田中角榮の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(田中角榮君) 今回の自衛隊の増員は、アメリカの奨励によってやっているのではないかという趣旨のものでございますが、自衛官の増員は、沖繩への部隊の配備や艦艇、航空機の就役に伴い必要となった要員であり、装備の近代化につきましても、米国から求められておるようなものでは全くありません。
稚内の基地について申し上げますが、稚内基地の機能は、北海道周辺において艦艇や航空機等の発射するレーダー電波を捕捉することを目的とする受動的なものであって、特定の国を対象とするものではありません。地元との関係も円満に進んでおります。
第三は、海上自衛隊の増員等についてでございますが、海上自衛隊の増員は、艦艇の就役に伴って必要とされるものでありまして、装備の近代化は海上自衛隊の任務を効率的に達成させるためのものであります。
第四は、沖繩への自衛隊の配備、南西航空混成団等の問題でございますが、沖繩の本土復帰に伴い、わが国が当然に負うこととなった同地域における防衛及び民生協力の責務を果たすために必要な措置であることは言うをまちません。沖繩の自衛隊も専守防衛に徹するものであります。
それから、防衛庁の機関として設置をされる防衛医科大学校は、学問研究の自由を侵すというような趣旨の御発言だったと思いますが、防衛医科大学校は、一般の医師を養成する医科系の大学とは別個に、防衛庁の職員である医官の養成を目的とするものであります。行政官庁が、その職務遂行上の必要から独自の教育機関を設置することは、しばしばある例であります。学校教育法上の大学のほかに、このように特別の目的を有する教育訓練機関が設けられることが、学問研究の自由を侵すなどというものでないことは、私が申し上げるまでもないことであります。
卒業生に適正な医学教育を修得をさせ、医師たり得る学力と技能を有すると認め得るので、医師の国家試験の受験資格を与えても差しつかえない、こう思っております。
それから、防衛医科大学は、医療の軍事化を進めるものであるという最後の御質問でございますが、防衛医科大学においては、医の本質にのっとり、一般の医科大学とおおむね同じ内容の教育を行ない、特殊な研究を行なうものではありませんから、医療の軍事化をもたらすことはありません。(拍手)
〔国務大臣増原恵吉君登壇〕