外山弘の発言 (内閣委員会)
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○外山政府委員 御指摘のように、中小小売業の分野というのは、中小企業の中でもたいへん大きな割合を占めておるわけでありまして、中小小売商業が、生産と消費のパイプ役として、また安定した経営を営むための多くの従業員の働く場所として、その振興につきましては、たいへん重要な意味があると存じます。
ただ、非常に地域性の強い業種でございますから、したがいまして、これに対する抜本的な対応策というのは、なかなかむずかしいわけでございますが、従来も、たとえば中小企業振興事業団によります小売商業の高度化融資とか、あるいは共同化融資といったものにつとめてまいりましたし、また政府系の三機関、特に中小公庫、国民金融公庫等につきましては、小売商業のための流通近代化資金とか、その他の近代化のためのいろいろな諸手当て、安全の貸し付けとかいろいろなものを含めまして、いろいろ特ワクを設け、運用してまいったわけでございます。
しかし先ほど御指摘のような重要性にかんがみまして、昨年、御承知のように、中小小売商業振興法という法律を御提案申し上げまして、国会の御承認を得たわけでございまして、私どもは、従来の考え方を、さらに、この法律の制定を機会に、ことし以降、大いに中小小売商業の振興策を強化してまいろう、こう考えているところでございます。
それで、何よりもまず、その法律に基づく振興指針というものをきめることになっておりまして、これをきめまして、その内容に沿って施策の充実をはかっていきたいということで考えているわけでございますが、まず、四十九年度に考えております第一の施策の柱でございますが、これは一般会計予算による振興行政ということにまとめられるかと思います。地域商業の近代化のためのビジョンづくりである商業近代化地域計画というのを、従来からやっておりますが、これを一そう強化するとか、あるいは商店街の近代化を促進するための商店街振興組合連合会への補助金、あるいは商店街の改造計画を作成する都道府県への計画作成費補助金、あるいはボランタリーチェーン等の小売商業者の共同事業の普及、発展、そういったことを推進するための指導費、あるいは小売業従事者の資質向上をねらいとして、日本商工会議所等が行なう小売商検定試験制度に対する補助金、あるいは小売店の経営改善を推進するための研究費、こういったような項目につきまして、四十九年度につきましては、一般会計の予算の充実をはかっているわけでございまして、二億二千万円ぐらいの予算を計上しているわけでございます。
それから、第二番目の柱は、都道府県等の行ないます診断指導事業、これに対する助成でございます。内容といたしましては、都道府県の商店街振興組合連合会の商店街指導員あるいは商店街情報連絡員、こういったものに対する補助金、あるいは都道府県が行ないまする商店街診断あるいは商店診断、こういったような一般診断及び資金の貸し付け、こういったことに関連して行ないます近代化診断、こういうものに対する補助金がございます。四十九年度におきましては、この診断指導関係の施策の充実に特に力を入れているわけでございます。
それから、第三番目の柱としては、中小小売業者の行なう近代化事業に対する金融面の助成が指摘できるかと思います。中小企業振興事業団の高度化事業融資、あるいは中小企業金融公庫及び国民金融公庫の流通近代化融資、あるいは小売商業高度化融資、生鮮食料品小売業近代化融資、こういったような特別貸し付け制度が幾つかございますが、これの融資規模の拡大を現在計上しているわけでございます。さらに金融面の助成措置といたしましては、都道府県におきます設備近代化貸付制度あるいは貸与制度、信用補完措置としての中小企業信用保険制度、こういったものも指摘できるかと思います。
それからまた、いま大臣が御指摘になりました国民金融公庫の小企業経営改善資金貸付、これは無担保、無保証人による融資でございますが、多くの中小企業者が利用しておりますけれども、小売業者の利用が、やはり一番大きな割合を占めているというふうな状況でございまして、これも一つの小売業に対する重要な施策になるかと存じます。
以上のような三つの柱をもとに、私どもとしましては、御指摘の中小小売商業の振興対策の充実を期してまいりたい、こう考えている次第でございます。