小島英敏の発言 (内閣委員会)
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○小島政府委員 インフレの定義がなかなか問題でございまして、一番シビアな定義をいたしますと、要するに、金を持っているよりも物を持っているほうが有利だということで、いわゆる換物、通貨の信認が完全に失われるような事態が、おそらく一番シビアな意味におけるインフレの定義だと思います。最近、換物の動きが出ていることは事実でございますけれども、やはり何でもかんでも物を買おうというところまで行っておりませんで、繊維品なんかについても、秋になるとせびろが上がるという話だから何着も買っておこう。結局、原料が高くなっているようなものについて製品を買いだめしようということでございますので、通貨の一般的信認が失われているということではないわけでございます。その意味では、シビアな意味におけるインフレではないと思いますけれども、毎年こういうふうに物価が上昇しつつあるということは、非常に広い定義に従えば、インフレ傾向に入っているということも否定できないわけでございます。
したがって、今後の問題でございますけれども、それじゃ継続的に卸売り物価もどんどん上がっていくのかと申しますと、これはやはりそうではございませんで、日本の卸売り物価というものが、非常に景気動向に支配されるという性格がはっきりしております。したがいまして、昨年からことしにかけまして非常に景気の上昇が急テンポでございましたから、卸売り物価も非常に急テンポ。これは先生おっしゃいますように、輸入インフレの関係とか思惑の関係もございますけれども、先ほど来申し上げておりますように、これが一本調子で上がるというものではございませんで、むしろ、フロートの影響とか金融引き締めの影響とかが、今後次第に顕在化してまいると思います。そういう意味で、逆に景気の下降を心配する声も一部にあるわけでありますので、一本調子のインフレというふうには私ども思っておりません。