中曽根康弘の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(中曽根康弘君) 政府は、物価の高騰が国民生活及び国民経済に及ぼす影響にかんがみ、輸入原油価格の上昇に伴う石油製品価格の引き上げにつきましては、きわめて慎重な態度を持しておりましたが、今般やむを得ず必要最小限の石油製品価格の値上げを認めざるを得ないことになりました。本日の党及び内閣の生活安定本部の会議並びに閣議を経まして決定いたしましたので、まず御報告を申し上げる次第でございます。
基本的な考え方といたしましては、石油の適正供給を確保して公害対策等に遺漏なきを期するため、石油の必要最小限の値上げを認めることといたしました。値上げは、国際水準と物価政策を考慮して最小限にとどめ、その際、石油企業の過去の便乗利益を全面的に吐き出させるとともに、内部留保の処理等、国民感情に合致した石油企業の自粛と協力をまず求めることといたしております。
また、本措置により、世界的石油価格上昇に伴う日本経済の新たな基礎的均衡条件を整えるとともに、国際的に公正競争を行ない、日本経済の構造的対応と長期的安定をはかるよう、国民及び企業に対して一そうの節約と質的充実への努力を要請する次第であります。
物価の鎮静安定に対する対策につきましては、経企庁長官から御報告があると思います。
そこで、石油製品価格の改定でございますが、前提条件といたしまして、公共料金につきましては引き続いて極力これを抑制する、それから石油及び電力の規制は引き続いてこれを継続する、そのほか、総需要の抑制、設備投資の節減等、物価安定対策はさらに強力に推進する、こういう前提のもとに、輸入原油価格の上昇に伴う石油製品価格の引き上げ幅を、元売り仕切り価格の全油種加重平均引き上げ額がキロリッター当たり八千九百四十六円の水準にとどまるよう指導いたします。
なお、いまだ原油の需給、価格動向等、流動的な要因が多いので、今後の原油価格、為替レート等の基調に変化が生じた場合には、必要に応じて再検討することとしております。
この八千九百四十六円という水準は、二分の一の平均法によりました。新聞では四分の三バルクラインという思想が出ておりまして、そういうことも一時期政府は検討したことはございますが、それよりもさらにきびしい態度をとりまして、二分の一の平均法ということで、これによりますと、企業の半分は原価が赤字になる、半分は黒字になる、こういうことになることであります。なお、為替のレートは二百九十円、これは過去三カ月の平均値でございます。それにしてあります。
それから油種別価格につきましては、今需要期の家庭用灯油の価格を据え置くとともに、家庭用液化石油ガスの価格については当面これを据え置くほか、軽油、A重油についてはその引き上げ額を可能な限り低く押えるよう指導いたします。詳細につきましてはエネルギー庁長官から御説明を申し上げます。
なお、流通段階においては、各油種を通じ、元売り仕切り価格の上昇分以上の値上げを厳に抑制するとともに、ガソリン、軽油及びA重油の小売り価格については特別の指導を行なうこととしております。
これらの措置は、本日決定いたしまして、三月十八日から実施することといたしました。
以上、とりあえず御報告申し上げます。