田中角榮の発言 (予算委員会)

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○田中内閣総理大臣 物価には三つの要因があるわけでございまして、この三つの要因を十分把握して、完ぺきな対策をとっていかなければならぬわけであります。
 一つは、国際的な物価要因ということがございます。これは原料が上がれば製品価格は上がるということは当然のことでございまして、そういう実態を無視して物価を押えるといっても、国民が理解をするはずはありません。ですから、まず国際的物価高に対しては、可能な限り最大の政策的努力をしなければなりません。そのためには、開発輸入を行なうとか、経済協力を行なうとか、長期輸入契約を行なうとかいう問題を、まず第一に進めておるわけであります。
 第二の要因は、石油問題であります。石油問題に対しては、量と質の問題があります。量に対しては、私はおおむね見通しがつけ得るような状態ではないか、こういうことを考えます。そうすると、問題が残るのは質の問題、すなわち、原油価格はこれからもなお上がるのかどうかという問題がございます。それから、私は質の問題に対しても、二年、三年という長期的に見通しがつかなくとも、少なくともこの半年間、一年間というものに対する山は見えたのではないかというような感じがいたします。そのためには、外交努力やさまざまな問題、これはとにかく御承知のとおり、DDオイルを引こうとすれば、十ドル、十二ドル、十三ドル、十五ドルの国際価格がついておるわけでありますから、そういうものを引いて日本の製品価格を下げるわけにはまいりません。しかし、ある国のように何億ドル、十何億ドル、二十億ドルという要求もありますが、そういうような製油工場をつくるとか、また、お互いが経済協力を政府間ベースで行なうというような具体的な問題を片づけることによって、そのうちの何十%を固定的な価格で輸入するということができるわけでありますから、そういう問題を、外交的にも経済的にも、順次一つずつ固めてまいりたいということであります。
 第三は、国内的要因であります。国内的要因につきましては、石油の価格をきめるということが一つの問題でしょう。石油の価格をきめれば、一割や二割上がったんじゃないですから、キロリットル当たり一万円ないし一万一千円も上がっておるのでありますから、いままでの二倍も三倍もということでございますので、これを一年前、二年前の製品価格でもって押えるということは、物理的にむずかしいことであります。しかし、その間に、いい悪いは別にしまして、先高を見越して上げてしまったという問題があるわけです。ですから、石油業者に対しては、上げたものは吐き出してもらわなければなりませんよ。また、上げたときに、これは三百億とか六百億とか千百億とかいっておりますが、いずれにしてももうかっておる。もうかっておるものを、どういうふうに運用したかという問題もあるわけです。土地になっておる、株になっておる、それが一体時価評価で幾らだか……(山田(太)委員「それはよくわかっておるのです」と呼ぶ)いや、そういうことをよくわからぬで、ただ、いつ物価を押えようといったところで、それは答弁になりません。それならやめてもいいですが、これは答弁になりませんよ。(山田(太)委員「御答弁は長くなくて、簡単に」と呼ぶ)いや、それはしかし国民が聞いているのですから、これは重要な問題ですよ。

発言情報

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発言者: 田中角榮

speaker_id: 242

日付: 1974-03-12

院: 衆議院

会議名: 予算委員会