小坂善太郎の発言 (内閣委員会)
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○小坂国務大臣 最近におきまする物価の状況でございますが、まさに異常ということばを使ってよろしいと思います。異常な高騰でございます。ことに十月の卸売り物価につきましては二〇・三という、これはもう朝鮮事変後の一九・五を上回る状況でございます。消費者物価に関しましても、九月のものは一四・六ということで、これまた非常に高騰を示しておりまして、私も物価担当ということで心痛をいたしておる次第でございます。
一体こういう状況がどうして起きたのかということでございますが、いろいろ経済論議を申し上げるのも時間がございませんので、ごく簡単に三点申し上げますと、まず第一には、海外のインフレ、世界的な農産物の不況を発端といたしまして、非常に買い付けから価格が高騰した。これはいままでの経済史にもかつてないことであるといわれておりますが、先進工業国においておしなべて物価が上がっておるという状況でございます。私は何も国内の値上がりをこれによって強弁しようという気持ちは少しもございませんが、御参考までに申し上げますと、アメリカにおいても一五、六%の値上がりであり、イギリス、フランス、西独その他みな二けたに近い、あるいは二けた以上という状況でございますが、これらの国は、御承知のように経済成長はわが国に比べますと、ずっと半分ぐらいに数年間推移しておるのでございますから、非常に国民生活に与える物価高の影響というのは大きいというふうに思えるわけでございます。
それから第二番目に、需要シフトによって起こりました景気の急速な拡大と、その結果としての需給の逼迫でございますが、わが国が福祉国家に転換しようという点で、どうしても需要が供給を押し上げる形になっておると思うのでございますが、その関係。
それからもう一つは、過剰流動性を背景とするもので、これは昨年の円の切り上げを回避したいという理由は、中小企業を圧迫することになるので、どうしても円切り上げを回避するために財政面で相当刺激的な予算を組んだ、これが原因であるといってよろしいと思いますが、この三つの原因が、ここへきてふき上げてきたというふうに言えると思うのでございます。
これに対する対処策は、何といってもオーソドックスな財政、金融面の引き締め、これと適時にいろいろな個別的な対策をとるということであると思いますが、私どもといたしましては、その効果が漸次あらわれつつあるというふうに認識をいたしております。
しかし、何としても異常な物価高に対して、これを断ち切らなければならぬ、ことに全体に需要が供給を上回って引っぱっておるという形でございますので、何としても総需要の抑制が非常に必要であるというふうに思っております。