中曽根康弘の発言 (物価問題等に関する特別委員会)
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○中曽根国務大臣 木材、繊維製品、セメント等、それぞれ手当てしてきたところでございますが、木材なんかは最近やや値下がりして、峠を越したという感じがしてまいりました。繊維製品も同様でございます。
食料については、牛肉を今度第一・四半期で七万トン以上入れるとか——去年は上半期二万二、三千トンであったわけですから、かなり思い切った牛肉対策をやったわけであります。
セメントについては、去年の十二月ころから不足が顕著になりまして、フル操業をやらしてきております。一月、二月、三月は、もう少し雨が降ったり雪が降ったりすると思っていましたら、幸か不幸か北海道や東北地方に雪や雨が降らないので、工事がどんどん進んで、例年ならば約二〇%需要減になるのが、ことしはプラス二〇%、つまり往復四〇%の増が出てきまして、雪や雨頼みということがだめになったのが、この需給が非常に逼迫してきたということであります。そういう中で、セメント会社にはキルンの補修等も延期してもらいまして、フル操業をいまでも継続してやっておる。
そこで、一番困っているのが市中の中小土建屋さん、市中の袋詰めが困っておる。しかし、よく千円とか二千円とかという相場を聞きますが、あれで全部が流れているということではなくして、それは最後の仕上げの十俵が足りないというときにばか値で買ってくるという例があるのです。私の知っている近所の植木屋さんに聞いてみても、一週間待たされて四百円で入ったということを聞きました。少し待てば、そうべらぼうな値というわけでもないようです。
そういう中にあって、市中の袋ものを少しでも需給緩和させたいと思って、商社筋に韓国、台湾から緊急入荷を要請して、商社筋でいろいろやったのです。韓国も一時はセメントが過剰で困っておりましたが、ことしはやや不足ぎみの状態になっている。そこで一万トン入れてくれるという約束ができたのですから、日本の中小商社等が殺到して値が撹乱されまして、それがむずかしくなりました。そういう事態が起きたので、やむを得ず私から電話をいたしまして、これは平常市中相場が十八ドルくらいなのを、十七ドルという安い値で金総理が出してくれるというので、特別の配慮を受けたわけであります。
それは、われわれが最初に出動することもいいのですが、日本の経済の事情から見ると、できるだけ民間活動でうまくやってもらおうと思っておったのですが、そういう事態が起きたのでやむを得なかったのではないかと思います。