内閣委員会

1973-06-26 衆議院 全558発言

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会議録情報#0
昭和四十八年六月二十六日(火曜日)
   午前十時十一分開議
 出席委員
   委員長 三原 朝雄君
   理事 奥田 敬和君 理事 加藤 陽三君
   理事 笠岡  喬君 理事 中山 正暉君
   理事 藤尾 正行君 理事 大出  俊君
   理事 木原  実君 理事 中路 雅弘君
      赤城 宗徳君    伊能繁次郎君
      江藤 隆美君    越智 伊平君
      大石 千八君    近藤 鉄雄君
      佐藤 守良君    竹中 修一君
      戸井田三郎君    丹羽喬四郎君
      旗野 進一君    林  大幹君
      吉永 治市君    上原 康助君
      坂本 恭一君    山崎 始男君
      横路 孝弘君    和田 貞夫君
      木下 元二君    東中 光雄君
      鈴切 康雄君    山田 太郎君
      受田 新吉君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  田中 角榮君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 山中 貞則君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 吉國 一郎君
        内閣法制局第一
        部長      角田礼次郎君
        国防会議事務局
        長       内海  倫君
        防衛庁参事官  大西誠一郎君
        防衛庁参事官  岡太  直君
        防衛庁長官官房
        長       田代 一正君
        防衛庁防衛局長 久保 卓也君
        防衛庁人事教育
        局長      高瀬 忠雄君
        防衛庁衛生局長 鈴木 一男君
        防衛庁経理局長 小田村四郎君
        防衛庁装備局長 山口 衛一君
        防衛施設庁長官 高松 敬治君
        防衛施設庁総務
        部長      河路  康君
        防衛施設庁施設
        部長      平井 啓一君
        外務省アメリカ
        局長      大河原良雄君
        外務省条約局長 高島 益郎君
        運輸省航空局技
        術部長     金井  洋君
 委員外の出席者
        内閣委員会調査
        室長      本田 敬信君
    —————————————
委員の異動
六月二十六日
 辞任         補欠選任
  赤城 宗徳君     戸井田三郎君
  吉永 治市君     林  大幹君
  正木 良明君     山田 太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  戸井田三郎君     赤城 宗徳君
  林  大幹君     吉永 治市君
  山田 太郎君     正木 良明君
    —————————————
六月二十二日
 官公労働者のストライキ権回復に関する請願
 (寺前巖君紹介)(第七五〇四号)
 同(中島武敏君紹介)(第七五〇五号)
 両眼失明重度戦傷病者に対する恩給等改善に関
 する請願(八田貞義君紹介)(第七五〇六号)
 同(中山正暉君紹介)(第七五七二号)
 同(西村英一君紹介)(第七六四〇号)
 靖国神社の国家管理反対に関する請願(土井た
 か子君紹介)(第七六三九号)
 米軍小柴貯油施設の撤去に関する請願(浅井美
 幸君紹介)(第七六四一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法
 律案に関する件
     ————◇—————
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三原朝雄#1
○三原委員長 これより会議を開きます。
 防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案について発言を求められておりますので、順次これを許します。大出俊君。
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大出俊#2
○大出委員 総理、十五分ばかりおくれて参りましたから、あとがきまっている質問時間でございますので、どうもあまりまともな質問ができない感じがいたしますので、言いたいことを少し言いまくりたいのですが、最初に委員長、私は理事会におきまして野党四党を代表して、つまり本日二十六日に総理に御出席をまず十時からいただく、三時間やって終わったら順次きめてある質問者の質問を終わる、時間があってもなくてもそこから先に審議を要求することは一切しない、したがって長年の伝統に従ってひとつ強行採決などということが行なわれないようにということで念を押したつもりなんですが、結果的に、どうも私どもの委員会、何の関係もない強行採決だと私は判断をいたしますが、さて議長あっせんで同じことをきょうやっておるわけでございまして、一つも違ってない。総理はお見えになりましたし、質問者が何人か質問時間を失ったくらいのことしか残っていない。これを称して一人芝居というのですがね。一人相撲というのです。いなか芝居の大根役者でももう少しきれいなことをやると私は思うので、将来そういうことがあってはならぬと思いますが、ひとつこれは委員長に申し上げて、一言だけ何か言って受けていただきたい、気が済みませんから。いかがですか。
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三原朝雄#3
○三原委員長 ただいまの大出俊君の御意見は、慎重にお伺いをいたします。
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大出俊#4
○大出委員 何か言っておきませんと、抗議の場にならぬですから。
 ところで、ちょっと政治の姿勢ということをひとつはっきりさせませんと、防衛などといってやたら定員をふやしてみても、沖繩配置をいたしましても意味がない。そこで私は、けさ満員電車の中でかろうじて新聞を上に上げて読んでいる人のやつをひょっと見て、みんなの話を聞きながら東京に着きましたが、非常に大きく載っておるこのけさの新聞の記事でございますが、「大蔵省と東証へ波及 新株の割当権を要求 上場に便宜 国会議員も関係か」というこの記事、どの新聞にも載っているのでありますが、私は実はこれは読んで、いささかまともに真剣に考えて質問する意欲を失う感じが実はいたしました。そこで、もちろん長い時間かけません。せっかく総理お出かけをいただいたのですから、防衛を含む政治の姿勢という意味で総理の御見解をただしたいのです。
 殖産住宅の株式をめぐる第二部上場の問題で、数回これは新聞記事が出てまいりました。まさかと思ったのでありますけれども、証券市場の正常な運行に責任を負わなければならぬ東京証券取引市場の上場部の次長が新株をもらっておって便宜をはかった。千二百円の新株が上場のときには二千六百円になった。確かにこれはたいへんなことです。それだけならいいんですけれども、さらにまた大蔵省の証券局の証券監査官がこれまた一枚かんでいる。これは株をもらっている。しかもこの新聞記事が正しいとすれば、これは殖産住宅の会長の——前会長といったって二、三日前にやめたのでしょうけれども、東郷さんと同期の有力な政治家だっているんだなんていうことがちらほら前に朝日新聞に出ている。前からこれは新聞記事があった。国会議員にも新株の割り当て、これをばらまいている、このことがわかったと書いてある。わかったとなると、これはまた出てくる。こういう政治姿勢で何をやったって国民は信用しませんよ。けさ満員電車の中で、一人読んでいた。みんな新聞を上げられないから何人も見ている。大蔵省などというのはやめちまえ、やめちまえと言っている。これじゃ私は日本をこわしてしまうと思うのですね。
 私はかつて吹原産業事件のときに、いみじくも総理が大蔵大臣で、同じこの席で吹原さん等をめぐる問題で質問しました。総理は、政治家はまず身辺をきれいにしておかなければいかぬということをしみじみ痛感をいたしました、こういう答弁を当時大蔵大臣としての総理がなさったことがあります。翌日大きな新聞記事になりましたが。私は非常にこれを心配いたしますので、総理のこれに対する、これをごらんになってどういう実感をお持ちであり、政党政治の最高責任者といたしましてどうこれに対処をなさるのかという点、はっきりした御見解を私はいただいておきたいのでありますが、お答えを賜わりたいと思います。
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田中角榮#5
○田中内閣総理大臣 綱紀の粛正、官紀の粛正は最も大事なことでございまして、従来とも政府部内の粛正に対しては強くこれに対処いたしておるわけでございます。しかし、御指摘の今朝の新聞記事等を見まして、私も非常に遺憾な気持ちを持っておるのであります。事件は捜査中でございますし、まだ事件の内容に対して報告を受けておりませんが、いずれにしましても、行政の当局にある者がそのような容疑で逮捕されるということははなはだ遺憾でございまして、行政の主管者としては、この問題を契機にして、より官紀の粛正に対して周到な配慮をしてまいりたい、こう考えておるわけであります。
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大出俊#6
○大出委員 私が知る範囲でも、まじめな町の投資家の方々が、異常な株価の上昇の中でずいぶん損をしている方々がある。一面、この新聞で見る限り、操作された株価の中で、俗にいう、悪いことをする、不当な利益をあげる方々が出てくる。こういう証券行政がまかり通っているなどということを許すわけにはまいらない。しかもこれは国会議員がもしも関与するなどとなっているとすれば、これは何党に限らず重大な問題でございまして、与野党の問題じゃない。議会制民主主義に対する根本的な不信を招くことになると私は思います。だがしかし、事実であるのだとすれば、これはまさに一切の政治的な干渉などということは許されないと私は思います。だからそういう意味で、この問題はとことんまでやはり指揮権のある皆さんの分野を動員をして徹底的に究明をしなければ、私は日本という国をこわしはせぬかという気がするわけでありまして、どうかそういう庶民一般の気持ちというものをいたくひとつ心におとめいただきまして、この問題に対する責任の所在というものを庶民の前に明らかにしていく必要が私はあると思います。確かに捜査の途上ではございましょう。ございましょうが、やはり総理は時の政治の責任者でございますから、そういう意味で、もう一ぺんそこのところは庶民の前に明らかにする、そういう姿勢が必要だと思いますので、念のためにもう一ぺんお答えをいただきたいのであります。
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田中角榮#7
○田中内閣総理大臣 基本的に遺憾であるという政治の姿勢は申し上げたわけであります。またこれからも綱紀の粛正、官紀の粛正に対しては遺憾なきを期してまいりますという結論も申し上げておるわけであります。
 証券局が設置されてから約十年になるわけでございます。証券取引法また取引所法等にも定めがございまして、非常に明確な規定になっておることも御承知のとおりでございます。また証券取引所の内部に対しては外部から容喙がされないように、内規をつくって上場基準を厳正に行なっているはずでございます。けさの新聞で森永東証理事長も驚愕し、遺憾の意を表しておりますように、万全の法体系の中にあってもいろいろな問題が起こるということは、きょうの問題で明らかになっておるわけでございます。違法性のあるものは当然司直の追及を受けるわけでございますし、違法性がなくても妥当性のない問題もございます。そういう問題は、この事件を契機にし、全貌が明らかになるに従って、法制上の不備があれば、当然また法改正として国会の審議にゆだねることになると思いますし、また規則や基準に欠陥がありとすれば、東証や大蔵省証券局当局を督励しまして、まあ投資家というものが一部ではなく、大衆、国民全体であるという立場から考えて、今日正す必要がある問題があれば、厳重に過ぎるということはないわけでありますから、行政上も遺憾なき処置をとる機会にいたしたい、こう考えております。
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大出俊#8
○大出委員 私は東証の責任者である森永さんを大蔵省官房長時代から長い間承知しておりますが、この問題をもって大蔵省の次官以下皆さんが一人もいなくなった。担当の課長さん一人が応対に出てうなだれて頭を下げっぱなし。また森永さん自身のほうも、あり得べからざることが起こったというので、この現実をお認めになっている。そこでポイントは、証券監査官と称する地位におつきの方が、いかなる理由があるにしろ、株を取得するなどということを認められる筋合いじゃないですよ、初めから。東証の上場部の次長にしてもそう。それじゃこれは綱紀粛正じゃない。そこらのところを一々きちっとしておかないととんでもないことが起こる。これはいまの世相を反映しておりますね。そういう意味で、そこらのところをなぜ一体いままで明確にできなかったかという点、非常に大きな疑問を私は持つのですけれども、総理も長らく大蔵大臣をやって御経験がおありになる。そこらのところは一体何が欠陥か。直感的に総理はどうお考えでございますか。
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田中角榮#9
○田中内閣総理大臣 競馬法などでは、競馬に従事する者は馬券を購入してはならないという明確な規定がございます。しかし、証券取引法その他、まあ私、先ほど申し上げましたように、違法があるものは当然司直の追及を受けますが、妥当性のないものも許されるべきではないということを申し上げたわけでありますが、銀行局につとめておる人が、これはまあ直接仕事に関係がありますが、金融機関から融資を受けてはならないという規定はないわけであります。ないわけでございますが、過去そういう例がありました。そういうことで引責した者もございます。証券行政に携わっておる者が証券に関する一切の取得をしてはならない、持っておるものを売ってはならない——売ってはならないということになると、避けがたい事象も起こるわけです。父親が死亡した場合に相続したものも売れないというような問題もありまして、なかなか法制上の措置として明確にするわけにはまいりませんが、今度の事件を契機にしまして私が直感的に考えましたのは、専門家が長いところに同一の人物がおる、専門家重視ということがやはりこういう問題が起こる一つの原因ではないか。そういう問題も私は考えました。そういうものも直感的な問題であります。まあしかし、自分が上場を認可しその作業に携わり、その過程におってその該当株の一部を取得したということになりますと、これは条文のいかんにかかわらずそういう意味で逮捕されたと思います。これは条文では、正規に取得してはならないという規定がないにもかかわらず涜職になるという見方、公務員法における涜職罪、贈収賄罪という意味で逮捕されているようでありますから、これは事件が究明されればおのずから条文の適用も明らかになりますし、その過程において、この種のものをあずかっておる行政官がやってはならないという法制上の制度が必要であるという問題は当然出てくるわけでありますから、だからその意味で、必要があれば法制の改正案等を御審議にゆだねたい、こう述べておるわけでありまして、それしかないと思います。
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大出俊#10
○大出委員 私も実は直感的にそう思いましたから、そこをひとつはっきりさせていただきたいと思って質問をしたわけでありますが、きょうは防衛二法の問題が焦点でございますけれども、やはりこれも政治の姿勢にかかわる問題でございますので、冒頭に承ったわけであります。
 そこで、きょうは実は安全保障政策という意味の議論をしたかったのでありますが、総理の御出席も十五分間ばかりおそくなりましたし、時間がございません。そこで具体的な問題から入ってすいりまして、最後に一言安全保障問題について承りたい。
 最近の防衛庁をながめておりまして、この間私は山中さんにずいぶんたくさんの問題を取り上げて、たとえば、隊内の方々がやめたいと言ったってやめる自由もないようなことになっておりはせぬのか。たとえば脱さく対策なんというものを明確に教育編の中にうたっているじゃないかと言ったら、高瀬教育局長は、そんなことはないという。あとになっていやあるのだと読み上げた。お見えになって、脱さくがありました、入さくもございます。さくの中に入っている、人権無視ですよ、これは。脱さく対策といって、貯金をよけい持たせるなとか、私服を置いておかせるなとか、班長室に寝かせろなんて書いてある。だからこういういろいろなことが起こる。ふんまんやるかたないことが起こる。人権無視。これ見てごらんなさい、自衛隊機を乗り逃げ。いまはやりの乗り逃げということばだけれども、事もあろうに、乗り逃げられておいて今度どうなったかといったら、あれから何日たったですか、幾らさがしてもわからぬですよ。情報も二十も三十もあった。一生懸命かけずり回ったけれども違った。大体自分のところのスターターボタンをぽんと押して出ていけるようになっている。整備員が乗っていってしまったそれで乗り逃げをした。乗り逃げをした飛行機を全力をあげて捜査せいと長官が指示をし命令を出した。何日もたってもまだわからない。そういう能力のない自衛隊なんというものは国民の血税のむだ使いですよ。武器管理、これも全くめちゃくちゃです。この連絡機だって国民の血税でつくっていることは間違いない。それをスターターボタンを押して出ていけるようにしておいて、かぎもろくにかかってない。全部ここに書いてある。かぎも形式だけ。しかも飲酒運転だ、乗り逃げの上に。あなた、飲酒運転で町でちょっとつかまってごらんなさい。十日も二十日もとめられる。平気で飲酒運転できるようにしてある。ビールを三本飲んだ。それを今度事もあろうに、長官が指令を出してさがせ。全力をあげてオール捜査、自衛隊が全力をあげても見つからない。自衛隊というのは一体どういう能力なんですか。まだ見つからないのですか。そんなあぶなっかしい自衛隊に国防だなんてまかしておけやしない。この間私は、自衛隊というのはここで解散したらどうだ、あなた方がどうしても必要だというなら再建しなさい。こんな乱脈なめちゃくちゃな——沖繩に自衛隊を派遣すればすぐ杉本何がしの婦女暴行傷害が出てくる。那覇警察で調べて、書類をあなたにあげたでしょう。一体このずさんな武器管理から始まる今回の自衛隊機の乗り逃げ、これが民家にでも落っこってごらんなさい。長官またやめなければいかぬ。総理、こういうばかなことが、これは乗り逃げだからだけれども、幾つも次から次にある。私の手元に六つ七つ。まず乗り逃げをどうお考えになりますか。
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田中角榮#11
○田中内閣総理大臣 一言もないところでございます。兵器の管理、厳重な格納等、防衛庁当局、全力をあげてやっておるはずでございますが、過去にも一機やりました。それで離陸寸前に落着をしたというものもあります。今度は離陸をしたわけであります。その後所在が明らかでないということは、これは理論的に考えると、五時間も航空燃料を積んでいるわけでありますから、これは飛しょう中であればレーダーにかかるわけでございますが、これは相当早く手配をしたにもかかわらずレーダーに映らなかったということは、離陸直後墜落をしておることだと思います。これはしろうとの感情としてはそういうことだと思います。墜落するとなかなか見つからないということでございまして、私はそういうことだと思いますが、いずれにしても、銃を持ち出すとか拳銃を売り払うとかというような問題ではなく、これは小型なりといえども飛行機の乗り逃げでございますので、どうも私も、最高責任者として、これを契機に、国会でおしかりを受けるというようなことではなく、やはり国民の負託にこたえなければならない、こういうために何をなすべきかということは深刻に考えております。今回の問題、防衛庁としてはいろいろお答えすることがあると思いますが、そういうことではなく、以後そういうことを起こさないためにはどうするのかという問題に対しては、ひとつ真剣な検討をいたしたい、こう思います。
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大出俊#12
○大出委員 これはばかばかしくて議論のしようがないような感じがする。しかし、これは突き詰めていくとやはりシビリアンコントロールの問題ですよ。これは内局の皆さんが知らないところでいろいろなことが起こってしまっている。この間から長い三十何時間の質問の中にそれはもう次々と出てきている。これはあとで総理にきちっと申し上げますが、事実行為をもう少し掘り下げておきたいのであります。
 これは三十六年でございますか、T33の乗り逃げに近い事件が起こった。今回のこの機は航続千百キロ、一つ間違えば他国に行っている可能性だってなくはない。もしこれが沖繩の104あたりに乗っかって乗り逃げでもしたというようなことになった日には、一つ間違うと他国との関係ができる。外国との問題になる。自衛隊法の七条には内閣総理大臣の指揮監督権があります。八条には防衛庁長官の指揮監督権があります。九条には幕僚長の指揮監督権がある。これはいずれもたいへんな責任、皆さんの。ここにございますけれども、このT33を乗り逃げしようとして、その寸前にわかって騒ぎになった事件がここに書いてあります。そうかと思うと、ここには四十一年でございますが、カービン銃を持ち出して持ち逃げをした。四十三年の八月にはピストル。同十四日にはジープ。ジープまで持ち出す。これは何で持ち出したのかと言ったら、往復旅費が欲しかったというのですけれども、それにしても、こういうずさんな兵器管理というのは明らかに、いま自衛隊法をあげましたが、皆さんの責任です。
 そこで、二、三点承っておきたいのですが、厚木の飛行場にこの間訓練後の、訓練中と言ったらいいかもしれませんが、自衛隊機が不時着をした。S2F1、この厚木の飛行場に不時着をした飛行機。これは六月二十一日の午後九時四十七分、厚木飛行場の滑走路南端から約九百五十メートルのところの草地。搭乗員、パイロットを入れて四人。宮坂三曹というのは目に傷をしまして、機体はぶちこわれた。大破以上でこれはもう使いものにならぬ。民間の被害というのは、高圧送電線をぶった切って、畑の中に百三十数平方メートル、スイカ、レタス、カボチャ、キャベツなどなどが一ぱいあるところ、めちゃくちゃです。こんなことを年じゅうやられたんじゃたまったもんじゃまいですよ。さすがに神奈川県知事津田さんも腹に据えかねて、昨日か一昨日か忘れましたが、防衛庁に、これは原因が明確になるまで飛行を中止してくれと申し入れたですよ。これは六月二十一日。
 そうかと思うと、青森県ですか、この間私、質問しましたから繰り返しませんけれども、部下をひき殺して埋めちゃって、酒飲んで女のところにでも行っているんだろうなんて、一週間ぐらい平で気な顔をしていたという。その間に株を買いに行っている、もうけようと思って。それで部下を連れて飲みに行っちゃった、三十何人。そういうのがいてみたり、そうかと思うと、この間また北富士と東富士と両方で不発弾の民間人死傷事故が起こっている。これなんかひどいですよ。フキとりに行った。これは開放されているのですかね、この日は。ひどいもんですね。六月の十日、「フキとり父子死傷 自衛隊の管理に怒り」、これはひどいですよ。渡辺辰一さんという方、次男の勝彦さんという十七歳の人の二人。これは次男の方は死んでいる。これは東富士。北富士にもあるのです。二十八日、北富士、ここでも二人死傷。こういうことが次々に起こる。
 もう一件言っておきましょう。ファントム空中爆発、これはどうしましたですか。このファントムの空中爆発なんというものは、これはノックダウン二機目でしょう。このファントム一機、一体幾らかかるのです。二十億でしょう。これがあっさり空中爆発で二十億吹っ飛んでいる。考えてごらんなさい、この二十億という金を。第二次大戦で日本の兵隊は、私は死ななかったけれども、二百四十万人死んでいるのでしょう。遺骨収集は一体幾らしているか。この間長い質問をここでしました。答弁にならぬです。百三万人しか遺骨収集していない、二百四十万のうちで。百三十七万の遺骨が残っている。南方の海に沈んでいる軍艦の中に。収集できないはずですよ、一体幾ら金かけた。本年度まで入れたって二億二千万しか金かけてない。オーストラリアなんかは、日本の五十七分の一しか死んでいない、三万人だから。わずか終戦後三年足らずで、三億からの金をかけて一体残らず収容が済んでしまっている。そういうところには戦後今日まで二億しか金を使っていない。一機落っこちれば二十億でしょう。国民の血税を一体何と心得ておるかと言いたくなる、実際に。こんなことばかり相次いで起こっているさなかに防衛二法の審議をする。するほうだってどういう気になりますか、お考え願いたい。
 この一連の事件について、総理、一体どうお考えになりますか。
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田中角榮#13
○田中内閣総理大臣 遺骨収集につきましては、私が内閣首班に指名をされた後から、どうも政府がこの問題に対しては責任を持つべきである、いままで民間団体というものに補助金を出すということ自体がおかしいのであって、この遺骨収集に対しては、当然政府が主体をなし、民間の協力が得られるならば、それはそれに付加さるべきものであるという考え方に改めたわけでございますから、御指摘のような予算の問題もございますが、引き続いて遺骨収集に対しては遺憾なきを期してまいりたい、こう思います。
 これはいままでどういうことであったかというと、まあ中国大陸、シベリア大陸というような非常に大きなところが全然遺骨収集ができなかったという面でそういう問題もあったようでございますが、じゃ自由にやれる南方の諸島はどうだったかと、こういうことになるわけでありますから、そういう議論をするつもりはございません。ございませんし、南方の諸島といえども、なかなか、フィリピンあたり遺骨収集がむずかしい状態もございましたが、しかし遺骨収集が国の責任であるということは、これはもう申すまでもないことであります。そういうこと自体がもう問題にならなかったと指摘されても、いかんともなしがたいと思いますから、おそまきながら遺骨収集に対しては政府の責任でこれを行なうということを考えておりますので、また国会の御協賛も得たい、こう考えております。
 それから飛行機の事故の問題等でございますが、この間の厚木の問題は、天候不順ということで急遽帰投という問題だったようでございます。人命の損傷とか民家に落ちなかったというようなことも不幸中の幸いだったと思いますが、これはやはり訓練の上において、厳重に訓練をしなければならぬと思います。
 空中爆発の問題その他、新型の潜水艦が沈没をして浮上しないとか、高性能の新種の飛行機を新しく採用した場合に犠牲が出るとか、これも訓練の過程において避けがたい犠牲が出るということ、これはあり得ることであります。あり得ることでございますが、いずれにしても、現在の基地が過密の中に位置しておったり、考えなければならない問題、特に、訓練中高度の訓練を行なう場合には避けがたい事故だというふうに片づけられる問題でもないと思うのです。そういう意味で、事故一つ一つの内容を十分精査をいたしまして、これが事故絶滅のために万全の体制をとらなければいかぬ、こう思います。
 一番問題は気持ちだと思うのです。そういう意味では、やはり国民全体が自衛隊というものの任務を理解していただく。与野党とかいう議論は別にしまして、自衛隊は国を守るために、われわれの生命、財産を守るために必要なんだ、その崇高な任務についているんだという考え方が前提にあって、そしてそういうものにこたえ得るように隊紀が振粛されるということでなければ、私はやはりいろいろな問題があると思います。そういう意味で国民のコンセンサスを得たい。得るために努力をいたします。また国会においても理解をいただけるような努力を政府は当然いたします。政府は、みずから行なわなければならない規律の振粛という問題やいろいろな問題に対しては遺憾なきを期してまいりたい、こう考えます。
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大出俊#14
○大出委員 これは幾らそう言ったところで、これだけ次々と事故ばかり起こったのじゃ、これはどう考えろと言ったって考えようがない。議論のしようがない。危なくて、それこそこらじゅうで事故ばかり起こるのを、国民の血税を払って置いておかなければならぬ。これはいくら総理が理屈を言ったって百の説法何とやらで、これはだめです。
 そこで、シビリアンコントロールの問題で申し上げたいのですが、総理は昨年の十月に四次防をきめるときに、十月九日の閣議で「文民統制強化のための措置について」というふうにおきめになった。私は、国防会議構成法等を通じまして、この国会に何かそれらしきものが出てくるかと思ったら、何も出てこない。総理はえらい大々的に新聞で大ラッパを吹いた。田中ラッパを吹いた。ラッパです、これは出てこないんだから。ラッパが鳴っただけで、あとになったら何もない。これじゃあなた方は、シビリアンコントロールを強化して責任を負う、この姿勢に欠ける。言うだけ言っておいて、出してもこれは通りそうもないからと思ったかもしれない。それじゃそんなことをなぜラッパを吹いたんだということになる。そうでしょう。はね返りますよ。何も出ない。そしておまけにこれに付随して内局の人をふやすなんという新聞記事が出る。そういう意味で私は、シビリアンコントロールの責任所在、これに対していささか姿勢を疑いたくなる。
 そこで、沖繩に今回たいへんたくさんの自衛隊を派遣されたわけであります。だが、これは私に言わせればやみの兵隊、やみの自衛隊。法律は通っていない。しかもなぜ私がやみを強調するかというと、あなた方は国会に法案を提案された。されたんだが、国会はこれを認めなかった。認めなかったにもかかわらず、何で一体やるか。長官訓令は違法でないから、新しい部隊をつくることができるんだから、というようなことを理屈にして持っていったんだということになる。
 四十七年に第一混成団などの沖繩配備に伴う増ということで千名、それから海上自衛隊、沖繩航空隊等の沖繩配備に伴う増ということで、これは以下二つ千二百十八名、さらに航空自衛隊千三百七十六名、つまり三千五百九十四名の沖繩派遣の人員増を四十七年に防衛二法で出されておる。当時は山中さんは防衛庁長官じゃない。知らない。いろいろ横で言っておるけれども、当時知らないんだから。ところがこれは通らなかった。通らなかったにもかかわらず——これは国会の意思ですよ。シビリアンコントロールというのは、行きつくところは国会ですよ、国民コントロールなんだから。国会が認めないのをやっておいて、現地調査に行って、防衛二法が通らなかったらどうするんだと聞いたら、現地の司令官のえらい方々が、通ろうと通らなかろうと私どもはちゃんとやっていきますとぬけぬけと答える。私はあの司令官諸君を実は国会に呼びたい。その姿勢それ自体がシビリアンコントロールなんというものは頭にない。国会が通ろうと通るまいと、そんなことはおかまいなしにやっていくというのだから。山中さんは現地に行って調べてないからわからぬでしょうが、わしらはみんな行ったんだ。ぬけぬけと現地の司令官に答えられたらたまったものじゃないですよ。国会で何がたがた言ったって、そんなことはどうということはない。総理がシビリアンコントロールの実をあげるの、国防会議の構成を変えろとか、六十二条などを出しておりますけれども、何と何とよけいかけるんだなんということを言ったって、法律は出さないんだから。そうでしょう。これでは国会は一体何を論議すればいいんだということになる。
 まず一体、この国会が否決をしているのに何でやらなければならぬ。久保・カーチスというのはあくまでも事務的合意、あなた方はそう言い抜けている。うそもありましょうけれども。その点を一体シビリアンコントロールのたてまえからどうお考えになるかということと、ここまで来ると防衛二法通りそうもなくなった。強行採決などなさるから。通らなかったらどうしますか。新聞もこれは危ないと書いてあるんだから。危ないと新聞が書いているようになっちゃったらどうされますか。沖繩の自衛隊は帰しますか。いかがでしょう。
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田中角榮#15
○田中内閣総理大臣 三つに分けてお答えします。
 一つはシビリアンコントロールの問題でございますが、これは国民コントロール、すなわち国会でございます。あなたがいま御発言をいただいておって、とにかく飛行機が乗り逃げをされるような状態では困るじゃないか、こういう発言をしていただくこと自体がシビリアンコントロールの一番大きなものである、こういうことであります。それからあとは文民である防衛庁長官がございますし、部局制とか内局は文民でもって構成されております。また内閣総理大臣の諮問機関としては国防会議が存在するわけでありますし、国防会議の議長は内閣総理大臣が行なっております。またそれだけでは不備だというので、新しい機種の決定その他、輸入や国内産にするかいかんをきめるのはもっと専門的な知識を必要とするので、専門家会議を付置してはどうかという問題等もございます。また国会においては、内閣委員会非常に御多忙でございますから、防衛委員会というものをおつくりいただいて専門に審議をしていただくということが一番いいことである、そうすれば強行採決も何も行なわれない、前からそういう議論が与野党を問わず存在するわけでございます。また国防会議のメンバーをふやしたらどうかということでございますが、これは私どももこの国会で提案をいたすつもりでございましたが、どうも野党の皆さん、そうでなくても防衛二法があるので、どうも出してもいかぬぞということでございましたので、この間の小選挙区法のようにそんたくをして提出をしなかったわけでございますが、これは皆さんが提出を要請されるということであれば、いまからでもおそくなく、いつでも提出をいたしたい、こういうことでございます。
 それから沖繩配備の問題でございます。これは法制上の問題、あなたの見方から、角度から見ればそういう見方もあります。これは私認めます。認めますが、現実問題としてやはり区別して考えなければいかぬという問題がございます。それは防衛二法案というのは、御承知のとおり昭和四十六年、七年、二度とも廃案になっておるわけでございまして、これは、防衛庁の機構全体、それから定員全体の問題として御審議をいただいておるわけでございます。沖繩問題というのは、これは現実的に沖繩の祖国復帰という新しい事態が起こってきたわけでございまして、沖繩問題というものは、現に防衛庁設置法や防衛庁長官の権限の中で編成及び配置その他に対してしてはならないということではなく、これは当然他の府県がやっておるわけでありますから、沖繩も四十七県の中に返還をされた限りにおいては、沖繩だけ差別をするわけにはまいりません。そういう意味において、これは普通なら、防衛二法やいま審議いただいておりますものが以前に通っておれば望ましいことであることは事実であります。これは違法性もない、妥当性もあるということでありますから、これはもう論ずることのないことでございますが、防衛二法は通らない、しかし沖繩は返還してきたという場合にはどうするかということでございますが、どうするのだということに対して国会で御質問をいただいておるわけでございますが、それは防衛庁設置法の現行法の許容範囲内において防衛庁長官の権限ででき得ることでいたします。やりくりをいたして、いたします。こういうことでございまして、でき得べくんば、いろいろな議論が起こらないように、防衛二法案も一日も早く通していただきたい、こう述べておるわけでありますから、政府の姿勢は過去も現在も将来も一貫しておる、こういうことでひとつ御理解をいただければ、理解はよくしていただけると思うのです。
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大出俊#16
○大出委員 一貫してシビリアンコントロールなんというものは無視すると言われたのではどうも困るのですな。国会がきめなかったのだから、だめですと言ったのだから、今回の国会がだめですと言ったら従っていただくのが私は正しい姿勢である、こう考えなければならぬと思う。
 議論が長くなりますから、最後の問題に参りますが、この米ソの核戦争防止協定がニクソン、ブレジネフで調印をされたわけであります。ときあたかも総理は訪米日程をおかかえになっている。きまっていたんだと思っていたところが、延びたようでありますが、ソビエトにおいでになることも近い将来お考えになっておられるようであります。つまり非常に複雑な今日の国際関係の中で二つの焦点になる国においでになる。国民が非常に大きな関心を持つのは当然でございます。そういう意味で、まず今回の米ソ核戦争防止協定、こう新聞等が社説などで取り上げている事実について、総理の立場で、しかも訪米を目の前に控えている立場で、外交的にどういうアプローチをなさるか、非常に大きなところであります。つまりまずどういう評価をお持ちでございますか。そして日本のとるべき姿勢としてこれにどう対処なさるのか。田中総理の決断と実行で思わざる方向に行ってはなんという質問がこの間出ておりましたが、まず総理の基本的な姿勢を承っておきたい。
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田中角榮#17
○田中内閣総理大臣 二次大戦を契機にして人類も、戦争というものが人類のために不幸をもたらしても、幸福をもたらすものではないという機運が生まれるきっかけをなしたことは事実だと思います。しかしその後、世界各地における植民地から独立へというような過程もございましたので、四半世紀余の間には必ずしも平和ではなかった地域がたくさんございます。私が具体的に指摘するまでもなく、歴史の示すとおりでございます。しかし、そういう局地的な紛争は避けがたいものであるとしても、平和な方向を見出すべく人類が探求しつつあったということは事実だと思うのです。そういう意味で、両独間の話し合いが行なわれ、また独ソ条約が締結をされ、またEC各国とソ連との間に経済交流が進むというような機運ができてきました。同時に、長い戦火に荒廃しておった両ベトナムも、パリ会談を契機にしてだんだんとよき方向に転換しつつございます。定着するというまでには間があるにしても、いずれにしてもそういう状態でございます。南北朝鮮、韓国と北朝鮮の間にも話し合いが進むというような状態であり、この間の両朝鮮の代表が、大統領が発言したことは、大きな食い違いはあるにしても、いずれにしても国連の場に乗ろうという意思表示というものは非常に前向きのものであると考えます。しかし、そういう四半世紀の間にそういう人類の英知がだんだんとそうなってきましたが、これは無原則でそうなってきたとは思わないのであります。やはりバランス・オブ・パワーという力の均衡の上に立って、そういうワク組みの中でお互いが一つずつものを解決して平和の方向をさぐろうということであります。
 その中で一番最後の問題として残っておるのは、核保有国の核という問題に対してどうするのかという問題が人類の一番大きな問題だと思うのです。そういう問題で、不拡散条約というような問題の批准をどうするか、各国がみんな考え、批准までに至っておらないという状態でございましたが、そういうような時代に、米ソの間で核不戦協定が公にされたということは相当な進歩だと思わざるを得ません。これは評価せざるを得ません。これが不拡散条約になり、不戦条約というよりも核軍縮につながり、核は平和利用以外に使わないという、日本の原子力利用法のような、そういうものまでに至るように努力を続けなければならないと思うのです。そういう意味では日本は、新しい憲法を持ち、核は平和以外には使ってはいかぬ、こういうことをやっておる。その面では最大の先進国だと思います。私は百四十カ国の中の最も先端を行くものだと思うのです。そういう立場から言うと、核の問題はタブーだと言っておった米ソ両国が核不戦の宣言を行なうことだけでも、平和のために大きな前進をもたらすものだ、こう理解をしておるわけであります。私も七月の末にはアメリカへ行き、九月の末から十月の中ばごろまでにはヨーロッパ及びソ連を訪問する予定になっておりますので、それまでよく勉強しながら、人類の平和というものに対して日本がどういう役割りを果たさなければならぬかという問題に対しては十分勉強しながら、平和のためにいささか寄与してまいりたい、こう考えております。
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大出俊#18
○大出委員 時間が残り少なくなりましたから、ここで三点ばかり簡単に承って、はっきりした御回答をいただきたい。
 一つは、いまお話に出ましたが、この核防条約に調印を日本がいたしましたのは四十五年の二月でございます。その前の年の十月に、皆さんの党の総務会では賛否両論ありまして、きまっていなかった。この間に社会党からもいろいろ申し入れをした経過もございます。
 そこで、三つ当時条件がございました。一つは、核兵器保有国が核軍縮を推進する、そういうことになる、これが批准の条件。もう一つが、日本など非核保有国の安全が保障されること、これが二番目の条件でございます。原子力平和利用で他の批准国と日本の間に不平等があってはならない、これが三点目であります。今回の米ソの核戦争防止条約といわれておりますものは、帰りにブレジネフ氏はフランスのポンピドー氏に会いに行っておりますが、これを多国間のものにしたいというものの考え方が一つ中心になっている。ロジャーズ国務長官の事後の発表等によりますと、似たようなことが言われておる。しかも緊急協議などをめぐって、核からさらに通常戦争というものにまで広げていこうという気があることが明らかにされておる。だから半年後に再開をしようということになった。私もこの限り評価をする一人であります。
 反面、二国間の核管理というものが他の中小国に与える影響という面では、インドにしても、あるいはフランスにしても、西ドイツにしても、いろいろな懸念を持っておりますが、同じ考え方に立ちますけれども、それにしても評価をすべきである、こういう考え方であります。そこで、そうならばもう核防条約は批准すべきであろう、むしろ積極的に踏み切るべき時期が来たのではないか、こういわざるを得ない気がするわけであります。それが一点、お答えをいただきたい論点であります。
 それからもう一つは、この中ソ紛争という形のもので、せっかく米中接近なり日中国交回復なりという、アジア周辺における平和の方向へのたいへん大きな歴史的な動きが今日でございますが、これが中ソ紛争というような形の中でまた危険な段階に引き戻されるということはあってはならないわけであります。さっき総理もちょっと触れておりましたが、アジアの平和的な雰囲気を定着をさせる責任が特に日本にありはせぬかという気がするわけであります。この際、安保条約の問題に触れませんけれども、そういう意味では、このアジア集団安全保障構想というふうなもののイニシアチブを日本がとるべきではないのか。ソビエトにおいでになっても、このことは十分話してくるべきではないのか。このことは向こうからも提案があるのでありますから、虚心たんかいに話し合われて、それがアジアの平和ムードの定着化をねらうものであるということである限りは、おそらく領土問題、北方領土の問題などというのも、総務長官が視察に五回も行っている。現地不信。今度坪川さんが行っても、新聞が書くところによると、不信の上塗りだなんと書いておりますけれども、そういう角度からものごとが語り合われなければ、アジアの集団安全保障構想というような考え方から出発をしませんと、領土問題なかなか入りにくい歴史的な経過があるのではないかというふうに思うわけであります。このことは総理が施政方針演説のところで、外務省が慎重論をとる中であえてお述べになったはずです。「アジア諸国をはじめ太平洋諸国を網羅した国際会議の開催の可能性を検討したいと考えております」。これは総理の一月二十七日の施政方針演説の中身です。そうでございましょう。総理が意欲的にこれをあえて入れたというふうに時の新聞は報じている。だとすると、つまり今日日本の外交の姿勢というもの、独自性というもの、自主性というもの、それを確立をするという意味でも、私はやはりアジアのこの地域における安全保障構想というふうなものの考え方を基本に置かれて、ということは、この地域に利害関係のあるすべての国をいみじくも網羅するとおっしゃっておりますけれども、集まった約束でなければ安全保障はなりません。そういう意味で、いまそのことを考えてみなければならぬ時期であろう。どっちかに片寄り過ぎれば片方からたいへんな反発が来る国際環境に日本の場合にはあります。そこらのところに日本の自主性が特に問われる時期ではないか、私はこういう気がするのであります。総理の施政方針と関連をいたしますから、あわせて一体この辺はどうお考えになるのかという点。
 三点目に、今回の問題をめぐりましても、つまりニクソン・ブレジネフ会談をめぐりましても、特に二大国間のいろんな意味の国際管理。一つは経済であり、一つは通貨であり、一つは安全保障である。核のかさ代という議論がいま財界の中でもいろいろ出ております。こういう中ですから、かつて、この夏にハワイ会談をニクソン氏とおやりになったときに、このショッピングリストの中に、やれPXL、次期対潜哨戒機は、国産方針は十月の国防会議で御破算になっておりますから、そうするとその影響ではないか。一機四十億もするんでありますから、合計一兆円にのぼる商戦でございましょう。あるいはAEWというものはC1を改造するといっていたんだけれども、どうもそうじゃないのじゃないか。だから、その意味では今回の訪米は、経済問題が中心という以上に、安全保障の問題であり、核のかさ代の問題であり、そしてそれは防衛という意味における兵器の買い取り等の問題になっていくのじゃないかという世の中の見方がある。そういう意味で、とんでもない荷物をしょわされる可能性さえ——総理がおいでになるんで、私が行くわけじゃありませんからわかりませんが、そういう心配を持つ世論もある。そこらのところをどういうふうにお考えになっておいでになるのかという点、ぼつぼつ明らかにしておいていただきたい時期だと思いますから承りたい。
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田中角榮#19
○田中内閣総理大臣 第一点は核防条約の問題でございますが、核防条約の批准については、御指摘のとおり、核軍縮の問題とか、平和利用の問題とか、非保有国の安全の問題とか、また核の国際管理機構をどうするかというような問題があることは、御指摘のとおりでございまして、国際原子力機関と保障措置協定につき外交当局が現に折衝中でございます。そういう意味で、これがまとまればわが国も核拡散防止条約の批准は行なわなければならない、こういう考えに立っておるわけでございまして、これらは米ソの間の協定宣言もあったわけでございますから、両国首脳との間の会談では、これらの問題に対しても忌憚のない意見の交換を行ないたい、こう考えております。
 第二は、アジア集団安全保障の問題でございますが、これは日本がイニシアチブをとったほうがいいという御議論もございますけれども、率直に申し上げると、米ソが話し合いの段階に入ったことは大きな前進だと思いますが、中ソの問題もございます。また米中の問題もあるわけでございます。そういう世界の三大国といわれておるものの利害がアジアに集中しておるこういう現状、そういう現状を全く無視してアジアの集団安全保障を唱えても成否が論じられないわけでございますので、そういう問題はやはり現状を十分踏まえて、将来的な、理想的なものが一体どうすればできるのかということ、これは原理はあくまでも過去のワク組みというものの中で安全が保たれておるという事実を評価しながら、やはり時の推移という中で日本も勉強していくべき問題だと思うのです。私が施政方針演説の中で述べたアジア復興会議というものは、アジア太平洋地域だけではなく、ヨーロッパのEC各国や、特にソ連、中国、アメリカというものが、このベトナム南北の経済復興というものに対して、わしは北だけだ、わしは南だけだということではなく協力をし努力をすることができれば、これは将来大きくアジアの平和に寄与できる機構になり得るのではないかということで、当面する問題としては、両ベトナムの経済復興のために復興会議の提唱を考えてみたい、こう述べたわけでございます。
 それから第三の問題でございますが、これは国際的に、エネルギーの問題とか、それから国際通貨の問題とか、安全保障の問題とかいうものが議題になっておる。議題になるだけではなく、これはどんな大国でも避けて通れないような問題になっておる。これは食糧問題一つからいってもそのとおりでございます。これはやはり、鎖国政策というようなものだけではお互い自身も困るし、同時に世界の平和に寄与することもできない。やはり開かれなければならない。開かなければならないという状態が、大きく米ソの今度の会談になっておると思うわけであります。そういう意味で私も、一つ一つの具体的な問題もさることながら、日ソの間に意思の疎通をはかろうということで訪ソを考えたわけでございます。
 そういう意味で、いろいろ考えられますが、しかしこれが、ただ二国間の協定だけでどうしよう、また地域的にどうしようという問題よりも、帰するところ国連機構というものが完備をされ、それで安全保障の問題に対しては国連機構中心ということになることが望ましい。これは国連中心主義はだれもいなんでおらぬところでありますから、そういうところに持っていかなければならない。いま日本を常任理事国にしなければならぬのだという意見はだんだんと理解を得つつあることは、これは理解いただけると思うのです。そうなれば新しい憲法を持ち、国際紛争を武力で解決しないという崇高な憲法をわれわれは保持しておるわけでありますし、核は平和利用以外に使ってはならない、こういうような基本的な法律を持っておる日本としての発言力、日本としての推進力というものは評価できると思うわけでございます。そういう意味で、国連中心というようなものをひとつ積極的に推進をしてまいりたい。そういう意味で、国連の分担金も相当大幅な引き上げになりましたが、甘んじてきん然とこれを納入しよう、こういう考えに立っておるわけでありますので、それらの事情も、これから訪米、訪ソ、訪欧という間には十分首脳者で意見の交換をしてまいりたい、こう考えます。
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大出俊#20
○大出委員 外交というのは一朝にしてできるわけじゃありません。先ほどベトナム問題でと言われましたが、あの施政方針を注意深く聞いておりましたけれども、南北ベトナムの復興に触れておられますが、いずれにせよ日本の立場というものがアジアにおいて信頼をかちえなければ何もできない。そういう意味で、この網羅した会議、これをひとつ出発にしてアジア全体の平和というところに及ぼしていこうというふうに述べておられる。そういう意味で、私はやはり、アジアの集団安全保障機構というものを考えるという構想を立てて、七十年代の後半から八十年代にかけての長い展望ですべき根回しはする。そしてそういうところに、ほんとうにアジアに平和が定着をするという外交努力を日本がしていかなければ、私は、口の先で経済大国は軍事大国にならぬと言ってみたってそうはいかないと思う。だからそういう意味で申し上げたので、やはりこれは将来展望を日本の外交姿勢として持っていただきたい、そういう趣旨でございまして、米ソ紛争があるからとおっしゃるのだが、そのことによって、せっかく定着しかけている、あるいは平和の雰囲気ができてきつつあるアジアに、もう一ぺん冷戦型に引き戻されたのではこれはたまったものではございません、日本国民のために。そういう意味で、これは熟慮し、かつ慎重にそういった構想を持つべきではないか、こういう趣旨であります。
 最後に、これで終わりますが、自衛隊機の事故の問題で基地の位置の問題をちょっとおっしゃっておりましたが、これは後ほど論議したいと思ったのですが、横浜市、相模原市両市から連絡がありまして、横浜市の上瀬谷というところに極東一の通信基地がございまして、これが受信基地に変わってきたところに、七艦隊の通信の司令部を入れてきた。そこに通信施設をまたいまつくり始めている。そこに自衛隊との共同使用という問題が持ち上がっている。さらにもう一つ、相模原の総合補給廠、戦車問題でいろいろございましたが、私もずいぶん苦心をしてまとめ役に回りましたが、せっかくこれは一両年で機能縮小になりそうである。市がショッピングセンターなどの計画を立てているところへ、これまた十条や赤羽の補給処との関係で、あそこに集中的な補給廠をということで自衛隊が入り込むことを考えている。二人の将軍がアメリカから参りまして、ついこの間、相模原の補給廠へ行っておりますが、内部でいろいろとった情報もあります。どうやらあそこをこれまた自衛隊の導入、共同使用、こういうことに次々になっていったのでは、これは県会で神奈川県の渉外部長が、自衛隊にその考えがなくはないということをあらかじめえんきょくに漏らした、そういう状況でございますから、地域はたいへんに騒ぎが大きくなりつつあります。そこらは慎重に願いませんと、市民の期待をまっこうから裏切るように進んでいくと、私はやはり、先ほど自衛隊を国民のものにというようなことをおっしゃいましたけれども、なかなかそれはそうはいかない。これは総理の基本的な基地問題に対する考え方にからみますから、一言だけ承っておきたいと思います。
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田中角榮#21
○田中内閣総理大臣 基地は、先ほど申し述べましたとおり、基地とか補給廠とかそういうものは、市街とは関係がなかったようなところであっても、これが十年、十五年、二十年来で全く周辺が過密化してしまって様相は一変しておるわけであります。そういう意味で、できるだけ基地の集約化を行ない、また補給廠等他に転ぜられるものがあるならば他に基地を求めたいということで努力を続けていることは、これは理解いただけると思います。
 いまの具体的問題に対しては私はまだ報告を受けておりませんので、この問題に対しては防衛庁当局からお答えをいたしますが、いずれにしても基地の問題、基地は日米安全保障条約という条約があり、この条約が日本人の生命、財産を守るために必要であるという立場に立っておりますと基地は必要なんです。補給廠も必要なんです。それが必要であるものならば、国民の理解を得てトラブルが起きないような状態にしなければいかぬということが原則だと思います。そういう意味で、われわれも具体的個別の問題を十分検討しながら、日米間でも話し合いをしてまいりますし、どうしてもという場合には、設備の改良を行なったり、地域住民に迷惑をかけないように、理解をいただけるように、場合によっては、われわれも基地で食っているのだから、生きているのだから、これは相関関係があるのだから基地は置いてもらいたいというところもあるわけです。そういうようになることが基地としての様態としては非常に望ましいことである、政府はそのために全力を傾けるべきであるというのが基本的な私の考えでございます。
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三原朝雄#22
○三原委員長 木原実君。
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木原実#23
○木原委員 総理に二つばかりお伺いをいたしたいのですが、この委員会の審議を通じまして、先ほど総理の御見解もございましたけれども、大量の自衛隊の沖繩配備、防衛上の論拠も必ずしも納得がいきません。その上に手続上の不安というものがむしろ残るような感じがするわけであります。
 そこで伺いたいのですが、これから先、たとえば四次防の期間中に沖繩に第二次の自衛隊の派遣、あるいは機材、要員の増派というようなことは考えられるのですかどうですか。
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久保卓也#24
○久保政府委員 二法案が成立しました場合の姿については、すでに御説明申し上げております。その後の姿についても、この委員会で御説明申し上げておるつもりでありますが、いまの計画の中には、陸上自衛隊は二法案通過後の姿から増強の予定はございません。
 それから海上自衛隊については、基地隊を設定するようになりますると艦艇を数隻配置をする。これは二法案通過後の姿でありますが、それ以外には、P2J航空機を二、三機ふやすかどうかという問題がございます。——ちょっと間違えましたが、年度内に三機ふやします。六機から三機ふやします。これは四十八年度予算でそうなっておりますが、その九機から二、三機ふやすかどうかという問題が残された問題としてございます。
 航空自衛隊につきましてはほとんどございませんけれども、昭和五十三年度にF104の問題が若干ございます。
 以上でございます。
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木原実#25
○木原委員 これからも沖繩の米軍基地、軍事施設の返還もしくは縮小を求めていくという政府の方針なんです。その際に、この米軍の軍事基地の縮小や返還に伴って、いわばその肩がわり、あるいはまたそれの条件として自衛隊の増強をはかっていく、そういうようなことはありませんね。
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田中角榮#26
○田中内閣総理大臣 沖繩における米軍が縮小されるということがあった場合、その条件として、米軍を縮小するが日本はその部分を肩がわりをしてくれというような日米間の話し合いは全くない、こう理解しております。これはもう祖国復帰された沖繩に対して、自衛隊がどのように配備されなければならないかということを日本が自主的に考えて行なうことでございますから、アメリカ軍の部隊が去るのでそれにかわる規模と力を持ったものがそのままいなければならぬということ等は関係はない、こう理解しております。
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木原実#27
○木原委員 これはたとえば、そういうことで相対的に政府のいわゆる米軍による抑止力が低下をする、そういう場合も、たとえば自衛隊の武力によってそれを補っていく、こういうことはないということですか。
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田中角榮#28
○田中内閣総理大臣 これも、日米安全保障条約でアメリカの協力というものを求めておるわけでございますが、いま、これは量の問題もございますけれども、質の問題もございまして、沖繩の基地というものが小さくなったからといって、アメリカ軍の極東における戦力というものが低下をしない方法というものは幾らでもあると思うのです。そこらが国会でもって議論されているところでございます。何も沖繩でなくても、別のところでも、航続距離は長くなっておるし、潜水艦の潜水時間も長くなっておるのだから、こんなに地元がごたごたするところはできるだけ整理をしてもらえないかというのが日本人の地元の感じでもございますから、私は、部隊編成そのものを日本がそのまま引き継ぐとか、そういうことは考えられないと思います。
 これはもう専門的な問題でございますから、これは日本の自衛隊とアメリカとの間にはいろいろな勉強もしておるわけでございますので、これはアメリカ軍の極東における戦力の低下ということを前提にして議論をすることはできないと思います。
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木原実#29
○木原委員 これはなかなか大事な問題でございまして、日本の防衛体制というのは安保条約に基づいて云々という政府の従来の見解がございました。沖繩には主要なアメリカの抑止力が存在をしておる、これを前提にして日本の防衛政策というものは成り立っているんだ、こういう見解をわれわれは聞かされてきたわけです。ですからその見解からいけば、一方で軍事施設の返還なり縮小なりを要求をしていく、相対的に抑止力は低下をしていく、それは一体だれが補うんだということになれば、自衛隊が補っていくんだ、こういう理屈になっていたわけなんです。少なくともこの委員会の中で何回かそのやりとりはあったわけです。いまになって、そういうのは総理の御見解ですけれども、われわれとしては、ともかくこの問題の多いところに、御案内のとおりの形で自衛隊が派遣をされていく。ですから、米軍の軍事施設が縮小され返還をされても自衛隊は少なくともこれ以上はふやさないのだ、こういうことはひとつ正式にお約束願えるかどうかというのが質問の趣旨ですが、どうでしょう。
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