田中角榮の発言 (内閣委員会)
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○田中内閣総理大臣 遺骨収集につきましては、私が内閣首班に指名をされた後から、どうも政府がこの問題に対しては責任を持つべきである、いままで民間団体というものに補助金を出すということ自体がおかしいのであって、この遺骨収集に対しては、当然政府が主体をなし、民間の協力が得られるならば、それはそれに付加さるべきものであるという考え方に改めたわけでございますから、御指摘のような予算の問題もございますが、引き続いて遺骨収集に対しては遺憾なきを期してまいりたい、こう思います。
これはいままでどういうことであったかというと、まあ中国大陸、シベリア大陸というような非常に大きなところが全然遺骨収集ができなかったという面でそういう問題もあったようでございますが、じゃ自由にやれる南方の諸島はどうだったかと、こういうことになるわけでありますから、そういう議論をするつもりはございません。ございませんし、南方の諸島といえども、なかなか、フィリピンあたり遺骨収集がむずかしい状態もございましたが、しかし遺骨収集が国の責任であるということは、これはもう申すまでもないことであります。そういうこと自体がもう問題にならなかったと指摘されても、いかんともなしがたいと思いますから、おそまきながら遺骨収集に対しては政府の責任でこれを行なうということを考えておりますので、また国会の御協賛も得たい、こう考えております。
それから飛行機の事故の問題等でございますが、この間の厚木の問題は、天候不順ということで急遽帰投という問題だったようでございます。人命の損傷とか民家に落ちなかったというようなことも不幸中の幸いだったと思いますが、これはやはり訓練の上において、厳重に訓練をしなければならぬと思います。
空中爆発の問題その他、新型の潜水艦が沈没をして浮上しないとか、高性能の新種の飛行機を新しく採用した場合に犠牲が出るとか、これも訓練の過程において避けがたい犠牲が出るということ、これはあり得ることであります。あり得ることでございますが、いずれにしても、現在の基地が過密の中に位置しておったり、考えなければならない問題、特に、訓練中高度の訓練を行なう場合には避けがたい事故だというふうに片づけられる問題でもないと思うのです。そういう意味で、事故一つ一つの内容を十分精査をいたしまして、これが事故絶滅のために万全の体制をとらなければいかぬ、こう思います。
一番問題は気持ちだと思うのです。そういう意味では、やはり国民全体が自衛隊というものの任務を理解していただく。与野党とかいう議論は別にしまして、自衛隊は国を守るために、われわれの生命、財産を守るために必要なんだ、その崇高な任務についているんだという考え方が前提にあって、そしてそういうものにこたえ得るように隊紀が振粛されるということでなければ、私はやはりいろいろな問題があると思います。そういう意味で国民のコンセンサスを得たい。得るために努力をいたします。また国会においても理解をいただけるような努力を政府は当然いたします。政府は、みずから行なわなければならない規律の振粛という問題やいろいろな問題に対しては遺憾なきを期してまいりたい、こう考えます。