北川力夫の発言 (社会労働委員会)
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○北川(力)政府委員 医療の社会化というのは、学問的にも非常にいろいろ見解かあるだろうと思います。いま御指摘のございました、この前の中医協の場で医療の社会化という問題に端を発してトラブルの起こりましたことは、先生の御指摘のとおりでございます。
ただ、医療の社会化ということが、直ちに医療の国営化ということになるのかどうかという点につきましては、これはいろいろ議論があると思うのです。たとえば地域医療を確立するとか、あるいは総合医療を確立するとか、そういったこともやはり広い意味では、こういう概念に当たるかもしれませんし、今回の問題は、どうも医療の社会化ということ、即医療の国営化というふうにつなげて問題がとらえられたところに、トラブルのもとがあると思うのです。
いま問題に出ました総辞退の結末としての、いわゆる厚生大臣と武見会長の合意十二項目の中にございます、いわゆるスライドという問題につきましては、いま大臣も申し上げましたが、診療報酬を物価、人件費にスライドしていくことについて、厚生大臣としても、これが実現に努力する、こういっているわけでございますから、これは厳密な意味でのスライド制であるかどうか、そういう点はこれまたいろいろ議論が分かれると思います。
でございますから、私どもは現在のトラブルは、そういう医療社会化、即医療の国営化、そういう前提のもとに端を発したと考えておりますが、医療の社会化がどうだというふうに聞かれますと、そのこと自体は、この概念はかなり広範な概念であると思いますし、それから、いま私が申し上げました合意十二項目の一項目にございます文言、これは完全なるスライド制の確立ということを必ずしも十分に意味しているものとは私は考えておりません。いわゆる物価、人件費に対応をして診療報酬が改定されるということ、また改定される、実際の審議される場は中医協である、しかし厚生大臣としても、やはり大いに努力をする、こういうことでございますから、全体的に、総合的に見てみますと、この問題は、いま申し上げたようなかなり幅のある解釈が可能であろう。したがって厚生大臣といたしましても、また厚生省当局といたしましても、診療報酬の改定をこのような考え方に立って考えていく、またそのような考え方で中医協においても審議をされるということにつきましては、現在の中医協の現状から見て、まさにそういうような線に沿って行なわれている、われわれはそのように理解をいたしておるような次第でございます。