現行の月額三千三百円、政府案五千円に対し、生活保障年金を実現するために飛躍的に引き上げ月二万円夫婦月四万円にすることにいたしました。ただ七十歳未満の人につきましては、施行日から一年間は月一万円、その後一年間は月一万五千円にとどめ、三年目から月二万円とすることにいたしております。
第三点は、質的に見て最も所得保障の必要の度の多い障害者のための障害年金の改善でありまして、その額を老齢年金の改善に準じて引き上げるとともに、その最低保障額を障害の程度が二級の者で現行法の月額八千八百円、政府案一万八千四百円に対し、大幅に引き上げ月額三万三千円にすることにいたしました。
第四点は、障害福祉年金の支給範囲の拡大と、年金額の増額でありまして、この点は、現在拠出制障害年金制度から、除外されている障害者のために、特に欠くことのできない改正点であります。すなわち新たに、障害の程度が二級の者にも支給することとし、その額は一級にあっては、現行法の月額五千円、政府案七千五百円に対し、飛躍的に引き上げ月三万三千円にすることとし、二級にあっては月二万四千七百五十円にすることにいたしたのであります。
第五点は、母子年金、準母子年金及び遺児年金についても、現行法の月額八千四百円、政府案一万八千四百円に対し、月三万三千円に引き上げることといたし、また、母子福祉年金、準母子福祉年金の額を現行の月額四千三百円、政府案六千五百円に対し、月二万四千七百五十円に引き上げるとともに、子や孫が二人以上ある場合に支給される加給金の額を一人につき月額千円に引き上げることといたしました。
第六点は、扶養義務者並びに配偶者の所得による福祉年金の支給制限は、一切これを撤廃することにいたしたのであります。
その第二は、年金額の賃金自動スライドであります。
その第三は、年金の財政方式でありまして、現行の財政方式は、いわゆる積み立て方式によることとされておりますが、今後は、賦課方式を原則として、年金財政の運営にあたっていくべきことといたしております。
第四は、国庫負担の増額であります。現行の保険料に対して二分の一の国庫負担を保険料と同額とするものであり、これは給付に対して三分の一の国庫負担が二分の一になることは、各位の御理解のとおりであります。
その他、今回の給付改善に伴う支出増の過半を国庫負担することとし、また、インフレ等に伴う整理資源について、別途国庫負担をできるようにいたしたのであります。
第五は、既裁定年金の扱いでありますが、改正後の規定に準じて、大幅な年金額の引き上げが行なわれることといたしました。
次に、厚生年金保険法の改正について申し上げます。
その第一は、年金額の引き上げ及び支給要件の緩和であります。
第一点は、老齢年金の引き上げでありまして、これは本年十一月新たに老齢年金を受けることとなる者に加入期間二十年で妻の加給を加えて月額平均六万一千円の年金を支給しようとするものであります。
そのために、まず、基本年金額の定額部分の算定基礎額四百六十円を千六百五十円に引き上げ、報酬比例部分につきまして、その乗率を現在の千分の十を千分の十五に引き上げるとともに、平均標準月額を計算する場合において、過去の低い標準報酬月額を現在の水準に合うよう再評価することにいたしました。
また加給年金につきましても、妻については月額四千円、子については、千五百円に引き上げることといたしたのであります。
第二点は、老齢年金及び通算老齢年金の在職支給の要件の大幅な緩和であります。
第三点は、老齢年金を五十五歳から本人の請求により、繰り上げ減額支給する制度を新設することであります。
第四点は、障害者の所得保障を重視をし、障害年金の最低保障額を老齢年金の改善に準じて、引き上げることとし、二級の場合で現行の月額八千八百円、政府案一万八千四百円に対し大幅に引き上げて、月三万三千円といたしました。
第五点として、遺族年金の最低保障額も、現行法の月八千八百円、政府案一万八千四百円に対し、月三万三千円に引き上げることといたしました。
その第二は、年金額の賃金自動スライドであります。
第三は、標準報酬の下限を二万円、上限を二十万円に改定することであります。
第四は、財政方式であります。国民年金と同様現行の積み立て方式から賦課方式に移行すべきことといたしております。
右の原則にのっとり、保険料率は現行の率を維持することといたしました。また、現在折半負担になっております保険料の負担割合を労働者側三、使用者側七の割合に改めることといたしましたが、当分の間は、従来どおり折半負担を続けることといたしております。
国庫負担につきましても、現在一般的に給付時における二〇%、第三種は二五%の国庫負担がなされておりまするのを、それぞれ三〇%、三五%に増率することとし、さらに、インフレ等に伴う給付改善の結果必要となる整理資源について、別途国庫負担をする道を開くことにいたしました。
第五は、既裁定年金の扱いでありますが、改正後の規定に準じて、大幅な年金額の引き上げが行なわれることにいたしました。
第六として、五人未満の事業所の労働者についても、強制適用に踏み切ることにいたしたのであります。
次に、船員保険法の改正について申し上げすす。
船員保険の年金部門につきましては、厚生年金保険法の一部改正に準じて所要の改正を行なうことといたしました。
さらに、年金福祉事業団法の一部改正について申し上げます。その内容は、年金福祉事業団に被保険者に対する住宅資金の貸し付け等の事業を行なわせることとするものであります。
なお、年金制度につきましては、今回取り上げた事項のほかに困難かつ深刻な問題が山積をしていることは、同僚議員各位のすでに御承知のとおりであります。たとえば、各種公的年金制度の統合の問題、妻の地位の問題など非常に大きな問題がありますが、この法律案は、緊急に措置されなければならない重要事項として、三つの事項を提示し、政府にすみやかに実現する責務を課するものであります。
その一つは、日雇い労働者の厚生年金制度適用であり、第二は、かつて、厚生年金等の被保険者であった者をできる限り年金給付に結びつけるためのいわゆる掛け捨て並びに脱退一時金受給者の救済措置でありまして、第三は、各種公的年金における遺族年金及び障害年金の通算措置を講ずることであります。
終わりに、この法律の施行は国民年金については昭和四十八年十月一日、厚生年金及び船員保険については同年十一月からであります。
次いで国民年金等の積立金の運用に関する法律案について申し上げます。
現在、国民年金、厚生年金保険、船員保険の特別会計の積み立て金については、その大部分が資金運用部に預託され、直接間接に大資本の利益のために用いられ、被保険者のために用い得る資金は、増加資金の四分の一程度に限られているわけでありますが、これは全く不当なことであります。
これはこの運用に関し被保険者代表の意思を表示する制度がなく、また、運用の主体が大蔵省に握られていることに基因しております。
元来、積み立て金というものは、老齢または、障害の場合被保険者に、死亡の場合遺族に支給まれるものであり、当然その全部が被保険者のものと考えることが至当であります。たとえ、国または資本家がその中の一部の金額を負担していたとしても、積み立て金となったときに、被保険者のものになり、彼らには絶対に戻らないものであって、これに対して介入する権利は断じて認めるべきではございません。
こうした明確な立場に立ち、四党は、積み立て金の運用は、被保険者の意思によって決定され、被保険者のためになされるべきであるとの見地から、本法案を提出したわけであります。
本案の主要な内容は、国民年金等積立金審議会を設置し、その構成は、被保険者代表者が十名、学識経験者五名、政府側三名とし、被保険者の意思が完全に反映できるようにしたことであります。
この審議会の決定に基づき、厚生大臣が、積み立て金を福祉資金と一般資金に分かち、福祉資金は、審議会の議にはかりつつ、運用することにいたしてあります。
一般資金については、急速に減少し、福祉資金が真に被保険者のために役立つ運用がなされることを確信して、本法案を提出した次第であります。
以上で、四党提出二法案の提案理由の説明を終わるわけでありますが、いずれも、年金制度充実及び整備が内政の急務であることにかんがみ、国民のためにこれだけは即時絶対に必要であるとの確信のもとに、四党が一致して提案したものでありまして、さらに、四党とも一そうに年金制度の向上確立のため邁進する決意を持つものであることを明らかにいたしておく次第であります。
全同僚議員各位、われわれ四党は、即時生活できる年金をと叫ばれる国民の声、将来を安心できる年金制度をと求められる国民の意思を体して、強い決意を込めて、本二法案を提出いたしました。この二法案を熱心に審議を賜わり、満場一致可決されることを強く要望をいたしまして、提案の趣旨説明を終わります。拍手
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この発言だけを見る →社会保障制度の確立は、声ある者、声なき者を問わず全国民の切実な願いであります。そしてまた、このことは、憲法がその第二十五条第二項において、国に対して明確に責務を課しているところであります。にもかかわらず政府がGNP世界第三位、成長率世界第一位と誇号するわが日本において、その社会保障制度が西欧諸国よりはるかに低位にあることは、低賃金、高物価、公害と並んで、憲法を軽視をし、大資本に奉仕をする自民党政権の冷酷きわまりない政治の代表的なものと言うべきであります。
ことに医療保障とともに社会保障制度の重要な柱である年金制度の劣悪な現状は、全く国民を無視したものといわなくてはなりません。ウナギのぼりの物価上昇で大部分の国民の生活が異常に圧迫されておりますが、その中でも障害者や母子家庭等は全く苦しい生活にあえぎ、多くの老人はきわめて暗い生活を送っております。戦前からの老後のための貯蓄は、戦後のインフレで完全に消え去り、さらに、家族制度が音を立てて崩壊をしております。そうした現状の中で明治、大正、昭和と続いた圧政と苦難の中を生き抜いてきたわれわれの先輩に対するいまの政治は、きわめて冷酷であり、怠慢であります。
住宅医療等々老人等のために対処すべきことは多々ありますが、年金制度の確立こそがその中心であることは、何人も否定できないところであります。しかしその現状は、全くお話しになりません。ちなみに昭和四十七年度の六十歳以上の人口約一千二百万人でありますが、そのうち、老齢年金の受給者はすべての制度を合わせて約六百五十三万、そのほぼ半数にしかすぎません。しかもその六割が年金という名に値しない、あめ玉年金、すなわち月三千三百円の老齢福祉年金の受給者であります。厚生年金の受給者ですら平均月一万六千五百円、老人の暗い生活の嘆きがこの数字で裏書きされているといえましょう。
われわれは、昭和三十三年政府が全く放置していた国民皆年金を実現するため、抜本的国民年金法案を国会に提出をしたことをはじめとして、年金制度確立の先駆的役割りを果たすため努力を続けてまいったのでありますが、老人等の生活の現状と人口老齢化の進行を重視をし、昨年総選挙での公約を果たすべく四党一致して、ここに、本二法案を提出したわけであります。
そのうち、まず、国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案について申し上げます。本法案は国民年金法、厚生年金保険法、船員保険法並びに年金福祉事業団法の一部を改正しようとするものでありまして、先ほど提案理由の説明のありました政府提案の厚生年金保険法等の改正案と主要点において対比をしながら御説明申し上げたいと存じます。
本法案の目的とするものは、まず第一に老人、障害者、遺族の生活を保障するに足る年金制度を、いわゆる月六万円年金として確立しようとするものであります。これは厚生年金では、被保険者期間二十年、国民年金では二十五年の人を計算の中心点として六万円年金と称するものであります。これに対し、政府案は、厚生年金では、被保険者期間を二十七年に引き延ばして上げ底として、五万円年金と称し、国民年金では付加部分を加えて夫婦月五万円年金と称するものであり、これを本案と正確に比較をすれば、厚生年金において三万七千円、国民年金において、夫婦四万円としか称し得ない内容であります。
野党四党案が誇大宣伝の政府案とは違い、真に充実した内容であることを明確にいたしておきたいと存じます。
第二に、年金の最低保障額の確立と、それに見合った福祉年金等の改善であります。
厚生年金、船員保険中、老齢年金の最低保障額が妻の加給を入れて現行法月額一万二千二百円、政府案月二万四千四百円であるのに対し月四万三千円とし、それに見合い、老齢福祉年金について現行法月額三千三百円、政府案月五千円を月二万円、すなわち夫婦月四万円とし、さらにこれを上回り二十五年年金額に近い、五年年金、夫婦四万六千円、十年年金、夫婦五万一千円を実現しようとするものであります。
さらに、現行法では月八千八百円、政府案では一万八千四百円であるのに対し、月額三万三千円を最低保障額とする障害及び遺族関係の年金、並びにこれに準じた各福祉年金額の飛躍的引き上げをはかるものであります。これこそ、いますぐ、生活できる年金をと叫ぶ国民の要望にこたえる道であると確信をいたします。
第三に、年金の支給対象を大幅に拡大し、年金を必要とする全国民に制度を及ぼし、かつ、また全労働者に被用者年金を適用しようとすることであります。
すなわち、国民年金においては、六十五歳から老齢福祉年金の適用、二級障害福祉年金制度の創設、福祉年金の扶養義務者並びに配偶者の所得制限の撤廃であり、国民年金保険料免除者に対する年金の大幅増額なども同じ趣旨の改正であります。
厚生年金においては、五人未満雇用事業所の労働者への強制適用、日雇い労働者に対する厚生年金適用促進、在職老齢年金制度の拡大及び改善、五十五歳以上退職者の繰り上げ減額年金制度の創設、船員保険も含めて、保険料かけ捨て及び脱退一時金受給者の年金受給権利の確立の推進であり、各制度を通ずるものとしては、遺族年金、障害年金の通算措置の促進であります。
これに対し政府案では、福祉年金の所得制限、在職老齢年金について、わずかな改善を行なおうとするのみであり、その他の多くの事項については、一切取り上げられていない点を明らかにいたしておきたいと存じます。
以上の第二、第三がいわゆる谷間問題の解決等、社会保障の理念に従い賦課方式の考え方に基づき多くの国民のため、年金制度を質的に改革をしようとする本法案の特徴であり、社会保険主義の弊を改めようとせず日陰にいる人々にきわめて冷たい政府改正案とは、全く考え方を変えた抜本的な改正案であることを明確にいたしておきたいと思います。
第四に、賃金自動スライド制を実施することであります。本案は厚生年金、船員保険はもとより国民年金にも、ことに各福祉年金を含めて賃金自動スライド制をとることにいたしたのであります。
自動スライド制が年金制度に欠くことのできないことは、もはや申すまでもありません。しかし、政府案のように物価スライドでは現在の苦しい国民大衆の生活水準、その中でもつつましい年金生活者の生活水準を維持するだけにとどまるものでありまして、私たちは活躍中の青壮年と同様に先輩の生活が豊かになるよう賃金スライドが絶対に必要であると確信してこのことに踏み切ったのであります。ちなみに昭和四十七年度に、政府の推計では消費者物価上昇率は五・七%、賃金上昇率は一五%と推定をされ、賃金自動スライドのほうが年金受給者のための生活保障にきわめて有効であることをつけ加えておきたいと存じます。
第五に保険料の据え置きと国庫負担の増率であります。
年金制度の充実を推進するのに際し、国民生活の現状から見て保険料の値上げは、断じて避けなくてはなりません。
わずかな年金の充実を計画する際に、これを国民の負担増でまかなおうとする政府案とは違い、本案は、保険料値上げなしに年金の飛躍的充実改善を実現しようとするものでありまして、国庫負担は、厚生年金の基本部分の二割を三割に船員保険及び厚生年金第三種の二割五分を三割五分に、国民年金の保険料の五割すなわち給付に対する三分の一の国庫負担を保険料と同額すなわち給付に対して五割に増率することとし、厚生年金、船員保険の保険料の労使負担区分を使用主七、労働者三に改めることとしたのであります。各年金の保険料を引き上げ、しかも引き続き一そうの引き上げを計画し、国庫負担増率をしない低福祉高負担の政府案に比し、四党案は、高福祉低負担「社会保障充実は、国と、資本家の負担で」の国民に対する公約を明らかに果たすものであります。
第六に、年金財政を現行の積み立て方式より賦課方式に転換することであります。政府はこれに対し、後代の負担との均衡をはかるべきであるとの理由のもとに積み立て方式を主張しております。しかし、われわれは高物価、低収入で保険料負担が苦しい現状と、物価が安定し、十分な収入が保障され、年金のための負担に痛痒を感じない、将来あるべき状態とを考慮したとき、政府のように形式的均衡論はとるべきではなく、実質的均衡論こそ、重視さるべきであると、確信をいたします。ことに、政府の積み立て方式論の真の意味は、高い保険料を吸い上げばく大な積み立て金を大資本の設備投資や産業基盤をつくるために利用しようとするものであり、目的と手段を混同、いな逆転させ、インフレによって、国民を収奪しようとするものであり、その意図は、断じて、粉砕されなければならないと信じます。
積み立て金制度を継続しようとすれば、たとえ政府が言うごとく、その修正度を、幾ぶん増大し、さらにわれわれが主張するごとく国庫負担の増率及び労使負担区分の変更を行なっても、国民年金の被保険者及び厚生年金、船員保険の労働者の近い将来の負担は、たえがたいものになることは必至であります。したがって、われわれは、この際賦課方式に向かって、踏み切り、現在並びに近い将来の国民の負担の増大を避け、年金制度の飛躍的充実をはかることにいたしたのであります。大資本の立場に立った、俗論を排し、深い国民的視野に立って、断固として、賦課方式に踏み切ったことを明確にいたしておきたいと存じます。
第七に、本案は、国民年金と、厚生年金、船員保険の各制度間の均衡をはかる考え方のもとに、構成されたものであり、さらに、すべての年金制度充実の過程において、他の被用者年金制度と、早急に肩を並べるようにする考えのもとに、つくられたものであることを明らかにいたしておきたいと存じます。
次に、本案の具体的内容を要約して御説明申し上げます。
まず、国民年金法の改正についてであります。
その第一は、年金額の引き上げ及び支給範囲の拡大であります。
第一点は、老齢年金の引き上げでありまして、夫婦で月額六万円の年金を実現しようとするものであります。このため老齢年金の額は、現在保険料納付済み期間一月につき三百二十円で計算しておりますものを、千二百円に改め、加入期間が二十五年の場合、現行法では月額八千円、政府案では二万円をであるのに対し、これを月額三万円すなわち夫婦月六万円に引き上げることにいたしました。
また、ただいま支給が行なわれております、経過的年金の額につきましては格段の配慮を払うこととし、十年年金については、現行法の月額五千円、政府案では一万二千五百円を月二万五千五百円に、すなわち夫婦月五万一千円に引き上げ、近く支給が開始をされる五年年金につきましても、現行法の月額一人二千五百円、政府案では八千円を、月二万三千円、すなわち夫婦月四万六千円に引き上げることといたしたのであります。
なお、この際、保険料免除期間の取り扱いを改めることに踏み切りました。心身障害者、生活保護世帯など、保険料納入を免除された人たちこそ、特に年金を必要とするものでありまして、これらの人達の年金額が他の人に比較して、はるかに少ないことは、現行制度の大きな欠陥であります。したがって、現行の保険料免除期間は、年金額の計算上保険料納付期間の三分の一の評価とされておりますが、これを四分の三と評価し、日陰の人たちの年金を大幅に引き上げることにいたしたのであります。
第二点として、老齢福祉年金につきましても飛躍的な改善を行なうこととし、いわゆる谷間問題を解決するために、その支給開始時期を現在の七十歳から六十五歳に引き下げるとともに、その額をあめ玉年金、お小づかい年金としかいえない現行の月額三千三百円、政府案五千円に対し、生活保障年金を実現するために飛躍的に引き上げ月二万円夫婦月四万円にすることにいたしました。ただ七十歳未満の人につきましては、施行日から一年間は月一万円、その後一年間は月一万五千円にとどめ、三年目から月二万円とすることにいたしております。
第三点は、質的に見て最も所得保障の必要の度の多い障害者のための障害年金の改善でありまして、その額を老齢年金の改善に準じて引き上げるとともに、その最低保障額を障害の程度が二級の者で現行法の月額八千八百円、政府案一万八千四百円に対し、大幅に引き上げ月額三万三千円にすることにいたしました。
第四点は、障害福祉年金の支給範囲の拡大と、年金額の増額でありまして、この点は、現在拠出制障害年金制度から、除外されている障害者のために、特に欠くことのできない改正点であります。すなわち新たに、障害の程度が二級の者にも支給することとし、その額は一級にあっては、現行法の月額五千円、政府案七千五百円に対し、飛躍的に引き上げ月三万三千円にすることとし、二級にあっては月二万四千七百五十円にすることにいたしたのであります。
第五点は、母子年金、準母子年金及び遺児年金についても、現行法の月額八千四百円、政府案一万八千四百円に対し、月三万三千円に引き上げることといたし、また、母子福祉年金、準母子福祉年金の額を現行の月額四千三百円、政府案六千五百円に対し、月二万四千七百五十円に引き上げるとともに、子や孫が二人以上ある場合に支給される加給金の額を一人につき月額千円に引き上げることといたしました。
第六点は、扶養義務者並びに配偶者の所得による福祉年金の支給制限は、一切これを撤廃することにいたしたのであります。
その第二は、年金額の賃金自動スライドであります。
その第三は、年金の財政方式でありまして、現行の財政方式は、いわゆる積み立て方式によることとされておりますが、今後は、賦課方式を原則として、年金財政の運営にあたっていくべきことといたしております。
第四は、国庫負担の増額であります。現行の保険料に対して二分の一の国庫負担を保険料と同額とするものであり、これは給付に対して三分の一の国庫負担が二分の一になることは、各位の御理解のとおりであります。
その他、今回の給付改善に伴う支出増の過半を国庫負担することとし、また、インフレ等に伴う整理資源について、別途国庫負担をできるようにいたしたのであります。
第五は、既裁定年金の扱いでありますが、改正後の規定に準じて、大幅な年金額の引き上げが行なわれることといたしました。
次に、厚生年金保険法の改正について申し上げます。
その第一は、年金額の引き上げ及び支給要件の緩和であります。
第一点は、老齢年金の引き上げでありまして、これは本年十一月新たに老齢年金を受けることとなる者に加入期間二十年で妻の加給を加えて月額平均六万一千円の年金を支給しようとするものであります。
そのために、まず、基本年金額の定額部分の算定基礎額四百六十円を千六百五十円に引き上げ、報酬比例部分につきまして、その乗率を現在の千分の十を千分の十五に引き上げるとともに、平均標準月額を計算する場合において、過去の低い標準報酬月額を現在の水準に合うよう再評価することにいたしました。
また加給年金につきましても、妻については月額四千円、子については、千五百円に引き上げることといたしたのであります。
第二点は、老齢年金及び通算老齢年金の在職支給の要件の大幅な緩和であります。
第三点は、老齢年金を五十五歳から本人の請求により、繰り上げ減額支給する制度を新設することであります。
第四点は、障害者の所得保障を重視をし、障害年金の最低保障額を老齢年金の改善に準じて、引き上げることとし、二級の場合で現行の月額八千八百円、政府案一万八千四百円に対し大幅に引き上げて、月三万三千円といたしました。
第五点として、遺族年金の最低保障額も、現行法の月八千八百円、政府案一万八千四百円に対し、月三万三千円に引き上げることといたしました。
その第二は、年金額の賃金自動スライドであります。
第三は、標準報酬の下限を二万円、上限を二十万円に改定することであります。
第四は、財政方式であります。国民年金と同様現行の積み立て方式から賦課方式に移行すべきことといたしております。
右の原則にのっとり、保険料率は現行の率を維持することといたしました。また、現在折半負担になっております保険料の負担割合を労働者側三、使用者側七の割合に改めることといたしましたが、当分の間は、従来どおり折半負担を続けることといたしております。
国庫負担につきましても、現在一般的に給付時における二〇%、第三種は二五%の国庫負担がなされておりまするのを、それぞれ三〇%、三五%に増率することとし、さらに、インフレ等に伴う給付改善の結果必要となる整理資源について、別途国庫負担をする道を開くことにいたしました。
第五は、既裁定年金の扱いでありますが、改正後の規定に準じて、大幅な年金額の引き上げが行なわれることにいたしました。
第六として、五人未満の事業所の労働者についても、強制適用に踏み切ることにいたしたのであります。
次に、船員保険法の改正について申し上げすす。
船員保険の年金部門につきましては、厚生年金保険法の一部改正に準じて所要の改正を行なうことといたしました。
さらに、年金福祉事業団法の一部改正について申し上げます。その内容は、年金福祉事業団に被保険者に対する住宅資金の貸し付け等の事業を行なわせることとするものであります。
なお、年金制度につきましては、今回取り上げた事項のほかに困難かつ深刻な問題が山積をしていることは、同僚議員各位のすでに御承知のとおりであります。たとえば、各種公的年金制度の統合の問題、妻の地位の問題など非常に大きな問題がありますが、この法律案は、緊急に措置されなければならない重要事項として、三つの事項を提示し、政府にすみやかに実現する責務を課するものであります。
その一つは、日雇い労働者の厚生年金制度適用であり、第二は、かつて、厚生年金等の被保険者であった者をできる限り年金給付に結びつけるためのいわゆる掛け捨て並びに脱退一時金受給者の救済措置でありまして、第三は、各種公的年金における遺族年金及び障害年金の通算措置を講ずることであります。
終わりに、この法律の施行は国民年金については昭和四十八年十月一日、厚生年金及び船員保険については同年十一月からであります。
次いで国民年金等の積立金の運用に関する法律案について申し上げます。
現在、国民年金、厚生年金保険、船員保険の特別会計の積み立て金については、その大部分が資金運用部に預託され、直接間接に大資本の利益のために用いられ、被保険者のために用い得る資金は、増加資金の四分の一程度に限られているわけでありますが、これは全く不当なことであります。
これはこの運用に関し被保険者代表の意思を表示する制度がなく、また、運用の主体が大蔵省に握られていることに基因しております。
元来、積み立て金というものは、老齢または、障害の場合被保険者に、死亡の場合遺族に支給まれるものであり、当然その全部が被保険者のものと考えることが至当であります。たとえ、国または資本家がその中の一部の金額を負担していたとしても、積み立て金となったときに、被保険者のものになり、彼らには絶対に戻らないものであって、これに対して介入する権利は断じて認めるべきではございません。
こうした明確な立場に立ち、四党は、積み立て金の運用は、被保険者の意思によって決定され、被保険者のためになされるべきであるとの見地から、本法案を提出したわけであります。
本案の主要な内容は、国民年金等積立金審議会を設置し、その構成は、被保険者代表者が十名、学識経験者五名、政府側三名とし、被保険者の意思が完全に反映できるようにしたことであります。
この審議会の決定に基づき、厚生大臣が、積み立て金を福祉資金と一般資金に分かち、福祉資金は、審議会の議にはかりつつ、運用することにいたしてあります。
一般資金については、急速に減少し、福祉資金が真に被保険者のために役立つ運用がなされることを確信して、本法案を提出した次第であります。
以上で、四党提出二法案の提案理由の説明を終わるわけでありますが、いずれも、年金制度充実及び整備が内政の急務であることにかんがみ、国民のためにこれだけは即時絶対に必要であるとの確信のもとに、四党が一致して提案したものでありまして、さらに、四党とも一そうに年金制度の向上確立のため邁進する決意を持つものであることを明らかにいたしておく次第であります。
全同僚議員各位、われわれ四党は、即時生活できる年金をと叫ばれる国民の声、将来を安心できる年金制度をと求められる国民の意思を体して、強い決意を込めて、本二法案を提出いたしました。この二法案を熱心に審議を賜わり、満場一致可決されることを強く要望をいたしまして、提案の趣旨説明を終わります。拍手
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田
田川誠一#5
○田川委員長 健康保険法等の一部を改正する法律案及び日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案の両案を議題とし、質疑を行ないます。
申し出がありますので、これを許します。戸井田三郎君。
この発言だけを見る →申し出がありますので、これを許します。戸井田三郎君。
戸
戸井田三郎#6
○戸井田委員 ただいま議題となりました法案につきまして、私はまず政府に対して、高度成長経済下における福祉の点について、お考えをお伺いしたいと思うのであります。
政府は、この四十八年度を福祉元年として、今年度の予算を編成されております。福祉、社会保障関係予算に非常な重点を置かれたことは、高く評価しなければなりません。国民各層においても、これを歓迎されておられることは、御承知のとおりであります。
しかし一方に、急激なる高度成長経済下においては、この福祉に向けられた金額の数字だけでは、これを高く評価することはできないのであります。われわれを取り巻く社会環境は、きわめて人間生活を阻害する条件があまりにも多くなっております。これは、戦後貧困から脱却し、GNP世界第二位の高度成長をなし遂げたその副作用の一つのあらわれでありますが、この経済成長というものを、だからといって私は否定するわけではありません。むしろわれわれの生活の上に幾多のしあわせを与えたし、また、豊かさを求めればこそ、生産性の向上に励んだのであります。
しかし反面、人間のしあわせというものが、健康という最大のしあわせの上に築かれなければならないことは、言うをまたないのであります。その観点から見れば、現在の超過密都市というものが、一方において、私たちの健康を非常に阻害をいたしておるのであります。
そこで、われわれはいま、このきびしい現実に立って、この矛盾の上に立って、健康という最大のしあわせを求め、人間の豊かさを求めるために、きわめて重大な岐路に立たされて、そのいずれの道を歩むか選択に迫られているわけであります。
私は、政府の福祉元年という観点が、その立場に立って深奥にして、しかも遠大な理想を追求するものでなければならないと思うのであります。保険体制の確立もその中の一環として確立されていかなければならないと思います。そのために国も国民も、このきびしい現状を理解し、力を合わせて福祉国家への道を歩んでいかなければならないと思うのであります。
そういう意味において、まず福祉政策の理念とでもいいますか、大臣の所信をお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →政府は、この四十八年度を福祉元年として、今年度の予算を編成されております。福祉、社会保障関係予算に非常な重点を置かれたことは、高く評価しなければなりません。国民各層においても、これを歓迎されておられることは、御承知のとおりであります。
しかし一方に、急激なる高度成長経済下においては、この福祉に向けられた金額の数字だけでは、これを高く評価することはできないのであります。われわれを取り巻く社会環境は、きわめて人間生活を阻害する条件があまりにも多くなっております。これは、戦後貧困から脱却し、GNP世界第二位の高度成長をなし遂げたその副作用の一つのあらわれでありますが、この経済成長というものを、だからといって私は否定するわけではありません。むしろわれわれの生活の上に幾多のしあわせを与えたし、また、豊かさを求めればこそ、生産性の向上に励んだのであります。
しかし反面、人間のしあわせというものが、健康という最大のしあわせの上に築かれなければならないことは、言うをまたないのであります。その観点から見れば、現在の超過密都市というものが、一方において、私たちの健康を非常に阻害をいたしておるのであります。
そこで、われわれはいま、このきびしい現実に立って、この矛盾の上に立って、健康という最大のしあわせを求め、人間の豊かさを求めるために、きわめて重大な岐路に立たされて、そのいずれの道を歩むか選択に迫られているわけであります。
私は、政府の福祉元年という観点が、その立場に立って深奥にして、しかも遠大な理想を追求するものでなければならないと思うのであります。保険体制の確立もその中の一環として確立されていかなければならないと思います。そのために国も国民も、このきびしい現状を理解し、力を合わせて福祉国家への道を歩んでいかなければならないと思うのであります。
そういう意味において、まず福祉政策の理念とでもいいますか、大臣の所信をお伺いいたしたいと思います。
齋
齋藤邦吉#7
○齋藤国務大臣 近時、国民各階層の中から福祉優先の政治が強く要望されるに至りましたことは、国民のため非常にしあわせなことだと私は考えております。私どもが福祉ということを考えますときには、いろいろな表現のしかたがあると私は思いますが、何と申しましても福祉の基本は、まず第一に貧困を克服することであり、疾病の苦しみを克服することであり、障害の苦しみを克服することであり、さらにだれもが避けることのできない老齢に対する問題を解決する、こういうことから出発しておったと思います。
戦後二十数年の間、わが党政府は、そういう考え方に立って、もろもろの福祉政策というものを進めてまいったわけでございますが、しかしそうした積み重ねの上に立って、私どもはさらに私どもの身のまわりの環境を豊かにする、すなわち社会資本の充実、そうしたことが一番必要であり、そうした豊かな環境の上に立って、当面私どもが克服しなければならない貧困、疾病あるいは老齢、そういう悩みを克服し、さらに一段と高く、ゆとりのある安定した生活というものを営み得るようにしていかなければならない、かように考えておるわけでございます。
しかも、そういう観点から、私どもは何としてでも西欧先進諸国並みの福祉社会を、さしあたり当面の一つの目標として進んでいきたいと考えておるわけでございまして、今回私どもの提案いたしました健康保険の問題も、あるいは厚生年金、国民年金の問題も、すべて西欧先進諸国並みの福祉社会建設ということへの出発を意味するようなものとして提案をいたしたわけでございます。特にこうした豊かな環境の中で、ゆとりのある安定した生活を営み得る状態をつくる、そうした中で一番の基本はやはり健康であるということでございます。
その意味において、わが国の医療においてもっと豊かな医療が受けられるような体制をつくる、これが今回の健康保険制度の改正であるわけでございまして、いままで申し述べました福祉社会建設の一つの問題として健康保険制度というものを提案した、こういうふうに御承知おきいただきたいと考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →戦後二十数年の間、わが党政府は、そういう考え方に立って、もろもろの福祉政策というものを進めてまいったわけでございますが、しかしそうした積み重ねの上に立って、私どもはさらに私どもの身のまわりの環境を豊かにする、すなわち社会資本の充実、そうしたことが一番必要であり、そうした豊かな環境の上に立って、当面私どもが克服しなければならない貧困、疾病あるいは老齢、そういう悩みを克服し、さらに一段と高く、ゆとりのある安定した生活というものを営み得るようにしていかなければならない、かように考えておるわけでございます。
しかも、そういう観点から、私どもは何としてでも西欧先進諸国並みの福祉社会を、さしあたり当面の一つの目標として進んでいきたいと考えておるわけでございまして、今回私どもの提案いたしました健康保険の問題も、あるいは厚生年金、国民年金の問題も、すべて西欧先進諸国並みの福祉社会建設ということへの出発を意味するようなものとして提案をいたしたわけでございます。特にこうした豊かな環境の中で、ゆとりのある安定した生活を営み得る状態をつくる、そうした中で一番の基本はやはり健康であるということでございます。
その意味において、わが国の医療においてもっと豊かな医療が受けられるような体制をつくる、これが今回の健康保険制度の改正であるわけでございまして、いままで申し述べました福祉社会建設の一つの問題として健康保険制度というものを提案した、こういうふうに御承知おきいただきたいと考えておる次第でございます。
戸
戸井田三郎#8
○戸井田委員 ただいま大臣から、社会資本を充実し、西欧諸国並みの水準に引き上げるという強い御決意を承ったのでありますが、そういう意味からして、復興日本の急激なる繁栄の他の一面について世界の人たちが非常に心配しております。すなわち、経済成長の底力といいますか、こういうものを別の観点から見て心配しておるわけでありますが、それは、小さな国にたくわえられたこの巨大な経済的エネルギーが、このまま外に向かって突き進めば、再び危険な道を歩みやせぬかということで、西欧諸国もそうでありますし、アメリカも東南アジア諸国もそうでありますが、その意味で日本を注目いたして見ているのであります。したがって、日本が福祉の道へ歩むということは重大な意味を持っていると私は思うのであります。
話は余談になると思いますが、いま大臣が言われた社会資本の充実という観点からして、政府はいま過密過疎を観消するために、あるいは日本列島改造というような巨大な国内投資を、これからしょうというふうに進んでおるわけでありますが、これらも、いま言われたように、福祉国家建設の一つの地ならしである、健康にして文化的な生活を保障する理想社会へ進むものである、かように私は思っておるのであります。同時に、世界の人たちがいま警戒していること、このままの経済成長を続けていくということに対する警戒、心配、こういうものを国内投資に向けるということで、しかも福祉という目的を達する、平和政策の一環である、私はかように思うのであります。
そこで、福祉社会でのいろいろな役割りというものが当然重要な役割りを占めてくるわけでありますが、医療制度の現状を見るとき、その改善を行なおうとするならば、常に適正な手段と最新の資料、その順序をとっていかなければなりませんが、すでに複雑に入り組んだこの医療の現状というものは白紙に絵をかくようなわけにはいかないのであります。
そこで、山積みされた医療問題を解決し、前進させるために、その原因を究明し、緊急を要するものから逐次なし遂げる、こういうようなことが先ほど提案理由の説明でもありましたが、今回提出された法案が将来の医療体制確立にどのような位置を占め、関係があるかということについて大臣の御意見を承りたいと思います。
この発言だけを見る →話は余談になると思いますが、いま大臣が言われた社会資本の充実という観点からして、政府はいま過密過疎を観消するために、あるいは日本列島改造というような巨大な国内投資を、これからしょうというふうに進んでおるわけでありますが、これらも、いま言われたように、福祉国家建設の一つの地ならしである、健康にして文化的な生活を保障する理想社会へ進むものである、かように私は思っておるのであります。同時に、世界の人たちがいま警戒していること、このままの経済成長を続けていくということに対する警戒、心配、こういうものを国内投資に向けるということで、しかも福祉という目的を達する、平和政策の一環である、私はかように思うのであります。
そこで、福祉社会でのいろいろな役割りというものが当然重要な役割りを占めてくるわけでありますが、医療制度の現状を見るとき、その改善を行なおうとするならば、常に適正な手段と最新の資料、その順序をとっていかなければなりませんが、すでに複雑に入り組んだこの医療の現状というものは白紙に絵をかくようなわけにはいかないのであります。
そこで、山積みされた医療問題を解決し、前進させるために、その原因を究明し、緊急を要するものから逐次なし遂げる、こういうようなことが先ほど提案理由の説明でもありましたが、今回提出された法案が将来の医療体制確立にどのような位置を占め、関係があるかということについて大臣の御意見を承りたいと思います。
齋
齋藤邦吉#9
○齋藤国務大臣 先ほど申し上げましたように、福祉社会の建設のための一つの大きな柱が医療問題の解決であります。すなわち、一億国民どの土地にありましても、日進月歩の医学、薬学の恩恵を受けられるような体制をつくる、これが基本でなければならない、かように考えておるわけでございまして、私どもは医療体制、医療制度につきまして、抜本的な方向というものを打ち出さなければならないと考えてきておるわけでございます。
しかしながら、医療体制、医療制度の根本的な改革ということになりますと、利害関係が複雑でございまして、なかなか思うように進むことができません。医療制度の中の一つの大きな問題は、経済負担を解決するところの保険制度でございます。
この保険制度一つ考えてみましても、政管健保あり、組合健保あり、あるいは公務員その他の共済組合制度があり、あるいは日雇い健康保険制度がある。こういうふうなばらばらな保険制度になっておるわけでございまして、これを初めて白紙にものをかくようなわけにはまいりません。これらの制度は、それぞれの沿革を経てきておるわけでございます。
そこで、こういうふうな将来の一つの大きな医療制度の根本的改革ということを目ざしながらも、しかし投げてはおけない、当面やらなければならぬものだけは積み重ねていかなければならない。すなわち、実施可能なものから逐次実施していって、そしてそれが集大成されたときに初めて国民の医療保険制度というものが完成する、こういうふうに考えるのでございまして、医療保険制度の根本的な改革につきましては、今後とも私どもは必要なものから、実施可能なものから逐次行なっていく、これが必要であろうと考えております。
そうした経済負担の問題の保険制度と相並んで、やはり一つ大きな問題は医療供給体制の確立でございます。医療供給体制の確立ということになりますと、これに従事するお医者さん、あるいは看護婦さんの問題がございます。お医者さんの問題は、幸いにわが国の医学教育というものが進歩してまいっておりますために、一応十万人単位で百五十人、大体西欧先進諸国並みの医師の養成というものが可能になってきていることは、お互いに御同慶の至りだと考えておるわけでございますが、そのほかの医療関係者の養成、これがなかなかたいへんな問題でございます。
さらにまた、医療施設という問題になりますと、これもまた国公立それぞれの病院がたくさん乱立しておりまして、なかなか体系的な整備ができておりません。
さらにまた、僻地無医村地区における医療供給体制をどうするか、離島に対する医療供給体制をどうするか、あるいは救急医療体制をどうするか。今日までできるだけの努力をいたしてまいりました救急医療体制などになりますと、百万人単位について一カ所の救急医療センターを設ける、あるいは数百カ所の医療供給体制のための救急病院の告示病院、こういうふうなことでできるだけのことをいたしてまいりましたけれども、医療施設の体系的整備ということになりますと、まだ今後なすべきものがたくさんあるわけでございまして、私どもはそうした面に今後とも一そう努力をいたしてまいりたいと考えております。
したがって今回の健康保険法の改正というものは、すなわち経済面の問題としての保険制度について申しますれば、抜本改正というものを目ざしながら、必要にしてかつ実施可能なものから段階的にやっていく、こういうたてまえに立っておりますし、同時に医療供給体制という面から見ますれば、私どもはこの法律の成立と相まって、すでに先生御承知のように、いわゆる福祉の五カ年計画というものをことしから策定することにいたしておるわけでございます。すなわち先般、経済審議会において福祉の五カ年計画というものをつくるということで、厚生省においては年次別の五カ年計画をつくる。医療施設の整備、無医村対策、救急医療対策あるいは施設の体系的整備、こういうものを五カ年計画でやっていこうということで、来月早々には懇談会を発足いたしまして、そしてことしの八月までにはこの福祉五カ年計画を策定しよう、こういうことでございます。
したがって、今回の改正法律案というものは福祉社会建設における医療面の出発である、ヤジこういうふうに私どもは考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →しかしながら、医療体制、医療制度の根本的な改革ということになりますと、利害関係が複雑でございまして、なかなか思うように進むことができません。医療制度の中の一つの大きな問題は、経済負担を解決するところの保険制度でございます。
この保険制度一つ考えてみましても、政管健保あり、組合健保あり、あるいは公務員その他の共済組合制度があり、あるいは日雇い健康保険制度がある。こういうふうなばらばらな保険制度になっておるわけでございまして、これを初めて白紙にものをかくようなわけにはまいりません。これらの制度は、それぞれの沿革を経てきておるわけでございます。
そこで、こういうふうな将来の一つの大きな医療制度の根本的改革ということを目ざしながらも、しかし投げてはおけない、当面やらなければならぬものだけは積み重ねていかなければならない。すなわち、実施可能なものから逐次実施していって、そしてそれが集大成されたときに初めて国民の医療保険制度というものが完成する、こういうふうに考えるのでございまして、医療保険制度の根本的な改革につきましては、今後とも私どもは必要なものから、実施可能なものから逐次行なっていく、これが必要であろうと考えております。
そうした経済負担の問題の保険制度と相並んで、やはり一つ大きな問題は医療供給体制の確立でございます。医療供給体制の確立ということになりますと、これに従事するお医者さん、あるいは看護婦さんの問題がございます。お医者さんの問題は、幸いにわが国の医学教育というものが進歩してまいっておりますために、一応十万人単位で百五十人、大体西欧先進諸国並みの医師の養成というものが可能になってきていることは、お互いに御同慶の至りだと考えておるわけでございますが、そのほかの医療関係者の養成、これがなかなかたいへんな問題でございます。
さらにまた、医療施設という問題になりますと、これもまた国公立それぞれの病院がたくさん乱立しておりまして、なかなか体系的な整備ができておりません。
さらにまた、僻地無医村地区における医療供給体制をどうするか、離島に対する医療供給体制をどうするか、あるいは救急医療体制をどうするか。今日までできるだけの努力をいたしてまいりました救急医療体制などになりますと、百万人単位について一カ所の救急医療センターを設ける、あるいは数百カ所の医療供給体制のための救急病院の告示病院、こういうふうなことでできるだけのことをいたしてまいりましたけれども、医療施設の体系的整備ということになりますと、まだ今後なすべきものがたくさんあるわけでございまして、私どもはそうした面に今後とも一そう努力をいたしてまいりたいと考えております。
したがって今回の健康保険法の改正というものは、すなわち経済面の問題としての保険制度について申しますれば、抜本改正というものを目ざしながら、必要にしてかつ実施可能なものから段階的にやっていく、こういうたてまえに立っておりますし、同時に医療供給体制という面から見ますれば、私どもはこの法律の成立と相まって、すでに先生御承知のように、いわゆる福祉の五カ年計画というものをことしから策定することにいたしておるわけでございます。すなわち先般、経済審議会において福祉の五カ年計画というものをつくるということで、厚生省においては年次別の五カ年計画をつくる。医療施設の整備、無医村対策、救急医療対策あるいは施設の体系的整備、こういうものを五カ年計画でやっていこうということで、来月早々には懇談会を発足いたしまして、そしてことしの八月までにはこの福祉五カ年計画を策定しよう、こういうことでございます。
したがって、今回の改正法律案というものは福祉社会建設における医療面の出発である、ヤジこういうふうに私どもは考えておる次第でございます。
戸
戸井田三郎#10
○戸井田委員 ただいま誇大広告というような声も出ておりますが、私は誇大広告をひとつ政府にしていただくことも、これは将来の医療制度改革のために、大いにここで誇大広告をしていただきたいと思います。
いずれにしても、今回の改正案というものが抜本改正の第一歩である、こういうようなお話であります。
わが国の健康保険制度が発足したのは、当時はごくわずかな勤労者を対象としたものであります。しかし、昭和三十六年に国民皆保険体制に入って、それから後に非常に様相が一変したように思われるのであります。それはわが国の医療伝制基盤というものが、その当時の社会的な要求というものに、必ずしも十分受け入れ体制というものができていなかったのではないか、こういうふうに思うのであります。
当時は、経済的な理由で医療を受けられないことがないようにというような観点から、国民皆保険制度を発足さしたと思いますけれども、開業医中心のわが国の医療体制の中にあっては、当然増加される受診者、そういった方々の需要に応ずることができなくなる。そこで乱診といいますか、乱治療あるいは場合によっては薬の浪費、どこの家へ行っても引き出しあたりをあけてみると、お医者さんからもらった薬があるというような状態が起こったわけであります。
お医者さんはその逆に過重労働で、新しい医学の進歩というものを勉強しようと思っても時間的にも余裕がない、疲れる、したがって、近くにお医者さんがいても、ほんとうに診断、治療をしてもらおうというようなときには間に合わない。お医者さんの技術水準においても、あるいは時間的にも間に合わないというような深刻な現象をいま呈しているように思うのであります。このような状態になってくると、また悪くいえば、お医者さんは神さまではないのだから、毎日毎日非常に疲れる、忙しい、どんどん患者は来るというような状態になってくると、保険体制の盲点をついて、あるいは金もうけに走るというような人が出ないとも限りません。
医療費から一切のむだを省くということは、なかなか困難なことではありますけれども、不可能にしても減らす余地というものはあるわけであります。それがためには、医療担当者の協力とか、あるいは同時に患者自身の自覚——いまではちょっとした、昔だったらお医者さんに行かぬようなものでもお医者さんに行ってみてもらうというようなことであります。こういうようなことが自分で自分の首を締めるような形にもなるわけでありますから、そういった意味の自覚も必要であります。また、保険者や事業主のそういう意味での指導というものがやはり必要になってくるのであります。
そのほか、わが国が他の諸国と比べて異常な医療費の伸びを示したというような、わが国における特異な体質でもあるのかどうか、ひとつお伺いしたいのであります。
この発言だけを見る →いずれにしても、今回の改正案というものが抜本改正の第一歩である、こういうようなお話であります。
わが国の健康保険制度が発足したのは、当時はごくわずかな勤労者を対象としたものであります。しかし、昭和三十六年に国民皆保険体制に入って、それから後に非常に様相が一変したように思われるのであります。それはわが国の医療伝制基盤というものが、その当時の社会的な要求というものに、必ずしも十分受け入れ体制というものができていなかったのではないか、こういうふうに思うのであります。
当時は、経済的な理由で医療を受けられないことがないようにというような観点から、国民皆保険制度を発足さしたと思いますけれども、開業医中心のわが国の医療体制の中にあっては、当然増加される受診者、そういった方々の需要に応ずることができなくなる。そこで乱診といいますか、乱治療あるいは場合によっては薬の浪費、どこの家へ行っても引き出しあたりをあけてみると、お医者さんからもらった薬があるというような状態が起こったわけであります。
お医者さんはその逆に過重労働で、新しい医学の進歩というものを勉強しようと思っても時間的にも余裕がない、疲れる、したがって、近くにお医者さんがいても、ほんとうに診断、治療をしてもらおうというようなときには間に合わない。お医者さんの技術水準においても、あるいは時間的にも間に合わないというような深刻な現象をいま呈しているように思うのであります。このような状態になってくると、また悪くいえば、お医者さんは神さまではないのだから、毎日毎日非常に疲れる、忙しい、どんどん患者は来るというような状態になってくると、保険体制の盲点をついて、あるいは金もうけに走るというような人が出ないとも限りません。
医療費から一切のむだを省くということは、なかなか困難なことではありますけれども、不可能にしても減らす余地というものはあるわけであります。それがためには、医療担当者の協力とか、あるいは同時に患者自身の自覚——いまではちょっとした、昔だったらお医者さんに行かぬようなものでもお医者さんに行ってみてもらうというようなことであります。こういうようなことが自分で自分の首を締めるような形にもなるわけでありますから、そういった意味の自覚も必要であります。また、保険者や事業主のそういう意味での指導というものがやはり必要になってくるのであります。
そのほか、わが国が他の諸国と比べて異常な医療費の伸びを示したというような、わが国における特異な体質でもあるのかどうか、ひとつお伺いしたいのであります。
齋
齋藤邦吉#11
○齋藤国務大臣 私は、誇大広告的に申し上げているのではございませんで、事実を率直に披瀝し、批判されるところは十分御批判をいただいて、お互いに政党政派を離れて、そして国民の医療問題というものを解決していかなければならぬ、こういうふうなのが政府の抱いておる基本的な態度であることを、まず申し上げておきたいと思うのでございます。
そういうふうなことを考えてみまして、私ども、できるだけ医療という問題について、経済負担を少なからしめるようにということで今日まで努力をいたしてまいりました。ところが、特に一番問題であります中小企業問題、こういうことでなかなか思うように今日まで進みませんでしたが、福祉社会建設ということであってみれば、中小企業の労働者の方々の医療費における経済負担を軽減しなければならぬ、こういうふうなことで、実は三十六年以来初めての改正という家族給付率を、すなわち五割から六割、こういうふうな改正をいたしておるような次第でございます。
そこで、そういうふうなことの制度的な努力をいたしてまいっておりますが、先ほどお述べになりましたような医療費からむだを排除するようにという御質問、私、まことにごもっともだと思うのです。乱診乱療あってはならない、そういうことはもう当然のことでございます。それがためには、どうしても私どもは医師会等を中心とする医療担当者の御協力をいただかなければならないことは、もとよりでございますし、同時に、診察を受けられる患者の方々、被保険者の方々、そういう方々にも十分自覚をしていただいて、医療担当者と相まって、むだというものを排除し、乱診乱療をなくすようにする、これは当然つとめなければならないと考えておる次第でございまして、政府としても、そういう面の広報ということにできるだけ努力をいたしてまいりたいと考えております。
しかしながら、また医療の供給体制の上においても問題が一つあるわけでございまして、病院と診療所というものの責任の分担、これを明らかにする、これなどもやはり一つの大きな問題であろうと思います。
それからさらに、私どもは、よく病院あるいは診療所等に行きますと、三時間待たされてたった二分くらいきり診察が受けられないなんということもありますが、こういうふうな実態などについては、時間の非常に大きなむだでございましょう。こういう問題などは、まさしく病院、診療所との責任の分担を明らかにして、利用される方々がそれぞれの道を選んでいただく、こういうことも必要でございましょうし、さらにこれは、どうしても将来は情報システム化ということの大きな構想に向かって進んでいくことが時間のむだを排除する道だと私は思います。幸いに、来年度において情報システム化の第一歩としての相当な予算も計上されておりますから、今後はこういう方面において時間のむだを省くような努力をいたしてまいりたいと考えております。
〔委員長退席、橋本(龍)委員長代理着席〕
しかし、いずれにせよ、こうした時間的なむだ、経済的なむだ、これを排除するには、国のそうした医療体制の整備と相まちまして、患者さん方の自覚、それから医療担当者のそうした御協力、これなくしては絶対できない、こういうふうに考えるわけで、政府としても、そういう方面に、広報に努力をいたしたいと考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →そういうふうなことを考えてみまして、私ども、できるだけ医療という問題について、経済負担を少なからしめるようにということで今日まで努力をいたしてまいりました。ところが、特に一番問題であります中小企業問題、こういうことでなかなか思うように今日まで進みませんでしたが、福祉社会建設ということであってみれば、中小企業の労働者の方々の医療費における経済負担を軽減しなければならぬ、こういうふうなことで、実は三十六年以来初めての改正という家族給付率を、すなわち五割から六割、こういうふうな改正をいたしておるような次第でございます。
そこで、そういうふうなことの制度的な努力をいたしてまいっておりますが、先ほどお述べになりましたような医療費からむだを排除するようにという御質問、私、まことにごもっともだと思うのです。乱診乱療あってはならない、そういうことはもう当然のことでございます。それがためには、どうしても私どもは医師会等を中心とする医療担当者の御協力をいただかなければならないことは、もとよりでございますし、同時に、診察を受けられる患者の方々、被保険者の方々、そういう方々にも十分自覚をしていただいて、医療担当者と相まって、むだというものを排除し、乱診乱療をなくすようにする、これは当然つとめなければならないと考えておる次第でございまして、政府としても、そういう面の広報ということにできるだけ努力をいたしてまいりたいと考えております。
しかしながら、また医療の供給体制の上においても問題が一つあるわけでございまして、病院と診療所というものの責任の分担、これを明らかにする、これなどもやはり一つの大きな問題であろうと思います。
それからさらに、私どもは、よく病院あるいは診療所等に行きますと、三時間待たされてたった二分くらいきり診察が受けられないなんということもありますが、こういうふうな実態などについては、時間の非常に大きなむだでございましょう。こういう問題などは、まさしく病院、診療所との責任の分担を明らかにして、利用される方々がそれぞれの道を選んでいただく、こういうことも必要でございましょうし、さらにこれは、どうしても将来は情報システム化ということの大きな構想に向かって進んでいくことが時間のむだを排除する道だと私は思います。幸いに、来年度において情報システム化の第一歩としての相当な予算も計上されておりますから、今後はこういう方面において時間のむだを省くような努力をいたしてまいりたいと考えております。
〔委員長退席、橋本(龍)委員長代理着席〕
しかし、いずれにせよ、こうした時間的なむだ、経済的なむだ、これを排除するには、国のそうした医療体制の整備と相まちまして、患者さん方の自覚、それから医療担当者のそうした御協力、これなくしては絶対できない、こういうふうに考えるわけで、政府としても、そういう方面に、広報に努力をいたしたいと考えておる次第でございます。
戸
戸井田三郎#12
○戸井田委員 もう一つは、そういうふうにいろいろなむだがあり、あるいは困難な問題はありますけれども、都市では、そういうことであってもできるわけであります、しかし、いなかのほうへ行くというと、実際には非常に不便を感じておられます。いわゆる無医地区というものがまだまだたくさんあるように聞いております。そういう意味からいえば、医療の機会均等というものが必ずしも保たれていないんではないか、非常に残念なことに思うのであります。特にこういう国民皆保険の体制下にあっては、こういう機会均等が行なわれないということも大きな問題の一つであろう、かように思います。厚生省では、年次計画をもって取り組んでいるということも聞いております。
私は、兵庫県の第四区から出させていただいておるわけでありますが、私の選挙区の中に家島という小さな島があります。人口一万ほどの島でありますが、つい先年までは台湾の方がお医者さんで来てくれたわけです。その台湾のお医者さんが、この一月に突然国へ帰ってしまった。休ましてくれということで帰ったのですが、その後とうとう帰ってこない。帰ってくるだろう、帰ってくるだろうと思っておったところが、帰ってこない。これは困ったということで、急にお医者さんさがしを始めたわけであります。町会議員が四団に分かれてキャラバンをしてさがし集めた。ところが、なかなかいないのです。すぐそばに姫路市という大きな都市がある。お医者さんがたくさんおります。しかし、そこへわざわざ来てくれるというお医者さんがいない。姫路市から一時間も船に乗っていかなければならない。たまたま私は厚生省へたずねて、お世話になって、北海道の方が来ていただくというようなことで、それも来ていただけるどうかわからなかったのですけれども、村の人は熱心なものですから、その日のうちに北海道へ四人飛んでいった。そういう熱意を買われて来てくれたわけです。
そういうようなことを考えると、やはり無医地区を政府の手で何としてでも解消していくということが、生命と健康という大事な人間の問題でありますから、ぜひ実現していただかなければならないと思うのであります。こういう意味におきまして、政府におかれては、どのような具体的な方針でこれから解決に臨まれるのか、御意見をひとつお伺いしたいのであります。
この発言だけを見る →私は、兵庫県の第四区から出させていただいておるわけでありますが、私の選挙区の中に家島という小さな島があります。人口一万ほどの島でありますが、つい先年までは台湾の方がお医者さんで来てくれたわけです。その台湾のお医者さんが、この一月に突然国へ帰ってしまった。休ましてくれということで帰ったのですが、その後とうとう帰ってこない。帰ってくるだろう、帰ってくるだろうと思っておったところが、帰ってこない。これは困ったということで、急にお医者さんさがしを始めたわけであります。町会議員が四団に分かれてキャラバンをしてさがし集めた。ところが、なかなかいないのです。すぐそばに姫路市という大きな都市がある。お医者さんがたくさんおります。しかし、そこへわざわざ来てくれるというお医者さんがいない。姫路市から一時間も船に乗っていかなければならない。たまたま私は厚生省へたずねて、お世話になって、北海道の方が来ていただくというようなことで、それも来ていただけるどうかわからなかったのですけれども、村の人は熱心なものですから、その日のうちに北海道へ四人飛んでいった。そういう熱意を買われて来てくれたわけです。
そういうようなことを考えると、やはり無医地区を政府の手で何としてでも解消していくということが、生命と健康という大事な人間の問題でありますから、ぜひ実現していただかなければならないと思うのであります。こういう意味におきまして、政府におかれては、どのような具体的な方針でこれから解決に臨まれるのか、御意見をひとつお伺いしたいのであります。
齋
齋藤邦吉#13
○齋藤国務大臣 無医地区の医療対策、これは私ども厚生省としては非常に重視しておる問題の一つでございます。
そこで今日まで、実は昭和三十一年度から三次にわたり年次計画を立てまして、こうした地域における医療の供給体制をどうするかということで計画を立てて、いろいろな計画を実施してまいったわけでございます。たとえばそういう地区には診療所をつくるとか、あるいは患者さんを輸送するような車を予算的に心配してあげるとか、あるいは巡回診療のための自動車を心配してあげるとか、こういうふうなことをできるだけやってまいりましたけれども、まだまだやはり無医地区における医療というものは十分受けられない、そういうことがたくさんございます。
そこで、こういう問題について私ども考えておるのでありますが、こういうやり方は全部、たとえば各町村において、うちの村では隣の町からお医者さんに来ていただけるというところもありましょう。さらにまた、車さえあれば隣の町まで患者はいつでも運べるのだ、こういう町もありましょう。そこで、ことしの八月までに現在の無医地区について総ざらいしてみようと思うのです。そして、各町村ごとにいろいろな特殊事情があるわけでございます。私の村には隣に国立病院がある。それならば、国立病院なり療養所からお医者さんに一週間一回は来てもらえるような体制を厚生省に心配してくれ、こういう希望を持つところもありましょう。それから、私のほうは隣の町の医師会の御協力をいただいて、病院とはっきり契約をして、そして患者が出たら、そこに運ぶために輸送車を一台ほしいというふうな、各町村ごとにいろいろなニュアンスがたくさんあると思うのです。
そこでこの際、八月までにこういう無医村についても総ざらいしてみようと考えております。総ざらいして、そして病人が発生したときに一時間以内に医療を受けられる、こういう体制をつくることが私は基本だと思うのです。
なるほど無医地区にも全部お医者さんに行っていただくのが望ましいことに違いありません。望ましいことには違いありませんが、実際問題それはできません。日本はお医者さんに強制的にそういう配置命令を下せる権限はありません。それはできないのであります。自由社会においては、医師の同意なくして無医村に行ってもらうというわけにまいりません。そこで、そういう方々に医療を受けられる体制をつくる、これが基本であります。
そこで私どもは、この無医地区につきまして総ざらいをいたしまして、患者輸送車にするか、あるいは診療所をつくるというやり方がいいか、あるいは親元病院の協力によってこの問題を解決するか、いろいろな方式がありますから、その村、村に合った具体的な計画を八月までにつくるようにしたい、こういうことで目下計画を進めているような次第でございます。
この発言だけを見る →そこで今日まで、実は昭和三十一年度から三次にわたり年次計画を立てまして、こうした地域における医療の供給体制をどうするかということで計画を立てて、いろいろな計画を実施してまいったわけでございます。たとえばそういう地区には診療所をつくるとか、あるいは患者さんを輸送するような車を予算的に心配してあげるとか、あるいは巡回診療のための自動車を心配してあげるとか、こういうふうなことをできるだけやってまいりましたけれども、まだまだやはり無医地区における医療というものは十分受けられない、そういうことがたくさんございます。
そこで、こういう問題について私ども考えておるのでありますが、こういうやり方は全部、たとえば各町村において、うちの村では隣の町からお医者さんに来ていただけるというところもありましょう。さらにまた、車さえあれば隣の町まで患者はいつでも運べるのだ、こういう町もありましょう。そこで、ことしの八月までに現在の無医地区について総ざらいしてみようと思うのです。そして、各町村ごとにいろいろな特殊事情があるわけでございます。私の村には隣に国立病院がある。それならば、国立病院なり療養所からお医者さんに一週間一回は来てもらえるような体制を厚生省に心配してくれ、こういう希望を持つところもありましょう。それから、私のほうは隣の町の医師会の御協力をいただいて、病院とはっきり契約をして、そして患者が出たら、そこに運ぶために輸送車を一台ほしいというふうな、各町村ごとにいろいろなニュアンスがたくさんあると思うのです。
そこでこの際、八月までにこういう無医村についても総ざらいしてみようと考えております。総ざらいして、そして病人が発生したときに一時間以内に医療を受けられる、こういう体制をつくることが私は基本だと思うのです。
なるほど無医地区にも全部お医者さんに行っていただくのが望ましいことに違いありません。望ましいことには違いありませんが、実際問題それはできません。日本はお医者さんに強制的にそういう配置命令を下せる権限はありません。それはできないのであります。自由社会においては、医師の同意なくして無医村に行ってもらうというわけにまいりません。そこで、そういう方々に医療を受けられる体制をつくる、これが基本であります。
そこで私どもは、この無医地区につきまして総ざらいをいたしまして、患者輸送車にするか、あるいは診療所をつくるというやり方がいいか、あるいは親元病院の協力によってこの問題を解決するか、いろいろな方式がありますから、その村、村に合った具体的な計画を八月までにつくるようにしたい、こういうことで目下計画を進めているような次第でございます。
戸
戸井田三郎#14
○戸井田委員 特に八月までに無医地区を総ざらいする、たいへんけっこうな御構想であり、計画であります。ぜひそれを推進していただきたいと思います。
もう一つは、最近特に問題になっておりますことは休日診療あるいは祝祭日あるいは夜間の診療という問題が大きくなってきておりますけれども、特に近年は週休二日制が叫ばれているような時代でございますから、そういうときにおける医療の配置といいますか、そういうことがやはり一つ重要な問題になってきはせぬかと思うのであります。
この問題は現在各地区では、私もあまり詳しくは知らぬのですが、当番制のような形になって、開業医の方や私的病院の方々によって不十分でありますけれども行なわれております。しかしこれは徹底しておりません。私どもの近くでは、新聞の地方版のすみに、緊急診療所はどこであるということが、ごくわずか載っかっているだけであります。そういう状態から見たならば、だれでも知っているような公立病院、公的な病院、こういう病院にもやはり協力を願って、そして緊急な場合であるとか、あるいは夜間であるとか、あるいは祝祭日とか、そういうようなときにもひとつ協力してもらったらどうか、こういうふうに思うのであります。こういう点について、最近の状態等どなたがひとつおわかりでしたら、お知らせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →もう一つは、最近特に問題になっておりますことは休日診療あるいは祝祭日あるいは夜間の診療という問題が大きくなってきておりますけれども、特に近年は週休二日制が叫ばれているような時代でございますから、そういうときにおける医療の配置といいますか、そういうことがやはり一つ重要な問題になってきはせぬかと思うのであります。
この問題は現在各地区では、私もあまり詳しくは知らぬのですが、当番制のような形になって、開業医の方や私的病院の方々によって不十分でありますけれども行なわれております。しかしこれは徹底しておりません。私どもの近くでは、新聞の地方版のすみに、緊急診療所はどこであるということが、ごくわずか載っかっているだけであります。そういう状態から見たならば、だれでも知っているような公立病院、公的な病院、こういう病院にもやはり協力を願って、そして緊急な場合であるとか、あるいは夜間であるとか、あるいは祝祭日とか、そういうようなときにもひとつ協力してもらったらどうか、こういうふうに思うのであります。こういう点について、最近の状態等どなたがひとつおわかりでしたら、お知らせいただきたいと思います。
滝
滝沢正#15
○滝沢政府委員 緊急の問題につきましては、いわゆる消防法に基づきますところの交通事故等の、屋外におきます主として外科的な対策につきましては、消防法に基づきまして救急車による搬送、それを受けるところの救急指定病院と申しますか告示病院、診療所というものを設けてございます。
主として先生お尋ねの休日、夜間等における一般的な家庭内におきますところの急病患者の対策でございますが、これにつきましては、ただいまの実態といたしましては、郡市の医師会数が八百二十七全国にございますが、実施の地域数が五百二十三で、約六五%が実施に入っております。非常に休日、夜間の診療というものは小地域的な対策が必要でございますので、主として一般家庭内に起こりますところの急病につきましては、医師会を中心に実施いたすわけでございます。
ただいま御指摘の公的病院に対する救急医療の担当問題でございますが、これにつきましては、主として外科的な時間的に急ぐような重症の患者等を受け入れるために救急医療センターというものを全国百五十三カ所用意いたしておりますが、これはまだ不十分でございますから、先ほどの五カ年計画に基づきまして、さらにこれを拡大いたす方向でございます。
いずれにいたしましても、休日、夜間の診療につきましては地区ごとに計画をお立て願い、建物等について必要であれば今後県が協力いたしまして、これが設置についても考慮いたしたいと思いますし、それからこれが運営の問題につきましても、やはり単なる数だけでこなすというような問題ではございません。待機しておっても患者がない場合もございます。そういうようなことを含めまして、設備運営費についても五カ年計画の中で十分検討してまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →主として先生お尋ねの休日、夜間等における一般的な家庭内におきますところの急病患者の対策でございますが、これにつきましては、ただいまの実態といたしましては、郡市の医師会数が八百二十七全国にございますが、実施の地域数が五百二十三で、約六五%が実施に入っております。非常に休日、夜間の診療というものは小地域的な対策が必要でございますので、主として一般家庭内に起こりますところの急病につきましては、医師会を中心に実施いたすわけでございます。
ただいま御指摘の公的病院に対する救急医療の担当問題でございますが、これにつきましては、主として外科的な時間的に急ぐような重症の患者等を受け入れるために救急医療センターというものを全国百五十三カ所用意いたしておりますが、これはまだ不十分でございますから、先ほどの五カ年計画に基づきまして、さらにこれを拡大いたす方向でございます。
いずれにいたしましても、休日、夜間の診療につきましては地区ごとに計画をお立て願い、建物等について必要であれば今後県が協力いたしまして、これが設置についても考慮いたしたいと思いますし、それからこれが運営の問題につきましても、やはり単なる数だけでこなすというような問題ではございません。待機しておっても患者がない場合もございます。そういうようなことを含めまして、設備運営費についても五カ年計画の中で十分検討してまいりたいというふうに考えております。
戸
戸井田三郎#16
○戸井田委員 ぜひそういう緊急、特に夜間の救急患者等に対する便宜、こういう点について十分な御配慮をお願いいたしたいと思います。そういうようなことも、やはり現在の医療体制の中で、特に医療従事者が不足していることが大きな原因にもなっているのではないか、かように思うのであります。特にわが国の医療体制がそういう意味で整っていない。医師の不足あるいは看護婦の不足、こういうような状態が非常に深刻なところまできておるのではないかと思います。最近では大きな病院でも、ベッドはあるけれども、看護婦さんがいないから入院を受け付けられないというようなことも、私たちのところでもあるわけであります。
そういう意味からするならば、医療制度改革の一つの前提として医師、看護婦さんの確保、こういうようなことにつとめなければならないのではないか。特に看護婦さんの場合は世界の各国、先進諸国と比べて著しく少ないようであります。医療という点からすれば、お医者さんに見てもらう時間はごくわずかでありますけれども、患者さんが看護婦さんに見てもらう時間というものは非常に長いし、精神的にもあるいはいろいろな面で看護婦さんにたよるところが多いわけであります。そこで看護婦さんの労働量というものも、はた目で見るようなものでなくして、たいへん過重な労働になっていると思います。
そういう意味からするならば、やはり看護婦さんが働きやすいような魅力的なものにすること、その魅力的なものにするまず第一は、やはり十分な補給体制がつくということだろうと思うのであります。遊ぶひまもない、めしを食うひまもない、こういうような状態で追い回されておったのでは、看護婦さんになる人もいない。そういうような悪循環になっているのではないか。そういう意味からするならば、まず看護婦さんに対する待遇というようなものを十分にして、魅力あるものにひとつさしていただかなければならないと思います。また同時に、足りないという絶対的な条件の中においては、やはり新しく養成教育するということが大切であります。
そういう意味で厚生大臣は、その実態においてどういう認識の上に、そして今後どのような補強体制というものをとっていかれるのか、お伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →そういう意味からするならば、医療制度改革の一つの前提として医師、看護婦さんの確保、こういうようなことにつとめなければならないのではないか。特に看護婦さんの場合は世界の各国、先進諸国と比べて著しく少ないようであります。医療という点からすれば、お医者さんに見てもらう時間はごくわずかでありますけれども、患者さんが看護婦さんに見てもらう時間というものは非常に長いし、精神的にもあるいはいろいろな面で看護婦さんにたよるところが多いわけであります。そこで看護婦さんの労働量というものも、はた目で見るようなものでなくして、たいへん過重な労働になっていると思います。
そういう意味からするならば、やはり看護婦さんが働きやすいような魅力的なものにすること、その魅力的なものにするまず第一は、やはり十分な補給体制がつくということだろうと思うのであります。遊ぶひまもない、めしを食うひまもない、こういうような状態で追い回されておったのでは、看護婦さんになる人もいない。そういうような悪循環になっているのではないか。そういう意味からするならば、まず看護婦さんに対する待遇というようなものを十分にして、魅力あるものにひとつさしていただかなければならないと思います。また同時に、足りないという絶対的な条件の中においては、やはり新しく養成教育するということが大切であります。
そういう意味で厚生大臣は、その実態においてどういう認識の上に、そして今後どのような補強体制というものをとっていかれるのか、お伺いいたしたいと思います。
齋
齋藤邦吉#17
○齋藤国務大臣 大体、現在、看護婦さんの数は三十数万おられるわけでございますが、最近における医療需要の増大、さらにまた医療の高度化、そういうふうなこと、それから勤務体制の整備、こういうふうな問題から看護婦の不足というものが強く訴えられておるわけでございます。
そこで、この問題を解決するためには、できるだけ養成する数をふやす、これが大事であることはもとよりでございます。これにつきましては、できるだけ養成所に対する補助の増額などをいたしまして、施設の拡充をはかってまいりたいと思いますが、さらにまた看護婦さんであって、やめて御家庭に帰っておられる方がおられるわけでございます。
こういうふうな潜在的な看護婦さんに、もう一回、時間の余裕のあるときにはお手伝いをいただくような方法がないだろうかということも一つの問題でございまして、そうした方々を、お子さんをお持ちの方が多いわけでありますから、共同の託児所みたいなものをつくる、そして子供さんは託児所で預かって、その御婦人に働いていただく、こういう保育所の施設を整備しようというふうなことで今日まで多少設置はいたしておりまするが、もう少し大規模にこれを拡充していくということが必要であろうと計画をいたしておりすす。
それから、何と申しましても、第三に申し上げなければなりませんのは、処遇の改善であります。特に夜勤があるわけでありますから、先般実は国立病院等につきましては、昭和四十八年度の夜勤手当を一日一千円ということに増額いたしましたが、そうしたことばかりじゃなしに、やはり処遇の改善を思い切ってやる、これ以外に私は魅力ある職種にすることは、困難であると思います。
〔橋本(龍)委員長代理退席、委員長着席〕
そういう意味におきまして、本年度の公務員の人事院勧告に期待をいたしておるわけでございまして、近く私も人事院総裁にお目にかかりまして、この看護婦不足の実情を訴え、そして魅力ある職業にしていただくためにも、この待遇改善に人事院としても思い切った勧告をしていただくように直接お願いに行こうというふうに考えておるわけでございますが、やはりこの処遇改善、これが何と言っても私は一番大事な問題だと考えておるわけでございまして、今後ともそういうふうな面、質量両面にわたって看護婦等の医療従事者の確保に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →そこで、この問題を解決するためには、できるだけ養成する数をふやす、これが大事であることはもとよりでございます。これにつきましては、できるだけ養成所に対する補助の増額などをいたしまして、施設の拡充をはかってまいりたいと思いますが、さらにまた看護婦さんであって、やめて御家庭に帰っておられる方がおられるわけでございます。
こういうふうな潜在的な看護婦さんに、もう一回、時間の余裕のあるときにはお手伝いをいただくような方法がないだろうかということも一つの問題でございまして、そうした方々を、お子さんをお持ちの方が多いわけでありますから、共同の託児所みたいなものをつくる、そして子供さんは託児所で預かって、その御婦人に働いていただく、こういう保育所の施設を整備しようというふうなことで今日まで多少設置はいたしておりまするが、もう少し大規模にこれを拡充していくということが必要であろうと計画をいたしておりすす。
それから、何と申しましても、第三に申し上げなければなりませんのは、処遇の改善であります。特に夜勤があるわけでありますから、先般実は国立病院等につきましては、昭和四十八年度の夜勤手当を一日一千円ということに増額いたしましたが、そうしたことばかりじゃなしに、やはり処遇の改善を思い切ってやる、これ以外に私は魅力ある職種にすることは、困難であると思います。
〔橋本(龍)委員長代理退席、委員長着席〕
そういう意味におきまして、本年度の公務員の人事院勧告に期待をいたしておるわけでございまして、近く私も人事院総裁にお目にかかりまして、この看護婦不足の実情を訴え、そして魅力ある職業にしていただくためにも、この待遇改善に人事院としても思い切った勧告をしていただくように直接お願いに行こうというふうに考えておるわけでございますが、やはりこの処遇改善、これが何と言っても私は一番大事な問題だと考えておるわけでございまして、今後ともそういうふうな面、質量両面にわたって看護婦等の医療従事者の確保に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
戸
戸井田三郎#18
○戸井田委員 特に看護婦の処遇改善、これには十分力を入れていただきたいと思います。これが最も前提であり、魅力ある職場につながると思うのであります。
また近年は、大きな病院等でもそうですけれども、特に差額ベッドというものがたいへん蔓延をいたしておるように思うのであります。これはやはり病院経営というものが非常に苦しいというところからの一つのしわ寄せである。このしわ寄せはどうも患者に寄せられている。こういう点が非常に問題だと思うのです。今日の病院経営は、また一方医学の進歩によって、あるいは施設とかあるいは機械、そういうような整備が常に要求されてまいります。そうなってくると、やはり医療の採算というものも考えるのは当然だと思うのであります。
そういうような意味で、その採算がもとで差額ベッドであるとかいろいろなものが出てくるのではないか。医療機関の整備にそういう意味から政府がやはり公的資金を大量に導入して設備の補充をひとつしていただく、こういうことが、ひいてはいま問題になっている患者に差額ベッドのしわ寄せというものがくることを防ぐことができるのではないか。こういう意味で公的資金というものを十分に投入していただく方策はないか、ひとつお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →また近年は、大きな病院等でもそうですけれども、特に差額ベッドというものがたいへん蔓延をいたしておるように思うのであります。これはやはり病院経営というものが非常に苦しいというところからの一つのしわ寄せである。このしわ寄せはどうも患者に寄せられている。こういう点が非常に問題だと思うのです。今日の病院経営は、また一方医学の進歩によって、あるいは施設とかあるいは機械、そういうような整備が常に要求されてまいります。そうなってくると、やはり医療の採算というものも考えるのは当然だと思うのであります。
そういうような意味で、その採算がもとで差額ベッドであるとかいろいろなものが出てくるのではないか。医療機関の整備にそういう意味から政府がやはり公的資金を大量に導入して設備の補充をひとつしていただく、こういうことが、ひいてはいま問題になっている患者に差額ベッドのしわ寄せというものがくることを防ぐことができるのではないか。こういう意味で公的資金というものを十分に投入していただく方策はないか、ひとつお伺いしたいと思います。
齋
齋藤邦吉#19
○齋藤国務大臣 お話、まことにごもっともでございまして、私どもは、この差額ベッドというものについては本人の意向ということを十分中心に考えていかなければならぬ問題でございまして、本人の意向も聞かずに差額ベッドの差額料を徴収することのないようにということを指導しておるわけでございます。
特に国公立の病院等については、差額ベッドの数なども、まあこの程度に自粛してくださいということで一応の数字も示しておるわけでございますが、やはりこういうふうなことが最近は非常に目に余るものがあるようになってきたことは、ほんとうに遺憾でございますが、もしそれが採算がとれないから、こういうことをやるんだということであるならば、それはやはり診療報酬改定という問題等において合理的に処理していかなければならぬ問題ではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
それと同時に、私どもは、国公立病院についてばかりではありません。民間の診療所につきましても、医療金融公庫あるいは特別地方債等によって、できるだけの資金の融資をいたしておるわけでございまして、公的医療機関については、特に一番問題でありました日赤等につきましては、本年度から二億八千万円という金を日赤、済生会等に補助するようにいたしました。
さらにまた公立につきましては、県立、町村立につきましては、いわゆる還元融資の金でめんどうを見ておるわけでございますが、それでも非常に赤字だというので、地方の病院がもう悲鳴をあげて実は来ておるわけでございます。これにつきましては診療報酬改定という問題、これは私は、当面急いでお願いしなければならぬ問題だと考えておりますが、それだけで問題が解決するかどうか、これは私、問題だと思うのです。
それから、たてまえからいえば、府県市町村立病院は一般交付税でまかない、赤字になれば特別交付税でめんどうを見るというたてまえになっておりますが、これだけではたして済むのかどうか、厚生省としても、もう少しこの国公立病院についての赤字問題に取り組む必要があるんじゃないかというようなことで、これは来年度の予算の課題としていま検討を進めておるような次第でございます。
この発言だけを見る →特に国公立の病院等については、差額ベッドの数なども、まあこの程度に自粛してくださいということで一応の数字も示しておるわけでございますが、やはりこういうふうなことが最近は非常に目に余るものがあるようになってきたことは、ほんとうに遺憾でございますが、もしそれが採算がとれないから、こういうことをやるんだということであるならば、それはやはり診療報酬改定という問題等において合理的に処理していかなければならぬ問題ではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
それと同時に、私どもは、国公立病院についてばかりではありません。民間の診療所につきましても、医療金融公庫あるいは特別地方債等によって、できるだけの資金の融資をいたしておるわけでございまして、公的医療機関については、特に一番問題でありました日赤等につきましては、本年度から二億八千万円という金を日赤、済生会等に補助するようにいたしました。
さらにまた公立につきましては、県立、町村立につきましては、いわゆる還元融資の金でめんどうを見ておるわけでございますが、それでも非常に赤字だというので、地方の病院がもう悲鳴をあげて実は来ておるわけでございます。これにつきましては診療報酬改定という問題、これは私は、当面急いでお願いしなければならぬ問題だと考えておりますが、それだけで問題が解決するかどうか、これは私、問題だと思うのです。
それから、たてまえからいえば、府県市町村立病院は一般交付税でまかない、赤字になれば特別交付税でめんどうを見るというたてまえになっておりますが、これだけではたして済むのかどうか、厚生省としても、もう少しこの国公立病院についての赤字問題に取り組む必要があるんじゃないかというようなことで、これは来年度の予算の課題としていま検討を進めておるような次第でございます。
戸
戸井田三郎#20
○戸井田委員 特にいまお伺いした問題は、患者という立場が非常に弱い立場ですから、とにかくお医者さんの前へ行って診断をしてもらうということになったら、何でも聞いて診断をしてもらいたいという立場に立つわけであります。ですから、そういうところにしわ寄せがくるということだけはないように、ひとつしていただきたいと思うわけであります。
以上、いま社会問題となっている幾つかの問題についていろいろ御意見を伺い、その対策をお伺いしたわけでありますが、いずれも国民の生命と健康というものにつながる問題であります。ある問題については、ただ金だけでは片づかない問題もたくさんあるわけでありますから、計画的に着実に前進させていくために、医療体制を次々にひとつ整備をしていただきたいのであります。
昨年は医療基本法案を御提出になったようでありますが、今年はどういう意味でこれを御提出にならなかったのか、まあ再検討をされておるということも聞くのですが、いかがですか。
この発言だけを見る →以上、いま社会問題となっている幾つかの問題についていろいろ御意見を伺い、その対策をお伺いしたわけでありますが、いずれも国民の生命と健康というものにつながる問題であります。ある問題については、ただ金だけでは片づかない問題もたくさんあるわけでありますから、計画的に着実に前進させていくために、医療体制を次々にひとつ整備をしていただきたいのであります。
昨年は医療基本法案を御提出になったようでありますが、今年はどういう意味でこれを御提出にならなかったのか、まあ再検討をされておるということも聞くのですが、いかがですか。
齋
齋藤邦吉#21
○齋藤国務大臣 実は昨年、医療基本法というものを提案いたしたのでございますが、提案いたしましたところ、衆議院ではもうほとんど審議していただけなかったわけでございます。さらにまた、この法案提出と同時に関係各方面からいろいろな反対の意見が出てまいったわけでございます。そこで、この問題、法案という形でいろいろな問題について統一的なコンセンサスを得るということは、なかなか容易ではない。そこで、この問題に対する法制としてはもう一回練り直しましょう、練り直して、そうしてできるだけ各方面のコンセンサスを得るようにして、そしてその上で法制としては出すようにしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
しかしながら法律は出さなくとも、たとえば先ほど申し上げましたような無医村対策の問題、救急医療対策の問題、あるいはまた医療施設の体系的な整備、あるいは従事者の養成、こういう問題は法律は別として、現実的な問題として、実態としても、これはやらなければならぬ問題でございます。そういう問題については、先ほどもお答えいたしましたが、いわゆる経済社会基本計画に基づく五カ年間の福祉年次別計画というものを厚生省がいま立案をするわけでございますので、その立案の際に、この医療供給体制の中身については年次別の計画を立てて国民の期待にこたえるようにしたい、こういうふうに考えておる次第でございまして、法制的なものは一応練り直したい、こういうふうに考えておるわけでございます。しかし法制的なものは練り直すといたしましても、その中身の問題については解決していかなければならぬ問題ですから、これは年次別計画を立てて進めていく、こういう考え方であることを御理解いただきたいと思うのでございます。
この発言だけを見る →しかしながら法律は出さなくとも、たとえば先ほど申し上げましたような無医村対策の問題、救急医療対策の問題、あるいはまた医療施設の体系的な整備、あるいは従事者の養成、こういう問題は法律は別として、現実的な問題として、実態としても、これはやらなければならぬ問題でございます。そういう問題については、先ほどもお答えいたしましたが、いわゆる経済社会基本計画に基づく五カ年間の福祉年次別計画というものを厚生省がいま立案をするわけでございますので、その立案の際に、この医療供給体制の中身については年次別の計画を立てて国民の期待にこたえるようにしたい、こういうふうに考えておる次第でございまして、法制的なものは一応練り直したい、こういうふうに考えておるわけでございます。しかし法制的なものは練り直すといたしましても、その中身の問題については解決していかなければならぬ問題ですから、これは年次別計画を立てて進めていく、こういう考え方であることを御理解いただきたいと思うのでございます。
戸
戸井田三郎#22
○戸井田委員 それでは現在提案がされておる健康保険の改正案についてお伺いしたいと思います。
まず、今回の給付改善の柱である家族給付は、制度創設以来三十年ぶりの改善であるというふうにいわれておりますが、政管健保の財政の状況からして、六割に引き上げた政府の努力というものは一応認められるわけでありますけれども、国民健康保険が七割でありますし、また組合健康保険の場合でも、実際には付加給付を加えて七割程度になっておるようであります。そうすると、七割給付というものは、大体現在では常識に近いものになってきているように思うのですが、特に中小企業を対象とするこの政管健保におかれては、もう一つお考え願って、七割給付ということを求める声にひとつこたえていただけないものか、これをひとつ真剣に御検討願って、近い時期に七割給付というものを実現していただくようにお願いをし、また大臣の御意見をひとつお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →まず、今回の給付改善の柱である家族給付は、制度創設以来三十年ぶりの改善であるというふうにいわれておりますが、政管健保の財政の状況からして、六割に引き上げた政府の努力というものは一応認められるわけでありますけれども、国民健康保険が七割でありますし、また組合健康保険の場合でも、実際には付加給付を加えて七割程度になっておるようであります。そうすると、七割給付というものは、大体現在では常識に近いものになってきているように思うのですが、特に中小企業を対象とするこの政管健保におかれては、もう一つお考え願って、七割給付ということを求める声にひとつこたえていただけないものか、これをひとつ真剣に御検討願って、近い時期に七割給付というものを実現していただくようにお願いをし、また大臣の御意見をひとつお伺いしたいと思います。
齋
齋藤邦吉#23
○齋藤国務大臣 家族の七割給付という問題、率直にいいまして、私も実はこの法案を提案するにあたりまして、できるならば七割給付くらいにしたい、こう考えました。御承知のように国民健康保険においても家族七割でございます。しかし、本人も国民健康保険においては七割でございます。政管健保は、本人十割で家族が五割ということでございますから、できるならば国民健康保険並みに七割給付にしたい、こう考えましたが、はたしてこの政管健保の財政の中でそれをまかない得るかどうか、これはやはり問題なんです。
これは御承知のように、今日まで政管健保においては赤字に悩み、三千億の赤字をかかえております。そこで保険制度でございますから、何もかも国でお出しなさいというわけにはまいりません。これは保険制度のたてまえ上、やむを得ないことでございます。そうすると保険料ということになります。六割給付にしても相当の保険料の負担をお願いしなければならぬ。今度の法律改正においては千分の七十が千分の七十三、〇・三でございます。その〇・三でも反対だ、反対だとおっしゃる方々がおられるわけでございます。そこで今度は七割給付ということになりますと、なかなかそう簡単にいかない。
そこで一応まず、私どもは必要にして最小限度の実現可能なものから手をつける。まず段階的に六割、それと同時に政管健保の財政も健全化していただきましょう、三千億の赤字はたな上げします、そのかわり国も一割の補助金を出しましょう、ここまでして努力をして、そしてこの法律が成立した暁において政管健保の財政というものを見直しながら七割まで持っていきたい。私は七割に持っていく考えでございます。したがいまして、私はこの法律が成立いたしました暁、直ちに七割給付実現のために、できるだけ早い機会に七割給付が実現するように最大の努力をいたすことを、この機会にはっきり申し上げておきたいと思います。
この発言だけを見る →これは御承知のように、今日まで政管健保においては赤字に悩み、三千億の赤字をかかえております。そこで保険制度でございますから、何もかも国でお出しなさいというわけにはまいりません。これは保険制度のたてまえ上、やむを得ないことでございます。そうすると保険料ということになります。六割給付にしても相当の保険料の負担をお願いしなければならぬ。今度の法律改正においては千分の七十が千分の七十三、〇・三でございます。その〇・三でも反対だ、反対だとおっしゃる方々がおられるわけでございます。そこで今度は七割給付ということになりますと、なかなかそう簡単にいかない。
そこで一応まず、私どもは必要にして最小限度の実現可能なものから手をつける。まず段階的に六割、それと同時に政管健保の財政も健全化していただきましょう、三千億の赤字はたな上げします、そのかわり国も一割の補助金を出しましょう、ここまでして努力をして、そしてこの法律が成立した暁において政管健保の財政というものを見直しながら七割まで持っていきたい。私は七割に持っていく考えでございます。したがいまして、私はこの法律が成立いたしました暁、直ちに七割給付実現のために、できるだけ早い機会に七割給付が実現するように最大の努力をいたすことを、この機会にはっきり申し上げておきたいと思います。
戸
戸井田三郎#24
○戸井田委員 ぜひそうお願いしたいと思います、特に中小企業という非常に弱い体質の健康保険でありますから。
そこで、国民総医療費から見た個人負担の傾向というものを調べてみると、患者の医療に要する直接経費の患者負担分は、最近では大体二一から二三%というようになっております。そこから自費診療あるいは売薬というものを除いた部分の公費または保険の一部負担の割合が大体一六から一八%程度になっておる。こういうことは一つは医療支出の公共化を大体示しておる傾向だろうと私は思うのであります。それだけ保険収支というものは苦しくなってまいるわけでありますが、もう一つ、日本の医療費というものを他の先進諸国と比較してみた場合に、昭和三十八年の国民所得に対する社会保障制度における医療費の給付分が大体二・八%、トップのフランスが大体四・六%、その伸びというものを見てみると、昭和三十二年を一〇〇として、三十六年に国民皆保険制度が実施された直後の三十八年の指数は三二七で、非常に伸びを示しております。その伸び率からいえば、その年はフランスが二番目で二八二、四十五年の対国民所得に対する社会保障制度における医療費の給付が一躍三・四%に向上いたしております。一人当たりの国民所得は日本は大体十四位から十五位くらいということでありますが、医療給付の水準は、これで見ると大体欧米各国の水準に近くなってきております。今回の改正から見て、どの程度まで進んでおりますか。
この発言だけを見る →そこで、国民総医療費から見た個人負担の傾向というものを調べてみると、患者の医療に要する直接経費の患者負担分は、最近では大体二一から二三%というようになっております。そこから自費診療あるいは売薬というものを除いた部分の公費または保険の一部負担の割合が大体一六から一八%程度になっておる。こういうことは一つは医療支出の公共化を大体示しておる傾向だろうと私は思うのであります。それだけ保険収支というものは苦しくなってまいるわけでありますが、もう一つ、日本の医療費というものを他の先進諸国と比較してみた場合に、昭和三十八年の国民所得に対する社会保障制度における医療費の給付分が大体二・八%、トップのフランスが大体四・六%、その伸びというものを見てみると、昭和三十二年を一〇〇として、三十六年に国民皆保険制度が実施された直後の三十八年の指数は三二七で、非常に伸びを示しております。その伸び率からいえば、その年はフランスが二番目で二八二、四十五年の対国民所得に対する社会保障制度における医療費の給付が一躍三・四%に向上いたしております。一人当たりの国民所得は日本は大体十四位から十五位くらいということでありますが、医療給付の水準は、これで見ると大体欧米各国の水準に近くなってきております。今回の改正から見て、どの程度まで進んでおりますか。
北
北川力夫#25
○北川(力)政府委員 ただいま仰せのとおり、わが国の総医療費の推移は、皆保険後、国民所得に対しましておおむね三・七、八%から四・三%程度で推移をいたしております。それから特に最近数年間は、医療内容の向上等もございまして、四十五年の実績で申しましても、国民所得に対しまして二兆五千億で約四・三%、こういうことで全体に占める医療費の割合というものはほぼ平準化されてきておる、このように考えております。今回の改正によりますと、家族につきましては五割給付が六割になりますし、また高額療養費の支給という問題もございますので、全体的にこの割合というものは、さらに相当に向上いたしてまいるんではないか、このように考えております。
この発言だけを見る →戸
戸井田三郎#26
○戸井田委員 いま高額療養費というおことばがありましたが、私は今回の改正の中で一番改善であると思われるのは、高額療養費だと思うのです。そういう意味で、家族の中に重病あるいは難病、こういうものが発生したときに一番心配なのは、やはり医療費の問題であります。そのために家計の危機におちいって、家庭が一転して暗い、精神的にも不安な、しかも悲惨な結果を招くというような事例はたくさんあるわけであります。病状を苦にして生命を断ったりするその原因は、やはり経済的な理由によって多く起こっているということも事実のようであります。また、近年の医療の進歩とともに、高額療養費を必要とする病気も数がふえてきておるということも聞いております。
このような現状を見ると、このたびの高額医療給付というものは一大福音というべきものである、私はかように思います。本来、保険というものはこういう事態のために備えてあるべきものであります。二日酔いであるとか、すり傷程度のものには十分に治療が成り立って、重病の場合にはたいへんな自己負担があってやりきれない、こういうような状態は、保険制度の本質から見ても本末転倒であります。そういう意味で、今回の改正の中のこの高額医療費というものはたいへん評価され、世間でも歓迎されております。
そういう意味で、高額医療費が含まれたということはたいへんけっこうなことでありますが、この負担の中で、足切りが三万円程度であるというようにいわれております。しかし、この三万円というのも、政管健保の中で治療を受けようとする方々にとってはたいへん大きな負担になるものであります。そして、これが大体一カ月ということでありますが、その一カ月というのはどういうような基準で、たとえば暦月でいって一カ月なのか、あるいは入院したときから一カ月なのか、この算定のしかたによって、高額医療制度というものがたいへんよくもなり、場合によっては、あまりよくないというようなことにもなりますから、これらのことはどういうふうにお考えになっておるのでしょうか。
この発言だけを見る →このような現状を見ると、このたびの高額医療給付というものは一大福音というべきものである、私はかように思います。本来、保険というものはこういう事態のために備えてあるべきものであります。二日酔いであるとか、すり傷程度のものには十分に治療が成り立って、重病の場合にはたいへんな自己負担があってやりきれない、こういうような状態は、保険制度の本質から見ても本末転倒であります。そういう意味で、今回の改正の中のこの高額医療費というものはたいへん評価され、世間でも歓迎されております。
そういう意味で、高額医療費が含まれたということはたいへんけっこうなことでありますが、この負担の中で、足切りが三万円程度であるというようにいわれております。しかし、この三万円というのも、政管健保の中で治療を受けようとする方々にとってはたいへん大きな負担になるものであります。そして、これが大体一カ月ということでありますが、その一カ月というのはどういうような基準で、たとえば暦月でいって一カ月なのか、あるいは入院したときから一カ月なのか、この算定のしかたによって、高額医療制度というものがたいへんよくもなり、場合によっては、あまりよくないというようなことにもなりますから、これらのことはどういうふうにお考えになっておるのでしょうか。
齋
齋藤邦吉#27
○齋藤国務大臣 高額療養費の問題は、御指摘のように、今度の改正の中で非常に高く評価されております。御承知のように、家族の方々がガンや心臓病におかされると、ほんとうにたいへんな自己負担になるわけでございます。それが今度は最終的には月三万円で自己負担は済む、こういうわけになるわけでございまして、その月三万円はどこを起点とするか、こういうお尋ねでございますが、それはもう入院したときから一カ月の間に三万円というわけでございます。すなわち、一カ月以上も長くかかるような場合で三万円以上ということでございますから、入院したときから一カ月、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
この発言だけを見る →戸
戸井田三郎#28
○戸井田委員 さらにこの制度を国民健康保険にも適用する。それは昭和五十年十月より実施するということになっておりますが、これが発足したら、すぐ十月から行なわれるわけですから、五十年というのは、たいへんおくれた出発になるわけであります。これはどうなるか。
それから、国民健康保険の場合には市町村が保険者ですから、この制度が適用されて、財政負担の上に圧迫を受けるというようなことがないのか。これらについて具体的な御見解をお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →それから、国民健康保険の場合には市町村が保険者ですから、この制度が適用されて、財政負担の上に圧迫を受けるというようなことがないのか。これらについて具体的な御見解をお伺いいたしたいと思います。
齋
齋藤邦吉#29
○齋藤国務大臣 先ほど高額医療費で、入院したときから一カ月ということを申し上げましたが、誤解があるといけませんから、入院したときから一カ月、一件一カ月、こういうふうに正確に申し上げておきたいと思います。
それから、いまの国保の問題でございますが、実は国保についてもこの高額医療の制度を一緒に行なうことにいたしておるわけでございます。しかし、御承知のように、国保の経営というのは市町村ごとにやっているわけでございまして、市町村は完全なる自治体でございますから、国が命令して一律に全部やれ、こういうわけにはまいりません。やはり相当の保険料の負担もふえるわけでございます。そこで、一応三カ年計画で高額医療の制度を全部の国保組合に行なっていただくようにしようということで、どんなにおくれた場合でも五十年十月一日までには全部完成しましょう、こういうことでございます。
しかし、これは三年かけてやるという性質のものではありません。その自治体において、私の町では早くやりたい、私の町はことしはやれない、来年やりますということがあるわけですから、自治体の意向を尊重しながら、何ぼおくれても五十年の十月一日までには、この制度は完成させよう、こういう仕組みで動かしてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →それから、いまの国保の問題でございますが、実は国保についてもこの高額医療の制度を一緒に行なうことにいたしておるわけでございます。しかし、御承知のように、国保の経営というのは市町村ごとにやっているわけでございまして、市町村は完全なる自治体でございますから、国が命令して一律に全部やれ、こういうわけにはまいりません。やはり相当の保険料の負担もふえるわけでございます。そこで、一応三カ年計画で高額医療の制度を全部の国保組合に行なっていただくようにしようということで、どんなにおくれた場合でも五十年十月一日までには全部完成しましょう、こういうことでございます。
しかし、これは三年かけてやるという性質のものではありません。その自治体において、私の町では早くやりたい、私の町はことしはやれない、来年やりますということがあるわけですから、自治体の意向を尊重しながら、何ぼおくれても五十年の十月一日までには、この制度は完成させよう、こういう仕組みで動かしてまいりたいと考えております。