山中貞則の発言 (地方行政委員会)

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○山中(貞)委員 私は、自民党の政策審議会を、西村副会長が来ておられませんから、一応代表して申し上げたいと思います。
 中身の問題は別といたしまして、提案の形式にあらわれておりますだけでも、わが党の地方行政委員会の正規のメンバーの理事の諸君が、だれも提案者になり手がなかったということだけでも、この問題の経緯について、尋常な状態でなかったことは証明されていると思います。
 したがって、まず基本的には、与野党間において、思想、政策は違っていても、委員会において議論した後にお互いがお互いを信頼し合うという政党間の信義、それに欠けた結果になったという点は、私はまず、わが党の政策審議機関としておわびを申し上げたいと思います。それは結果として、わが党の地方行政委員会の皆さんがおられるのに提案者のメンバーに名前を連ねることを拒否されたということで証明されていると思います。その点はお許しを願いたいと思いますが、お許しが得られなければ、おわびをいたしたいと考えます。
 このような事態に至りました大きな理由の一つとしては、まず第一に、本来、わが党が、政府・与党の立場において、政府提案、あるいは場合によっては議員提案——本日はえさの加工原料米の値下げについても決定いたしましたが、政府提案、議員立法のいかんにかかわらず、政策審議会が最終的に党の政策に関する限り決定をするたてまえになっておるわけであります。しかし、異例中の異例として、昨年の法律制定の経緯にかんがみまして、この市街化農地の宅地並み課税の問題については、与野党の一致した立法となっているので、この一年間をどうするかという問題は、与野党共通の課題になっておる。したがって、この問題は、政策審議会できめないで、政府の、わが党の原案というものを持たないで出先の皆さま方に御相談を願うことにしたらどうだということにいたしましたことが、いまになっては、振り返ってみて、異例のことをやったことが裏目に出た。すなわち、私たちがきめるということは、経緯がありますから、野党とも相談をした後において、ここらならよかろうという案を、やはり政策審議会できめておくべきだったという気がいたしまして、この点は、政審の会議においても、私のほうから率直に地方行政委員会のメンバーの方々におわびを申し上げた点であります。責任政党として、賛成反対、善悪にかかわらず、今後は私どもは責任ある決定をなしていかなければならぬものだというふうに、今回は反省と体験を得たような気がいたします。
 それから第二は、ぎりぎりになってどうしてそういうふしぎな行為をとったかということになりますが、その第二点の最大の理由は、やはり、場所が予算委員会という異なった場所において問題が提起された。すなわち、このままで日を送ったならばあと二日を数うるのみで、三月三十日の議論でありますが、暫定予算の審議の予算委員会において、昭和四十六年のきびしい法律がそのまま自動的に息を吹き返す。このような状態になったらどうするのだという野党の御質問に総理が答えて、自治大臣も含めて、それはあとから追って別な立法を早急にやるので、それが発動しないように行政指導をするというふうに答えたことに端を発したわけであります。野党の皆さんはもちろん、法律で自動的に動き出したものより政府の行政指導が優先するという考え方はあり得ない、そのことについてはっきりしてこない限り、予算委員会の再開はさせないという、一応中断をした形式でありましたため、緊急に、内田税調会長あるいは党三役、政審関係の諸君の代表が呼ばれまして、この差し迫った問題にどう対処するかということで、結局はもう時間的な問題でありますから、年度内に何らかの法案を出さない限り、法律が動いているものを行政措置で手控えさせるということはあり得ないということを、私どもも政府のほうも認めたわけでありますから、三十日は徹夜をしてでも、少なくとも三十一日のぎりぎりには、いかなる形においても、新しいそれにかわり得る法案というものが提出されていなければ、いわゆる法律に行政指導が優先するのかという論議において、衆議院の予算委員会の再開ができない。こういうことでございましたので、私は初めから、党は党としての与野党の信義があるので、これは政府提案でなければならないという主張を強く政調でとっておりましたし、全体の空気もそうでありましたが、とことん、予算委員会でそのような客観的な情勢になりました以上はやむを得ないということで、万策尽きて議員立法という形態をとって三月三十一日の午前中に、当委員会にその法案を議員立法の形において提出せざるを得ない羽目に立ち至った。この点が第二点でございまして、これもまた異常な状態であり、経過として特異な経過であったために、やむを得ずとられた措置とはいえ、やはり結論としては、与野党の間における信義という問題に重大な影響を与えたということは私どもは否定をいたしておりません。その点はつつしんでおわびを申し上げます。中身の議論はまた別であります。

発言情報

speech_id: 107104720X01619730417_008

発言者: 山中貞則

speaker_id: 3654

日付: 1973-04-17

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会