木下元二の発言 (内閣委員会)
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○木下委員 それ以上伺いません。ただ要請だけいたしておきます。
私から多くを申すまでもないのでありますが、公務員労働者のストライキ権をはじめとする労働基本権は、二十五年前にアメリカ占領軍の指示で不当に強圧的に剥奪をされたものであります。これによって官公労働者は長年にわたって民主主義的権利を奪われておるわけでありまして、いまなお政府がアメリカ占領軍と同じ態度をとり続けておるということは大きな問題だと思います。さらに政府みずから憲法第二十八条を踏みにじって、労働組合法にも違反をしておる、こういうことであります。私は、労働者の権利を不当に制限する一切の法律と条項を廃止し、公務員、公共企業体労働者などすべての労働者に団結権、団体交渉権、ストライキ権を保障し、これらの労働者に労働組合法、労働基準法を全面的に即時適用するよう強く要求いたします。それとともに、このストライキ行動に参加したことを理由とする不当な処分は、ことごとく撤回するように強く要請をいたしておきます。
そこで本論に入るわけでございますが、八月九日に出されました人事院勧告について幾つかの質問を行ないたいと思います。
従来から政府が行なっております人事院勧告制度には、公務員労働者の労働基本権の全面復活の問題など基本的な問題があることを指摘してきたのでありますが、この基本的な問題が解決していない現在、公務員労働者の労働条件が今回の勧告によってどの程度改善され、また問題点がどこにあるかということをはっきりさせることは必要なことだと思います。
まず、この人事院勧告が民間と公務員の給与を比較しまして、その較差を是正していくという方式をとっておる現在、一体どのような比較のしかたをしておるのかは、直接賃上げ幅を規制するものだけに重要なことだと思います。この人事院の四日本較差は、民間と比較することの可能な十種目を選び出しまして、時間外賃金を除く月例賃金ということで、本俸をはじめ十種類の手当の合計額について民間との比較を行なっておるわけであります。いわゆる総合較差方式でありますが、この人事院の行なっている総合較差方式では、いろいろ午前中から指摘されましたけれども、行政職のような民間先導か、あるいは海事、教育職のような公務先導かという賃金相場のきまり方の違い、あるいは職種ごとの賃金水準の社会的な違い、あるいは企業ごとの職員構成や序列の違い、こういった歴史的な、あるいは社会的な複雑な賃金事情というものが無視をされまして、すべてどんぶり勘定的な非科学的な比較方式になっておる、こういうふうに私どもは思うわけでありますが、端的にお尋ねしたいのですが、人事院といたしましては、このような総合較差方式を次回から改正する考えがあるというふうに伺っていいわけですか。