田中角榮の発言 (内閣委員会)
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○田中内閣総理大臣 競馬法などでは、競馬に従事する者は馬券を購入してはならないという明確な規定がございます。しかし、証券取引法その他、まあ私、先ほど申し上げましたように、違法があるものは当然司直の追及を受けますが、妥当性のないものも許されるべきではないということを申し上げたわけでありますが、銀行局につとめておる人が、これはまあ直接仕事に関係がありますが、金融機関から融資を受けてはならないという規定はないわけであります。ないわけでございますが、過去そういう例がありました。そういうことで引責した者もございます。証券行政に携わっておる者が証券に関する一切の取得をしてはならない、持っておるものを売ってはならない——売ってはならないということになると、避けがたい事象も起こるわけです。父親が死亡した場合に相続したものも売れないというような問題もありまして、なかなか法制上の措置として明確にするわけにはまいりませんが、今度の事件を契機にしまして私が直感的に考えましたのは、専門家が長いところに同一の人物がおる、専門家重視ということがやはりこういう問題が起こる一つの原因ではないか。そういう問題も私は考えました。そういうものも直感的な問題であります。まあしかし、自分が上場を認可しその作業に携わり、その過程におってその該当株の一部を取得したということになりますと、これは条文のいかんにかかわらずそういう意味で逮捕されたと思います。これは条文では、正規に取得してはならないという規定がないにもかかわらず涜職になるという見方、公務員法における涜職罪、贈収賄罪という意味で逮捕されているようでありますから、これは事件が究明されればおのずから条文の適用も明らかになりますし、その過程において、この種のものをあずかっておる行政官がやってはならないという法制上の制度が必要であるという問題は当然出てくるわけでありますから、だからその意味で、必要があれば法制の改正案等を御審議にゆだねたい、こう述べておるわけでありまして、それしかないと思います。